カルシウムが足りない!虫歯予防&歯を強くする簡単おやつレシピ付

カルシウムが足りない!虫歯予防&歯を強くする簡単おやつレシピ付

この記事の監修医師一覧

鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
カルシウムは、歯、歯を支える周辺組織、土台となる骨をつくり、健やかに保つために欠かせない栄養素です。
身体の中に存在するカルシウムは、99%が歯と骨にあり、1%が血液や筋肉などに含まれています。
虫歯をつくらない、虫歯予防のためにもカルシウムは非常に重要です。
それなのに日本人は、大人も子供も男女ともに、慢性的なカルシウム不足なのです。日本食は世界的に見てもヘルシーであるといわれているのに、不思議な話ですよね。
ここでは、いったいカルシウムがどれくらい不足しているのか、虫歯をつくらない健康で丈夫な歯を保つために、カルシウムをどうやって摂ればよいのか、虫歯予防に活かせるカルシウムについてのお役立ち情報をお伝えしたいと思います。
最後に、子どものおやつにおすすめの「カルシウムを効率よく摂れるレシピ」も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

日本人は慢性的にカルシウムが不足している…?

日本に住む人々は、慢性的にカルシウムが不足しています。
厚生労働省の調査でも、近年20年間、カルシウムの摂取推奨量を常に下回っているということが報告されています。
カルシウムの推奨摂取量(1日)
    • 成人男性 650~800mg
    • 成人女性 約650mg
注意
実際に摂取できているカルシウム量
男女ともに 400~500mg程度

牛乳ならコップ1杯分のカルシウムが不足している!

牛乳コップ1杯分の約200ml に含まれるカルシウム量が約227mg です。
つまり、1日の摂取推奨量に対し、牛乳コップ1杯分のカルシウムが不足しているといえます。

日本の水がミネラルの少ない軟水だから

日本に住んでいると、なぜカルシウム不足になりやすいのかというと、水に理由があります。日本の水は、ほぼ軟水です。軟水は、カルシウムやマグネシウムなどミネラル成分をあまり含んでいない水です。
ヨーロッパやアメリカの内陸部、アジア、オセアニアなどは硬水の地域で、水にカルシウムやマグネシウムが豊富に含まれています。
飲料水も、料理も、自炊でも外食でも、飲食物には水が使われています。日本では、水から得られる基本的なカルシウム量が少ないのは明らかです。
意識してカルシウムを補うことが必要です。

子どもの成長にはカルシウムが必要!

これから身体が成長していく子どもにとって、カルシウムは非常に大切です。虫歯の予防、そして丈夫な歯を育てるためにも、カルシウムを積極的に摂りたいところです。
子どもの身体は小さいので1日に必要なエネルギーは成人に比べて少ないですが、カルシウムに関しては男女ともに600~700mg と、大人と同じくらいの量が必要です。

妊娠期には通常の2倍のカルシウムが必要!

女性は、妊娠期や授乳期、更年期など、骨量が圧倒的に減りやすい時期があります。
妊娠期には胎盤を通じて、授乳期は母乳から、赤ちゃんへ毎日150~200mgのカルシウムが補給されます。
通常の時の1日の推奨摂取量が600mg程度なので、その3分の1 ほどが赤ちゃんのために使われることになりますので、その分のカルシウムを摂取しておく必要があります。
お母さんにカルシウムが不足していると、難産になりやすいですし、お腹の赤ちゃんにも十分なカルシウムが補給できません。
妊娠したら、カルシウムを通常の2倍は摂取する必要があります。
そして、これから赤ちゃんを産みたいと考えている女性は、意識してカルシウムを摂り、自分自身の骨量を増やすように心がけるようにすると良いでしょう。偏食や無理なダイエットをすると、妊娠・出産・お腹の赤ちゃんにも影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。

高齢の女性は特にカルシウムが必要!

更年期や高齢の女性は、カルシウムが極端に不足しやすくなります。
女性ホルモンのエストロゲンは、カルシウムの吸収を助けて骨量を増やす働きがあるのですが、閉経を迎えるとエストロゲンの分泌が大きく減少します。そのため、骨量が急激にダウンして、骨粗しょう症になりやすいのです。
高齢の女性の腰が曲がりやすかったり、足腰が弱くなったりするのは、そういったカルシウム不足の影響もあります。
骨密度足りないとインプラントができないなど、歯の治療の選択肢が狭まってしまうので、積極的にカルシウムを補っていくことが大切です。

カルシウムがたっぷり摂れる食品とは?

