スウェーデン式の虫歯予防で虫歯ゼロをめざす!簡単7ステップケア

スウェーデン式の虫歯予防で虫歯ゼロをめざす!簡単7ステップケア

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
おしゃれな雑貨などで人気の北欧の国スウェーデン。実は、歯科予防の先進国でもあります。
といっても1970年代は、日本よりも子どもの虫歯が多い国でした。ところがそれから約10年後の1981年には、子どもの虫歯の本数が日本の約半分まで減ったというから驚きです。
予防歯科に力を入れた10年の間に、スウェーデンではどれくらい予防に対する意識が変わったのか、また、実際にスウェーデンで行われている虫歯予防の方法についてお伝えします。

スウェーデンは虫歯予防の先進国です

スウェーデンでは、小さい子どものころから、歯科医院へ定期検診やメンテナンスに行くことが当たり前のように身についています。
スウェーデンの国民の80%以上が、プロによる歯のメンテナンスを定期的に受けているというデータがあります。一方の日本では、国民の約2%程度しかプロケアを受ける習慣がないといいます。
日本は、先進国の中でもお口のケアに関して圧倒的に遅れをとっているのです。

80歳代で残存歯21.1本!高齢者の歯が良いスウェーデン

スウェーデンと日本で、「80歳代で天然の歯が何本残っているか?」という調査を行ったところ、日本では平均13本(厚生労働省による2017年度の歯科医療疾患実態調査)でした。
ところが、予防に熱心なスウェーデンでは、80代で自分の歯が残されている平均本数は、21.1本にものぼりました。その差、なんと約8本です。

8020運動をご存知でしょうか?「80歳で20本の自分自身の歯が残っていれば、噛んで食べることにほぼ満足できるという、厚生労働省と日本歯科医師会が推進している歯の健康維持についての取り組みです。
日本も、日本でもかなり予防歯科に対する意識改革が進んでいる昨今、80歳で20本を超えている人は50%を超えていますが、平均するとまだ7本足りないとあって、もう少し改善する必要があるといえます。

かつては子どもの虫歯が多かったスウェーデン

かつてのスウェーデンは、日本より子どもの虫歯が多い国でした。けれども予防歯科に力を入れ続けた約30年を経て、日本の10分の1以下へ現象しました。
どうしてそんなに虫歯を改善できたのでしょうか?虫歯予防を成功させた理由を探りたいと思います。

スウェーデンでは予防&定期検診は必須!

スウェーデンでは、歯科医院で定期検診やメンテナンスを受けるのがあたりまえであることが浸透しています。

スウェーデンでは19歳以下の子どもの歯科診療費が全額無料、ということも大きいでしょう。

とはいえ、ちょっとした虫歯治療をするだけで何百万円もかかることがあるアメリカなどでは、予防が当たり前のように行われています。その点、日本では保険診療で虫歯の治療を行えるなど個人の経済的な負担が少ないせいか、歯が悪くなれば治せばいいという考え方が浸透してしまっている傾向があります。
スウェーデンでは、19歳以下の子どもの歯科診療費は全額無料なのですから、悪くなったら治せばいいという考え方でもいいはずです。そうなっていないのは、しっかりと予防の大切さが周知されているから、という部分が大きいでしょう。

スウェーデン式の歯磨きに学ぶ「虫歯予防の7ステップケア」

スウェーデン式の予防法を採り入れて、虫歯ゼロを目指しましょう!

①食後には必ず歯磨き!

