下あごが狭くて歯並びがガタガタ!下の歯のアーチを広げる7つの矯正法

下あごが狭くて歯並びがガタガタ!下の歯のアーチを広げる7つの矯正法
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下顎が十分な大きさに成長していない状態で永久歯が生えかわると、すべての歯が並ぶスペースが足りないために歯並びがデコボコになってしまいます。

そうなったガタガタの歯並びを矯正治療するためには、まずは下の歯列のアーチを広げなくてはなりません。

そこで今回は、下の歯をキレイに並べるためにスペースを広げる方法や、抜歯せずにスペースを作れるのか、説明したいと思います。

この記事がおすすめな人
    • 下の歯の歯並びがデコボコしているので、矯正を考えている。
    • 歯並びが悪いのは、永久歯が並ぶ空間が足りないと診断された。
    • 下の歯をキレイに並べる矯正治療のためには、抜歯が必要?
    • 下の歯をキレイに並べるためアーチを広げる方法を知りたい。
    • 非抜歯矯正にこだわると仕上がりが悪くなるというのは本当?
INDEX
  1. 永久歯が並ぶスペースが足りない!?
  2. 矯正で下顎のアーチを広げる方法とは?
    1. 床矯正で側方へ拡大
    2. ディスキングでスペースを確保
    3. カリエールで奥歯を後方へ移動
    4. ヘッドギアで奥歯を後方へ移動
    5. インプラント矯正で歯を奥へ移動
    6. 下顎を前方へ拡大
    7. V字型アーチをU字型に改善
  3. 小臼歯を抜歯するとスペースが広がる
  4. 下の顎を広げるのは難しい!非抜歯矯正にこだわると危険!

永久歯が並ぶスペースが足りない!?

ネコさん

先生、「歯並びが悪いのは、永久歯が並ぶスペースが足りない」からって言われたんですけど、どういうことですか~?

鈴木先生

永久歯は順番に生えてきますが、先に生えた歯で歯列がいっぱいになってしまうと、後から生える歯がズレた位置に萌出してくるんですよ。

ネコさん

あ~、だから歯並びがガタガタになるんですね~!

矯正で下顎のアーチを広げる方法とは?

ネコさん

下の歯がガタガタの歯並びになってしまったら、治せますか~?

鈴木先生

まず、下顎のアーチを広げて、そこに矯正装置で歯をキレイに並べていくことになりますね。

ネコさん

えぇ!?下の歯を広げるんですか~?どうやって…?

鈴木先生

色々な方法がありますので、一つひとつ確認してみましょう。

床矯正で側方へ拡大

上顎と下顎のスペースを広げる方法は、それぞれ異なります。

上顎は、「急速拡大装置」などで文字通り素早く側方へ顎の成長を誘導することができるのですが、下顎を広げるのは難しいといえます。

それでも、子供の場合は10mm程度まで広げることができますが、大人の場合は、ほんの数mm程度しか広げられません。

子供の場合は「シュワルツの装置」など、床矯正の器具を使って下顎の骨を側方へ広げます。

顎の骨の広さにはほとんど影響はありませんが、歯並びのアーチを左右に広げる目的の「バイヘリックス」という装置もあります。

大人の矯正の場合は、下顎の拡大が難しいため、内側に倒れた歯を起こしてアーチをわずかに広げる「アップライト」という治療が行われることが多いです。

ディスキングでスペースを確保

ディスキングは、歯の側面のエナメル質をわずかに削って歯と歯のすき間のスペースを広げることで、下の歯をキレイに並べられる方法です。

ストリッピングIPR(Interproximal Enamel Reduction)とも呼ばれます。

健康な歯を削るとなると心配かもしれませんが、削るのはほんのわずか。エナメル質は1.5mmほどの厚みがありますので、そのうちの0.25mm~0.5mm程度を削っても特に問題はありません。

歯を動かすために必要なスペースが4mmであれば、8本の歯を0.5mmずつディスキングすれば作れます。

※ディスキングについては、こちらの記事に詳しく解説しています。

ディスキングで歯の形を整えれば、非抜歯で出っ歯を矯正できるって本当?

