出っ歯の矯正の手順が知りたい!治療方法別にわかりやすく解説

出っ歯の矯正治療をすると決心したあなた。でも、実際にどんな手順で治療が行われるのかわからないと不安ですよね。治療の流れがわかっていると、安心して治療を受けられます。そこで、ここでは出っ歯の矯正治療をする際の手順をわかりやすく説明します。今治療中の人も、確認できますよ。
- 出っ歯の矯正治療の流れを詳しく知りたい
- 出っ歯の矯正ってどんな治療法があるの?
- 出っ歯の矯正はどこでやっても同じ?
- 出っ歯の矯正はどれくらいの期間が必要?
大まかな矯正治療の流れ

矯正治療はどんな矯正装置でもおおまかな流れは同じです。まずは矯正治療自体の流れを確認しておきましょう。
- 問診・カウンセリング
- 検査
- 矯正装置装着
- 調整
- 保定期間
- 完了
治療がスタートしたらそれほど頻繁に通院しなくてもいいのですが、定期的な装置の調整が必要です。計画通りに歯が動いているかチェックし、計画通りに動いていなければ装置の微調整を行うためです。人によっては終盤にゴムかけを行うこともあります。
保定期間っていうのはどんなことをするんですか?

リテーナーというものを装着して矯正が後戻りしないようにします。矯正装置とは違うけど、これをしないと元に戻ってしまうんです。
へぇ〜。じゃあリテーナーを取り終わるまでが治療ですね。

あはは。「家に帰るまでが遠足」みたいですね(笑)
出っ歯の矯正治療の種類
出っ歯の矯正には大きく3つの治療方法があります。症状が軽度の場合は部分矯正も可能です。
- ブラケット・ワイヤー矯正
- 裏側矯正
- マウスピース矯正

医師が治療可能な装置を提案して、患者さんはその中から治療方法を選ぶことになります。
へぇ〜、例えばマウスピース矯正がしたいと思ってもできない可能性もあるんですね。

そうですね。検査と診断の結果によりますね。
1.ブラケット・ワイヤー矯正、裏側矯正の手順

ブラケット・ワイヤー矯正と裏側矯正の手順は、ともにブラケットとワイヤーを使うので同じ流れになります。
治療の前準備として、歯と歯の間に隙間を開けるために小さな輪ゴムを挟んだり、人によっては抜歯することがあります。

装置を作るために歯型もとりますよ。
ムギューって押し付ける、粘土みたいなアレですね。

そうですね(笑)
1-1.歯の表面をきれいにする

装置をつける前に、歯の表面を特殊な研磨剤を使って磨き、ブラケットがつきやすくなるようにします。

研磨といっても歯の表面をきれいにするだけなので、削るほどはしません。
歯みがきみたいなものですか?

そうですね。さすがネコさん。
1-2.防湿する

歯の表面をきれいにしたら、接着剤がよくつくように乾かします。アングルワイルダーというものを口にはめて、楽に口が開いた状態を保てるようにして、歯を乾燥します。

これは口を閉じてしまうと唾液で歯の表面が湿ってしまうためです。ガーゼや唾液を吸う機械を使うこともあります。
あー、口全体の湿気を徹底的に取るんですね。
1-3.歯の表面処理をする

歯の表面をきれいにしてもそのままではまだ接着剤がつきにくいので、エッチング材というものを塗って微妙な凸凹を作り、接着しやすいように処理を行います。

天然の歯にあまりにも強い接着剤をつけるわけにはいかないので、エッチングは必ずします。
接着剤と歯の間をとりもつようなものってことですね。

そうそう、そんなところです。
1-4.ブラケットを歯に接着する

歯の表面処理が終わったら、ブラケットを歯にくっつけます。これにはダイレクトボンディング法とインダイレクトボンディング法という2つの方法があります。
ダイレクトボンディング法はその名の通り、ダイレクトにブラケットを歯にくっつけていく方法です。一方、インダイレクトボンディングは最初にブラケットの位置を決めて、マウスピース型のトレーに位置をコピーしてからトレーでブラケットを装着する方法になります。
うーん、よくわからないんですけど…。

要するに、ダイレクトの方はフリーハンド、インダイレクトは下書きに沿ってつけるっていうイメージです。
あー、段階の違いってことですね。

そのとおり。海外のですが動画があったので、これで具体的なイメージが湧くと思いますよ。
はーい、見てみまーす!
1-5.ワイヤーを接着する

ブラケットが固まったら、ワイヤーを通して完了となります。従来の方法ではブラケットにワイヤーを結びつけていくので、時間がかかることもあります。

ワイヤーも昔より細いタイプなどが登場しています。
へぇ〜、それってリクエストすればやってもらえるんですか?

細いワイヤーを使うのは、ローフリクションブラケットといって、これは結び付けない方法です。
へぇ〜、ブラケット矯正にもまた種類があるんですね。
2.マウスピース矯正の手順

マウスピース矯正の場合はマウスピースを作成するまでの手順になります。
2-1.歯型を取る

まずは、マウスピースを作成するための歯型をとります。最近では3Dスキャンで歯型をとる方法が主流です。

スキャンしたデータはパソコンなどに取り込みます。
へぇ〜、歯型とりっていうと、あの冷たい粘土みたいなのを噛むのしか知らなかったけど、今は進化してるんですね〜。
2-2.マウスピース(アライナー)を制作する

マウスピースの作成は、ほとんどの場合メーカーが行います。スキャンでとったデータをメーカーに送ると、マウスピースが作成されて送られてきます。海外のメーカーの場合は2週間前後かかります(メーカーによって異なります)。

なかには3Dプリンターを導入して自分の歯科医院で作っているようなところもあります。
へぇ〜!それだと輸送がないから時間が短縮できますね。

ただ、治療費は割高かもしれませんけど。
ふむー、時間を取るか、費用を取るか。一長一短ですね。

ただ、そういうところはあまりないのですごく特殊な場合。通常は送ることになります。
2-3.2週間ごとにマウスピースを交換する

マウスピースはある程度まとめて作ります。マウスピースは自分で着脱できるので、交換は自分で行います。だいたい2週間ごとに交換し、1ヶ月〜3ヶ月ごとに通院することが多いようです。

通院時に次までの分をまとめて渡すところと、全部の分を最初に渡すところがあります。
それって何の違いで決まるんですか?

メーカーとかマウスピースの種類ですね。
あー、インビザラインとかクリアライナーとか、商品によって違うんですね。

よく知ってますね〜。
矯正治療の手順を守って確実に出っ歯を治そう!
出っ歯の矯正方法には様々なものがあり、矯正装置によっても手順が異なります。自分の矯正方法が決まったら、どんな手順で治療が進むのかを把握するだけで、不安や恐怖心を少なくすることができますよ。矯正が始まったら予約した通院日をきちんと守って、確実に出っ歯を治していきましょう。
- ブラケットとワイヤーを使う矯正は、歯の表面の研磨、乾燥、接着剤をつけるための処理と段階がある
- ブラケットをつける方法はダイレクトボンディングとインダイレクトボンディングがある
- マウスピース矯正の歯型は3D撮影で採る
- マウスピースはデータを送って作成するので待つ期間が長い