虫歯になりにくいおやつと食べるタイミングで虫歯予防!

虫歯になりにくいおやつと食べるタイミングで虫歯予防!

この記事の監修医師一覧

柿木辰美先生
柿木 辰美 先生
専門:一般歯科
2013年 明海大学歯学部卒業。卒後は東京都内の歯科医院に常勤歯科医師として勤務。 現在は複数の歯科医院で非常勤歯科医師として、インプラントや歯内療法を軸に一般歯科診療を日々行なっている。

「お菓子を食べると虫歯になりやすい」と考えている人は多いと思います。その根底には、お菓子=甘いものという図式があり、甘いものは虫歯と直結するからです。

しかし、子どもにとっておやつは大事な栄養補給源。一度にたくさんの量を食べることができない子どもにとって、食事と食事の合間におやつを食べることは、成長するのに必要不可欠です。

おやつは大事な栄養やエネルギー源ですが、甘いものばかりのおやつや誤ったタイミングで食べるおやつは、虫歯になりやすくなります。そこで、虫歯になりにくいおすすめのおやつ食べ方をお伝えします。

子どもが虫歯になりやすい理由

生まれたての赤ちゃんは肌も骨も柔らかいですが、歯も生えたては柔らかく傷つきやすいです。そのため、乳歯生え変わったばかりの永久歯は虫歯になりやすい環境にあります。

どうやって虫歯はできる?

虫歯は口の中の複数の悪玉菌が原因となります。口の中にわずかでも食べカスが残っていると、その食べカスを虫歯の原因菌が酸を出して腐食させ、プラーク(歯垢)を作り出します。

プラークは歯と歯の間前歯の裏、奥歯の溝などに付着するとともに、虫歯菌の温床となります。虫歯菌はプラークの中で酸を作り続け、歯の表面の成分を溶かして穴を開けていきます。

初期の虫歯は、唾液の中に含まれる“溶け出した成分を元に戻す力”などで自然治癒することができます。しかし、歯の内部に虫歯の原因菌が侵入してしまうと、むき出しになった神経に触って痛みが出ます。こうなるともう自然に治ることは難しく、治療が必要となります。ですので、予防はとても大切です。

虫歯になりやすいおやつの3つのポイント

虫歯になりやすいおやつのポイントは、以下の3つです。

    • 砂糖が多く含まれる
    • 歯にくっつく
    • 食べ終わるまでに時間がかかる

甘味料には砂糖のほかに人工甘味料がありますが、一番虫歯になりやすいのはなんといっても「砂糖」です。砂糖は「ショ糖」という名前で記載されていることもあります。

ダラダラ食べは虫歯の原因

ダラダラ食べが良くないというのは、唾液の自浄作用が働かないからです。唾液には虫歯菌によって溶かされた、歯の表面のカルシウムやリンなどを元に戻す「再石灰化」や、「酸性に傾いた口の中を中性にする」という働きがあります。また、唾液には水分で「食べカスを押し流す」という作用もあります。

しかし、ダラダラ食べ続けて口の中に食べ物がある状態が長いと、唾液の再石灰化が追いつきません。そのため、ダラダラ食べや食べ物が歯にくっついて離れない食べ物は、虫歯になりやすいのです。

炭水化物も虫歯になるって本当?

おやつに小さなおにぎりやサンドイッチを作ったりする人も多く、「ごはんなど砂糖が入っていない食べ物なら大丈夫じゃないの?」と思うかもしれません。しかし、実は糖分は砂糖にだけ含まれているのではありません。ごはんやパンなどに含まれる炭水化物も、体内に入るとブドウ糖という糖分に変わります。このブドウ糖も、虫歯の原因のひとつです。

しかし、ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源なので、子どもの成長には欠かせません。また、炭水化物は3大栄養素のひとつ「糖質」にあたり、エネルギー源となる重要な食べ物で、タンパク質や脂質とともにバランスよく摂りたい栄養素です。そのため「虫歯になるから」といって炭水化物を控えるのはかえって危険です。

虫歯になりにくい食べ物

虫歯になりにくい食べ物とは、アルカリ性の食べ物歯ごたえが良い食べ物です。アルカリ性の食べ物は、天然の甘みがある野菜や果物、チーズなどです。特に、歯ごたえが良い野菜や果物は、食物繊維も豊富です。食物繊維が豊富な食べ物は、歯の表面の汚れも取り去ってくれます。

また、黒砂糖や蜂蜜も虫歯になりにくい食品です。ただし、添加物などの含まれていない天然100%に限ります(蜂蜜は1歳未満には与えないようにしましょう)

