【睡眠歯科】無呼吸症候群やいびき、不眠の歯科での治療法をご紹介

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睡眠歯科という言葉をご存知ですか?少し前まで無呼吸症候群などの睡眠障害は、睡眠剤などの処方で治療されてきましたが、近年は歯や口内が関係あるとして、歯科で治療することが多くなりました。

しかし、どんな治療をするのかはあまり知られていません。そこで、ここでは睡眠歯科ではどんな治療をするのかを具体的にご紹介します。

いびきや不眠、睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方は、ぜひお読みください。

この記事がおすすめな人
    • 無呼吸症候群を治したい
    • 家族からいびきを指摘されている
    • 不眠症を根本から治したい
    • 昼間、我慢できないほどの眠気に襲われる
    • 車の運転中どうしても眠くなり怖い
INDEX
  1. 無呼吸症候群を歯科で治療する理由
  2. マウスピースを使った治療法
    1. 2- 検査内容
      1. 2-1- 医療機関での検査
      2. 2-1- 歯科での検査
    2. 2- 費用
  3. 重度の無呼吸症候群はCPAPで治療する
  4. スリープスプリントはCPAPが苦手な人にもおすすめ
  5. こんな症状に悩まされたら無呼吸症候群の治療が必要!
  6. 無呼吸症候群を放置すると起こる恐ろしい影響
  7. 無呼吸症候群は歯科で治そう!

1. 無呼吸症候群を歯科で治療する理由

睡眠時無呼吸症候群(SAS)をなぜ歯科で治療するかについては、SASのメカニズムが関係しています。以前は肥満が主な原因と考えられていましたが、現在では以下のような様々な原因があると分かってきました。

SASの主な発症原因
    • 肥満により気道が塞がれる
    • あごの形により気道が塞がれる
    • 舌が下がって気道が塞がれる
    • 扁桃の肥大により気道が塞がれる

体重が増えると首まわりの脂肪も厚くなるため、仰向けになった状態で気道が塞がれやすくなります。いびきは狭くなった気道に空気が通るとき、粘膜が震えている状態でSASのサインです。肥満が原因の場合は、内科で食事指導などを受けます。

あごが小さいと気道の面積も小さく、空気の通り道が生まれつき細くなります。あごや口内の骨格は、口腔外科で治療することができます。

舌が下がるのは歯並びや咬み合わせ、あごの骨格が原因です。肥満ではないのにいびきをかく場合もこれに当てはまります。歯並びや咬み合わせなどは、矯正治療をすることで改善します。また、歯医者では舌を正しい位置に戻すトレーニングも行っています。

扁桃肥大は子どもによく見られる症状で、3歳くらいから大きくなり、10歳頃には自然に小さくなります。ただ、あまりに肥大が激しく夜中いびきがひどいようなら、耳鼻咽喉科を受診するのがおすすめです。

さるくん

骨格も関係していたとは驚きです!

鈴木先生

日本人は元々あごが小さい傾向にあるので、意外とSASになる人が多いんですよ。

2. マウスピースを使った治療法

歯科では、スリープスプリントというマウスピースを使って治療します。

シリコン製の透明なマウスピースで、寝ている間だけ装着します。スリープスプリントの目的は、寝ている間にやや受け口の状態を保つことで気道を確保し、下あごや舌が落ち込んでしまうのを防ぎます。

ただし、マウスピースによるSASの治療は、あごの発達が終わった18歳以上からが対象です(クリニックによっては高校生も可)。あごに問題がなく、自分の歯が20本以上残っていることも条件となります。

2-1. 検査内容

検査内容は医療機関で行う内容歯科で行う内容で異なります。一般的には大きな病院で検査をした後、歯科でも検査を行ってマウスピースを作成します。

2-1-1. 医療機関での検査

    • 問診
    • スクリーニング(自宅での簡易検査)
    • PSG検査(1泊入院)

スクリーニングとは、手指や鼻の下にセンサーをつけていびきや呼吸からSASの可能性を調べる簡単な検査です。スクリーニングでSASの疑いがある場合は、さらに PSG検査を行います。

PSG検査とは、睡眠時の脳波や眼球の動き、血中酸素飽和度などを調べる検査です。

2-1-2. 歯科での検査

    • 問診
    • 視診
    • レントゲン検査
    • 口腔内スライド撮影
    • 歯周ポケットの測定
    • スクリーニング(自宅での簡易検査)

検査の後、マウスピースを作るための型取りや調整などを行います。

鈴木先生

流れとしては、医療機関でSASの診断書をもらい、歯科でマウスピースを作るための検査を行うということですね。

さるくん

歯科でいきなりマウスピースを作ることはできないんですか?

