歯茎から出ている出っ歯は矯正で治せる?出っ歯&ガミースマイルの矯正

日本人の歯並びで圧倒的に多いのが出っ歯ですが、そのうち歯茎から前に出ている人も非常に多くいます。歯茎から出ている場合、自分の出っ歯は矯正で治すことはできるのだろうか、それとも手術が必要なのかと悩む人も多いでしょう。そこで、ここでは歯茎からでている出っ歯の矯正方法についてご紹介していきます。
- 歯茎から歯が前に出ているのが気になっている
- 歯茎ごと出ている出っ歯は矯正で治せるかどうか知りたい
- 出っ歯を矯正すれば歯茎も引っ込む?
- 歯茎が出ている場合は手術が必要?
あなたはどっち?出っ歯の原因

出っ歯の原因は大きく2つに分かれます。ひとつは骨格から出ている出っ歯で、もう一つが歯だけが前に出ているものです。しかし、歯茎から出ているように見えても、精密検査をしてみると実は歯並びが原因ということもあります。出っ歯を治したら歯茎も目立たなくなったという例もありますので、まずは原因を詳しく見てみましょう。
1.骨格が原因の出っ歯

骨格が原因の出っ歯は、以下のようなことが理由となって出っ歯になります。
- 上顎の骨が通常より少し多い
- 上顎の骨が縦に長い
- 上顎がずれている
- 下顎の成長が不足している
上記を見て分かるように、上下の顎骨のバランスが悪いことが出っ歯の原因となっています。

顎骨の問題は生まれつきのことなので、歯並びの矯正だけでは難しいんです。
へぇ〜、そうなんですね。最後の、下顎の成長が不足しているってどういうことですか?

下顎の骨が上顎よりも極端に小さいことです。下顎が小さいので、上顎の大きさが正常でも上からかぶさっているように見えてしまいます。
あー、なるほど。なんとなく分かりました。口を閉じようとすると顎が固くなって梅干しみたいになっちゃうっていう人がいますよね。

そうそう、そういう方ですね。
上顎の骨が「縦に長い」っていうのはどういうことですか?

鼻の下がちょっと長いイメージです。
あー、キリンさんみたいな…

そんなイメージですね。
2.歯が原因の出っ歯

今度は歯が原因の場合の出っ歯です。
- 上の前歯のサイズが大きい
- 前歯が前に傾斜している
- 前歯が凸凹していて上唇の内側がめくれ気味になっている
- 口を閉じても上下の前歯の間に空間ができる(開咬)
- 歯を失ったことによる前歯の傾斜
前歯が前に傾斜している場合は、子どもの頃に指しゃぶりのクセがあったケースが多いです。指で前歯を少しずつ押し出してしまうことで、前歯が段々前に傾いてしまったことが原因です。舌で前歯を押すクセや口をすぼめるクセがあった場合にも同じことが考えられます。
また、前歯が凸凹しているのは、歯に対して上顎のスペースが狭く、歯が重なり気味に生えていることが原因です。その他、加齢による歯周病や抜歯などで歯を失ったままにしておくと、周囲の歯が倒れて出っ歯になることもあります。
へぇ〜、こんな些細なことでも出っ歯になっちゃうんですね。ビックリ。

歯は常に動いているので、微量でも力がかかり続けると歯並びが変わっていってしまうんです。
繊細なんですね〜。先生、開咬っていうのはどうしてなるんですか?

開咬は奥歯のかみ合わせが主な原因で、奥歯のかみ合わせが顔の骨格との成長に合わなかったというのが多いですね。
へぇ〜、それって矯正で治るんですか?

従来は外科手術でしかできないとされていたので、今もその治療法が主流のところもあります。開咬を矯正で治すには、開咬の矯正が得意な歯医者さんを探すのがおすすめですね。
へぇ〜、歯医者さんにも得意不得意があるんですね〜。

そうなんです。
骨格が原因の出っ歯の矯正方法

では、原因別の出っ歯の矯正方法をご紹介します。まずは骨格が原因の場合です。
骨格が原因になっている場合は、外科手術で骨を削るなどの治療が必要です。その後、歯並びを矯正することになります。この治療法が受けられるのは、口腔外科や矯正専門歯科医院などです。
全身麻酔を使うこともあり、そういったときには入院期間が3日〜かかることがあり、費用相場は100万円〜です。

ただし、骨格が原因の矯正は保険が適用されることがあります。
へぇ〜、3割負担だとすごく嬉しいですね〜。

そうですよね。担当医に保険が適用されるかどうか聞いてみるといいですよ。
でも、どうして手術込みの矯正だと保険がきくんですか?

