矯正治療の同意書にサインする前に確認すべきこと!

矯正治療の同意書にサインする前に確認すべきこと!
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矯正治療は何十万円と高額になるため、治療前には同意書を書いて契約を結びます。しかし、同意書には大切なことが記してあるため、詳しく理解しておく必要があります。これから矯正治療を受けようとする人や、子どもに受けさせようと思っている人は、同意書の内容を理解することで安心して治療を受けることができます。そこで、この記事では矯正治療の同意書にサインする前に確認すべきことをまとめました。

この記事がおすすめな人
    • 同意書にサインする時、どんなことに気をつければいいのだろうかと思っている。
    • 同意書はなんのために書くのだろうか?と考えている。
    • 同意書にはどんなことが書いてあるのか知りたい。
    • 同意書にサインしても大丈夫だろうかと不安に思っている。
INDEX
  1. 同意書は医師の義務ではないという事実
  2. 同意書にサインする際に注意すること
    1. 治療が中断した場合の費用や返金
    2. 総額でいくらかかるか
    3. 治療後の再診料について
    4. 分割方法の確認
    5. 治療中に器具が外れた時の費用
    6. 治療中に他の治療が必要になった場合の対応
    7. 治療後に後戻りした時
    8. 中途解約の際の返金
  3. 矯正で抜歯するときの費用のまとめ

同意書は医師の義務ではないという事実

実は、同意書を作成することは、法律で義務付けられていません。しかしながら、患者さんに安心して治療を受けてもらうようにするため、作っている歯科医院がほとんどです。

同意書は、治療で万が一事故が起きたときやリスクを回避できなかった場合のためにする、医師と治療を受ける人との約束です。同意書にはこの治療をするにあたって起きうるリスクや、別料金が発生するかもしれない場合、治療中や治療後の注意事項などが記されています。

しかし、保険適用診療・自由診療にかかわらず、必ずしも同意書を作成しなければならないということはありません。厚生労働省が出しているガイドラインでは、治療内容やかかる費用については患者さんの同意を得なければならないとしていますが、書類をかわさなければならないとは書いていないのです。極端な話、口頭の説明だけでも同意すれば問題ないということになります。ただ、どんなことでもそうですが口約束だけでは「言った・言わない」という問題に発展するため、きちんと書面に残しておくのです。

書面に残すことは何かあった時のための保証のようなものですが、法的には書面に記さなければならない項目も決められていません

ネコさん

法的な決まりってなかったんですね。

新開先生

治療と関係のないサービスをした時は作らなければならないんですが、治療自体には定められてないんです。

ネコさん

へぇ〜、知りませんでした〜。

同意書にサインする際に注意すること

同意書にサインする際には、最低限でも以下のような点に注意しましょう。

ネコさん

早速メモらなくちゃ!

治療が中断した場合の費用や返金

前払いした時やローンを組んで返済中のときに、何らかの事情でやむを得ず治療が中断してしまった場合は、返金されるのかどうか気になるところです。

ネコさん

治療が途中で中断するのって、例えばどんなケースですか?

新開先生

多いのは、治療途中で虫歯や歯周病になった場合です。

治療途中で虫歯や歯周病になってしまった場合には、矯正治療を中断して虫歯や歯周病を治療してから、矯正治療を再開します。また、出産や事故で入院するというケースも少なくありません。

途中で治療を中断した場合、基本的には医師は治療していない分の費用を返さなければなりません。ローンを組んでいる場合には、ローン会社との手続きによって返金されます。ただし、同意書の中に「中途解約の場合には返金しない」と記載している場合は、注意が必要です。また、矯正装置はオーダーメイドなので、治療途中でも装置代は全顎請求されることがほとんどです。中途解約の場合はどうなるのかを、見落とさないように注意しましょう。

総額でいくらかかるか

矯正費用は高額になるため、内訳は確認しておく必要があります。ただし、自由診療なので歯科医院によって明細が異なります。下記の金額はあくまでも一例です。

矯正治療の主な内訳
    • 初診・カウンセリング:3,000円
    • 検査・診断:10,000〜60,000円
    • 矯正治療:100,000〜1,200,000円
    • 処置料・調整料:1回3,000〜6,000円
    • 抜歯(必要な場合のみ):1本30,000円
    • リテーナー:10,000〜30,000円
    • 再診料
ネコさん

処置料・調整料って毎回払うところもあるって聞いたんですけど。

新開先生

そうなんです。総額に含まれている場合そうでない場合がありますよ。

毎回の処置・調整は、人によって回数が異なります。回数にすると100回以上になる場合も多く、総額に含まれているのか毎回支払うかで、最終的に払う額がかなり変わってきます。また、矯正治療も、部分矯正や表側ブラケット、裏側ブラケット、ハーフリンガルなど矯正器具によって器具代も違うのです。保定期間のメンテナンス料も、総額に含まれている場合1回ごとに請求される場合があるため、最初に確認しておきましょう。

ポイント
歯科医院によって、総額制基本料金+診察料別払い制の2パターンがあります。

治療後の再診料について

再診とは、治療終了後に保定期間として通うことを指します。保定期間の再診料も、総額に含まれる場合そうでない場合があります。リテーナーの費用は総額に含まれていても、再診料は毎回別で支払うというシステムの歯科医院も多いので、同意書の時点で注意しましょう。再診料の費用相場は1回につき5,000円程度です。

ネコさん

保定期間はどれくらい通うんですか?

