子どもが喜ぶ!簡単にできる新習慣「キシリトールガム」で虫歯予防

子どもが喜ぶ!簡単にできる新習慣「キシリトールガム」で虫歯予防

この記事の監修医師一覧

杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。
キシリトールガムが虫歯予防に良いという情報は、テレビCMの影響もあって広く知られています。
でも、ガムというと、長時間、甘いものを口に入れておくことになりますから、虫歯になりやすいイメージもあります。
「本当にキシリトールガムに虫歯予防の効果があるの?」と疑問に思うかもしれませんが、正しく摂取すれば効果は得られます。
ガムで虫歯予防ができるなら、子どもも大喜びしますし、簡単にできて助かりますね。
ここでは、キシリトールガムで効果的に虫歯予防するために、ガムの選び方や正しい噛み方、注意点などをお伝えします。

虫歯予防できる甘味料「キシリトール」の作用とは?

甘味料なのに虫歯の予防効果が得られるなんて、素晴らしいですが、いったいどうしてそんなことができるのでしょうか?
それに、本当に子どもに食べさせても大丈夫?安全なの?といった気になることをまとめてみました。

キシリトールって何?

キシリトールは、白樺や樫の木の成分から作られる糖アルコールの一種です。糖アルコールは体内でエネルギーとして吸収されにくく、砂糖と同じくらいの甘さがあるのに低カロリーな成分です。
キシリトールは摂取カロリーを75%程度カットできるので、ダイエット食品としても人気です。

キシリトールって安全?

キシリトールが日本の厚生労働省から安全な食品添加物として認可を受けたのは、1997年です。
FAO(世界食料農業機関)・WHO(世界保健機関)合同食品添加物専門家委員会(JECFA)といった世界の各公的機関でも、安全性の高い食品添加物として認可されています。
そして、虫歯予防の効果がある食品として、摂取を推奨されています。

虫歯菌の繁殖を抑える!

キシリトールには、虫歯菌の繁殖を抑え、減少させる働きがあります。
虫歯菌の一種であるミュータンス菌は、お口の中に残った食べカスに含まれた糖を分解して酸を作り、歯を溶かします。
キシリトールがお口の中に入ってくると、ミュータンス菌は糖と勘違いして取り込もうとします。ところがキシリトールは摂取してもミュータンス菌を増やしたり、酸を作り出したりすることはできません。
やがてミュータンス菌は死滅し、数を減らしていきます。

歯を強化する!

キシリトールは、歯を強化するためにも役立ちます。
歯は、食事をすると、表面のエナメル質が脱灰という作用で少し溶け出す仕組みになっています。
「溶ける!?」と聞くと驚くかもしれませんが、歯に備わった自然の作用なので心配はいりません。すぐに唾液に含まれるミネラルのサポートを受けて再石灰化という作用で歯が強化されます。
その時、キシリトールがお口の中に入ってくると、再石灰化を促進するために役立ち、歯をさらに強く丈夫にするのです。

唾液をたっぷり出す!

唾液が持つスぺシャルパワーをご存知でしょうか?
唾液には、お口の衛生環境を保ち、歯を丈夫にする重要な役割があります。虫歯予防のためにも、良質な唾液をたっぷり分泌させることが大切です。
キシリトールガムを嚙むと、唾液の分泌を促すことになります。唾液には殺菌作用や浄化作用があり、お口の中の虫歯菌を減らして清潔に保ちます。
お口の中が乾燥した状態になると、虫歯菌が活発化して虫歯ができやすくなりますので、唾液をたっぷり出して潤しましょう。

キシリトールガムの選び方とは?

