矯正後のリテーナーまる解り!目的・種類・よくあるトラブルについて

矯正治療は装置が外れた後の保定期間で使う「リテーナー」。リテーナーは追加やオプションではなく、矯正治療の仕上がりに必ず行うものです。ここでは、リテーナーに関する様々なことについてまとめています。この記事を読めば、リテーナーのことがすべて分かりますよ。
- リテーナーはなぜしないといけないの?
- いつまでしなければいけないの?
- リテーナーは別費用がかかるの?
- リテーナーにはどんな種類がある?
- リテーナーのよくあるトラブルを知りたい
リテーナーの目的は矯正後の歯を記憶させるため

リテーナーの目的は、矯正した歯並びを歯茎や骨などの組織に記憶させることです。矯正では歯並びや咬み合わせを整えますが、終わったばかりの状態はまだ歯が動きやすく、そのままにしておくと元に戻ってしまいます。それを防ぐのがリテーナーです。リテーナーを使うことで矯正した歯列をキープ・安定させることで本当に矯正が終了したということができます。
へぇ〜、リテーナーって形状記憶みたいなものですね〜。

うまいこと言いますね!まさにそのとおりです^^
リテーナーをする期間は矯正と同じだけ

保定期間はその人の状態にもよりますが、だいたい矯正にかかったのと同じくらいの期間です。
えー、そんなに〜?ちょっと衝撃です〜。

ただ、リテーナーは矯正装置ほど複雑じゃありませんし、自分で着脱できるのでそれほど面倒じゃないですよ。
でも、つけてないと後戻りしちゃうんですよね?

そのとおり。リテーナーは意識の高さを持ち続けられるかどうかが鍵です。
リテーナー終了までの流れ

人によって口周りの筋肉や舌癖、生活習慣などが違うので、リテーナーの期間もまちまちです。中には一生使い続けるよう勧められることもあります。
- 使い始め→24時間装着(食事と歯みがき時を除く)
- 半年〜1年後→就寝時や夜のみ
- それ以降→2〜3日に一度、1週間に数時間
最後の方は本当にちょっとでいいんですね。

そうなんです。それでつけ忘れる人も多いんですけどね。
あたしも気をつけなきゃ〜。ところで一生使い続けなきゃいけないこともあるんですか?

人によってはそういう人もいます。でも、歯や顎の骨は歳とともに変化するので、長く使えば使うほど矯正した歯並びを保たせることができますよ。
へぇ〜、長く使ったほうがいいんですね〜。
リテーナーの費用は別途と込みの2パターン

リテーナーの費用は矯正治療の費用設定によって2つのパターンがあります。
- 矯正治療が総額制で保定期間や保定装置も込みの場合
- 矯正治療と保定期間が別料金の場合
保定期間や保定装置が別料金の場合は、リテーナーの種類にもよりますがだいたい5000円〜6万円程度です。
最初からリテーナーの費用も入ってるとなんか気分的に楽ですね。

そうですね。分割した中に入っていれば毎回支払わずに済みますね。
それにしても、リテーナー代って随分開きがあるんだなぁ。
リテーナーの種類は3種類

リテーナーの費用の差は種類の違いなんです。
あっ、聞こえちゃってました?
リテーナーには可撤式のマウスピース型、プレート型、それと固定式のワイヤー型の大きく3種類あります。
マウスピース型

透明のマウスピース型です。クリアリテーナー、ソフトリテーナーとも呼ばれます。歯全体を覆うため、歯と歯が直接接することはありません。保定の力は強力ですが、上下の歯に長期間つけ続けると常に薄いプラスチックを挟んでいる状態になるため、上下の歯の間が空いてしまうというリスクがあります。
じゃあ、上の歯か下の歯どちらかを矯正した場合に使うことが多いんですか?

