口臭の原因は臭い玉?臭い玉の正体と改善法や予防法を詳しく説明!

口臭の原因は臭い玉?臭い玉の正体と改善法や予防法を詳しく説明!

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柿木辰美先生
柿木 辰美 先生
専門:一般歯科
2013年 明海大学歯学部卒業。卒後は東京都内の歯科医院に常勤歯科医師として勤務。 現在は複数の歯科医院で非常勤歯科医師として、インプラントや歯内療法を軸に一般歯科診療を日々行なっている。

臭い玉」と書いて“においだま”“くさいだま”と呼びます。くしゃみや咳をした時にポロッと口から白い玉が出ることがあり、潰してニオイを嗅いでみるととても臭いことから、臭い玉と呼ばれています。

臭い玉は口臭の原因の一つでもありますが、なぜ臭い玉ができるのか、なぜ臭いニオイがするのか、そもそも何なのか、どうしたら取れるのかなど、謎が多いですよね。

そこで、今回はこの「臭い玉」について、詳しく説明します。

臭い玉の正体は「膿栓」

臭い玉は俗称で、正しくは「膿栓」というものです。膿栓は喉の奥にできて、潰すとドブのような強い悪臭を放ちます。大きさは直径1ミリ程度から1センチ近くまでと様々で、白またはクリーム色で丸い球状をしています。

膿栓はなぜ臭い?

喉の奥には、口内に侵入してきた細菌やウイルスなどをブロックする「扁桃(へんとう)」というリンパ組織があり、口を開けて鏡で見ると、肉眼で見ることができます。扁桃は、体内に入り込もうとする病気の原因を退治する働きがあり、細菌やウイルスなどと戦った結果、溜まって固まったものが膿栓です。

膿栓は、細菌の死骸や口内の粘膜が剥がれ落ちたもの、リンパ球や白血球の残骸、食べカスの残留物など様々なものが混ざってできています。そのため、膿のような臭いがします。

膿栓の場所は?

膿栓ができる扁桃は喉の奥の左右にあり、その面積を大きくすることで、外敵をブロックするのです。アーモンドのような形をしていて、表面には目に見えないほどの小さなくぼみが空いています。

膿栓が溜まるのは扁桃の表面にある小さなくぼみで、扁桃でキャッチされたウイルスや細菌の死骸などが溜まります。膿栓は誰にでもありますが、細菌やウイルスが増えると膿栓も大きくなり、直径5ミリから1センチほどになることもあります。

扁桃は私達を守ってくれるとてもありがたい器官ですが、場所が喉の奥にあるため、膿栓が大きくなると喉に違和感をおぼえる場合があります。

膿栓はどんなときにできるの?

マスクを付けて寝る

膿栓の量が多くなったり大きくなったりするのは、扁桃がウイルスや細菌などの外敵と大きく戦った後です。

高熱が出た時などによく「扁桃が腫れる」といいますが、扁桃が腫れているのは、面積を大きくし、風邪やインフルエンザなどのウイルスを体内に入れまいと必死に戦って炎症を起こしているからです。したがって、高熱が出た後は膿栓ができやすくなります。特に、扁桃炎を繰り返しているとできやすいです。

膿栓は、通常はくしゃみや咳の他に唾液によって流されますが、唾液量が減ると膿栓が流されず、溜まりやすくなります。ドライマウスや口呼吸は、口内が乾いて唾液量が減るので、膿栓が溜まる一因です。

また、冬の空気が乾燥する時期には、細菌にホコリやゴミなどが付着して舞い上がりやすくなっています。ホコリやゴミが付着した細菌を呼吸などで吸ってしまうと、扁桃が活躍して膿栓が増えたり大きくなったりする可能性があります。

膿栓は体に害があるの?

膿栓は、自然に体外に排出されるため、放っておいても体に害はありません。また、飲み込んでも害はありませんが、大きな膿栓は喉に何かがつっかえるような違和感や不快感を感じることがあります。

また、膿栓ができる元となる扁桃炎は、繰り返すと腎疾患や心筋炎、肝炎、虫垂炎、関節炎など様々な二次疾患を引き起こす可能性があります。扁桃炎を繰り返すようであれば、治療が必要です。

膿栓は自分で取れる?

