幼児の矯正、いつから始める?子供にも簡単な歯並び改善トレーニングとは

将来、お子さんにきれいで健康的な歯並びになってほしいと考えているなら、幼児の頃からの取組みが大切です。
そのためには何をすればいいのか、疑問や不安を抱える人のために、今回は幼児の頃から始める歯列矯正の内容について歯科医に話を聞いてみました。
自宅で簡単にできるトレーニングもありますので、最後までご覧くださいね。
- 子供の歯並びが気になっているが、何をすればいいのかわからない。
- 幼児の矯正は早く始める方がいいと聞いた。何歳からがベスト?
- 子供の指しゃぶりが治らない。歯並びに影響があるのではと心配。
- 歯並びに影響がでる子供の悪いクセの種類について、知りたい。
- 家で簡単にできる幼児の矯正のためのトレーニングがあるって本当?
幼児の矯正はいつから始める?

先生、子供の矯正って、何歳から始めればいいですか?幼児でも始められるものですか?

3歳くらいになったら、歯並びや噛み合わせを悪くするクセを改善するための治療を始めることができますよ。
3歳?じゃあ、やっぱり早く矯正を始める方がいいんですか?

いえいえ、そういうわけではなく、お子さんのお口の状態によってベストなスタート時期は異なります。まずは、小児矯正歯科で診察を受けるといいですね。
そうなんですねー。
顎の骨の影響が強い症状(出っ歯や受け口など)の場合、幼児の頃から矯正治療を始めたほうが良いケースがあります。
子どもは身体が発育する過程にあるため、その発育をうまく活かしながら、バランスよく成長するように促がしていく治療ができるからです。
3歳くらいになると、歯並びや噛み合わせを悪くする舌や唇のクセを治し、歯並びの乱れを防止する治療を始めることができます。

適正な時期を見逃さないためにも、早めに小児矯正歯科へ相談することをおすすめします。
早めに相談するのがおすすめなんですねー。
歯並びに影響する幼児のクセとは?

先生、舌や唇のクセがあると、歯並びや噛み合わせが悪くなるんですか?

そうですね。指しゃぶりや口呼吸などの口周りのクセがあると、顎の成長に影響することがあります。
うちの子、指しゃぶりが治らないんですよね…。

指しゃぶりに関しては、3歳くらいまでは問題ないですよ。
え、そうなんですねー。安心しました。
口周りのクセ「悪習慣」は、子供の顎の成長を妨げたり、よくない影響を与える可能性があります。
子供の身体はやわらかく発育途中でもあるため、継続して偏った力がかかるとダイレクトに成長に影響してしまうのです。
逆に、修正しやすい時期でもありますので、幼児の頃から矯正の相談を始めると、治療計画を立てやすいというメリットがあるのです。
幼児期から歯医者に通うことで、お子さん自身にも、虫歯予防などの歯科知識がつきます。

例えばお子さんに良くない口周りのクセはないのか、チェックしてみましょう。
指しゃぶり以外にも…?気になる…!
指しゃぶり
指しゃぶりは、歯並びが悪くなるクセのひとつです。出っ歯やすきっ歯になるリスクが高くなります。
ただし3歳くらいまでの指しゃぶりは、精神的に健やかに成長するために必要なものです。優しく見守ってあげましょう。
4~5歳になっても指しゃぶりが治らない場合は、歯並びや顎の発育のためには止めたほうがいいでしょう。
唇のクセ
唇を噛むクセ、唇を吸うクセは、 指しゃぶりほど発生する確率は少ないのですが、指しゃぶりを無理に止めさせた代わりに唇に関するクセが出てくる子供もいます。
ストレス解消のため無意識にやっていることが多いので、簡単に治せないものですが、放置していると出っ歯や受け口になるリスクが高くなります。
舌のクセ
舌には、口の中の定位置があります。それは、上の前歯の少し後ろで、前歯を舌で押さない状態です。
舌を前に出す癖や、舌で前歯を押す癖があると、歯が押し出され、出っ歯や開咬(上下の歯が噛み合わず空いている状態)になる恐れがあります。
舌のクセは無意識にしてしまっているケースが多いので、治療が難しいのが特徴です。けれども、舌のクセを放置したまま矯正治療を始めると、矯正の効果がでにくいという問題が起こりがちです。
頬杖
頬杖は、顎の骨に偏った力が掛かり続けるため、骨格の発育に影響し、顔や噛み合わせに歪みが起こりやすくなります。
骨が柔らかい成長過程の子供はもちろんですが、大人にも影響がでます。特に親御さんのクセは子供にうつりやすいので、親子で一緒に日常的なクセの改善を目指してください。
口呼吸
息ができれば鼻でも口でもどっちでもいいのでは?というのは間違いです。鼻呼吸が、正常な呼吸の方法です。
口呼吸が危ない理由は、口をポカンと開けっ放しになるからです。
口を開いたままにしていると、舌や頬によって口周りのバランスが保てなくなり、歯並びや噛み合わせが悪くなる恐れがあります。口臭も悪化します。
子供の場合はアレルギー性鼻炎などが原因で鼻で息ができず、やむを得ず口呼吸になっていることがあります。その場合は、耳鼻咽喉科で治療が必要です。
幼児の矯正はお口の周りの筋力アップから!
先生、子供のクセってどうやって治して行けばいいんでしょう…?

お口周りの筋力アップをするトレーニングが効果的です。
え?口の筋トレですか?
MFTトレーニング(口腔筋機能療法)とは?
MFTトレーニングとは、Oral Myofunctional Therapyの略で、日本語で「口腔筋機能療法」といいます。つまり、お口周りの筋トレです。
舌・唇・頬は、歯並びのための生まれ持った矯正装置です。まずは、唇や舌を正しい位置に保つ訓練から始め、歯並びや噛み合わせを正常に維持できるようにお口周りの環境を整えます。
1日1時間だけ装着する、幼児用のマウスピースを使う方法もあります。
詳しいトレーニングの方法は、歯科医院で専門的な指導を受けることができます。
●子供・幼児のマウスピース矯正については、下記のページが参考になります。
あいうべ体操とは?

あ、い、う、べー、と口を動かして発音することで、お口周りの筋肉トレーニングができます。こちらは、自宅で簡単にできます。
唾液量を増やす効果にも期待できますので、風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも役立ちます。
●あいうべ体操については、下記のページにも詳しく紹介しています。
幼児のクセの矯正は親子一緒に楽しく!

へぇー、家で簡単にできそうな方法もあるんですねー。

そうですね。小児矯正歯科の医師と相談しながら、お子さんに合った方法でトレーニングを始めてくださいね。
わかりましたー。早めに相談から始めてみます。
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- 幼児の歯列矯正は、中には早めに始めた方が良いケースもある。
- 幼児の矯正は、口周りの悪習慣の改善から始めるのがおすすめ。
- 唇や舌のクセにも要注意。指しゃぶりは3歳くらいまで問題ない。
- お口周りの筋トレ、舌の位置を正しくするトレーニングから開始。
- 親のクセが子どもにうつりやすいので、親子一緒にクセの改善を。
