お得な矯正は?ブラケット・裏側・マウスピース・部分矯正を徹底比較

矯正治療には、いろいろな方法があります。
どんな方法があるのか解説している記事は多いけれど、「どの方法が最もお得?」ということが解る記事は少ないと思いませんか?
最後まで読めば、その理由が解き明かされます。
それぞれの矯正方法にかかる目安の治療期間・費用、メリット・デメリットを知れば、その理由にも納得ができるはずです。得する矯正方法についての知識を身につけませんか?
- 矯正方法には色々な種類があるけれど、どれが一番お得なのか知りたい。
- 矯正方法の違いが解らないので、それぞれのメリット・デメリットを知りたい。
- ブラケット・裏側・マウスピース・部分矯正・クイック矯正の治療期間、費用を知りたい。
- 部分矯正やクイック矯正が「短期間・安価」と聞いたので、詳しく知りたい。
どの矯正方法が最もお得?比較してみよう!

先生、矯正方法って色々あるみたいですけど、ズバリ、一番お得なのはどれですか?

それは、何にポイントを置いて「お得」と評価するかによりますね。単純に治療にかかる費用なのか、治療のスピードなのか、目立たないことなのか…。どこを重要視するかで違ってきますね。
う~ん、確かに!もちろん、お安いと嬉しいけど、時間がすごくかかるとか、めちゃくちゃ目立つとかだと、あんまりお得感がないですよね~!

それでは、一つひとつ、メリットとデメリットを見ていきましょうか。
は~い、先生、お願いします!
1.ブラケット矯正について

- 治療法…ブラケットとワイヤーを歯の表側に装着する
- 治療期間…2~3年程度
- 費用目安…10~150万円程度
先生、これ知ってます!ギラギラした装置が目立つ矯正ですよね!

そうですね、一般的に歯列矯正というとイメージする 金属製のワイヤーとブラケットを使う矯正です。比較的、安価にできる矯正法です。
お安いのは魅力だけど…ちょっと恥ずかしいんですよね…。あれをつけることを考えると、矯正に踏み出せないというか…。

確かに目立ちますね。でも、メリットがたくさんある優れた矯正装置でもあるんですよ。
ええっ、そうなんですか?目立つから安いんじゃないの~!?

難易度の高い矯正や、効率よく矯正したい方には選ばれているんですよ。
えーっ、そうだったの!
ブラケット矯正のメリット
ブラケット矯正は、歯の表側にブラケットを取り付け、そこに金属製のワイヤーを通して歯を動かしていく、昔からある方法です。
細かい調整ができて歯を動かす力も強いため、効率よく矯正治療を進めることができます。
幅広い症例に対応しますので、歯を大きく動かしたい時に適した矯正方法といえます。
ブラケット矯正のデメリット
金属製のワイヤーとブラケットなので、ギラギラと口元で目立つことが最大のデメリットです。
けれども最近は、ブラケットの品質やワイヤーの種類も豊富になりました。少し費用は割高にはなりますが、目立たないブラケットやワイヤーを選ぶこともできます。

目立たない矯正装置がよければ、明や白色のブラケットや、ホワイトワイヤーを選ぶこともできますしね。
へぇ~!すごい!歯を動かすパワーが強いのに、目立たなくすることもできるんですね!すごく興味が出てきました~!
2.裏側矯正について

- 治療法…ブラケットとワイヤーを歯の裏側に装着する
- 治療期間…2~3年程度
- 費用目安…30~150万円程度
先生、大きな声では言えませんけど、周りの人に「矯正してる」ってバレたくないんです…。何かいい方法はないですか?

ありますよ。裏側矯正は、歯の裏側に矯正装置をつけますので、正面から見ると、器具がほぼ見えない状態になりますよ。
そうそう!それです~!芸能人もやっているらしい矯正…テレビに出ていても解らないなんてすごい。わたしもやってみたい~!

費用は表側矯正よりも高額になる傾向ですが、目立たないことがネコさんの最大のご希望なら、裏側矯正が一番お得といえるかもしれませんね。
う~ん、確かにそうなんですけど、費用ですよね…それが問題…!希望を優先するか、予算を優先するか…それが問題だわ…!
裏側矯正のメリット
裏側矯正の一番のメリットは、矯正装置が歯の裏側に隠れてしまって見えないこと。正面から向き合っている人には、ほぼ見えることがありません。そのため、周囲に気づかれることなく矯正を終える方が多いです。歯を動かすシステムは、表側矯正と同じです。
矯正装置が見えにくいことの他に、歯の裏側は唾液の自浄作用を得やすいため、虫歯や歯周病になりにくいというメリットがあります。
矯正の大きな課題に、矯正装置をつけたままの歯磨きがやりにくく、そのためお口の中が不潔になりやすいという点が挙げられます。このお悩みが軽減できるのは、大きな魅力といえるでしょう。
裏側矯正のデメリット
デメリットは、矯正装置を舌側に着けるので慣れるまで違和感があるということ。ワイヤーが当たって痛みや不快感が出る場合もあります。
また、装置が邪魔で発音しにくい、歯の裏側につけたブラケットの周囲を歯磨きしにくいという問題もあります。
3.マウスピース矯正について
- 治療法…マウスピースを装着する(食事と歯磨き以外は常時)
- 治療期間…1~2年程度
- 費用目安…80~100万円程度

目立たない方法がご希望なら、透明のマウスピースを着ける矯正もありますよ。
マウスピースを着けるんですか?えっ、それってご飯を食べる時はどうするの…?噛める…?

食事と歯磨きの時は、取り外します。歯のブラッシングがしやすいので、虫歯や歯周病になりにくいですよ。
えー!食べる時、外してもいいの!?矯正装置って、ずっと着けていないといけないものしかないのかと思ってた…!それならストレスが少なくなりそう…!

