もう虫歯を再発させたくない!再発リスクを回避する8つの予防法

もう虫歯を再発させたくない!再発リスクを回避する8つの予防法

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
虫歯を治療して完治したと思っていたら、「えっ再発!?」…そんな経験はありませんか?
歯は、皮膚や髪などと違って、一度削ったり抜いたりしたら、新しく生えてくることがありません。そして、一度でも治療した歯は、実は、虫歯がとても再発しやすい状態になっているのです。
ここでは、虫歯の再発リスクを回避する8つの予防法を、お伝えします。

虫歯の再発リスクを回避したい!

「せっかく我慢して歯医者に通って、すっかり治せたと思っていたのにがっかり…また通院しなければならないの?」そんな残念な思いをしたくありませんね。
虫歯の再発を防ぐためには、どうすればいいのでしょうか?

治療した歯は弱く脆くなっている?

歯は、治療のために削って詰め物や被せ物をしても、完全に元通りに治せるわけではなく、元の歯よりももろくなります。
歯そのものが弱くなってしまうのも要因のひとつですが、日本では健康保険の制度があるために、保険診療の適用範囲内で制限付きの治療を行うことがほとんどということも関係しています。
保険診療で行う虫歯治療は、国が定めた歯科素材のみを使用する治療です。
治療費や治療に掛けられる時間にも限界があります。歯科医院としてはできるだけ丁寧に治療したいという想いはあるものの、無限に時間をかけて治療することができず、限られた時間内での治療を行うことになるのです。

銀歯の下で虫歯が再発しやすい?

保険診療で使える詰め物・被せ物の素材には、銀歯歯科用プラスチックのレジンがあります。
歯科医療の進化で日々精度が上がってはきているものの、費用がリーズナブルである分、自費診療で提供されるセラミックなどといった精巧な素材よりも劣化しやすいという特性があります。

その銀歯が、お口の中の過酷な環境に長年にわたってさらされていると、詰めたり被せたりした接着部分の段差に、歯垢などの蓄積汚れが溜まります。それが原因で綻びができて、そこから虫歯菌が侵入することも少なくありません。
銀歯の下では、虫歯特有の沁みる、痛みが出るといった症状がでにくく、気づかないうちに虫歯が進行します。その結果、銀歯の下で虫歯がとりかえしのつかないところまで悪化していた、ということがおこるのです。

虫歯の再発を予防する8つの方法

虫歯治療を経た歯は再発リスクが高まることをお伝えしました。こうしたリスクを踏まえたうえで、予防対策を徹底していく必要があります。
そのために、すぐにできる8つの虫歯予防法について紹介したいと思います。

1 経年劣化しにくい歯科素材で治療する

歯垢がつきにくく強度のあるセラミックは、経年劣化しにくい素材です。
保険診療で使える歯科素材は制限されているので、自費診療で使えるセラミックなどと比べると、どうしても強度などに関して劣る部分があります。

とはいえ、歯科医療は日々進化していますので、歯科用プラスチックのレジンの品質も良くなっていますし、治療方法に関する研究も進んでいます。
レジンを使用して欠けた前歯を形成し、歯並びをきれいに整えるといった高い技術力が必要な自費診療を行っている歯科医院もあるほどです。

自費診療でセラミックなどを使用した治療を行うのか、保険診療で使えるレジンで治療するのか、歯科医師の治療計画を聞いて検討してみてください。
お口の状態によっても適する素材が違ってきますので、ご自身の希望だけでなく、診断結果に合わせて検討するようにしましょう。

2 食生活を改善する

甘いものをダラダラと飲み食いする食習慣を改めなければいけないのはもちろんですが、栄養バランスのとれた食事を摂ることも必要です。
お口の中に、虫歯菌のエサになるを長時間留めないようにすることと、虫歯菌に負けない免疫機能を高めるために、偏食はやめてしっかりと栄養を摂りましょう。
加工食品やインスタント麺などに偏った食事をしていると、塩分の摂りすぎ、リンの過剰摂取カルシウムの吸収が阻止され、骨が弱くなるというリスクがあります。

3 虫歯菌を減らす

虫歯菌を減らすために、毎日しっかりと歯磨きを行うことは基本ですが、プラスの習慣として「ヨーグルトを食べる」ことをおすすめします。
人間の体内には何兆個ともいわれる細菌がいます。そこには身体に良い働きをする善玉菌もいますが、虫歯菌のように悪さをする悪玉菌もいます。悪玉菌を減らして善玉菌を増やせば、お口の環境がよくなって虫歯に感染しにくくなるのです。
そのためには、ヨーグルトに豊富に含まれる乳酸菌のパワーを借りるのも、ひとつの手段です。

