歯周病を放置すると、どうなる?歯を失うリスク、命に関わるリスクも!?

歯周病を放置すると、どうなる?歯を失うリスク、命に関わるリスクも!?
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虫歯の場合は痛みが発生するのでやむを得ず歯医者に行きますが、歯周病は軽度な段階では自覚症状がほとんどありません。

そのため、歯周病は、発見が遅れてしまいがちです。だからといってもし気づかずに、そのままずっと歯周病を放置していたらどうなってしまうのでしょうか?

実は、痛みがないからといって放置していると、命に関わるほどの事態に陥ることもあります。歯周病は、決して軽視してはいけない怖ろしい病気なのです。

この記事がおすすめな人
    • 歯周病って放置しているとどうなるのか知りたい方。
    • 正直言って、歯周病の治療で歯科に行くのが面倒な方。
    • 歯周病を放置していたら命に関わるって本当?
    • 歯周病とは、どんな病気なのか知りたい方。
    • 歯周病の正しいう方法や改善法を知りたい方。
INDEX
  1. 歯周病を放置すると歯が抜け落ち、骨が溶ける
  2. 歯周病を放置すると命に関わる全身疾患に!
    1. 心疾患、動脈硬化
    2. 肺炎(誤嚥性肺炎)
    3. 骨粗しょう症
    4. 糖尿病
    5. 認知症
  3. 歯周病を予防・改善するためには?
    1. 正しい歯磨き
    2. 禁煙
    3. 生活習慣の改善
  4. 歯周病の予防のために、歯科で定期メンテナンスを!

歯周病を放置すると歯が抜け落ち、骨が溶ける

パンダ

歯周病を予防しなきゃ」って思うけど、もし歯周病を放置していたらどうなるのかなあ?

柿木先生

パンダさん、歯磨きが面倒ですか?

パンダ

うーん、そうですねー、面倒ですねー。歯周病って放っておいたらダメなんでしょうか?

柿木先生

歯周病を放置すると、歯の周辺組織が溶け、最終的に歯歯が抜け落ちる恐れがありますね。

パンダ

えぇー!?歯が抜けてしまうんですか!それは怖い……!

歯周病は、初期段階では痛みを感じることが少なく、虫歯のように慌てて歯医者に駆け込んで治療を受けるような事態になりにくい病気です。そのため、早期発見しにくいという問題があります。

自覚症状がなくても、歯周病の原因となる細菌によって歯茎に炎症が起き、歯の周辺組織を蝕んでいきます。ひどくなると歯を支える骨が溶かされ、歯がグラつき、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病を放置すると命に関わる全身疾患に!

柿木先生

歯周病が進行すると、全身の病気につながるリスクがありますよ。命に関わるような重篤な病気です。

パンダ

えぇー?歯周病で命を落とすんですか?まさかそんなことがあるなんて…!

柿木先生

はい。歯周病がきっかけで、心疾患、動脈硬化、誤嚥性肺炎といった、高齢者の死因の上位を占める病気を引き起こす原因になります。

心疾患、動脈硬化

歯周病が悪化して歯茎に炎症が起きると、そこから増殖した細菌や病原となる因子が入り込み、血流にのって全身を巡ります。

そして、心臓などの重要な組織や臓器に到達に到達し、様々な健康被害を及ぼす恐れがあるのです。

動脈硬化や心疾患なども、そのリスクのひとつです。

肺炎(誤嚥性肺炎)

歯周病が悪化すると、口内に細菌や炎症物質がうようよと存在している不衛生な状態になります。

そんな時、高齢になって飲み込む機能が弱っていると、誤嚥(ごえん)といって誤って気管へ食べ物のかけらや唾液が入ってしまう状態に陥ります。

その時、口内の歯周病菌や病原となる物質が一緒に入り込み、肺炎を引き起こすのです。これが、毎年、高齢者の死因の上位にあがる誤嚥性肺炎です。

骨粗しょう症

中高年の女性は閉経を迎え、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が著しく低下します。それによって骨粗しょう症を発症するリスクが高まるのです。

骨粗しょう症と聞くと、それほど重症なイメージがわかないかもしれませんが、脊椎や大腿骨の骨折を招きやすく、脳梗塞や心筋梗塞といった血管の病気にもつながりやすいことがわかっています。

これらの病気の5年生存率は50%程度となっていますから、命を脅かす病気として注意が必要です。

骨粗しょう症は、歯を支える骨にも影響しますから歯周病の悪化を加速させます。けれども、歯周病をしっかりと予防・治療することで骨粗しょう症が改善していくこともわかっています。

骨密度の低下を予防するために、適度な運動・栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

柿木先生

骨粗しょう症と歯周病には密接な関係があります。骨密度の低下を予防するために、適度な運動・栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

パンダ

ほーう、運動と栄養、健康の基本ですねー。

糖尿病

糖尿病は歯周病と同じ、生活習慣病です。歯周病は細菌が歯茎に炎症を起こす病気ですが、糖尿病になると細菌への抵抗力が落ちるなど、歯周病を悪化させる口内環境を作り出してしまうのです。

糖尿病患者は歯周病にかかるリスクが通常の2倍以上に跳ね上がり、重症化しやすいのですが、歯周病をしっかり治療することで糖尿病の症状が改善することもわかっています。

パンダ

ほーう、そうすると、歯周病を予防すれば糖尿病も予防できるのですか?

