矯正の「ゴムかけ」とは? やる・やらないで矯正効果に歴然の差!

矯正の「ゴムかけ」とは? やる・やらないで矯正効果に歴然の差!
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矯正治療をしている時、どこかのタイミングで歯医者さんから「ゴムかけ」をはじめると告げられます。
初めて矯正する人は「ゴムかけって何だろう?まさか…あの輪ゴム?」と驚くかもしれませんが、まさに皆さんもご存知の、あの輪ゴムを使った治療が、矯正の仕上がりにとても重要な役割を果たすのです。
この記事がおすすめな人
    • 八重歯がチャームポイントと思っていたけれど、歯並びが気になり始めた。
    • 思い切って矯正をスタートしたものの不安なので、矯正中の人と繋がりたい。
    • 自分も矯正経験があるので、子どもたちの歯並びに気を使っている。
    • 現在、絶賛ブラケット矯正中。
INDEX
  1. 「ゴムかけ」って何?
    1. 「ゴムかけ」は矯正の目的に合わせて選ぶ
  2. 「ゴムかけ」が必要な理由とは?
    1. 「ゴムかけ」は噛み合わせが整う
  3. 「ゴムかけ」のやり方って?
    1. 2級ゴム
    2. 3級ゴム
    3. クロスゴム
    4. 垂直ゴム
  4. 「ゴムかけ」に掛かる時間って?
  5. 「ゴムかけ」をサボると、どうなる?
  6. 「ゴムかけ」で苦労することって?
  7. 「ゴムかけ」をすると、歯はどれくらい動くの?
  8. 「ゴムかけ」をすると、どんな状態でも矯正できる!?
  9. 「ゴムかけ」で矯正のクオリティーが格段に上がる!

「ゴムかけ」って何?

ネコさん

先生、矯正の「ゴムかけ」って何ですか?初めて聞くけど、絶対にしないといけないんですか?

高柳先生

「ゴムかけ」をするのとしないのとでは、 矯正の仕上がりが大きく違ってくるんですよ。使うのは、医療用の天然ゴムでできた輪ゴムです。

ネコさん

へえ~!普通の輪ゴムじゃダメなんですか?ずいぶん小さいですけど。

「ゴムかけ」で使うのは、顎間ゴムエラスティックと呼ばれる医療用の天然ゴム製の輪ゴムです。輪ゴムだと歯に力が掛かりすぎて痛いという場合は、細いワイヤーで代用する時もあります。
矯正のために歯を引っ張る力が必要ですので、美容グッズや事務用品などによくある一般的な輪ゴムなNGで、代用することはできません。
この輪ゴムには色々な種類があって、例えば、太くて硬い輪ゴム、細くて柔らかめの輪ゴム、プラスチック製の輪ゴムなどがあります。

「ゴムかけ」は矯正の目的に合わせて選ぶ

高柳先生

「ゴムかけ」用の輪ゴムは直径5~10mm で、いろいろな種類があります。

ネコさん

普通のゴムじゃなかったんだ~!「ゴムかけ」のゴムって色んな種類があるようですが、どのような違いがあるのですか?

高柳先生

いい質問ですね~。
ゴムはかける歯の距離や歯の種類によって、使い使い分けます。
例えば、
■距離が短い時や大きい歯に力をかけるとき→太くて強いゴム
■距離が長かったり弱い力をかけたいとき→細くて柔らかいゴム
■天然ゴムのアレルギーがあるとき→プラスチック製
という風に、使い分けます。

「ゴムかけ」が必要な理由とは?

ネコさん

へえ~!じゃぁ「ゴムかけ」って、ものすごい矯正効果があるのでしょうか?

高柳先生

はい、ゴム掛けは矯正治療の仕上がりや治療期間にも大きく作用します。

ゴムかけの効果「噛み合わせが整う」
ワイヤーやマウスピースは、上下別々に歯を動かします。しかし別々にきれいに歯が並んでも、しっかり上下で噛み合わないと意味がありません。

そこで上下の歯にゴムをかけて、上下の歯をすり合わせる作業が必要となります。
そのためゴム掛けは治療の仕上がりに大きく影響するのです。

「ゴムかけ」は噛み合わせが整う

ネコさん

先生、噛み合わせって何ですか?歯並びをキレイにするんじゃなんですか?それも矯正で治すの…?