鈴木先生

行っているところもありますが、診断書がないと保険が適用されないので割高になりますね。

さるくん

あー、そういうことですね。

2-2. 費用

費用については、医療機関でSASと診断された場合は保険が適用されます。保険内治療の場合には1万円弱程度です。

さるくん

市販でもいびき改善のマウスピースがありますよね。あれはどうですか?

鈴木先生

歯科で作るマウスピースは、その人に合ったオーダーメイドです。市販のものを使うと、歯並びが悪くなる場合があるので注意してくださいね。

さるくん

わわ、そうなんですね!

3. 重度の無呼吸症候群はCPAPで治療する

医療機関でPSG検査をした際、重度のSASと分かった場合にはCPAP(シーパップ)で治療を行います。

CPAPとは20cmくらいの本体と鼻に装着するマスク、空気を送るチューブからなり、機械で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り込む装置です。これにより、気道が開いてSASを防ぎます。

CPAPは自宅で装着しますが、受診する科は呼吸器内科、耳鼻咽喉科、循環器内科などです。

さるくん

人工的に鼻の通りをよくするんですね?

鈴木先生

通りを良くするというか、鼻から空気を送り続けることで気道が塞がるのを防ぐんです。

さるくん

な、なるほど。気道を開き続けるってことですか!

鈴木先生

そのとおり。

4. スリープスプリントはCPAPが苦手な人にもおすすめ

上記で述べたように重症なSASの人にはCPAP治療が有効ですが、アレルギーなどで鼻呼吸がしづらい人には、歯科のスリープスプリントがおすすめです。

スリープスプリントには前歯部分または横の歯の部分に呼吸用の空間が開いており、そこから空気の出し入れをすることができるので息苦しくなりません

鈴木先生

上下の歯がくっついたマウスピースですが、咬み合わせを固定するだけなので、呼吸はしやすくなっています。

さるくん

それなら鼻がつまりがちな人も安心ですね!

5. こんな症状に悩まされたら無呼吸症候群の治療が必要!

いびきは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の前兆とされています。また、不眠症もSASによって引き起こされるケースが多いです。

以下に挙げた項目はSASの治療が必要と考えられます。いくつ当てはまるか、チェックしてみましょう。

    • 家族からいびきがうるさいと言われる
    • 家族から寝ている時に呼吸が止まっていることがあると言われた
    • 息苦しくて起きることがある
    • 眠りが浅く夜中に何度も起きてしまう
    • 起床時に頭痛がする
    • 起床時に口が渇いている
    • 朝からだるいことがよくある
    • 昼間、猛烈な眠気に襲われる
    • よく居眠りをする

一つでも当てはまったらSASの疑いがあります。SASの治療をしている歯医者に相談しましょう。

さるくん

睡眠歯科っていう科があるんですか?

鈴木先生

睡眠歯科外来というものがありますよ。インターネットで「睡眠歯科」と調べてみてくださいね。

さるくん

わかりました!

6. 無呼吸症候群を放置すると起こる恐ろしい影響

睡眠時無呼吸症候群はただいびきをかくだけでなく、放っておくと様々な弊害が起こるリスクがあります。

    • 集中力の低下
    • 脳の酸素不足による運転中や作業中の事故
    • 高血圧や糖尿病
    • 脳卒中や脳梗塞
    • 不整脈、心不全、心筋梗塞

命に影響を及ぼす重大な病気を引き起こす事があるので、早めに治療しましょう。

鈴木先生

怖いことを言うようですが、最悪の場合突然死ということもあります。

さるくん

それは本当に怖いですね…。

7. 無呼吸症候群は歯科で治そう!

睡眠時無呼吸症候群は日中に猛烈な眠気が襲い、仕事や家事などに支障をきたします。車の運転をする場合も危険です。

できるだけ早めに医療機関で検査をし、歯医者で治療をはじめましょう。

記事の重要ポイントをチェック!
    • あごが小さい人や骨格の問題が原因の場合は口腔外科で治療する
    • 歯並びや咬み合わせ、舌の位置が問題の場合は睡眠歯科で治療する
    • 睡眠歯科外来で治療を受けることができる
    • 歯科での治療はスリープスプリントというマウスピースを用いる
    • スリープスプリントはCPAPが使えない場合にも有効
    • 睡眠時無呼吸症候群は放置すると命に影響する病気になることがあるs