矯正なんでもQ&A!矯正歯科の選び方から治療前の準備、治療の流れまで

誰でも最高の技術を受け、治療後もトラブルなくしっかりとケアしてくれる、そんな歯医者さんを探したいですよね。矯正は、歯科医院によって技術に差があり、治療方針も異なります。また、治療を始めるにあたって前準備なども必要です。ここでは、矯正歯科医院の選び方のポイントや、治療前にやるべきことなど、矯正治療を始める人に向けて知っておきたいことをご紹介します!
- 矯正を受ける歯科の選び方のポイントを教えて!
- 費用や期間が知りたい!
- 矯正治療を受ける前の準備って何をすればいいの?
- 治療の具体的な流れが知りたい
- 通院ってどのくらいの頻度でするの?
- 矯正装置って自分で決められるの?
矯正歯科を選ぶ前に知っておくといいことってある?

- まずは”矯正歯科”を探す
- 料金体系を知っておく
- 得意な矯正装置を調べておく
経験豊富な医師に治療をしてもらうなら、「矯正専門歯科医院」や「歯列矯正専門クリニック」がおすすめです。
料金体系は各医院やクリニックで異なりますので、自分の都合に合わせて選択すると良いでしょう(料金体系については、後ほど費用のところで詳しく説明します)。
また、矯正歯科医院はそれぞれ得意とする技術を持っています。マウスピース矯正が得意なところ、裏側矯正が得意なところ、といった具合です。これについても事前に調べておきましょう。

ほとんどの歯医者さんは一通りできますが、やっぱり得手不得手はあります。特に根管治療など矯正以外にも幅広い経験も持っている歯医者さんだと色々なケースにも対応できます。
へぇ〜、そういうものなんですね〜。
矯正歯科の選び方のポイントは?
信頼できる良い矯正歯科医院を選ぶポイントは、以下の4つです。
- 認定医や専門医が在籍している
- 院内が清潔である
- 治療計画や費用について分かりやすく説明してくれる
- 不安や疑問に丁寧に答えてくれる
1. 認定医や専門医が在籍している

認定医や専門医というのは、歯列矯正に関する学会で一定の基準を満たしている医師のことです。各学会で実施されている資格試験をクリアしており、高いスキルを持っています。各クリニックでは加入している学会や実績のほか、様々な症例を紹介しているところもあるので、ホームページなどを調べてみると良いでしょう。

自分に似た歯並びの症例が紹介されている歯科医院を探すのもおすすめですよ。
なるほど〜、それはいい方法ですね〜。
2. 院内が清潔である

院内が清潔であることは必要最低条件です。部屋の隅にホコリが落ちているようなクリニックや歯科医院は注意したほうがいいかもしれません。また、各クリニックのホームページなどには、感染対策などを載せていると思いますので、チェックしてみましょう。

器具の消毒はもちろん、手袋を使い捨てにしているか、スリッパなど患者さんが使うものも清潔に留意しているかなどもポイントです。最近では空気を除菌する機械を置いているところもあります。
なるほど〜、そういうところをチェックすればいいんですね〜。
3. 治療計画や費用について分かりやすく説明してくれる

矯正治療は高額になりますので、治療計画や最終的な費用がいくらになるか、必ず聞いておきましょう。追加費用が発生する場合もあるので、前もって追加費用が発生する条件を確認しておくのも忘れずに。

従来はその都度支払うのが普通でしたが、今では最初に全部でいくらかかるか提示するところも多くなりました。
へぇ〜。最初から全部でいくらかかるか分かってると安心ですよね。
4. 不安や疑問に丁寧に答えてくれる

治療中の不安や疑問に気さくに答えてくれるような、相談しやすい雰囲気の歯医者さんを選びましょう。矯正治療は長期に渡るので、長い付き合いになります。不信感などを抱くと通院のモチベーションにも影響が出るので、医師との相性はけっこう重要です。
腕のいい歯医者さんでも、相性が合わなかったら止めたほうがいいですか?

そうですね。いくら信頼していても、聞きたいことが聞けないようだと、やっぱり不安でしょう?
う〜ん、たしかに。
矯正の費用ってどのくらいかかるの?