高柳先生

いい質問ですね。
噛み合わせというのは、上下の歯が正しく噛み合っている状態です。

ネコさん

へえ~!歯列矯正で重要なのは、歯並びだけじゃないのね。「ゴムかけ」は、噛み合わせを整えるのに役立つんですね~!

噛み合わせの改善で得られる健康効果
    • よく噛める
    • 食べ物がおいしくなる
    • 胃腸への負担が軽減する
    • 天然歯が長持ちする
    • 身体のバランスが整う
    • 顔の歪みが解消、小顔効果も
    • 慢性の肩こり、頭痛の改善
    • 歯を磨きやすく清潔にできる
    • 虫歯や歯周病の予防
    • 口臭を予防できる
    • 全身の健康にもつながる
噛み合わせは、食べものの咀嚼、発音、全身の姿勢やバランス、見た目にも影響します。
矯正では歯並びをきれいにすることに注目が集まりがちなのですが、噛み合わせは、歯の機能面でも審美面でも、非常に重要です。

「ゴムかけ」のやり方って?

ネコさん

そっか~!じゃあ 「ゴムかけ」やらないとね!先生、どんな方法があるのか知りたいです!

高柳先生

「ゴムかけ」を始める時期は、ケースバイケースです。お口の状態や矯正の目標によって異なるんですよ。

それでは目的に合わせたゴムかけの方法(種類)を紹介しましょう。

2級ゴム

出っ歯(上顎前突)の矯正治療に適したゴムかけの方法で、上の前歯を後ろに引っ張ることが目標です。
上の犬歯あたりの歯と、下の第一大臼歯あたりの矯正器具のフックにゴムかけを行います。

これをかけ続けると、徐々に上の歯列が後ろへ引っ張られ、下の歯列が前に出てくるので、ちょうどよい噛み合わせができあがります。

3級ゴム

受け口しゃくれの矯正治療に適したゴムかけの方法で、下の歯を後ろへ、上の歯を前へ引っ張ることが目標です。

上の奥歯にゴムをかけ、そのまま下の犬歯にかけます。

クロスゴム

上下の歯が噛み合わずに、歯の側面同士が当たっている状態(シザーズバイト ハサミ状咬合)を改善するときに使用します。

例えば、上顎の頬側と下顎の内側にボタンをつけて、ゴムをかけます
奥歯に自分でこの掛け方をするのは、慣れるまで少し難しい方法です。

垂直ゴム

上下の歯が噛みあっておらず、隙間が空いているときに適したゴムかけの方法です。

上下の同じ名称の歯の表側のフックにゴムをかけ、タテの力で引っ張り合わせます。

「ゴムかけ」に掛かる時間って?

ネコさん

先生、ゴムかけって、どれくらいの時間がかかるの?

高柳先生

状況によって変わるかと思いますが、基本的には食事の時以外は使用します。
使用時間は、担当医の指示に従ってくださいね。

ネコさん

なんと、けっこう長いんですね~!続けられるかな…

高柳先生

大丈夫です。矯正装置を着け始めたころを思い出してみてください。最初は違和感があったでしょう?1~2週間くらい慣れますよ。

「ゴムかけ」をサボると、どうなる?

ネコさん

もしゴムかけをサボるとどうなるんでしょうか?続けられるか心配になってきちゃった…

高柳先生

ゴム掛けをサボると、治療が進まなかったり、仕上がりにも影響してきます。

ネコさん

えー!せっかく矯正したのに、それは困りますね!

高柳先生

そうですよね。


日中、ゴムをかけた状態でお友達とよくお喋りすることで、ゴムが伸び縮みして効果を発揮します。


そのため寝ている間は、ゴムの力も十分に発揮されないこともあります。

サボらずしっかり使いましょう!

ネコさん

ひゃぁ!やばいやばい、気をつけなくちゃ。

注意
食事をするときには「ゴムかけ」していられないので、1日のうち何度か自分でつけ外しします。面倒で外したまま過ごしていると元に戻ってしまうので要注意です。
少なくても連続して1日12時間以上はつけていないと効果が得られません。
お口の状況によっては、歯科医師から「24時間つけてください」と指示されることもあります。

「ゴムかけ」で苦労することって?