そうですね。矯正の度合いにもよりますので一概には言えませんが。
へぇ〜、そういうものなんですね〜。
プレート型(可撤式)

プレート型はプレートにワイヤーがついた、取り外しができるリテーナーです。歯の表面にワイヤー、裏側にはプレートがあります。上下の歯が直接接するので咬み合わせに影響を与えません。
これ知ってます!よくあるやつですよね。

そうです、一番多いタイプですね。ワイヤーも矯正装置のように複雑じゃなく、横に渡した1本で歯列全体を支えるようなイメージです。
ワイヤー型(固定式)

固定式のワイヤータイプはフィックスタイプとも呼ばれ、歯の裏側に針金で固定します。正面からは見えず取り外しの面倒もありませんが、歯みがきがしづらいという難点があります。
歯みがきしづらいのは矯正装置と似てますね。

そうですね。ブラケット矯正をしていた人なら、それほど苦労しないと思います。
リテーナーのよくあるトラブルと対処法
ここからは、リテーナーでよくあるトラブルとその対処法について説明していきます。
リテーナーをさぼってしまった

リテーナーは慣れるまでは痛みや違和感を感じることがあるので、それが嫌でつけるのをついサボってしまうという人もいます。
しかし、リテーナーをしないと、せっかく長い時間をかけて行った矯正が後戻りしてしまう恐れがあります。もしも痛みや違和感が強い場合は、担当医に相談してみましょう。
また、サボってからしばらくしてつけた場合にも痛みや違和感を感じることが多いです。その場合は、歯が後戻りを始めてしまったといえます。リテーナーをつけていない時間が長いほど歯並びに影響が出てきますので、できるだけ早く担当医に相談してください。
しばらくサボって再開する場合は、同じものをつけてもいいんですか?

つけられればいいんですが、おそらく痛くてつけられないことが多いので、その場合はリテーナーを修正したり作り直したりしなければならなくなります。
えー、それじゃまた時間とか追加料金とかかかっちゃうってことですか?

そうなんです。だから、ちょっと頑張ってやり続けてくださいね。
分かりましたー!
リテーナーが壊れた!

プレート部分が割れてしまった、マウスピースに亀裂が入っているなど、リテーナーに少しでも変化が生じた場合は、すぐに担当医に連絡しましょう。ほんの少しの歪みなどでも、歯並びや咬み合わせに影響が出る恐れがあります。
- プラスチックが割れた
- ヒビが入った
- ワイヤーが歪んだ
- ワイヤーが外れた
- たわんでいる
- 湾曲している気がする
- マウスピースが途中でちぎれた

ちょっとした故障なら修理で済みますので、できるだけ早めに持ってきてくださいね。
大きな故障の場合はやっぱり作り直しですか?

そうですね。作り直しになると一からなので時間がかかります。故障が大きくなる前に、どんな些細なことでもなるべく早く連絡してください。
はーい。
リテーナーをなくしてしまった

リテーナーをなくしてしまった場合も、ただちに担当医に連絡しましょう。新しいものを作るまでの間をどうするかは、担当医の指示を仰いで下さい。
リテーナーって食事中とかはティッシュにくるんでおけばいいですか?

ダメダメ。ティッシュにくるむとくっついちゃいますよ。リテーナーは専用のケースがあるので、それに入れて保管してください。
テヘヘ。
リテーナーは矯正治療の大事な仕上げです
リテーナーは矯正治療にとって、矯正装置と同じくらい大切なものです。リテーナーをしっかりとし続ければ、きれいに整った歯が後戻りしません。リテーナーが矯正治療の仕上がりを左右するといってもいいくらいです。もしもリテーナーにトラブルがあった場合は、この記事を参考に対応してくださいね。
- リテーナーの目的は矯正した形状を記憶させるため
- 期間は原則として矯正期間と同じくらい必要
- ただし、終盤になるに従ってつける時間が少なくなっていく
- リテーナーの費用は治療費に含まれているところと別途のところがある
- マウスピース型は目立たないが上下につけると隙間が空いてしまう可能性がある
- プレート型は歯の表面にワイヤーがくるが着脱できるので歯を磨きやすい
- 固定式は裏側につけるので見えないが、着脱できないので歯みがきしづらい
- リテーナーが少しでも壊れたりなくしたりしたら、すぐに担当医に連絡する