膿栓を綿棒や爪楊枝で引っ掻いたり、シャワーなどを当てて取ろうとする人がいますが、自分で取ろうとすると扁桃が傷つき、かえって膿栓が溜まりやすくなってしまいます。また、扁桃のくぼみを広げてしまい、膿栓が再発する恐れがあります。

自分で取ろうとして綿棒や爪楊枝などを喉の奥に入れると、嗚咽して誤って飲み込んでしまう恐れもあるため、自分でとるのはやめましょう。

膿栓ができたときの対策

耳鼻咽喉科

膿栓は免疫機能が上手く働いた証拠です。誰にでもあるものなので、通常は放っておいても問題ありません。しかし、口臭が気になる場合喉に違和感が続くようなら、耳鼻咽喉科口腔外科で処置してもらうことも可能です。

病院では、以下のような方法で膿栓を除去します。

    • 吸引する
    • 圧迫して押し出す
    • ピンセットでつまんで除去する
    • 薄めた食塩水で洗浄する

吸引や洗浄をすると膿栓が取れるので、一時的には改善します。しかし、1回できれいにならない場合も多く、繰り返し処置することもあります。

膿栓を予防する方法

膿栓ができると口臭の一因となるため、できれば膿栓ができないようにしたいものですよね。膿栓を予防するには、以下のような方法があります。

唾液量を増やす

頬をマッサージする女性

膿栓は口の中が乾燥するとできやすくなります。そのため、唾液量を増やせば予防になります。

唾液量を増やすには、以下のような方法があります。

    • 酸っぱいものを食べる・想像する
    • こまめに水分補給をする
    • よく噛んで食べる
    • 唾液腺マッサージをする

唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺の3ヵ所にあり、マッサージによって刺激して唾液を出やすくすることができます。

唾液腺マッサージ①耳下腺
    • 耳たぶのやや前、上の奥歯のあたりの頬に4指の腹を優しく当てる
    • 指全体でゆっくりと10回まわす
    • ※4指とは親指以外です
唾液腺マッサージ②顎下腺
    • 顎骨の下の柔らかい部分に親指を当てる
    • 顎のラインに沿って、耳の下から正面まで5回に分けて押す
    • 5回〜10回繰り返す
唾液腺マッサージ③舌下腺
    • 両手を組んで親指を立てる
    • 顎の真下から舌を押し上げるようにグーッと10回押す

日頃から口内を清潔にする

膿栓は細菌やウイルスをブロックするためにできるものなので、日頃からうがいをして細菌やウイルスが入らないように予防したり、歯磨きをしっかりとして食べカスを口内に残さないようにするのがおすすめです。

うがいは水うがいでも十分ですが、殺菌・抗菌効果のあるうがい薬を使えばさらに強力です。

歯周病(歯槽膿漏)に効果があるうがい薬の選び方とおすすめ5選

口呼吸を治す

通常の鼻呼吸では、鼻の中のフィルターが細菌やウイルスをブロックしますが、口呼吸は外からの細菌やウイルスを口中に入れてしまいます。また、口呼吸は口の中を乾かすので、唾液量が少なくなります。

口呼吸の原因は、風邪や慢性鼻炎などによる鼻詰まり歯並びが悪くて口が閉じないことなどが考えられます。もし口呼吸が慢性化している場合は、耳鼻科や歯科などで治療するのがおすすめです。

臭い玉のまとめ

臭い玉は、喉の奥にある扁桃に溜まった細菌の死骸や口内の汚れなどの塊です。放っておいても自然に排出されますが、自分で取るとかえって膿栓を引き起こしやすくなるため、取りたい場合は耳鼻咽喉科や口腔外科などで除去してもらいます。

また、日頃から予防していれば、膿栓ができにくくなります。予防するには、唾液量を増やす、日頃から口内を清潔にする、口呼吸を治すなどが有効です。