柿木先生

それに関しては、まだはっきりとしたエビデンスはありませんが、歯周病を放置していると糖尿病を発症しやすくなることがわかっています。リスクヘッジとしては有効といえるでしょう。

パンダ

なるほど、リスクをできるだけ減らすための対策としては有効、ということですねー。

認知症

歯周病と認知症には深い関係があることは、さまざまな研究によってわかってきました。

国内の大学でも、マウスによる研究で歯周病菌アルツハイマー型認知症の原因物質となる「アミロイドβ」を10倍にも増加させ、記憶力を低下させたという結果が報告されています。

歯周病だけでなく、噛む機能の低下が脳への刺激を現象させ、認知機能に障害がでるという説もあります。

いずれにせよ、口腔機能と認知機能には深い関係があることが明らかにされつつありますので、歯と口を健やかに保つ努力は健康維持に役立つといえるでしょう。

歯周病を予防・改善するためには?

パンダ

うーん、歯周病は、糖尿病や認知症とも深い関係があるのですね。怖いなあ。これは本腰入れて予防したほうがいいですね。

柿木先生

歯周病は、さまざまな全身疾患との因果関係が明らかになってきています。特に40代に入ると歯周病を発症する割合が高くなりますので、今のうちから予防をしておいたほうがいいでしょう。

パンダ

おいら、落ち着いて見られるけど、こう見えてまだ20代なので早く気づいてよかったー!歯周病の予防の仕方を教えてくださいー!

正しい歯磨き

歯周病の予防・改善のための基本は、正しい歯磨きです。

ただやみくもに磨くのではなく、歯と歯の隙間、歯と歯茎の境い目、奥歯の噛む面などに溜まりやすい細菌のかたまり「歯垢(プラーク)」を、取り除くように意識しながら磨きます。

歯間ブラシやデンタルフロスなどもプラスして、細かい部分の汚れをしっかりと除去しましょう。

ポイント
歯磨きのタイミングで大事なのは、寝る前です。就寝中は口内が乾燥するため、1日のうちでもっとも細菌が繁殖しやすい時間帯です。寝る前にしっかりと歯を磨いて、口の中の細菌量を減らしておきましょう。

禁煙

喫煙者は、タバコを吸わない人よりも歯周病にかかりやすいことがわかっています。

タバコに含まれる有害物質が血流を悪くするため、歯周病菌の繁殖を促進するのです。

また、タバコの成分には歯茎の炎症という形で表れる生体防御反応を抑えてしまう作用があります。そのため、相当悪化するまで歯周病の症状が出にくく、発見しにくいというリスクがあるのです。

歯の周辺組織を修復する力も下がるため、気付いた時には歯を失うところまで悪化しているケースも少なくありません。

こうした喫煙によるリスクは、喫煙する本人だけでなく、家庭や職場などにおいて喫煙者の周辺で副流煙を吸わされる人にもつきまといます。

また、タバコを吸った後の部屋に残った有害成分による三次喫煙でも健康被害が起こることについては、あまり知られていないのではないでしょうか。

どうしても喫煙するなら喫煙する部屋を決めておき、そこには抵抗力が弱い赤ちゃんやお年寄りなどは入らないようにするなどの配慮が必要です。

ポイント
喫煙していると歯周病の外科的処置をしても回復が遅れます。
けれども禁煙すると、免疫力が上がり、歯茎の状態が改善することがわかっています。
重症な歯周病であっても、禁煙すると回復効果が上がるため、手遅れと諦める必要はありません。今から禁煙しましょう。

生活習慣の改善

歯周病は、生活習慣病の一種です。先に挙げた喫煙もそのひとつですが、睡眠不足やストレス、食生活など、生活習慣の乱れによって発症しやすくなります。

歯周病を予防するために、正しい歯磨き、栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動など、生活習慣の改善を行いましょう。

歯周病の予防のために、歯科で定期メンテナンスを!

パンダ

うーん、歯周病が怖ろしい一面を秘めていることがわかったから、しっかり予防したいですね。

柿木先生

基本は毎日の正しい歯磨き、そして定期的に歯科でメンテナンスを受けることです。

パンダ

予防のために歯医者さんへ行くんですか?

柿木先生

そうです。世界の歯科医療の先進国のトレンドは、「治療より予防」です。定期的に歯科でプロによるメンテナンスを受けると、歯ブラシが届かないところの汚れまでキレイにできますよ。

パンダ

ほーう、そうなんですねー。さっそく歯医者さんでプロのメンテナンスを受けなくてはー!

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記事の重要ポイントをチェック!
    • 歯周病は放置すると、歯を失うだけでなく全身の病気につながる。
    • 歯周病をきっかけに命に関わる全身疾患に陥ることがある。
    • 歯周病は初期段階では自覚症状がほぼないので早期発見しにくい。
    • 歯周病は生活習慣病。生活習慣を改善することが予防につながる。
    • 正しい歯磨き+歯科での定期メンテナンスが、歯周病予防の基本。