カリエールで奥歯を後方へ移動

奥歯を後ろへ下げてスペースを広げることを「臼歯部遠心移動」といいます。デコボコが大きい歯並びの矯正には欠かせない治療ですが、以前は非常に難しいものでした。

その難しいスペースの確保を可能にした装置のひとつが「カリエールモーション」です。

ゴムかけと一緒に使用しますので、ゴムの力を利用して、1カ月に1mm程度のハイペースで奥歯を後ろへ動かしすことを目標にしています。

※カリエール・モーションの優れた矯正効果については、こちらの記事が参考になります。

カリエール・モーションで効果的に矯正!期間短縮や非抜歯治療の可能性も

ヘッドギアで奥歯を後方へ移動

奥歯を後ろへ下げてスペースを広げる「臼歯部遠心移動」は、ヘッドギアでも効率よく行えます。

ヘッドギアのデメリットは、大掛かりな装置なので屋内でのみ使用可能なことです。金具などがたくさんついている複雑な造りのため、屋内でもヘッドギアをつけているときは静かに過ごさなくてはなりません。

子供の場合は、装着している最中に運動したり、暴れたりすると、装置で怪我をしてしまう恐れがありますので、保護者が気を配っておく必要があります。

※ヘッドギアの優れた矯正効果については、こちらの記事が参考になります。

出っ歯を治すにはヘッドギア矯正が効果的!使用時間は?費用は安い?

インプラント矯正で歯を奥へ移動

インプラント矯正は、直径2mm以下の小さなネジを歯茎に埋め込み、そこにワイヤーの端を固定し、歯を動かしていく治療法です。しっかりした固定源があるので、歯を効果的に動かしていけます。

※インプラント矯正の優れた矯正効果については、こちらの記事が参考になります。

【歯科医監修】インプラントで歯並びは治せる?矯正との違いとは?

下顎を前方へ拡大

前歯の噛み合わせが深かったり、上顎に対して後方に位置しすぎる状態の歯並びの矯正では、「FKO(アクチベーター)」などで、下顎が前方へ成長するように誘導する治療を行います。

成長期の子供が就寝中に、約1年ほどかけて使用し、改善を目指します。

V字型アーチをU字型に改善

歯並びのアーチは、通常はU字型です。下顎が十分に発育できず、V字型アーチになってしまっているケースがあります。アーチに並びきれなかった歯はデコボコに生えます。

この歯並びのアーチをU字型に戻し、デコボコになった歯を正しい位置に戻すために、下の歯列を広げる治療を行います。

小臼歯を抜歯するとスペースが広がる

ネコさん

歯をキレイに並べるために歯列を広げる方法って、いろいろあるんですね~!

鈴木先生

より多くのスペースを確保して、歯を効率よく動かしたい場合は、小臼歯を抜歯する方法を取ることもおおいですね。

ネコさん

うーん、抜歯ですか~。できれば避けたいけど…。それと、どうして抜くのは小臼歯なんですか~?

鈴木先生

歯にはそれぞれ役割がありますが、そのなかで、もっとも抜歯しても影響が少ないとされているのが小臼歯なんです。ですが、他に虫歯が進行して弱っている歯などがあれば、そちらを抜くこともあります。

小臼歯を抜いて、歯をキレイに並べるためのスペースを確保する方法を取れば、歯1本につき7~8mm程度の空間が作れますので、左右合わせると14~16mmにもなります。

これだけたっぷりとスペースを広げることができれば、デコボコになってしまった歯を正しい位置に並べることが可能です。

非抜歯にこだわって、スペースが十分でないまま歯並びを整えると、歯列が前に飛び出してしまい、口元がゴボッと突き出した印象になってしまう恐れがあります。

※抜歯矯正のメリットや、非抜歯矯正について詳しく知りたい場合は、下記の記事が参考になります。

矯正で抜歯するとメリットが多い?歯を抜く理由、抜かないケースとは

矯正治療の「便宜抜歯」とは? 虫歯や歯周病の抜歯との違いは?

下の顎を広げるのは難しい!非抜歯矯正にこだわると危険!

ネコさん

大人は、下顎を広げるのは難しいんですね~!抜歯したくないけど、無理かもしれないですね~。

鈴木先生

できれば歯を抜きたくない気持ちは解るのですが、あまり非抜歯にこだわりすぎると、歯並びはキレイでも口元がモコッと突き出したような仕上がりになる可能性がありますね。

ネコさん

わー、それは困りますね~!

鈴木先生

症状に合わせて、抜歯するのか、その他の方法でスペースを広げるのか、検査・診断の上、相談して決めましょう。

最新のシステムでは、コンピュータ上で矯正の治療過程を3Dシミュレーションで確認することも可能です。

そういったシステムを導入している歯科医院は、今はまだ限られていますが、これからどんどん増えていくことでしょう。

記事の重要ポイントをチェック!
    • 下顎のアーチに十分な広さがない場合、下の歯の歯並びが悪くなる。
    • 下の歯のアーチを広げるのは難しい。子供の場合は10mm程広がる。
    • 大人の場合は矯正しても、下顎のアーチは、わずかしか広がらない。
    • 小臼歯の抜歯や、歯の側面をわずかに削る方法ででスペースを確保。
    • 下顎を広げるためには、非抜歯矯正にこだわりすぎるとリスクが高い。