歯の矯正中の”調整”ってどんなことをするの?矯正治療のQ&A

矯正治療が始まると、毎回の通院で「調整」と呼ばれることをします。ただ、この調整は何をするんだろう?と不思議に思っている人もいますよね。そこで、ここでは調整の中身について詳しくご紹介します。調整でやること、調整にかかる時間、調整の料金など、気になるあれこれを取り上げていますので、チェックしてみてくださいね。
- 矯正の調整って何をするの?
- 毎回の調整時間ってどのくらいかかるもの?
- 調整期間はどのくらい?
- 毎回の調整は別料金?
歯列矯正の調整では何をするの?
歯列矯正の調整では、主に矯正がスムーズに進んでいるかをチェックし、矯正力の調整をします。矯正装置によってやることが異なるので、それぞれの場合について詳しく説明していきましょう。
ブラケット矯正の場合

ブラケット矯正の通院は1ヶ月に1回程度です。最初に色々と検査をして治療計画を立てますが、個人のお口の状態(例えば食事や歯の使い方の癖など)によって、治療途中で微調整が必要になります。
調整ではワイヤーの曲げ方を変えたり、ワイヤーの太さを変えたりすることによって加える力をコントロールし、計画通りに歯が動くように導いているのです。

その他にももちろん、歯がどのくらい動いたか、異常が生じてないかを確認していますよ。
へぇ〜、毎回チェックしてもらってると思うと安心ですね〜。
マウスピース矯正の場合

マウスピース矯正の場合は、最初に何回か分の複数のマウスピースを作って交換していくため、ブラケット矯正のように毎回手作業で調整する必要がありません。それでも、2ヶ月に1回程度は、矯正がスムーズに進んでいるかをチェックします。

マウスピースは移動する歯に合わせて作られたマウスピースを受け取って、決められたタイミングに自分で交換します。
へぇ〜。マウスピース矯正はできる人が限られてるって聞いたことがありますけど、ブラケット矯正みたいに細かい調整ができないからなんですね。

そのとおり。ただ、最近は技術が進んで色々な症状に対応できるマウスピースブランドも出てきています。
毎回の調整時間ってどのくらいかかるの?

毎回の調整時間は30分から90分程度です。裏側矯正などは、ワイヤーの調整がしにくいため、どうしても時間がかかることがあります。また、通院の際には、調整と合わせてクリーニングや歯磨き指導などが行われます。
歯磨き指導って、その時の磨き残ししやすいところを教えてくれるからありがたいんですよね〜。

矯正中は歯磨きしづらいですからね〜。
矯正治療の流れ

調整を含む、矯正全体の流れも気になりますね。ブラケット矯正をする場合の、全体の流れと所要時間を詳しくみてみましょう。
初診・カウンセリング | 30〜60分程度 |
---|---|
精密検査 | 60分程度 |
診断・治療計画の説明 | 30〜60分程度 |
矯正前の準備 | 虫歯や歯周病の治療(時間は個人による) |
矯正装置の装着 | 30〜60分程度 |
治療期間、通院 | 1回の通院につき30〜90分程度 |
装置の取り外し、保定期間開始 | 1〜3年程度。通院ペースは3〜6ヶ月に一度 |

保定期間はだんだん通院のペースが緩やかになっていきます。
保定期間はリテーナーっていうのをつけるんですよね?

そのとおり。リテーナーは後戻りしないために重要なんですよ。
調整期間はどのくらい?

調整期間はそのまま矯正の期間にもつながりますが、1年〜3年程度です。治療期間に開きがあるのは、矯正の度合いや矯正装置などによって左右されるからです。

部分矯正よりは全体の矯正の方が長く、一般的にブラケット矯正よりマウスピース矯正の方が長めになります。
へぇ〜、じゃあ一概には言えない感じですね。
調整って別料金なの?

調整料金は、クリニックによって異なります。
1回の調整料金は5000円程度
大体の相場としては、1回5000円程度と思っておくと良いでしょう。

無料で設定しているところもあれば6000円というところもあります。
あっ、そうか、矯正治療は自由診療だから…

そうなんです。さらに、次のようなことも全体の料金に左右していますよ。
矯正の料金体系は2種類
矯正治療の料金形態には、その都度支払いと総額制の2種類があります。その都度払いは治療のたびに支払う方法ですが、総額制は最初から全体の料金が決まっていて、初診から調整、保定期間も含まれています。
※調整料金は別途設定しているところもあるので注意しましょう。
全体の料金に調整が含まれてるってことは、通院のたびに払わなくてもいいってことですか?

一括払いか分割払いになると思うので、そうなりますね。
毎回カウンターで支払わなくていいなんて、面倒がなくていいですね〜。
調整期間中にするゴムかけって何?

輪ゴム状のゴムを装置の上からかけて、歯の動きをさらに細かくコントロールするものです。ゴムかけのゴムは医療用なので、生活雑貨の輪ゴムでは代用できません。

ゴムかけは、矯正の内容によって必要かどうか判断します。
へぇ〜。じゃあやらない人もいるんですね。
急な出張で調整に行けない時はどうすればいい?

矯正治療の期間は1年〜3年程度と長いので、途中で色々なスケジュールが入ってくることもあるでしょう。急な出張や長期間の泊まりの用事が入った場合は、予定が分かった時点で担当医に相談してください。矯正計画を組み直したり、別日に変更するなどの調整をしてくれます。

もちろん、最初から分かっている場合は必ず伝えてくださいね。
はーい。
矯正中の調整のまとめ
矯正治療中の調整は、矯正計画を正しく行うために必要なものです。サボったり途中で行かなかったりすると、矯正計画がズレて結果的に矯正期間が長くなってしまうので注意しましょう。
- 調整では歯の動き具合や矯正が正しく進んでいるかチェックする
- ブラケット矯正ではワイヤーの調整などをする
- マウスピース矯正では矯正の進行などをチェックする
- ブラケットは1ヶ月、マウスピースは2ヶ月に1回程度
- 1回の調整時間は30〜90分程度
- 調整期間中はゴムかけをすることがある