新開先生

一般的には月に1度くらいで、矯正治療にかかったのと同じくらいの期間です。

ネコさん

というと2年通ったら12万!これは確認しなきゃだわ〜。

分割方法の確認

自由診療の場合は高額になるため、ほとんどの歯科医院で分割払いが用意されています。分割の方法は大きく分けて、歯科医院独自のもの、歯科専用のデンタルローン、クレジットカードの3種類です。デンタルローンとは各信販会社の歯科専用の商品です。歯科医院によって提携している信販会社が違うので、これも確認しておくと良いでしょう。

ネコさん

分割じゃなきゃ無理〜。

治療中に器具が外れた時の費用

治療中に矯正装置が外れてしまった場合についても、費用を確認しておきましょう。ほとんどの歯科医院では無料でやり直してくれますが、中には追加料金になる場合もあります。

ネコさん

追加料金になる場合ってどんなときですか?

新開先生

例えば器具が壊れてしまって、新しく発注しなければならない場合などですね。

ネコさん

あ〜、新しく取り寄せる器具代ってことですね。

新開先生

故意じゃない場合は無償になるケースが多いですけどね。

治療中に他の治療が必要になった場合の対応

矯正治療中に虫歯や歯周病になると、治療を続行できません。その場合には、矯正を一次中断して虫歯や歯周病を治してから、矯正を再開することになります。ただし、虫歯や歯周病の治療には一定期間がかかるため、その間に矯正していた歯列がもとに戻ってしまうというリスクがあります。

元に戻ればその分をやり直さなければならないため、治療計画が狂ったり余計な費用がかかったりすることになります。特に、矯正専門の歯科医院では一般的な治療をしていないこともあり、別の歯科医院で治療することになります。後で何らかのトラブルが生じた場合には、責任の所在の確認が難しくなるため、矯正治療中はなるべく口内を清潔にし、他の治療が必要にならないように注意しましょう。

ネコさん

面倒なことになるのは嫌だなあ

新開先生

できるだけ計画通りの治療を頑張ることですね〜。

治療後に後戻りした時

治療後に後戻りした場合の対応については、確認することが重要です。無料でやり直してくれる場合がほとんどですが、再請求される可能性もあります。

ネコさん

後戻りしたら当然無料でやってもらえるものだと思ったけど…。

新開先生

後戻りの原因が問題ですね。

後戻りする原因のひとつに、保定期間にきちんと通院していないというものがあります。この場合は医師の指示に従っていないため患者側の責任になり、無料でのやり直しは難しいと考えましょう。

中途解約の際の返金

中途解約の際の返金は、中断の場合と同じで治療していない分の費用が戻ってきます。ただし、中途解約の理由どこまでの治療が済んでいるのかなどは、明確にしなければなりません。

中途解約のよくあるケースや返金に対応するかどうかについて、詳しい説明をしてもらいましょう。中には治療の途中で閉院するといったケースもあります。

ネコさん

例えば途中で結婚して他県に引っ越したりしたら、解約せざるを得ないですよね。

新開先生

ネコさんのように若い人はそのパターンも多いですね。

矯正で抜歯するときの費用のまとめ

同意書のトラブルで患者さん側の主張で多いのが、「説明が不十分だった」というものです。医師は矯正治療についての期間や費用、効果とリスク、患者さんがやらなければならないことなどを事前に丁寧に説明する必要があります。ただ、治療を受ける側もしっかりと説明を聞き、少しでも疑問や納得がいかないことがあれば積極的に説明を求めるという姿勢が大切です。

新開先生

矯正治療の基本的な特徴は、以下の3点だということを踏まえておくと良いでしょう。

  • 自由診療なので経済的負担が大きくなる
  • 治療期間が年単位と長い
  • 日々のブラッシングなど患者さんの協力は不可欠
記事の重要ポイントをチェック!
    • 治療が中断した際の費用や返金について確認する
    • 費用は総額制か都度制か確認する
    • 分割方法を確認する
    • 他に治療が必要になった場合や再開の費用を確認する
    • 矯正装置が外れたり後戻りしたりしたときの対応を確認する
    • 中途解約の際の精算について確認する
    • 同意書でトラブルが起きた際には専門家に相談する