    • 自分でゴムを着ける必要がある
    • しゃべりづらいことがある
    • 引っ張られる痛みが出ることも
    • 継続しないと治療が長引いてしまう
    • 中断すると仕上がりに影響がでる
ネコさん

わぁ、大変そうですね!でも、きれいな歯並びになるためだから、がんばれるかな…

高柳先生

最初はたいへんな「ゴムかけ」ですが、継続できれば仕上がりのクオリティーに圧倒的な差が出るので続けた方がお得ですよ。

ネコさん

お得といわれると弱い…(笑)

注意
矯正をはじめると、継続するために自分で管理する力も必要です。
仕事が多忙になったり、留学や海外赴任を控えていたり、さまざまな事情があると思います。
そんな時に重なって中断しなくても良い時期を選んで矯正スケジュールを立てることも大切といえそうです。

「ゴムかけ」をすると、歯はどれくらい動くの?

ネコさん

了解です~!矯正には「ゴムかけ」した方がお得って、わかりました!

高柳先生

それは良かったです(笑)ところで「ゴムかけ」をすると、歯は、どれくらいのペースで動くと思いますか?

ネコさん

あー…でも、ものすごく動くというわけじゃなさそう…

高柳先生

鋭いですね(笑)


「ゴムかけ」は歯の角度や向きを整えるので、歯の動く距離は気づかない程度です。

ネコさん

やっぱり~!地道に続けていかないといけませんね~

ポイント
矯正の前半では、歯は目に見えてどんどんきれいな歯並びになっていきます。そのため、やりがいを非常に感じることができます。
「ゴムかけ」を含む矯正の後半に入ると、微調整が主な目的になるので、前半のような劇的な変化はありません。
そのため、ついサボりたい気持ちになってしまうかもしれないのですが、「ゴムかけ」で動かすちょっとした調整が、仕上がりのクオリティーを大きく変えるので、とても重要なんです。
がんばって続けてるようにすると、最後には「続けてよかった…!」と、すっきりとした笑顔になれますよ。
仕事中にゴムかけできない場合は…?
「接客業や営業職で人前に出る日中は、ゴムかけができない」という場合は、担当の歯科医師と矯正治療の進め方を相談しましょう。
特にマウスピース矯正には上下の噛み合わせを調整するゴムかけが必要なので、何らかの方法をとって矯正スケジュールを調整する必要があります。
ゴムの種類を工夫したり、ゴムかけをする時間を夜だけに限定して期間を長くしたりなど、最適なアドバイスを受けられます。

「ゴムかけ」をすると、どんな状態でも矯正できる!?

ネコさん

えっ?「ゴムかけ」なら、どんな状態でも矯正できるってことですか?

高柳先生

そうですね、「ゴムかけ」は、横方向の歯並びだけでなく、上下の噛み合わせの調整に効くので、難しい矯正にも効果的なんですよ。

ネコさん

へー!めちゃ簡単なのに、パワーがスゴいですね!

ポイント
「ゴムかけ」は、横方向の歯並びだけでなく、歯にとって重要な上下の歯の噛み合わせを調整できる点が大きなメリットです。
例えば出っ歯や受け口のような、口腔外科での手術が必要なほどの難症例でも、歯を抜いたり顎の骨を削ったりせずに、矯正治療できれいに整えることが可能な場合があります。

「ゴムかけ」で矯正のクオリティーが格段に上がる!

「ゴムかけ」を行うと、目的の歯列矯正が100%実現できますが、「ゴムかけ」を行わないと目的の50%までしか達成できないというデータがあります。
「ゴムかけ」は、自分で装着するとか、痛みが出ることもあるとか、中断すると治療が長引いてしまうとか、ちょっと面倒なことも多い矯正の工程ですが、やるのとやらないのとでは、仕上がりのクオリティーに大きな差がでることがわかりました。
ネコさん

なるほど~!これは、がんばってやりとげる価値ありますね~!

高柳先生

でしょう(笑) 「ゴムかけ」は、矯正で歯並びがきれいになってきた頃から仕上げにかけて行います。
歯医者さんと相談しながら矯正の仕上げに、「ゴムかけ」を摂り入れて、ぜひ、きれいで健康な歯を手に入れてくださいね。

記事の重要ポイントをチェック!
    • ゴムかけは、矯正の後半に仕上げとして行うものである。
    • ゴムかけは、噛み合わせの調整に必要不可欠である。
    • ゴムかけには地道な努力が必要だけれど、やりとげる価値あり。
    • ゴムかけをすると、矯正のクオリティーが格段にアップする。