親知らず抜歯後の完治期間は?痛みはいつまで続く?抜歯成功の注意点は?
親知らずを抜歯した後、痛みはどれくらい続くのでしょうか?そして、完治期間には、どれくらいかかるのでしょうか?
20歳前後に遅れて生えてくる最奥の永久歯「親知らず」。上下の顎に最大4本生えてきますが、必ず生えてくるとは限りませんし、抜歯しなければならないと決まっているわけでもありません。
ただ、他の永久歯よりもずいぶん遅れて生えてくるため、生えるスペースが無くなって正常に生えてこられないケースが多く、痛みや腫れのトラブルを伴いがち。そのため、抜歯という診断に至る可能性が高い歯といえます。
今回は、そんな親知らずを抜歯した場合の完治期間や、親知らずの抜歯を成功させるための注意点について解説します。
- 親知らずが生えてきて抜歯することになった方。
- 親知らずを抜歯~完治期間のスケジュールを知りたい方。
- 親知らずの抜歯を滞りなく済ませたいと考えている方。
- 親知らずの抜歯後、どれくらい痛みが続くのか不安な方。
- 親知らずの抜歯後、気を付けるべきことを知りたい方。
親知らずの抜歯をした後、完治期間はどれくらい?

ぼく、親知らずを抜歯することになったんですが、完治期間はどれくらいですかー!?

抜歯後の歯茎の傷口は、だいたい1カ月程度で治りますね。穴が完全にふさがって完治するまでには、半年から1年くらいかかります。
けっこうかかるんですねー!痛みがいつまで続くのかも不安なんですよねー!

では、親知らず抜歯後の、一般的な完治期間のスケジュールついて解説します。
親知らずの抜歯後、麻酔が切れたら痛む
親知らずは抜歯をした後、局所麻酔が1~3時間くらいで切れてきます。親知らずを抜くために歯茎を大きく切開しなければならなかった場合は、麻酔が切れるまで5時間くらいかかることもあります。
局所麻酔が切れると傷口が痛み始めますが、処方された鎮痛剤を飲めば、おそらく抑えられます。
親知らずの抜歯後、痛みのピークは2日後くらい
痛みのピークは抜歯2日後くらいで、それから徐々に痛みが引いてきます。
3~4日経ったころには、痛みはほぼ引いているのが一般的です。
親知らずの抜歯後、1週間くらいで痛みや腫れは引く
歯茎に完全に埋まっていた親知らずなどの大掛かりな抜歯だった場合、痛みや治癒が長引くことがありますが、長くても1週間くらいで腫れ、強い痛みは治まります。
親知らずの抜歯後、2週間くらいまでは鈍痛が続くことも
抜歯後、2週間くらいは鈍痛が続くことはありますが、強い痛みが引かない場合は「ドライソケット」という症状になっている恐れがあります。
親知らずの抜歯後、1カ月くらいで落ち着く
どんな親知らずの抜歯でも、抜歯後1カ月くらい経てば、痛みや腫れなどの症状は落ち着くのが一般的です。
もし、抜歯後2週間経っても強い痛みがある、1カ月経っても傷口が塞がらないという場合は、何らかの異常が起こっています。
我慢せずに、担当の歯科へ相談しましょう。
ドライソケットに要注意!穴が塞がるのに3~6カ月かかることも

ドライソケット!?それって、抜歯の穴が塞がってない状態ですか?

そうです。何らかのトラブルが起こり、抜歯した傷口がふさがらずに細菌感染を起こしている状態です。
細菌感染ですか!?怖いですね!そんなこと起こるんですね!原因って何ですか?

ドライソケットは、血餅(けっぺい)という血のカサブタのようなものが剥がれてしまい、そこへ細菌が入り込んで起こります。
「ドライソケット」のソケットというのは抜歯後、歯茎にあいた穴のことです。
通常は、ゲル状の血のかたまりができて傷口にフタをするのですが、それが流れたり剥がれたりしてむき出しになってしまうことがあります。そのため、細菌感染を起こしてしまった状態です。
ドライソケットになると半年ほど痛みが続くこともあり、傷口の治癒が遅れます。
えぇー!?痛そう……!ドライソケットになったら、どうしたらいいですか?

治療を受けた歯科に相談してください。ソケットを洗浄した上で抗菌剤を投与します。
歯医者さんに行くまで痛みが我慢できないときは、ドラッグストアで買った鎮痛剤を使ってもいいですか?

はい。市販の鎮痛剤でも痛みを抑えることができます。もし痛みが治まったとしも、自己判断で放置すると危険ですので、歯科に相談してくださいね。
親知らずの抜歯後、気を付けること

先生、細菌感染を予防してドライソケットにならないためにも、何か気を付けることがあれば知りたいですー!

抜歯した後に、傷跡にフタをする血が流れてしまわないように気を付けてくださいね。注意点を下記にまとめました。
1~2日は激しいうがいをしない
抜歯した跡、1~2日は、激しいうがいをしないように気を付けましょう。
傷口の治癒に役立つ血餅(けっぺい)という血のかたまりが流れてしまい、細菌感染の原因をつくってしまうからです。
歯磨きの際に傷口に触らない
歯磨きをする際も、傷口にブラシの毛先が当たらないように注意が必要です。
血のかたまりである血餅(けっぺい)が傷口にフタをして治癒していくのですが、そのフタが取れてしまうと治癒が遅れます。
傷口を舌や指で触らない
傷口には触らないようにしてください。
傷口がどうなっているか気になっても、舌先で探ったり、指で触れてみたりするのは避けましょう。細菌感染の原因をつくってしまいます。
血流が激しくなるような激しい運動や熱い風呂は避ける
抜歯後、傷口の状態がおちつくまで、激しい運動や熱い風呂に入るのは避けましょう。血流が活発になると、血餅(けっぺい)ができにくい恐れがあるからです。
入浴はぬるめのお湯にサッとつかるか、シャワーで済ませるようにしてください。
抜歯の前後は喫煙をやめる
喫煙は、傷口の治癒を遅らせることが分かっています。傷のフタをする血餅(けっぺい)がつくられにくくなるからです。
抜歯の前後は、担当の歯科医の指示にしたがって、しばらくの間、禁煙するようにしましょう。
鎮痛剤が効かない、痛みが我慢できない時は歯科医に相談を!

親知らずを抜歯した後の完治期間って、思っていたより早いんですねー!

そうですね。痛みや腫れが長引く時は、細菌感染などのトラブルの可能性があります。
痛い時は、市販の鎮痛剤を使ってもいいんですよね!

そうですね。鎮痛剤をのんでも痛みがひかない場合など、我慢しないで早めに歯科に相談してくださいね。
わかりましたー!
- 親知らずの抜歯後、通常は1週間くらいで痛みが引く。
- 親知らずの抜歯2週間後も痛い場合はトラブルの可能性。
- 親知らずの抜歯跡を触らない。激しいうがいをしない。
- 傷口に触れると細菌感染をおこして治癒が遅れる恐れがある。
- 抜歯跡、鎮痛剤で痛みが抑えられない場合は、歯科に相談を。