抜けた歯を補うブリッジ矯正とは?歯医者さんが様々な疑問に答えます!

ですが、「歯が1本くらい無くたって困らない」と放置している人も少なくないのでは?
失った歯の機能を補う治療のひとつが、「ブリッジ矯正」です。ブリッジ矯正と聞いたことがあっても、どんな治療なのか具体的には解らないという人は多いのではないでしょうか。
ここでは、抜けた歯を補う義歯にはどんなものがあるのか、「ブリッジ矯正」がおすすめである理由やデメリットなど、歯医者さんに質問してみたいと思います。
- ブリッジ矯正とは、どんな治療なのか、費用の目安なども知りたい。
- ブリッジ矯正は、入れ歯やインプラントとどう違うのか知りたい。
- ブリッジ矯正のメリットやデメリットを知りたい。
- ブリッジをしていても歯列矯正ができるのか知りたい。
歯が1本くらいなくても困らないのですが…?

先生、歯が1本くらいなくても、前歯みたいに目立つところじゃなければ困らないんですが…抜けたままにしていたらダメなんですか?

今すぐに不自由を感じることがないですからね、そう思うのも無理はないと思いますよ。でも放置していたら、デメリットは後々になって出てきます。
えー、そういわれると怖い!…どんなことが起こるんですか?

では、歯を抜けたまま放置していたら起こるリスクについてお伝えしますね。
- 歯並びが悪くなる、出っ歯になる
- 顔がゆがむ、老け顔になる
- 肩こり・頭痛の慢性化
- 噛み合わせが悪化する
- 発音しにくくなる
- 認知症になりやすい
こ、怖っ!顔がゆがむとか、出っ歯になるとか…!どうしてそんなことが起こるんですか?

歯は空いているスペースがあると、隣の歯が倒れてきたり動いてきたりするんですよ。どんどん前へ歯が押されて、気付いたら出っ歯になっていた…ということも起こります。
それはヤバい…抜けた歯のスペースを空けたままにしていると、そんな怖いことが起こるんですね…!
ブリッジ矯正って、どんな治療?

先生、ブリッジ矯正ならお安く抜けた歯を補えるって聞いたのですが本当…?どんな治療なのかも気になります!

そうですね、失った歯を補う治療の中では、ブリッジはお安い方といえますね。では、どんな治療か説明しましょう。
ブリッジは失った歯1~3本までに対応
ブリッジは、その名の通り「橋」のような義歯です。失った歯に隣り合う両側の歯を支柱に見立てて、そこへ橋を架けるように人工の歯を被せます。支柱の役割を担う両側の歯は、少し削って形を整える必要があります。失った歯が、1本~3本までのケースに対応できます。
銀歯をブリッジに替えて白い歯にする人もいる
最近は、銀歯を白い歯に付け替える人が増えています。銀歯ブリッジに替えることもできます。銀歯が避けられる理由は、笑った時に口を大きく開けると目立つのが悩み、という見た目の問題と、金属アレルギーを発症したという健康面での問題からです。ブリッジにする白い義歯の種類は、オールセラミックや、セラミックに歯科用プラスチックが混合されたハイブリッド型レジンなど、予算に合わせて選ぶこともできます。

ブリッジ・入れ歯・インプラント、どこが違うの?

先生、ブリッジって、入れ歯やインプラントとは、どう違うんですか?

ブリッジは両側に健康な歯が無いとできない治療ですが、インプラントは失った歯だけを入れるという独立した治療ができます。
なるほど~、周りの歯に頼るのがブリッジで、独立しているのがインプラントですね。その違いは大きそう~。じゃあ、入れ歯とブリッジの違いは?

入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯がありますが、ブリッジと比較するのは部分入れ歯になります。歯に金具で引っ掛けて支えます。安定感はブリッジの方がありますね。
なるほど~!それなら噛みやすそうですね!
部分入れ歯はブリッジよりも健康な歯を削る量は少なめですが、安定感はブリッジの方が高く、固定されている分、よく噛めるといえます。
ブリッジ治療のメリット・デメリットは?

先生、ブリッジ治療のメリットやデメリットを知りたいです!

