インプラントで失敗したくない!別の歯医者を考える時や転院のコツ

インプラントで失敗したくない!別の歯医者を考える時や転院のコツ

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

インプラントは通常の歯科治療と違い高額なので、失敗などしたくないですね。治療をしはじめて疑問や不安が生じて医師とのコミュニケーションがうまくいかないとなると、信頼関係も崩れてしまいます。別の医師に変えたいと思うのも無理からぬことでしょう。ここでは、インプラント治療で別の歯医者を考える際のポイントや、転院のコツなどをご紹介します。

INDEX
  1. インプラントで別の歯医者を考える時
  2. 疑問や不安が生じたときにやるべきこと
  3. 治療方法の詳細を納得できるまで聞く
    1. インプラントの主要メーカー
  4. 5年後10年後の他の歯への影響
  5. インプラント治療のリスク
  6. インプラントの保証制度
  7. セカンドオピニオンは患者の権利
  8. インプラントの治療法と流れ
    1. 1回法と2回法
    2. 1ピースと2ピース
    3. 骨を再生する造骨手術
  9. 引っ越しなどで転院しなければならない時
  10. インプラントで別の歯科を考えるポイントのまとめ

インプラントで別の歯医者を考える時

インプラントで別の歯医者を考えるのは、実に様々なケースがあると思いますが、以下のような場合が多いと考えられます。

    • 詳しく説明してくれない
    • 勧められるばかりでリスクを説明しない
    • 説明があやふやでその都度違う
    • 何度も削ったり埋めたりしている
    • CT検査の機械がない
    • インプラントを埋めた直後からグラグラして噛めない

インプラント治療は外科手術を含むため、患者さんは大きな不安を持ちます。医師は、患者さんの不安を少しでも取り除く努力をしなければなりません。口腔内がどのような状態で、どのような処置が必要なのか。どのような手法でどのような治療をするのかを、詳しく丁寧に話してくれます。また、どんなものでも完璧はないためリスクもありますが、それについてもきちんと説明されるべきです。

また、稀なケースですが、中には何度も削ったり埋めたりするような、不要な治療を何度もするという悪質な医師もいるようです。もちろん必要な治療ならかまいませんが、納得のいく説明がない場合は要注意です。

インプラント治療は外科手術を伴う、大変高度な治療です。CT検査は、口内の状況を3D的に把握し、より正確に治療するために取り入れられています。今では数多くの歯医者で用いられていますが、昔はCT検査なしで行っていました。現在でも、十分な骨の質と量がある簡単なケースの場合にはCT検査なしで行う場合もあります。例えば、大人になっても乳歯がずっと残っており、その乳歯を抜いた後にインプラントで補うような場合です。

インプラント本体は、通常は骨に固定されるので動きません。インプラントの構造は複雑なので、どこが原因で揺れているのかを調べる必要があります。手術から2週間ほどすると一時的にグラつきを感じることがあるかもしれませんが、あまり気にして舌や指で触らないようにしましょう。ただし抜け落ちてきそうなほど大きく揺れる場合は、至急歯科医師に相談する必要があります。

MEMO
固定には、初期固定と二次固定があります。初期固定はインプラントと骨が機械的に(ズレがなく)接合する期間、二次固定は生体的に(骨組織とインプラントが融合する)結合する期間です。初期固定で力が加わったりした場合には、グラつくことがあります。

疑問や不安が生じたときにやるべきこと

インプラント治療中に疑問や不安が生じたら、安心して治療を受け続けることはできないでしょう。そんな時は、以下のような対策が必要です。

    • 治療方法の詳細を納得できるまで聞く
    • 5年後10年後の他の歯への影響を聞く
    • 治療のリスクを聞く
    • 保証制度を確認する
    • セカンドオピニオンを紹介してもらう
    • 他の治療法の可能性を聞く

治療方法の詳細を納得できるまで聞く

インプラント治療において、医師や病院によって考え方は様々です。さらに、インプラント治療には、その人の全体の歯の状態や骨の状態だけでなく、粘膜、血管、神経などあらゆるものが関わってきます。

医師は、患者さんに対して治療方法を詳しく説明する義務があります。少しでも不安や疑問点があれば、納得がいくまで説明してもらいましょう。どのような治療方針を持っているのかは、その病院のホームページからも知ることができます。もし治療方針に納得できない場合には、ほかの病院やクリニックを探すのもおすすめです。

インプラントの主要メーカー

4大インプラントメーカー
    • ストローマン(スイス)
    • ノーベルバイオケア(スウェーデン)
    • ジーマ―デンタル(アメリカ)
    • アストラテック(スウェーデン)

インプラントにはたくさんのメーカーがあり、医師や病院の考え方によって取り扱っているメーカーも異なります。例えば価格が安いメーカーのインプラントを使えば患者さんの経済的負担はたしかに軽くなります。しかし、長くもたない、欠損しやすいなどの粗悪品である可能性も考えられるのです。現在は、上記の4つの会社が主要メーカーです。このいずれかのメーカーを採用している医療機関なら、安心でしょう。