キシリトールの効果をしっかりと得るためにはキシリトールガムの選び方にも気を付けなければなりません。
含まれている甘味料のうち、キシリトールの配合率が高いものを選ばなくては十分な効果が得られません。成分表をチェックして、虫歯予防の効果が得られるものであるか、確認しましょう。

甘味料の50%以上がキシリトールのガムを選ぼう

キシリトールガムで虫歯予防をするためには、含まれている甘味料のうち50%以上がキシリトールであることがポイントです。50%が効果を得られる最低ラインといえます。含有甘味料の90%以上がキシリトールであることが好ましいです。
キシリトールが配合されていても、他に虫歯の原因となる糖が入っていては意味がありませんので、注意深く確認してください。

歯科専売品はキシリトール100%!

歯科専売品のキシリトールガムは、キシリトール100%配合です。歯科医院で取り扱っていますので、窓口できいてみましょう。
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虫歯予防に効果的なキシリトールガムの噛み方とは?

キシリトールの効果は、正しいタイミングや量を守って食べることで得られます。いいかげんに摂取すると、求める効果が得られません。

ガムを噛むタイミングは「食後30分以内」

キシリトールガムを噛むタイミングは、食事の後すぐ、そして寝る前です。食後は、遅くなったとしても、食後30分以内には噛みましょう。
食べ終わったらすぐに歯の脱灰は始まっています。できるだけ虫歯菌が酸を出して、歯を溶かす時間が少なくなるように、できるだけ早めにガムを嚙みましょう。そして、歯磨きをすれば、歯垢や汚れが落ちやすくなります。

また、睡眠中はお口の中が乾燥して虫歯菌が活発になり、虫歯が作られやすい状態になってしまいます。
虫歯リスクを少しでも減らすため、ベッドに入る前にキシリトールガムを噛んで歯を磨き、虫歯菌を減らしてから寝るようにしましょう。

ガムを食べる量は「1日4回×1回2粒」

キシリトールガムを食べるのは、1日3回の食後と、寝る前計4回です。2粒ずつ食べるとして、1日8粒くらいまでの適量を摂取するようにしてください。

間食の時に食べよう!

間食のお菓子をガムに変えると、噛むことで集中力がアップしますので、仕事や勉強などに対するパフォーマンス向上効果も狙えます。唾液の分泌量が増え、歯の再石灰化を促進し、歯が強化されるので、歯にとってもメリットが大きいです。

唾液を口の中に溜めてキシリトールの成分を浸透させよう

キシリトールガムを噛んだ時に唾液がでますが、すぐに飲み込まず、歯列全体に成分が行き渡るようにしばらく口に含んでおいてください。

要注意!大量に食べると下痢しやすい

キシリトールは、適量を超えて食べ過ぎると、下痢をしやすいという特徴があります。気を付けてください。

キシリトールガムのデメリットとは?

キシリトールガムで虫歯予防できるとは、楽しく取り組めますし、お子さんも喜ぶことでしょう。
それでは、キシリトールガムで行う虫歯予防には、何かデメリットはないのでしょうか?

歯磨きの代わりにはならない

ガムを嚙んで歯磨きの代わりにしようとする人がいますが、キシリトールが高配合されたガムであってもそれはできません。キシリトールガムを嚙む虫歯予防は、あくまで歯磨きの補助的な働きです。

虫歯を治す効果はない

優れた効果を発揮するキシリトールガムですが、すでにできてしまった虫歯を治すことはできません。虫歯の治療は歯科医院で行うようにしましょう。
再発の予防ために、キシリトールガムを使う方法は有効です。

効果を実感できるまで時間が必要

天然の成分であるキシリトールガムの効果は、ゆるやかに出てきます。食べてすぐにわかりやすく効果がでるものではありませんが、キシリトール習慣を2週間くらい続けていると、虫歯菌が減少しはじめ、3カ月くらいでようやく効果が表れてきます。
効果を継続するためには、1~2年は続ける必要があります。

虫歯予防の基本は歯磨き+定期検診

虫歯予防の基本は、あくまで毎日の歯磨きです。食事の前後どちらかと就寝前にキシリトールガムを噛む習慣をつけて、歯磨きの効果を高め、歯を強化するために役立てましょう。