では、下記にまとめてみましたので、ご覧ください。
ブリッジ治療のメリット
ブリッジは、金具などで留めていないため一見して義歯に見えないところがメリットといえます。また、取り外し式ではなくしっかりと固定されているため、ガタつきもなくて噛みやすいのも特徴です。
外科手術が不要なので、治療期間が短いという特徴もあります。また、健康保険の範囲内に適用しやすいので経済的な負担が少ないのも魅力といえます。
ブリッジ治療のデメリット
ブリッジは、健康な歯を削らなくてはならないことが最大のデメリットといえるでしょう。隣り合った歯を削って土台にする必要があるからです。その支えにした歯には、その後も負担がかかり続けることになりますので、ダメージを与え、寿命を縮めてしまうリスクも高まります。最初はよくても、年齢を重ねるごとに強度が落ちて、徐々に噛みにくくなるケースもあります。
ブリッジ治療の費用や期間はどれくらい?
先生、ブリッジの治療には、どれくらいの費用がかかるんでしょうか?あと治療期間も知りたいです~。

使う素材によっても価格の差は出てきますね。金属の人工歯にすると安価にできますが、天然の歯に似た自然な風合いのセラミックやジルコニアの場合は高価になります。下記をご覧ください。
- 費用の目安…金属1本5000円~、セラミック・ジルコニアは1本7万円~
- 治療期間の目安…通院3回、1カ月程度
治療期間は、意外に短いんですね~!

そうですね、比較的早く失った歯を補えるのがブリッジ治療です。
ブリッジ治療は保険がきくの?

先生、ブリッジ治療って保険はきくんでしょうか?

ブリッジ治療は、健康保険が適用されるケースもありますよ。適用されるケースを下記にまとめました。
また、連続した欠損歯が1~2本の場合のみです。
保険適用のルールが細かく決まっていますので、ルール通りに運用できない時は保険適用外になります。歯医者さんの説明を聞いて検討してください。
また、保険が適用する治療では使える材料が決まっているので、基本的には金属パラジウムという材料が使われます。いわゆる銀歯です。
前歯から犬歯にかけては、表側の目立つ部分に白い材料(歯科用プラスチックであるレジン)を貼ったものを使います。
審美目的のブリッジ治療は保険適用外になるため、セラミックなどの歯科素材は保険の適用範囲外になります。
ブリッジに保証はついている?
先生、ブリッジが壊れた時はどうなるんでしょうか?保証なんかはついていますか?

ブリッジ治療には基本的には保証は設けられていませんが、事故などやむをえない事情での欠損であれば、2年間は無料で作りなおせる場合があります。
適用条件など、歯医者さんの判断によりますので、困ったことがあれば相談してみてください。
ブリッジがあっても矯正治療は可能?

先生、歯並びを治したいな~と思っているんですけど、ブリッジを入れていても矯正治療ってできるんですか?

はい、できますよ。ただし、ブリッジを切断したり、新しい被せ物を作ったりという工程が必要になります。
あっ、やっぱりブリッジはそのままっていうわけにはいかないんですね~。

そうですね。ただ、ブリッジは隣の歯に負荷がかかるため、永久に使えるというものではないんです。ダメージが出てきたら修理することも必要ですし、改めて作り直すこともあるんですよ。
ブリッジって、そういうものなんですね~。
ブリッジがあってもマウスピース治療できる
マウスピースでの矯正治療は、ブリッジ、差し歯、インプラントなどの人工歯を入れている人でも行うことができます。失った歯の部分を歯を動かすスペースにする
診断の上、可能であれば、ブリッジを入れている失った歯の部分を、矯正の際に歯を動かすスペースを作るために抜歯をする代わりに活用することもあります。ブリッジの矯正治療は、比較的リーズナブルなのが魅力!

ブリッジの治療って、保険がきく場合はお安くできるのがいいですね~!

そうですね。健康な歯を削ることや、支えにした歯の強度が落ちること、時間が経つと作り直す必要が出てくることなどデメリットもありますが、予算が限られた場合の選択としては適切かもしれませんね。
そうなんですよ~、急にまとまった予算は出せないから助かります!

適用するかどうかはお口の状態にもよりますので、歯科医と相談して治療法を決めるようにしてくださいね。
はーい!先生の話をしっかり聞くようにします!
- 歯を抜けたまま放置していると様々なリスクがあるので、義歯で補うべき。
- ブリッジは比較的安価にできる義歯。保険適用の場合は1本5000円~。
- 健康な歯を削る、支柱にする歯にダメージを与える可能性が高いというリスクがある。
- ブリッジのメリットは、義歯に見えない、治療期間が短い、保険適用しやすいこと。