5年後10年後の他の歯への影響

5年後10年後に、インプラントだけでなく口内全体の歯がどうなるのかを聞くのも重要です。インプラント治療は、将来の口内全体の状態を推測して計画されます。そのために、緻密な検査をしたり、シミュレーションを行ったりするのです。将来の歯への影響について質問した時、うまく説明できないようであれば、セカンドオピニオンを考える必要がありそうです。

インプラント治療のリスク

手術中・手術直後・治療後リスクをきちんと説明してくれるかも大切です。ほとんどの医師は、リスクがあると告げた上で万全に対策をしているものです。反対に、リスクがないと言い切る場合は注意した方が良いでしょう。

インプラントの保証制度

インプラントには、インプラントメーカーや病院独自の保証がついています。何かトラブルがあっても、保証期間内であればほぼ無償で治療し直してくれます。ただ、保証の設定は各医療機関によって異なり、10年の場合もあれば5年というところもあります。また、稀に保証がついていないところもあるので、保証については先に確認しておきましょう。

セカンドオピニオンは患者の権利

医療には、セカンドオピニオン制度があります。患者さんが安心して治療を受けられるために設けられたもので、主治医以外の医師からも意見を聞けるという制度です。

他の医師や病院に聞くのは申し訳ないと思うかも知りませんが、セカンドオピニオンは、患者側の権利です。色々な治療方針を知った上で、主治医の考え方がわかれば、信頼もより厚くなるでしょう。セカンドオピニオンを使いたいと申し出れば、ほとんどの病院やクリニックでは快く紹介してくれます。

インプラントの治療法と流れ

インプラントの治療の流れは、治療法の種類によって少し異なります。

1回法と2回法

1回法と2回法の違いは、歯ぐきを切開する回数が1回か2回かで区別されています。1回法は、歯ぐきを切開してインプラント本体を埋入した後、そのままアバットメントという人工歯の土台も接合する方法です。1回法は手術が1回で済むので患者さんの負担を軽減できますが、固定するまでに噛んでしまってグラついたり、細菌感染する可能性があるというリスクを伴います。

2回法は、インプラント本体を埋入した後、一度完全に歯ぐきを縫合して閉じます。一定期間を置いてしっかりと固定したのを確認してから、2回目の手術で再び歯ぐきを切開し、アバットメントと人工歯を接合します。2回法は切開を2回行うので、その分患者さんに負担はかかりますが、しっかりと固定される上、細菌感染のリスクは少なくなります。

1ピースと2ピース

インプラントの種類には、1ピースタイプ2ピースタイプがあります。インプラントの基本構造は、インプラント体・アバットメント・人工歯から成りますが、1ピースタイプはインプラント体とアバットメントが一体になっているタイプです。

1ピースタイプは、1回法の手術で行われます。2ピースタイプの場合は、1回法と2回法どちらでも行うことができます。

骨を再生する造骨手術

インプラントを埋入する顎骨が薄い場合高さなどが足りない場合は、骨を増やしてから埋入します。人工の補填物や、自分の骨組織の一部を、インプラントを埋めたい顎骨の部分に移植し、完全に骨と一体化させて骨を増やすという方法です。骨再生手術、造骨手術などと呼ばれます。造骨手術を行う際は、骨が増えるまでの期間が必要なので、通常の治療より期間が長くなります。

歯科でインプラントを希望した時、「骨が足りないのでできない」と言われた場合には、造骨手術を行っている別の歯科にあたってみると、できる場合があります。

引っ越しなどで転院しなければならない時

インプラント治療をしたあとに、引っ越しなどをしなければならない場合には、別の歯科を探さなければなりません。しかし、インプラント治療は、治療後も同じ歯科定期メンテナンスに通う必要があります。インプラントはメーカーによって規格が異なるため、同じメーカーを取り扱う医療機関でしかメンテナンスができません。

もし、治療前から引っ越すことが分かっている場合は、引っ越した後に転居先で治療をするのがおすすめです。また、ストローマンというメーカーなら使用したインプラントの品番などの患者情報を、全国で共有しています。ストローマンは最大手で取り扱っている病院も多いため、日本中どこに転居しても探しやすいでしょう。

インプラントで別の歯科を考えるポイントのまとめ

インプラント治療中に不安や疑問が出てきたら、まずは詳しい説明を求めましょう。それでも納得がいかない場合には、別の歯科を考えることになります。別の歯科を探す際には、以下のポイントに留意しましょう。

    • 口腔内の状態や治療方針を詳しく説明している
    • CT検査など緻密な検査をしている
    • 保証制度がある
    • セカンドオピニオン制度を推奨している
    • 取り扱う病院が多い大手メーカーを採用している