朝・昼・夜の食後には、必ず歯を磨きましょう。
1日3回の食後と、就寝前に念入りに歯を磨くのがおすすめです。食後は、お口の中が酸化し、歯が溶け出しやすくなるため早めに歯磨きをすると、虫歯が進行するのを止められます

また、虫歯の原因となる歯垢は夜、寝ている時につくられます。お口の中の唾液が少なくなることで虫歯菌が活発になるため、歯磨きをしないで寝ると、就寝中に虫歯が進行してしまいます。
寝る前にしっかり汚れを落としておくようにしましょう。

②ワンタフトブラシをプラス

歯ブラシ1本だけの歯磨きでは十分に磨けないことをご存知でしょうか?
虫歯に原因となる歯垢は、歯と歯のすき間や、歯と歯ぐきのすき間の歯周ポケットに蓄積されます。ヘッドが大きい普通の歯ブラシでは、なかなか届かない場所なので、歯ブラシ以外のデンタルケアアイテムをプラスした歯磨きを行うのをおすすめします。

スウェーデンで採用されているのが、ワンタフトブラシという毛先が丸くて小さい歯ブラシです。歯と歯のすき間や溝に届きやすいので、磨き残しを減らせます

また、年齢とともに歯間が広がる傾向がありますので、加齢に伴って歯間ブラシやデンタルフロスも併用したセルフケアを行いましょう。
糸巻タイプのデンタルフロスは慣れないと使いにくいですが、ホルダータイプのデンタルフロスなら初心者でも使いやすいため、おすすめです。

③フッ素の効果でで虫歯予防

歯を強化する働きがあるフッ素で虫歯予防をする方法は、世界的にも推奨されています。特に子どもの予防に使用されていることが多いため、世界各国の子どもたちが定期検診でフッ素を歯に塗布して虫歯を予防しています。

④歯磨きの後は口をゆすがない

歯磨き剤にはフッ素が配合されたものがあります。歯磨きのあと、フッ素配合の歯磨き剤の効果をお口全体に浸透させるために、スウェーデンではお口をゆすがないことも普通にあるといいます。軽く1回ゆすいで、お口全体にフッ素の成分をゆきわらせます。身体に害はありませんが、12歳以上のみの大人を対象にした方法です。

⑤歯磨きの後は飲食を控える

歯磨きをした後は、歯磨き剤に含まれたフッ素の効果をできるだけ歯に浸透させるため、飲食は控えましょう。

⑥食後にキシリトールガムを嚙もう

食事の後に、キシリトールガムやキシリトールのタブレットを摂取することも、虫歯予防に役立ちます。
キシリトールは、虫歯菌の邪魔をして虫歯の進行を食い止めます。
虫歯菌は糖を取り込んで繁殖し、増えた菌が酸を出して歯を溶かします。ところがキシリトールがお口に入ってくることで、虫歯菌が糖と間違えて取り込み、増殖できず、やがて死滅・減少していくという流れです。

また、食後にキシリトールガムを噛むと食べカスや歯垢などが落としやすくなるため、その後の歯磨きの効果が上がります
キシリトールとは?

そんなキシリトールは、白樺などに含まれる天然由来の甘味料です。FAO(世界食料農業機関)・WHO(世界保健機関)・合同食品添加物専門家委員会(JECFA)といった世界的な公的機関でも、安全な添加物であることを認められています。
安心して摂取してください。ただし、大量に摂取すると下痢をしやすいので摂取量は守りしょう。

⑦歯科医院で定期的にプロケアを受ける

スウェーデンでは、歯科医院で定期的にプロによるクリーニングを受けることは、歯の健康を維持するためには当然のこととされています。
美容院やマッサージサロンには、毎月通う人も多いと思います。歯科医院も、お口のケアのために通うことは当然といえるでしょう。
日本でも、歯科医院で定期検診とメンテナンスを受けることを習慣化していきましょう。

「子どもの定期検診は何歳から始めればいいの?」とお悩みの親御さんもいらっしゃるかもしれません。
予防歯科&セルフケアは、ぜひ0歳からスタートしてください。早く始めれば、虫歯になりにくいお口の環境をつくることができます。

一人ひとりのお口の状態は違います。
歯科医院では、オーダーメイドのケア方法を提案していますので、この機会に、かかりつけの歯科医院をつくって、定期検診&メンテナンスをはじめてみませんか?