4 プラークコントロール

プラークコントロールとは、歯垢(プラーク)を除去して、歯垢の中で繁殖する虫歯菌を減らすこと。歯垢や細菌をゼロにできれば理想的ですが、現実的にそれは不可能な話です。
それでもできるだけ歯垢や細菌の量を減らし、歯や歯ぐきに悪い影響がでない程度のバランスを保つため、歯磨きなどのケアを徹底する予防法です。

5 食後と就寝前に歯磨き

虫歯の再発を防止するために、こまめに歯磨きを行うことが大切です。
理想は、1日3回の食事の後の歯磨きと、寝る前にも歯をしっかりと磨くこと。就寝中に虫歯菌が活発になって繁殖するため、少しでもお口の中に糖を残さないように歯を磨きます。
朝、起きた時は、お口の中の虫歯菌が1日のうちで最も多い状態になっていますので、歯を磨いてもいいでしょう。ただし、朝は忙しいので起床後か朝食後かのどちらか1回だけ磨くということであれば、迷わず朝食後をおすすめします。
起床後は、水でうがいするだけでも良いでしょう。

6 バス法で歯みがき

歯磨きの方法には、前歯や奥歯など、部位に合わせた適切なやり方があります。歯科医院でも、一人ひとりのお口の状態に合わせた適切な歯磨き方法の指導を受けられると思います。
代表的な「バス法」は、歯の表面に対して、歯ブラシを斜め45度に当てる磨き方です。一度治療をした歯には、詰め物や被せ物の接着部など、くぼんだ部分が少なからずあると思います。くぼみがある部分に最適な磨き方が「バス法」です
歯と歯ぐきのすき間の歯周ポケットにも有効で、歯ブラシを斜めに当てることにより、歯ブラシの毛先が少しだけくぼんだ部分に入り込むのです。小刻みに振動させて、優しく汚れを掻き出しましょう。
歯ブラシは、歯ぐきなどのデリケートな部分を傷めないように、毛先がやわらかいもの選ぶとよいでしょう。

7 デンタルフロスで歯間ケア

歯と歯のすき間は、歯垢などの汚れが蓄積しやすく、そこから虫歯に侵されることが非常に多い部分です。詰め物や被せ物をした歯と隣の歯のすき間も非常に虫歯リスクが高いので、しっかりと磨くようにしましょう。
普通の歯ブラシでは磨きにくい場所なので、デンタルフロス歯間ブラシといった、歯間ケア用の清掃器具をプラスして、きれいに磨きます。

8 ストレスを溜めず免疫力アップ

ストレスが虫歯の再発に関係あるとは、意外と思うでしょうか?
ストレスと虫歯には、密接な関係があります。
ストレスが溜まった時、肌荒れがおきたり、眠れなくて頭が痛くなったり…さまざまな身体の不調がでてきませんか?それは、自律神経の乱れが原因です。
自律神経は、あらゆる身体機能の司令塔のような存在。ストレスが溜まって自律神経が正常に機能しなくなると、眠ったり身体を休めたりすることにも、仕事に集中して活発に動くことにも支障を来します。
細菌の感染から身体を守るための免疫機能も低下し、虫歯菌にも感染しやすくなるのです。
「たかがストレス、気持ちの問題でしょう?」と軽く見ていると、虫歯に限らず、重篤な病の発症につながることも…。
ストレスを溜めこんでも、何一つ良いことはありません。意識して、こまめにストレスを発散するように心掛けましょう。

歯科医院で定期検診を受けよう

虫歯の治療が終わったら、「もう歯医者に通わなくていい!」と解放感に浸るのではなく、「これから予防歯科のスタート」という風に考え方をチェンジしましょう。
虫歯を再発させないために、治療した後は定期的に経過を確認しながら必要に応じて、歯科医師や歯科衛生士によるプロケアを受けるようにします。
定期検診に通っていれば、もし虫歯が再発したとしても、初期の段階で発見できますから大がかりな治療に至らずに済みます。

フッ素のパワーで虫歯予防

3カ月に1回くらいの頻度で、虫歯予防効果があるフッ素塗布を受けると良いでしょう。
一人ひとり、お口の状態や虫歯リスクが異なりますが、定期検診に通っていれば、自分に適しベストなタイミングで、必要な予防処置を受けることができます。

歯の専門家によるプロケアを利用

定期検診に通っていれば、毎日の歯磨きでは行き届かない汚れが蓄積してくると、必要に応じてプロフェッショナルクリーニングを受けることができます。
自宅ですぐにできるセルフケアを実践しながら、プロケアを併用する虫歯予防を継続していければ、虫歯の再発を高い確率で回避できるでしょう。