妊婦さんは口臭になりやすい!?妊娠中に口臭を予防する5つの方法

妊婦さんは口臭になりやすい!?妊娠中に口臭を予防する5つの方法

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業

妊婦さんは通常の体調とは異なり、体重を管理したりつわりを経験したりするなど、色々と分からないことが多く、悩みも尽きないと思います。なかでも意外な悩みで多いのは、“口臭”です。しかし、妊娠中に口臭が起こりやすいのには、理由があります。

ここでは、妊娠中の口臭の原因と、口臭予防の方法をお伝えします。口臭に悩んでいる人は、まずはこの記事を読んでみてくださいね。

妊娠中に口臭になりやすい原因

妊娠中に口臭になりやすいのには、いくつかの根拠があります。

女性ホルモンの急激な変化

基礎体温

女性の体は女性ホルモンが深く関係しています。通常は2つの女性ホルモンがひと月の間に一定のリズムで分泌されて、バランスを保っています。2つの女性ホルモンとはエストロゲンプロゲステロンですが、それぞれのホルモンには、以下のような特徴があります。

エストロゲンの特徴
    • 女性らしい体を作る
    • 精子を子宮に入れやすくする
    • コラーゲンの生成を助ける
    • 血管、骨、皮膚などを強くする
    • 自律神経を安定させる
プロゲステロンの特徴
    • 子宮筋を調節し、妊娠を助ける
    • 体温を上昇させる
    • 子宮内で赤ちゃんが育つのを助ける
    • 食欲を増進させる
    • うつになる・イライラする

妊娠初期にはエストロゲンが増えますが、妊娠の期間が進むとエストロゲンは徐々に減少し、代わりにプロゲステロンの分泌が増えます。このように2つの女性ホルモンがめまぐるしく変化し、それによって口内環境も影響されるため、妊娠時に口臭が発生しやすくなるのです。

妊娠中はドライマウスになりやすい

舌

女性ホルモンは体内の水分量にも影響するため、唾液量が減少してドライマウスになりやすくなります。唾液には口臭を抑制する殺菌・抗菌物質が含まれていますが、唾液量が減少すると自浄作用も少なくなり、口臭の原因菌を抑えきれなくなるのです。

妊娠中は口の中が酸性になりやすい

唾液には口の中のpH値のバランスを保つ働きがあり、通常は中性に保たれています。しかし、飲食するごとに食べ物や飲み物の酸細菌が出す酸によってpH値が酸性に傾きます。妊娠中は食欲が増したりつわりで食事の時間がずれたりするため、口に飲食物を入れる回数が増えやすくなり、通常よりも口内のpH値が酸性に傾きやすいのです。

酸性の口の中は、歯からミネラル分などが溶けやすい状態です。また、口の中に食べ物のカスなどが残っていると細菌が増殖するため、口臭の原因となります。ただでさえ歯が溶けやすくなっている上に、細菌が増殖すると虫歯や歯周病にもなりやすくなるので、注意が必要です。

つわり時には口内環境が悪化する

歯垢・歯石

辛いつわりのときは、歯みがきを口の中に入れただけでも嘔吐感をもよおすことがあるため、口内のケアもおろそかになりがちです。また、胃酸が逆流することでも、口内が酸性に傾きやすくなります。

つわりのときは、症状が軽い時に食事を摂ることが多いので、食事も不規則になると思います。そのため口内環境が悪くなりがちなのです。

女性ホルモンは歯周病菌の大好物

一般的に、口臭の原因の大半は歯周病といわれていますが、歯周病菌は女性ホルモンのエストロゲンが大好物です。妊娠初期はエストロゲンが増加するため、妊娠前には口の中にトラブルなどなかった人が、妊娠した途端に歯ぐきが腫れたり口臭が気になったりするのは、こうしたことが原因となっています。

妊娠中の口内環境は赤ちゃんにも影響する

海外では、妊娠中に歯周病にかかると、早産や流産、低体重児のリスクが高まるというデータがあります。妊娠中は自分自身だけでなく、生まれてくる赤ちゃんにも影響があることから、口内環境はできるだけ良くしたいものです。

妊娠中にできる5つの口臭予防法

必要以上に神経質になることはありませんが、日頃からちょっと気をつければ、お口の中を清潔に保つことができます。

1.こまめに歯磨きする

歯ブラシ

基本的には、やはり歯磨きです。毎食後や寝る前、朝起きた時など、こまめに歯磨きをするようにしましょう。特に起床時には口内細菌がもっとも多くなっています。朝起きたらすぐに歯磨きをするだけでも、細菌を減らすことができますよ。

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2.つわり時にはマウスウォッシュが有効

マウスウォッシュ

つわりがひどくて歯磨きができないという人は、マウスウォッシュで含みうがいをするだけでも効果があります。マウスウォッシュはスーッとする清涼剤が入っているものが多いので、気持ち悪さの軽減も期待できます。

3.ヨーグルトを食べる

ヨーグルト

最近の研究で、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が口内の細菌を殺菌することが分かっています。ヨーグルトは色々な種類が売っていますが、特におすすめなのが「ロイテリヨーグルト」です。ロイテリ菌は歯周病菌をやっつけてくれる効果があるため、ロイテリヨーグルトを歯みがき粉の代わりに使うことを勧める歯医者さんもいるほどです。

ただし、糖分は細菌のエサになってしまうため、ヨーグルトは無糖のものを選びましょう。

口臭予防にはヨーグルトが効果的!食べ方や選び方をご紹介

4.ガムで唾液を増やす

粒ガム

唾液は唾液腺から出ますが、唾液腺は口の中にいくつかあり、大きな唾液腺は顎の付け根付近にあります。よく噛むと唾液が出るのはそのためです。

つわりがひどくてなかなか食事が摂れないという人も、ガムなら比較的口に入れやすいと思います。ガムを噛むと唾液腺が刺激されて、唾液を増やすことができますよ。

5.ストレスを軽減する

口臭は、ストレスが溜まっても発生することが分かっています。妊娠中は神経が細やかになり、ストレスも溜まりやすくなりますが、自分流のストレス解消法を見つけてストレスをできるだけ無くすことがおすすめです。

おすすめのストレス解消法
    • 公園など自然の中を散歩する
    • 好きな音楽を聴く
    • おしゃべりをする
    • 趣味に没頭する
    • お笑い番組などを見て笑う
    • アロマなどを使い、ゆったりと入浴をする
    • ストレッチなど軽い運動をする

運動は、リラックスすることが目的です。心身に無理のないように行ってください。

妊娠中は口内の衛生管理が重要

妊娠中は女性ホルモンの急激な変化食事が不規則になることなどにより、口内環境が悪くなりがちです。そのため妊娠中には口臭が気になる人が多くなります。

口臭をなくすには、以下の方法が効果的です。

妊娠中の口臭を予防する方法
    • 歯みがきをこまめにする
    • つわりがひどいときはマウスウォッシュを使う
    • ヨーグルトを食べる
    • ガムを噛んで唾液量を増やす
    • ストレスを軽減する

妊娠時の悩みはひとつでも少なくしたいもの。今回ご紹介した方法を実践して、口臭の悩みを解消してみてくださいね。