生まれつきの骨格が原因で、発声がしづらいとか咀嚼が困難とかの日常生活に支障をきたす場合には、法律で保険が適用されることになっているんです。
へぇ〜、知りませんでした〜。ところで先生、美容外科でも受けられますか?

骨を削るところまではできると思いますが、美容クリニックはあくまで審美目的なので、矯正治療はできません。
見た目は治ってもかみ合わせまで治すにはやっぱり歯医者さんじゃないとってことなんですね。

そうですね。矯正歯科なら一貫した治療ができるのでおすすめです。
はーい、分かりましたー!
歯が原因の出っ歯の矯正方法
次は歯が原因の出っ歯の矯正方法です。歯の矯正の場合は矯正装置を装着して行いますが、いくつかの種類があります。出っ歯が大きい・前歯の凸凹が激しい場合などは抜歯を含む全体の歯並びの矯正が必要なことがありますが、ごく軽度の場合は部分矯正で行えることもあります。
1.ブラケット矯正

ブラケット矯正とは、歯の表面にブラケットというボタンのようなものをつけてワイヤーを通し、歯を動かす方法です。ワイヤーの圧で徐々に歯が動いていきますが、ブラケットはワイヤーを滑らせるレールのイメージです。自分で取り外すことはできず、通院時に調整します。
よく見るあの矯正ですよね?銀のギラギラした…

今は白とか透明のタイプもあるんですよ。
へぇ〜、そうなんですか?それならあんまり目立たないですね。

そうですね。それと、ブラケット矯正は痛みがあるというデメリットがあったんですが、最近では痛みの少ないタイプもあります。
それ、なんていうのか教えて下さい!

ローフリクションブラケットといいます。いくつか種類があって歯医者さんによって取り扱うものが異なるので、摩擦が少ないブラケット矯正とおぼえておくといいかもしれません。
へぇ〜、「摩擦が少ない」ですね。覚えました!
2.マウスピース矯正

マウスピース矯正は、その人オリジナルのマウスピースをいくつも作り、マウスピースを交換していくことで徐々に矯正したい理想の歯並びに整えていく方法です。この方法の場合はブラケット矯正よりも痛みが少ないといわれ、金属アレルギーの方も安心して矯正を行うことができます。
自分で着脱可能で約2週間ごとにマウスピースを交換しますが、通院は2〜3ヶ月に一度程度です。

透明で装着してしまえば目立たないので、会社勤めの方などによく選択されますよ。
目立たないっていっても、やっぱり矯正してることは分かっちゃうんですよね…

間近でマジマジと見なければわからないくらいですよ。
へぇ〜、それはありがたいです〜。
3.裏側矯正

歯の裏側にブラケットをつける矯正です。裏側に装着するので慣れるまでは舌などに触って違和感を覚えますが、矯正していることを人に知られずに完了することができます。

裏側矯正は高度な技術が必要な治療法です。
歯医者さんを選ぶときは、どんな基準で選べばいいですか?

例えば裏側矯正の実績がたくさんある歯医者さんなんかを選ぶといいですね。
なるほど〜、実績ですね。ホームページとかで探すといいかもですね。
歯茎からの出っ歯は原因によって治療法が異なる
歯茎からの出っ歯は、一概に骨格が原因とはいえません。歯並びは色々な要因が絡んでいます。できれば複数の医療機関で相談し、どんな治療をするのか聞いてみましょう。そして、自分が納得できる治療をしてくれる歯医者さんを選ぶのがおすすめです。
- 骨格が原因の出っ歯は上下の骨格のバランスが悪いことが多い
- 子どもの頃のクセが原因で出っ歯になることもある
- 歯が原因の場合は歯の角度やスペースの少なさなど様々なケースがある
- スペースが足りない場合は抜歯をする
- 歯の矯正にはブラケット・マウスピース・裏側矯正がある
- 現在では目立たない・痛みが少ないといった矯正方法もある