虫歯予防のためにも摂りたいカルシウムですが、どんな食品に含まれているでしょうか?
カルシウムが豊富な食品を紹介します。
カルシウムが豊富な食品
牛乳、乳製品(プロセスチーズ、ヨーグルト)、大豆・大豆製品(豆腐、高野豆腐、納豆)、小魚、桜エビ、ひじき、水菜、小松菜など

効率よくカルシウムが採れる「牛乳」

カルシウムを効率よく摂れるのは、なんといっても牛乳・乳製品です。
コップ1杯(約200ml)に相当する、小さい牛乳パック1本分の牛乳には、カルシウムの1日の推奨摂取量の1/3~1/2程度も摂ることができます。

チーズやヨーグルトなどの乳製品も、牛乳と同様に効率よくカルシウムを摂れる食品です。
子どもの虫歯予防にもおすすめですので、おやつにも最適。オムレツやカレーライスなどの食事にトッピングしても、おいしく食べられてカルシウムの補給ができます。
ポイント
毎日の牛乳習慣をつけたいところですが、もし牛乳が苦手という場合は、味噌汁に入れて飲むと味がまろやかになります。試してみてください。

カルシウムの吸収を助ける「大豆・大豆製品」

骨量が減る高齢女性は、虫歯予防のためにも積極的にカルシウムを摂ることが大事です。
特に高齢の女性は、カルシウムの吸収を助ける女性ホルモンエストロゲンが減少するので、その代わりに、似た働きをする大豆イソフラボンを摂るようにしましょう。
イソフラボンは大豆や大豆製品に豊富に含まれますので納豆、豆腐、豆乳などがおすすめです。

カルシウムたっぷりの「小魚、桜エビ、ひじき」

しらす干しや、桜エビにもカルシウムが豊富です。
キビナゴ、イワシ、小アジといった小魚を骨ごと唐揚げにして食べれば、カルシウムをたっぷり摂ることができます。
ひじきにもカルシウムが豊富です。海藻類は、カルシウムの吸収を助けるマグネシウムも豊富なので、ぜひ一緒に摂りたい食品です。

緑黄色野菜でビタミンとカルシウムをまとめ摂り「水菜、小松菜」

小松菜は栄養価が高い緑黄色野菜で、カルシウムの含有量は、カルシウムが多い野菜として知られるほうれんそう以上です。さらにその上をいくのが水菜。水菜はカルシウム、鉄分、ビタミンCやβカロテンも豊富なので、歯を強くするだけでなく、虫歯菌に負けない免疫力を高めるためにも役立ちます。

ビタミンDのサポートでカルシウムの吸収率アップ!

カルシウムは吸収率が低く、効率よく摂るのが難しい栄養素です。カルシウムだけ摂っても骨を強くすることはできません。マグネシウム、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質を摂って骨密度を上げる必要があります。
特にビタミンDは、カルシウムの吸収を促進するので注目したい栄養素です。干しシイタケやさけ、さばの開き、しらす干し、乾燥きくらげなどに含まれているにもかかわらず、ビタミンDは、食品のみから摂るのが難しい栄養素でもあります。
ビタミンDは、1日15分程度、日光に当たることで生成されます。日焼けを気にして日に当たらない人が増えているため、ビタミンDの生成が難しくなっています。
ポイント
干しシイタケは、食べる前に日光で干せば、ビタミンDを増やすことができます。ベランダなどに干して、日に当ててから食べるようにすると良いでしょう。

カルシウムの吸収を妨げる食品とは?

吸収しにくい特性のあるカルシウムですが、摂取することでカルシウムの吸収を妨げる食品があります。
それは加工食品、インスタント麺です。

過剰摂取がカルシウム不足を招く「加工食品、インスタント麺」

カルシウムの吸収を妨害するのが、リンというミネラルです。
リンは、加工食品、インスタント麺には多く含まれているため、こうした食品ばかり偏って食べていると、リンの過剰摂取になってカルシウム不足を招きます。
骨を丈夫にし、虫歯予防を心がけたいなら、加工食品、インスタント麺に偏った食生活は避けるようにしましょう。
忙しくて、食事を加工食品やインスタント麺に頼る場合は、ゆでた小松菜や水菜、干しシイタケをのせたり、食後にチーズやヨーグルトを食べるなど、カルシウムの補給を積極的に心がけるようにしてください。

カルシウムたっぷり!子どもの「おすすめおやつ」

虫歯予防のために、カルシウムをたっぷり摂れて簡単に作れる子どものおやつレシピを紹介します。
丈夫で健康な歯をつくるためにも、積極的にカルシウムを摂っていきましょう。

レシピ①スライスチーズ&小魚のおせんべい

とろけるチーズをクラッカーに見立てて、桜エビや小魚のおつまみなどをのせ、電子レンジで1分加熱します。
冷ましてチーズが固まったら出来上がり。カルシウムたっぷりのおやつです。

レシピ②高野豆腐お好みサンド揚げ

高野豆腐を箱の表示通りに煮て切り込みを入れ、ミンチ肉やコーンなどお好みの具材を詰め、片栗粉をまぶして揚げます。
揚げサンドイッチの感覚で食べられる、カルシウムもボリュームもたっぷりのおやつです。