矯正治療を最短で終わらせる方法|3種類の治療法や自分でできることをご紹介!

矯正治療を最短で終わらせる方法|3種類の治療法や自分でできることをご紹介!

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

矯正治療は、部分矯正では数ヶ月、全矯正では1〜2年以上かかりますが、できるだけ装置を装着する時間を短くし、早く治療を終わらせたいものです。

矯正治療を短くするには歯医者さんでの専門的な治療が必要ですが、日頃からの自分の意識次第でも、治療期間を伸ばさないようにすることが可能です。

ここでは、矯正治療を最短で終わらせるための歯医者さんでの治療法の種類や、自分でもできる方法をご紹介します。矯正治療を早く終わらせたい人は、是非チェックしてみてください。

一般的な矯正治療の期間

カレンダー

一般的な矯正治療は、部分矯正の場合3ヶ月〜1年程度、全矯正で半年〜2年以上となります。

しかし、歯医者さんによっては最短で矯正治療を終わらせる方法を取り入れているところもあります。

矯正治療を最短で終わらせる歯医者さんでの治療法

歯医者さんで最短にする矯正治療は、セルフライゲーション・加速矯正・コルチコトミーの3種類です。

セルフライゲーションシステム

セルフライゲーションシステムとは、従来のブラケット矯正を進化させた形で、選択する人が一番多い方法です。

通常のブラケット矯正は、歯に装着したブラケットにワイヤーを通し、そこにゴムをかけて完全に固定(結紮―けっさつ)し、強い力で歯を動かしていました。

しかし、1990年代に“歯は強い力よりも緩やかな力を与えたほうが早く動く”ということが発見され、そのときに考案されたのが「セルフライゲーションシステム」です。

セルフライゲーションシステムはブラケットに蓋(シャッターと呼ばれる)がついていて、蓋を開けてワイヤーをセットします。

これにより、ワイヤーが蓋の下で微量に動くことができるため、歯が動くときに痛みを感じにくくなったのです。

また、装着はブラケットの蓋の開閉だけで済むため、ゴムかけの時間が不要になり大幅な時間短縮になります。なにより、ブラケットが白いため通常のブラケット矯正よりも目立たないので、見た目を気にしつつも早く治療を終らせたい人に多く選択されています。

加速矯正

加速矯正とは、専用の装置によって振動や遠赤外線を当てて、歯の動きを早めることです。振動と遠赤外線を出す装置はそれぞれ異なります。

矯正によって歯に力を加えると、歯の土台となっている歯茎の下の組織が片側から圧迫され、反対側は引き伸ばされます。そうすると、歯は組織の中心から外れるため外部からのダメージに弱くなってしまいます。そのため、組織は歯を常に中央に置いて守ろうとし、圧迫された側は骨に吸収され、引き伸ばされた側は新たな組織を作るのです。矯正治療は、この仕組みを利用して歯を動かします。

しかし、上記の矯正治療用機器は日本では発売しておらず、手に入れるためにはアメリカからの医療機器の輸入が必要です。
購入を希望する際は矯正をお願いする歯科医院に取り扱っているか確認してください。

コルチコトミー

コルチコトミーとは、一部外科手術を含んだ矯正治療のことです。

歯を支える顎の骨の一部を除去し、歯茎を切開して歯を支える土台となっている骨に切り込みを入れ、歯を動きやすくする方法です。しかし、歯や歯肉、骨の状態などを総合的に判断するため誰でも簡単に選択できるものではなく、専門の医師による高度な技術も必要です。また、手術ということで選択する人も多くはありません。

矯正治療を最短で終わらせるために自分でできること

歯医者さんで矯正を早める以外に、自分でできることもたくさんあります。

計画通りに通院する

矯正治療は指示された通院日を守り、予定通りに治療を進めることが重要です。間が空いてしまうと、歯の動きに合わせた治療ができなくなってしまうからです。

矯正治療は1ヶ月に0.5〜1mmという微量な歯の動きに合わせて、緻密に計算されています。タイミングが遅れると、それだけ歯が予定通りに動かなくなり、治療期間も伸びてしまいます

