【歯周病の予防法】自分でできる歯周病の予防法3つを詳しく説明

【歯周病の予防法】自分でできる歯周病の予防法3つを詳しく説明

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業

歯周病は日本人の国民病と言われています。一度歯周病に罹ると、食い止めることはできても元に戻すことはできません。しかし、毎日の生活の中でポイントを押さえて気をつけていれば、歯周病になるのを防ぐことができます。

ここでは、歯周病を予防する3つの方法を説明します。生活の中に取り入れて、歯周病になりにくい体になりましょう。

歯周病の原因

歯周病

歯周病とは、歯周病の原因菌が歯肉に炎症を起こして、歯や歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。症状が悪化すると、歯を失ってしまうだけでなく、心筋梗塞や狭心症、糖尿病などを引き起こす一因にもなります。

歯周病の原因菌は健康な人の口の中にも存在していますが、口内の原因菌の数が免疫力より勝った時に発症します。細菌は通常は免疫力によって抑制されていますが、口内環境が悪くなると免疫力では抑えきれなくなって、粘液を出しながら菌同士が固まります。それが歯垢です。

歯周病菌は空気に弱く、空気に触れない歯周ポケットに入りたがります。そこで、歯垢が付着しているところから歯周ポケットに侵入し、歯茎に炎症を起こして歯周ポケットを広げていくのです。

歯周病菌は血液も大好物なので、さらに炎症を起こして深部へと侵入していきます。歯周ポケットが広がると、歯は支えを失ってグラつき、やがては抜けてしまいます。

歯周病の予防法

歯周病にならないようにするには、口内に歯垢を作らせないことが重要です。歯垢が作られる原因は、主に食べカスがさらに細かく擦りつぶされたものが、歯と歯の間口内に残っていることにあります。なぜなら、細菌は食べカスをエサとして増殖するからです。

ということは、そもそも口の中に食べカスを残さないようにすれば良いということになります。

適切な歯磨き

口内に食べカスを残さないためには、歯磨きが一番です。物理的に歯垢の原因を除去できるからです。ただし、いくら毎食後などに丁寧に行っていても、自己流でやっているとあまり効果がない場合があります。歯磨きは正しい方法でしてこそ、効果が上がります。

正しい歯磨きの方法は、歯ブラシの選び方、ブラッシングの仕方、歯磨き粉の選び方がポイントです。

歯ブラシの選び方

歯周病予防の歯ブラシの選び方は、歯茎の状態によって異なります。歯茎が引き締まっていて薄いピンク色の人は普通の硬さ、歯茎が赤っぽい色でややブヨブヨしている人は、柔らかめの歯ブラシがおすすめです。

毛先の細さも重要です。毛先が丸まっている歯ブラシは、歯周ポケットに入りづらいため、毛先が細いものがベストです。また、ヘッドの大きさは、少し小さめのほうが、隅々までしっかりと磨けます。

ブラッシングの仕方

ブラッシングの仕方は、歯の表面を磨く時は歯に対してブラシを垂直にあてます。

歯と歯茎の隙間を磨く時は、ブラシを45度に当てます。

歯を磨くときには、どちらの場合もブラシを歯に軽く当て、1〜2本ずつ小刻みに動かしょう。

おすすめの歯磨き粉

歯医者さんがおすすめする歯磨き粉は、歯周病を殺菌・抗菌する成分が入った歯磨き粉です。

歯周病に効果的な成分
    • IPMP:プラーク内部に浸透し殺菌する
    • LSS:歯周病の原因菌を殺菌作用する
    • CPC:口内の細菌を殺菌する
    • フッ素:歯周辺の組織修復や酸を抑制する
    • アラントイン:歯茎を活性化し修復する
    • トラネキサム酸:歯茎の腫れや出血を抑える
    • 塩化ナトリウム:歯茎を引き締める
    • ビタミンE:歯茎の血流を活性化させる

また、歯周病予防の歯磨きはゆっくりと丁寧にするのがコツなので、発泡剤が配合されていない歯磨きがおすすめです。研磨剤が入っているものも、歯茎を傷つけてしまうため避けたほうが良いでしょう。

