歯周病予防の効果UPにデンタルフロスが欠かせない?

歯周病予防の効果UPにデンタルフロスが欠かせない?

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柿木辰美先生
柿木 辰美 先生
専門:一般歯科
2013年 明海大学歯学部卒業。卒後は東京都内の歯科医院に常勤歯科医師として勤務。 現在は複数の歯科医院で非常勤歯科医師として、インプラントや歯内療法を軸に一般歯科診療を日々行なっている。
歯周病の予防の基本は、毎日の歯磨き。皆さんは、何で歯磨きをしていますか?歯磨き1本でのブラッシングですか?
歯周病の予防で最も大切なのは、プラーク(歯垢)コントロールですが、歯ブラシ1本の歯磨きではお口の汚れを完全に取り除くことができないことをご存知でしょうか。
磨き残しを減らすために、歯科医院でもデンタルフロスでのケアをプラスすることを、おすすめしています。
ここでは、歯磨きの際にデンタルフロスでのケアをプラスした歯周病予防についてお伝えします。

歯周病予防に効果的?デンタルフロスって必要?

どんなに時間をかけて念入りに磨きあげても、歯ブラシ1本だけでは十分に歯垢を取り除くことができないといいますが、どうしてでしょうか?
デンタルフロスをプラスしたケアが歯周病予防に効果的な理由を、チェックしてみましょう。

歯周病の予防はプラークコントロールが基本!

プラーク(歯垢)とは、お口に残された食べカスの中で歯周病菌やむし歯菌が繁殖してネバネバした状態になったものです。歯周病の予防のためにはプラークをゼロに近づけることが必要ですが、お口の中の細菌を完全になくすことはできません。
そこで、歯周病を発症しないようにプラークの量をコントロールし、できる限り歯周病菌を減らしておくことが大切です。

歯ブラシ1本の歯磨きで落とせる汚れは全体の60%!

一人ひとり顔が違うように、歯の形は人によって異なります。ましてやお口の中は外から見えにくい状態ですから、きれいに磨くのが難しいといえます。とても上手に歯を磨ける人でも、お口全体にはマーカー40%もの磨き残しがあるという調査データがあります。
そこにデンタルフロスでのケアをプラスすれば、磨き残しは20%程度まで減らすことができるという話ですから、見逃せません。

残りの20%の汚れについては、歯と歯ぐきのすき間の歯周ポケットの奥深くに溜まった歯垢であったり、歯の裏にこびりついていて自宅のケアグッズでは除去が難しい汚れであったりするため、歯科医院でのプロフェッショナルケアにお任せすることになります。

つまようじではデンタルフロスの代用はできない?

特に年齢を重ねると、食事をすると歯と歯のすき間に食べカスが詰まりやすくなります。そのため、食後はつまようじで食べカスを取り除くのが習慣になっている人もいるでしょう。つまようじで汚れを除去しているから大丈夫、と思うかもしれませんが、つまようじでは食べカスは取り除けても、歯垢を落とすことは難しいでしょう。歯垢は、ネバネバした粘状のものなので、先のとがったつまようじでは、一部分しか除去できまいでしょう。もちろん、応急処置で食べカスを取り除いておくことは大切ですが、つまようじの代わりに、デンタルフロスや歯間ブラシを使えばプラークまで取ることができるのでおすすめです。

歯周病の予防におすすめのデンタルフロスの選び方

デンタルフロスにも、いろいろなタイプがあります。
歯周病の予防を効果的にするために、デンタルフロスはどのタイプを選べばいいのでしょうか?
ここではデンタルフロスのタイプ別の特徴と、選び方のポイントを紹介します。

初めてでも使いやすい!ホルダータイプ

デンタルフロスには、プラスチック製の持ち手の先端に糸が張られている「ホルダータイプ」があります。
ホルダーの形には、F字型とY字型の2タイプのデンタルフロスあることにお気づきでしょうか?
もちろん、お好みに合わせて自由に選べばよいのですが、ケアしたい部位に合わせたおすすめの形がありますので紹介します。
ケア目的別 おすすめのホルダータイプ
    • 前歯のケアをしたい時…F字型タイプ
    • 奥歯のケアをしたい時…Y字型タイプ