ただし、食事と歯磨き以外は、ずっと着ける必要があります。規定通りつけないと、効果がでないので気を付けてくださいね。
きゃー、それってすごく自己管理能力が問われる…!
マウスピース矯正のメリット

透明で目立たない、痛みが少ない、金属アレルギーの心配もないマウスピース矯正。これだけでもメリットが多いことがわかります。
マウスピース矯正は、高品質な透明の素材で作られたオーダーメイドのマウスピ―スを使って歯を動かしていく方法です。歯が動く段階ごと、複数のマウスピースを付け替えて、理想の歯並びを目指します。
マウスピース矯正のデメリット
マウスピースは取り外しができるので、決められた時間を守って装着しなければ歯が動きません。効果を出すためには自己管理力が必要です。
マウスピース矯正は、段階ごとにマウスピースを付け替えていくので、1段階で動かせる距離は0.25mm程度です。微調整が苦手という点はデメリットといえます。
歯を大きく動かすのには適していないので、向いていない症例もあります。骨格から矯正が必要なケースなど難症例でも頑張れば矯正できないこともないですが、長期間かかりますし、費用がふくれあがります。
難しい部分はブラケット矯正を行い、その後、マウスピース矯正に替えるという併用する治療方法も可能です。
4.部分矯正について
- 治療法…治したいところを部分的に矯正する
- 治療期間…3カ月~1年程度
- 費用目安…15~40万円程度
最近、広告で部分矯正っていう方法を見ることがあるんですけど、どんな矯正なんですか?費用がとってもお安いので、気になるけどちょっと怖い…。

部分矯正は、名前の通り気になるところだけを部分的に矯正する方法です。
あっ、じゃあお安くても別にアヤシイものではないんですね。

そうですね。全体矯正に比べると治療期間・費用ともに抑えることができます。今まで紹介した、どの矯正方法でも部分矯正はできますよ。
そうなんですね~!わたしの八重歯も部分矯正で治せるといいんですが…。
部分矯正のメリット
部分矯正は、歯並びの気になるところだけ矯正する治療法です。部分的な矯正なので、短時間・安価で治療できることがメリットです。上記で紹介した、どの矯正方法でも部分矯正はできます。
全体をしっかり治すことよりも、結婚式などのイベントが目前に迫っていて、どうしても治したい部分だけ治療する方が多いです。
部分矯正のデメリット
短期間で低コストと、嬉しいメリットが多いのには理由があります。
部分的な矯正なので、全体的な歯並びを治すことができないため、噛み合わせの改善はできません。
部分矯正で治療できる症例は少ないため、無理に治療を行っても再治療が必要になることもあります。ある程度のリスクを知った上で「結婚式までにどうしても治したい」といった希望がある時に利用するのがおすすめといえるでしょう。
先生、部分矯正ってよく考えて行わないと、リスクが高いですね…!

そうですね、部分矯正で治せる症例は少ないんですよ。見た目を整えても、時間がたつと戻ってしまうリスクもあります。歯科医師の説明をよく聞いて、しっかり検討してくださいね。
わかりました~。先に知っておいてよかったわ…!
5.クイック矯正(セラミック矯正)について

- 治療法…歯にセラミックの被せ物をして、見た目を改善する
- 治療期間…1カ月~3カ月程度
- 費用目安…1本7~15万円程度
先生、クイック矯正っていうのも短期間でお安くできるっていう謳い文句で宣伝されているんですが、部分矯正とは違うんですか?

こちらも部分的な治療ですが、根本的に歯列矯正とは違うんです。審美歯科の分野の治療です。
えっ!クイック矯正っていう名前なのに!?矯正じゃないんですか!?

歯を動かして歯並びを整える治療法ではないんです。これは、健康な歯を削って、そこにセラミックのクラウン(被せ物)を取り付けて、歯並びをキレイに見せる治療です。どちらかというと、見た目の美しさを優先した治療ですね。歯科医学的見地からするとまったくお勧めできる治療法ではありません。
ええっ、それはかなり攻めたやり方ですね…。驚きました…!
クイック矯正(セラミック矯正)のメリット
気になる部分だけ、短期間・低価格で簡単に矯正する方法です。歯を削ってセラミックの被せ物を取り付けますが、その前に白い仮歯が入ります。短時間で見た目の改善ができる治療です。
クイック矯正(セラミック矯正)のデメリット
見た目の美しさを優先した治療なので、どのような症例であっても健康保険の範囲外となります。
また、セラミックの被せ物を取り付けるため、健康な歯を大幅に削ります。多数の歯にセラミックを被せるので、安価とはいえないですし、歯を大きく削ったり、場合によっては神経をとったりもするので、痛みや違和感も出る可能性は決して低くないです。
健康な歯を削ることについては今すぐ困らないかもしれませんが、将来、歯の寿命が縮まったり、早いうちから抜けてしまったりする可能性があります。よく考えてから治療を行うようにしてください。
矯正治療は自分に合ったものを選ぶのが最もお得!

先生、費用だけみると断トツにお得に感じる治療でも、実はハイリスクってわかりました~! お安い矯正に飛びつくところでした!あっぶな~い!

よく気づきましたね。矯正治療は、自分のお口の状態に合ったものを選ぶことが得策です。歯は、将来の財産になるといっても過言ではないですから。
本当、その通りだと思います~!聞いておいてよかったですよー!
- 矯正の方法は大きく分けて、ブラケット矯正、裏側矯正、マウスピース矯正、部分矯正、クイック矯正の5種類。
- 安価でも、全体的に矯正できないものや、審美目的のものがあるので要注意。
- 自分の歯の状態やライフスタイルに適しているものが、お得な矯正方法といえる。