もっと詳しく知りたい人は、以下の記事を併せてお読みください。

歯周病(歯槽膿漏)を予防できる市販の歯みがき粉おすすめ5選

2.歯周ポケットや歯と歯の間のケア

歯磨きはとても大事ですが、歯周ポケットや歯と歯の隙間は、歯磨きだけでは十分に綺麗にできない場合があります。そこで登場するのが、歯間ブラシデンタルフロスです。

歯間ブラシを使う

歯間ブラシはシリコン製のものを選ぶと、歯や歯茎を傷つけずに汚れを落とすことができます。

やり方は、歯と歯の間にゆっくりと入れ、歯の側面に押し付けるようにして10回程度動かします。歯間ブラシには色々な太さがありますが、細すぎても太すぎても良くないので、自分に合った歯間ブラシを選びましょう。

部分磨き用歯ブラシを使う

部分磨き用歯ブラシは、ブラシ部分が突起状のものや、通常の歯ブラシの1/3程度の大きさの歯ブラシなどです。

奥歯の後ろや歯並びが悪くて通常の歯ブラシが入らない場所などに用います。

デンタルフロスを使う

デンタルフロス(糸ようじ)は、歯間ブラシでも入らないような部分の汚れを落とすのに効果的です。

デンタルフロスの使い方
    • デンタルフロスを40cm程度に切る
    • 片側を利き手の中指に2〜3回巻きつける
    • 10〜15cm離れた部分をもう片方の中指に2〜3回巻きつける
    • 両手の人差し指と親指でフロスを掴み、長さ2cmにする
    • 1回使うごとに場所をずらして巻き直して使う
デンタルフロスの使い方 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

デンタルフロスの使い方 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

無理にフロスを入れると歯肉を傷つけてしまうので、注意して使ってください。

3.生活習慣の見直しで歯周病のリスクを下げる

歯周病の予防は、口内ケアだけではありません。生活習慣を見直すことで免疫力を高めたり、歯周病のリスクを下げることができます。

よく噛む

食べ物を食べる時、よく噛むと唾液腺が刺激されて唾液がたくさん出てきます。唾液には、抗菌・殺菌作用があり、細菌が悪さをするのを抑制してくれるため、よく噛んで唾液量を増やすと歯周病予防につながります。

また、日頃柔らかい物を好んで食べている人は、噛みごたえのある食品を摂ることも重要です。食物繊維が豊富ゴボウやニンジン、レンコンは、やはり歯ごたえのあるこんにゃくなどと煮物にすると美味しいですし、生野菜が好きな人はレタスやセロリなどを生野菜サラダにして摂るのがおすすめです。

また、間食にはリンゴやおせんべいがおすすめです。特にリンゴには、歯周病が原因となる口臭を抑制する成分が入っています。歯周病で口臭が気になる人は、抑制成分が多く含まれる皮ごと食べると、より口臭を防ぐことができます。

バランスの取れた食生活を心がける

偏った食生活は、腸内環境口内環境を乱す原因になるため、栄養バランスが取れた食事は、全身の健康管理にも大きく影響し、免疫力も向上させします。

ストレスを解消する

ストレスには精神的ストレスと肉体的ストレスがありますが、どちらも免疫力を低下させる一因になります。また、ストレスを感じると唾液量が減少してしまうため、口内の細菌が増殖しやすくなります。

ストレスが溜まっていると感じたら、ゆっくりと休養を取る、気分転換してリフレッシュする、ストレスの原因を取り除くなどして上手に解消しましょう。

酒・タバコを控える

アルコールやタバコも、歯周病と深い関わりがあります。アルコールには糖分が含まれているため、長時間アルコールを飲み続けたり、飲んだ後にそのまま寝たりしてしまうと、口内で歯周病菌が増殖する原因のひとつです。また、アルコールの利尿作用は、口内の唾液を減少させて唾液の自浄作用を働きにくくさせます。

タバコは、ニコチンが免疫力を低下させるほか、歯茎の血行を悪くさせて歯周病になっても出血しづらくなるので、歯周病の発見を遅らせてしまいがちです。また、喫煙者は非喫煙者よりも歯周病の治療経過が悪いという報告もあります。

歯周病の予防は毎日の生活から!

歯周病予防の要となるのは、「歯垢」と「免疫力」です。歯垢を作らないようにし、歯周病に対抗する免疫力を高めるには、以下の方法が有効です。

    • 適切な歯磨き
    • 歯周ポケットや歯と歯の間のケア
    • 生活習慣の見直し

どの方法も、日常生活の中で少しだけ意識すればできることです。日頃から歯周病予防をして、年をとっても自分の歯でいられるようにしたいものです。