矯正治療の費用は2タイプあります。
- 総合型(トータルフィー)
- その都度支払い型
総合型は、検査から毎回の通院費用、治療が終わった後の保定期間まで、治療にかかるすべての料金がセットになっているものです。追加費用が含まれているところもあります。ただし、調整や保定期間を別に設定しているところもあるのでよく確認しましょう。
その都度支払い型は、治療の段階ごとに料金を支払います。通院ごとに窓口で支払うタイプです。
先生、調整ってなんですか?

通院のたびに矯正が計画通りにいっているかチェックする診断です。1回の調整費用は数千円です。
へぇ〜、じゃあ調整が含まれているか別かで月々の支払いもかなり変わってきますね〜。

そうなんですよ。クリニックによってまちまちなので、よく調べてくださいね。
ほとんどのクリニックでは「デンタルローン」や信販会社のローンを取り扱っています。また、医療控除の対象にもなっていますので、年度末に確定申告すると治療にかかった費用の一部が還付されます。

クリニックによって取り扱っているローンが違うので注意してくださいね。
はーい。
矯正期間はどれくらい?

矯正期間はお口の状態や矯正の度合いによって異なりますが、だいたい1年〜3年くらいが目安です。また、矯正期間を短くしたい場合は、セルフライゲーションやインプラント矯正などの方法もあります。
先生、どうして矯正ってそんなに時間がかかるんですか?

歯が動く速度は1ヶ月に1ミリ程度なんです。歯は1本だけでなく全体の咬み合わせを調整するものなので、どうしても時間がかかるんです。
なるほど〜。そういうことなんですね〜。
矯正治療の流れを教えて!

矯正治療のおおまかな流れは、以下のとおりです。
- 初診・カウンセリング
- 検査・診断(治療計画)
- 前準備(虫歯や歯周病の治療)
- 矯正治療
- 保定期間
矯正中は、1ヶ月に1回程度の通院が必要です(矯正装置によります)。
先生、歯型採りとかするのは検査のところですか?

そうですね。ちなみに、検査ではセファロ(頭部のX線写真)とか口腔内写真とかを撮って顎や骨の状態を調べます。
へぇ〜。あと、保定期間っていうのはなんですか?

矯正装置を外した後に、状態を安定させるための期間です。通院頻度は少なくなりますが、確実にやらないと後戻りするので重要なんですよ。
矯正治療の前に準備することってある?

虫歯や歯周病があると、計画通りに矯正が進みません。虫歯や歯周病がある人は、矯正前に治しておく必要があります。

検査の段階で見つかることが多いですね。
じゃあ、スケジュールも余裕を持って考えておかないとダメですね。
矯正が始まると、口内炎ができたり矯正装置が外れたりすることがあります。矯正用ワックスは応急処置や痛みを抑えるときに役立つお助けアイテム。矯正が始まったら、同時に矯正用ワックスをもらっておくのがおすすめです。
カウンセリングではどんなことを聞けばいいの?

- 治療全体にかかる料金
- 追加の治療や費用について
- 大体の治療期間
- 抜歯する可能性
- 矯正装置の種類
この他にも、心配ごとがあれば遠慮なく聞きましょう。引っ越しや結婚、転勤などを控えているなら伝えておきます。

舌の癖や左右のズレなど、自分では気づかなかったことを教えてもらえる場合もあります。
へぇ〜、そんなことまで分かるんですね。

もっと詳しいことが分かるのは精密検査ですが、カウンセリングでもある程度は分かりますよ。
分からないことをなくして安心して矯正に臨みましょう
今回ご紹介しきれなかった疑問や不安もまだまだあると思います。不安を抱えたまま治療を受けると、ストレスや治療の妨げにもなるので、「こんなこと聞いていいのかな?」と思うようなことでも、質問してクリアにしておくことが大切です。ぜひ、相談しやすい気さくな先生をみつけてくださいね。
- 歯列矯正専門の歯科医院を探す
- 医師やクリニックによって得意な装置や技術がある
- 良い矯正歯科のポイントは、一定のスキル・院内の清潔・医師との相性・費用の明瞭化
- 料金体系にはトータルフィーとその都度支払いがある
- 矯正治療は分割や医療控除が使える
- 虫歯や歯周病がある場合は先に治療を行う