梅干しには虫歯予防に効果あり!梅干しのパワーと効果的な食べ方

梅干しには虫歯予防に効果あり!梅干しのパワーと効果的な食べ方

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Doctorbook編集部
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所属:株式会社Doctorbook
株式会社Doctorbookに在籍する、3名の現役歯科医師。Doctorbookの業務を遂行しながら、それぞれが臨床現場で活躍中。

梅干しは内蔵だけでなく虫歯予防にも良いとして注目されています。梅干しは日本特有の食べ物で、古くからおにぎりの具やお茶請けなどとして親しまれてきました。しかし、保存食や味だけでなく、1日1粒食べれば医者いらずともいわれています。歯にも良いなんて驚きですね。

今回は、梅干しの秘めるパワーと虫歯を予防する理由、効果的な食べ方などをご紹介します。

梅干しが虫歯に良い理由

梅干しは一般的に食べ物を腐らせない作用があることは知られていますが、虫歯には以下の理由で虫歯予防に良いと言われています。

口の中を中性にしてくれる

梅干しは酸っぱいので酸性のような気がしますが、実はクエン酸を含むアルカリ性食品です。そのため、梅干しを食べれば酸性に傾いた口の中を中性に戻し、虫歯菌の活動を抑制する働きがあります。

そもそも虫歯ができるのは、口の中が酸性に偏ったときです。虫歯の原因菌は、口の中に残った食べカスをエサにして酸性のプラークを作り出します。虫歯の原因菌は歯にこびりついたプラークの中でも繁殖を続け、酸によって歯の表面にあるカルシウムやリンなどを溶かして歯の内部に侵食していくのです。

ちなみに米や肉、魚、チーズなどは酸性食品で、アルカリ性食品は大豆製品や牛乳、野菜、果物、海藻などです。食べ物の酸性・アルカリ性は、その食品に含まれるミネラル類が酸性かアルカリ性かで判断されます。肉や卵、穀類に含まれるミネラル類は、塩素・リン・硫黄などで、酸性に含まれるミネラル類はナトリウム・カリウム・カルシウムなどです。

梅干しに含まれるクエン酸は、燃やすと炭酸カリウムが水に溶けてアルカリ性となります。ゆえに、梅干しは酸っぱいのにアルカリ性で、酸性に偏った口の中を中和してくれるのです。

梅干しは清掃性食品

梅干しは間接的にも虫歯予防に有効です。食品には清掃性食品と呼ばれる口の中をきれいにする食べ物があります。その中でもセロリやリンゴなどのように歯ごたえがよく、食物繊維が直接歯の表面をきれいにする直接清掃性食品と、レモンや梅干しなどのように唾液をたくさん出して口の中をきれいにする間接清掃性食品があります。

唾液が出るとなぜ虫歯に良いのかというと、唾液には水分で食べカスを押し流してくれる作用があるし、唾液自体に含まれる抗菌・殺菌物質免疫物質によって虫歯の原因菌の働きを弱めてくれるからです。また、唾液は弱アルカリ性で、口の中を中性にする働きもあります。

梅干しは実際に食べなくても、頭に思い描いただけで自然に唾液が出てきます。脳内の記憶が梅干しの酸っぱさを思い出して脳を刺激するからです。梅干しは、実物を口に入れずとも、虫歯になりにくくするという驚きの食品なのです。

梅干しは食べ方次第で毒にも薬にもなる!?

梅干しは虫歯予防に効果的ですが、だからといって食べ方を間違えてしまうと、かえって歯に悪い作用が働いてしまうこともあります。

NG!酸蝕の原因になる食べ方

梅干しはクエン酸が豊富に含まれているため、口内にとどめておくと酸が歯を溶かしてしまいます。たとえばおやつのカリカリ梅などは、いつまでも口の中に含んでいると美味しいですが、歯を自然に溶けやすくもしているのです。

梅干しはずっと口の中に入れておかず、種もすぐに出すようにしましょう。

梅干しの歯に効果的な食べ方

基本的には食べた後に自然に飲み込めばどんな食べ方をしてもOKですが、食事をすると口内が酸性に傾くため、アルカリ性の梅干しは食後に食べるのがおすすめです。また、梅干しとともに緑茶を飲めば、緑茶ポリフェノールが虫歯菌を抑制してダブルの効果が期待できます。虫歯を抑制するポリフェノールはほうじ茶や番茶、烏龍茶にも入っています。

インターネットでは、砕いた梅干しをお湯に入れてうがいするという方法も見られます。その方法を試す場合は、うがいの後に口の中に梅干しが残らないように、仕上げに口の中を水でゆすぐのがおすすめです。

その他の梅干しの効果

梅干しにはその他にも、以下のようなたくさんの体に良い効果があります。

疲労回復

昔から疲れた時に梅干しを食べると良いといいますが、梅干しのクエン酸が疲れの原因となる乳酸の代謝を促してくれます。

生活習慣病予防

クエン酸は体内の酸化を抑制する抗酸化作用があるため、生活習慣病などにも効果があると考えられています。また、梅干しにはガンを抑制するアミグダリン(ビタミンB17)が含まれています。

動脈硬化予防

動脈硬化は血管収縮ホルモン「アンギオテンシンⅡ」によって起こされますが、梅干しにはこのアンギオテンシンⅡの働きを整え血圧の上昇を防ぐ効果があるとされています。

鎮痛作用

昔、民間療法で頭痛がすると梅干しをこめかみに貼ると良いと言われていましたが、梅干しには実際鎮痛作用があると考えられています。こめかみには頭痛に効くツボがあるため、頭痛や軽いめまいがするときにこめかみに梅干しを貼るのは、昔ながらの知恵です。

肩こりの緩和

クエン酸が乳酸の代謝を促すのは、疲労時だけではありません。肩こりなどがひどい時にも血液中の乳酸の代謝を助けて疲労物質を体内に残さないようにします。

整腸作用

梅干しは言わずと知れた発酵食品です。発酵食品は腸内環境を整え、新陳代謝を活性させる働きがあるため、便秘や下痢の解消に役立ちます。

食中毒予防

おにぎりの中に梅干しを入れるのは、ごはんを腐らせないようにするためです。梅干しには食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌や病原性大腸菌O-157などを抑制する、高い殺菌効果があります。

貧血予防

あまり知られてはいませんが、梅干しには鉄分が豊富に含まれています。そのため貧血気味の人にはおすすめです。

冷え性や二日酔い解消

冷え性の改善には、梅干しを焼いた焼き梅干しが効果的です。梅干しを焼くとムメフラールという成分が出てきますが、それが冷え性にはよく効きます。

また、梅干しは胃腸の粘膜の分泌を高める他、胃の粘膜を修復する作用があることから、お酒を飲む前や二日酔いの後に梅干しを食べると効果的です。

梅干しのクエン酸を効果的に使って虫歯予防

梅干しのクエン酸は、食事で酸性に傾いた口の中のpH値を中性に戻してくれる働きがあります。口の中が酸性になると歯が溶けやすくなり、虫歯菌が活躍するため、食後に梅干しを食べて殺菌作用の高い緑茶などを飲むとより効果的です。

また、梅干しは虫歯予防に効果的な唾液の分泌も促してくれます。梅干しは虫歯予防に直接的にも間接的にも効果的ですが、口に入れっぱなしにすると酸蝕歯になる可能性があるため、食べたら歯磨きを忘れないようにしましょう。