虫歯になりにくいおやつ
    • カボチャ
    • さつまいも
    • リンゴ
    • セロリ
    • レタス
    • チーズ
    • 小魚
    • ナッツ
    • 炒った大豆

チーズは柔らかいものよりも硬いものがよく、6ピースチーズやひとくちチーズなどがおすすめです。

虫歯になりやすい食物

虫歯になりやすい食品は、砂糖が多く含まれるものの他、酸性の食べ物歯についてこびりつきやすい食物です。酸性の食べ物は肉や野菜、卵などの動物性たんぱく質です。食事の後に歯を磨くのが良いとされるのは、口の中に残った食べカスを取り除くだけでなく、口の中を酸性のままにしないためです。

虫歯になりやすいおやつ
    • チョコレート
    • 飴・キャンディ
    • キャラメル
    • ヌガー
    • スナック菓子
    • クッキー
    • ケーキ
    • ジュース
    • スポーツドリンク

ヨーグルトについては、砂糖の代わりにキシリトールなどの人工甘味料が使われていれば虫歯になりにくいです。また、食べると虫歯予防になるヨーグルトもあります。

虫歯・歯周病が予防できるおすすめのヨーグルトと乳酸菌商品6選

虫歯予防のためのおやつの工夫

おやつを食べても虫歯にならないようにするには、以下の工夫をするのが効果的です。

おやつの時間を決める

口の中にいつまでも食べ物が残っていると、唾液の自浄作用が追いつかずに虫歯ができやすくなります。おやつの時間は午前10時と午後3時などとし、決まった時間に食べさせるようにしましょう。

また、袋を持って食べるスナック菓子などは、ついダラダラと時間をかけて食べがちです。量の調節はお皿に入れた分だけなどにし、遅くとも30分以内に食べられて次の食事に響かない程度の量にするのがおすすめです。

おやつの後は水やお茶を飲ませる

おやつの後は水やお茶を飲ませるようにしましょう。水分は口の中の汚れをきれいにし、唾液を口の中に行き渡らせる効果があります。

ただし、砂糖が入った飲料はかえって虫歯を作りやすくします。ジュース砂糖入りのフルーツ牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ豆乳などは、おやつのあとの水分とは別と考えます。おやつの最後に飲む水分は糖分が入っていない水やお茶がよく、小さな子どもにはカフェインが入っていない麦茶などがおすすめです。

虫歯を予防するにはやっぱり「歯磨き」

果物や野菜など、天然の甘味のある食べ物をおやつにしたとしても、虫歯が全くできないというわけではありません。ほんのり甘みのある野菜や果物にも、果糖という糖質が含まれています。果糖はショ糖よりは虫歯になりにくい糖質ですが、虫歯の原因ではないとは言い切れません。おにぎりやサンドイッチなど炭水化物のおやつも同様です。

歯磨きはお口の中の汚れを取り除くだけでなく、歯磨き粉に含まれるフッ素が歯を強くし、虫歯になりにくくします。

歯磨きをするタイミング

歯磨きの効果がもっとも現れるのは、寝る前です。虫歯の原因菌が一番活発に活動するのは、実は起きている間よりも寝ている間だからです。寝る前にしっかりと歯磨きをすれば、寝ている間の虫歯菌の活動を抑えることができます。

ただし、食後は口の中が酸性に偏り、虫歯の原因となるプラークが作られるため、毎食後の歯磨きも重要です。

歯磨きは、毎食後+寝る前と覚えておきましょう。

仕上げ磨きは8歳頃までが理想

小さな子どもは自分でしっかりと磨けないため、大人の仕上げ磨きが必要です。ただ、よくある質問に「いつ頃まで仕上げ磨きをすればいいの?」というものがあります。理想を言えば小学校を卒業するまでですが、思春期に入る小学校3〜4年生くらいになると、仕上げ磨きを嫌がる子どももいます。

その場合には無理に仕上げ磨きをするのではなく、正しい歯磨き法を一緒に確認したり、仕上げチェックを目視したりするだけでも良いでしょう。また、定期的に歯医者さんで検診を受けるのもおすすめです。

正しいおやつで虫歯予防をしよう

虫歯になりにくいのは、天然の甘味がある野菜や果物と、歯ごたえのある小魚やナッツ類です。ただし、果物やナッツ類はアレルギーがある子どももいるため、はじめて与える場合は注意が必要です。

また、口の中にいつまでも残ったり歯にくっついたりするおやつは、虫歯の元です。おやつは時間を決めて食べさせ、水やお茶を飲んでおしまいという習慣にすると、ダラダラ食べにもなりにくいのでおすすめです。