コスパがいい!糸巻タイプ

デンタルフロスに慣れてきたら、糸巻タイプのものを使ってみてはいかがでしょうか?ホルダータイプよりも1回あたりの費用が安くなるため、経済的といえます。
糸巻タイプのデンタルフロスには、ワックス加工がされていて歯間に入りやすいものもありますので、最初はワックス加工タイプから始めると使いやすいでしょう。
糸巻タイプの種類と特徴
    • ワックス加工タイプ…糸の滑りを良くしてあるので、歯と歯のすき間に入りやすい
    • ノンワックスタイプ…プラークをからめとる力が強く、汚れを掻き出しやすい
    • エクスパンドタイプ…歯間で唾液や摩擦によりスポンジのように膨らむ。広い面積に対応できるため清掃力が高い

歯間が広い人は太めのデンタルフロスを

歯と歯のすき間は、年齢を重ねると広がっていく傾向になります。歯間が広い人は、デンタルフロスの糸が太いものや、お口の中でスポンジのように膨らむエクスパンドタイプのものを使うようにしましょう。
エクスパンドタイプでもワックス加工されていて、歯と歯のすき間に入れやすいものもあります。使い心地を比べてみて、自分に合ったものを探してみてください。

いつ?どんな風に?デンタルフロスの正しい使い方

歯と歯のすき間の汚れは自分では気づきにくいものですが、デンタルフロスでのケアを始めると、驚くほどのプラークや汚れがごっそり取れるため、やみつきになります。

最初は「面倒だな…」と思っていた人でも、毎晩ケアして「お口の中をすっきりきれいに清掃してからでなければ気持ちよく眠れない」という状態になることもあります。
ぜひ思い切って始めてみてください。想像以上に快適なオーラルケアができます。

最低1日1回以上、デンタルフロスを使ったケアを

デンタルフロスは最低1日1回以上の使用がおすすめです。毎日は難しいという場合でも、週に3回くらいは使うようにして、プラークを除去するようにしましょう。

ホルダータイプの使い方

    • 歯の側面に沿わせて滑らせるようにしながら、ホルダーの先の糸の部分を歯と歯のすき間に入れます。
    • 底まで入れたら、今度は歯の側面に沿って引き上げると、汚れが掻き出されます。
    • 歯と歯のすき間のケアに慣れていない時は、なかなか糸の出し入れがしにくいものです。
    • 途中で動かすことができなくなって慌てることがあるかもしれませんが心配いりません。
    • 慣れるまでゆっくりと、前後や左右に揺するようにして静かに動かしてみてください。スムーズに外すことができます。

糸巻タイプの使い方

    • 必要な長さ(40cm程度)にカットした糸の両端を、両手の中指に巻き付けます。
    • 指と指の間が10~15cmくらいになるように巻き付けます。
    • 糸の張りを出すように調節しながら、フロスを歯と歯のすき間に入れていきます。
    • 1本ずつ、すき間に入れたらこするように動かします。
    • グッグッと差し込んで引き抜く動きを繰り返すことで、汚れを除去できます。
    • 項1本のケアが済んだら、指にまきつけていた糸のキレイな部分を出して、次の歯のケアに映ります。

最新!電動のデンタルフロスも登場

最新のデンタルグッズには、エアーで歯間のケアができる電動のデンタルフロスがあります。空気とミクロの水滴で、歯と歯の間のプラークを除去します。
気になる人はインターネットの通信販売や大型電気店などでチェックしてみてください。

歯科医院でどちらが向いているのがチェック

ホルダータイプと糸巻タイプのデンタルフロスのどちらがいいのか迷ったら、歯科医師に相談しましょう。歯と歯のすき間の広さやお口の状態によって、どちらがおすすめなのかアドバイスしてもらえます。
また、デンタルフロスを使ったケア法に不安がある場合も、相談すれば使い方をレクチャーしてくれます。かかりつけの歯科医院で相談するようにしてください。
writer
ナチュラル・ハーモニー
ナチュラル・ハーモニー
大手出版社出身、ディレクター・ライター歴15年以上。歯科ライティング実績は500件以上。都道府県主催テレワーク講座にも登壇。趣味は観劇と史跡巡り。柴犬好き。