矯正治療は長期に渡りますが、計画通りに通院するだけで治療をスムーズに終わらせることができます。

指示通りに矯正器具を装着する

矯正装置によっては着脱可能なものもありますが、指示通りに装着しないと期待した効果が出ません

マウスピースの場合は1日に装着する時間数が決められ、拡大装置の場合にはネジを回す回数を指示されます。また、後述するゴムかけも、装着時間が決められています。

矯正装置は指示通りにきちんと装着し、もし分からなくなってしまったら歯医者さんに電話し、すぐに確認してください

虫歯や歯周病に気をつける

歯磨き

矯正治療中は一度装置を装着するとなかなか外さないため、歯垢が溜まりやすく、虫歯や歯周病になりやすくなります。

しかし、虫歯や歯周病になると、矯正治療を一時中断して虫歯や歯周病の治療を先に行わなければなりません。矯正治療を再開するときには、矯正で動かした歯が戻ってしまうことがあり、治療をやり直す時間と中断中の時間を合わせると、非常に時間的なロスが生じます。

そうならないためにも、日頃からのブラッシングはとても重要です。矯正中は装置の影になり磨きにくいところもあるため、矯正前のクリーニング法では不十分になります。

矯正治療中の多くは矯正専用の歯ブラシを使いますが、歯医者さんではブラッシング方法を教えてくれたり、足りなければクリーニングをしてくれたりします。

ゴムかけをしっかりとする

ゴムかけとは、矯正器具についているフックにゴムをかけて、力を加えることです。歯医者さんで次の通院時までの分を受け取り、自分で装着します。

ただの輪ゴムに見えるので軽視しがちですが、実は歯を動かすのにとても重要な働きを持っています。ワイヤーを使うブラケット矯正ではゴムをかける方向で、矯正装置だけではできない微妙な調整を行えるからです。

ゴムかけのゴムは医療用のエラスティックゴムと呼ばれるもので、太さや長さの違う種類があり、種類ごとに加わる圧力が異なります

慣れるまではかけるのが難しいですし、装着中は口を開けにくいので、つい面倒でかけるのを忘れてしまうこともあります。しかし、指定通りにかけないときれいな歯並びが実現せず、治療期間も伸びてしまいます。

ゴムかけは慣れれば鏡を見なくても装着できるようになります。指示された期間中は忘れずにしっかりと行うことが、治療時間を短く終わらせることにつながります。

歯並びに良くない癖を治す

頬杖をつく

歯並びに良くない癖とは、以下のようなものです。

    • 頬杖をつく
    • 片側だけで噛む
    • うつ伏せや横向きで寝る
    • 猫背
    • 爪噛み
    • 舌で矯正部分を触る

頬杖や片側だけで噛む、寝る時にいつも同じ方向を向く、猫背などは、長年していると歯並びや骨が歪む原因となります。また、爪噛みや矯正中に舌で矯正部分を触る癖は、歯に圧がかかり矯正治療を妨げます。

ほんのちょっとしたことですが、日頃から癖をなくせば、矯正を助けることにつながります

硬い食べ物に気をつける

矯正中に硬すぎる食べ物を食べると、歯に負担が加わり痛みが出やすく、装置が取れたり壊れたりすることがあります。
矯正を早く終わらせたい場合は、硬すぎず歯に負担のかからない食べ物を心がけましょう。

矯正治療を最短にする方法のまとめ

矯正治療を最短にするには、歯医者さんで行うものと、自分でできるものがあります。

歯医者さんで行う方法
    • セルフライゲーション
    • 加速矯正
    • コルチコトミー
自分でできる方法
    • 計画通りに通院する
    • 指示通りに矯正器具を装着する
    • 虫歯や歯周病に気をつける
    • ゴムかけをしっかりとする
    • 歯並びに良くない癖を治す
    • 硬い食べ物に気をつける

矯正治療は半年〜数年かかる長期戦なので、自分自身の意識の高さが影響します。自分でできることを守るだけでも、効率的に早く治療を終わらせることにつながるのです。