矯正で抜歯するときの費用は?親知らずは保険適用になることも

矯正で抜歯するときの費用は?親知らずは保険適用になることも

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Doctorbook編集部
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所属:株式会社Doctorbook
株式会社Doctorbookに在籍する、3名の現役歯科医師。Doctorbookの業務を遂行しながら、それぞれが臨床現場で活躍中。

歯列矯正では歯を動かすスペースを確保するために抜歯をすることがありますが、どの歯を抜くかによって費用は変わります。また、矯正費用とは別に請求されることが多いので要注意。ここでは、矯正で抜歯をするときの費用や注意点についてご紹介します。

矯正に伴う抜歯の費用はどれくらいかかる?

矯正治療では小臼歯(前から数えて4、5番目の歯)や親知らずを抜くことがあり、別途費用がかかります。

矯正に必要な抜歯は基本的に保険適用外

矯正は基本的に自由診療となるため、矯正に必要な抜歯は親知らずも含めて保険適用外になります。抜歯にかかる費用は1本につき5,000〜1万円ほどです。一般的には2〜4本抜くケースが多いので、合計で1万〜4万円くらいかかるでしょう。

矯正を受ける歯科医院とは別のところで抜歯をする場合は、さらに初診料として3,000円ほどかかることもあります。

親知らずを抜歯するときは保険適用となることも

矯正のための抜歯は親知らずであっても自費治療ですが、矯正とは関係なく健康上問題があった場合は保険が適用されることがあります。例えば、親知らずが虫歯になっていた、親知らずが原因で歯周病になっていた、というようなケースです。親知らずが埋まっていたり、横向きに生えていたりすると、こうした問題が生じることが多いでしょう。

保険適用の親知らずの抜歯費用は、1本につき1,000〜2,000円ほどです。

MEMO
難しい親知らずの抜歯の場合、血液検査やCT撮影の費用がかかることがありますが、保険適用なら合計で1万円以内におさまるでしょう。

矯正の抜歯って大変なの?

抜歯

治療時間は1本につき10分程度

抜歯は1本につき10分程度で終わります。難しい親知らずの抜歯などがなければ、1度の治療で必要な本数すべて抜くことがほとんどです。4本抜歯したとしても1時間くらいで終わるでしょう。基本的には局所麻酔だけなので、治療後はすぐに帰宅できます。

ポイント
静脈内鎮静法や笑気麻酔など痛みや不安を和らげる方法を用意している歯科医院もあります。抜歯に対する恐怖心がある方は相談してみましょう。

一時的に痛みや腫れが出ることも

抜歯をした後は一時的に腫れや痛みが出ることがあります。通常は1〜3日程度でおさまりますが、ひどいときには冷やしたり痛み止めを飲むといいでしょう。薬は治療した歯科医院でも処方してもらえます。運動や飲酒などで血行がよくなると痛みや腫れが出やすくなるので、抜歯後しばらくは控えましょう。

注意
うがいを頻繁にしたり、抜歯した部分を舌でつっついたりしてると歯茎が正常に再生せず、「ドライソケット」という状態になってしまうことがあります。抜歯後1週間以上痛みが続くようなら歯科医院に相談しましょう。

抜歯だけ他院に紹介されるケースもある

虫歯など一般的な歯科治療をやっていない矯正専門歯科医院の場合は、抜歯を他の歯科医院で受けることになります。かかりつけの歯医者があれば、そこでお願いするのもいいでしょう。

また、難しい親知らずの抜歯をするときは口腔外科が得意な歯科医院や大学病院を紹介されるケースもあります。

矯正の抜歯は必ず必要になるの?

考える少女

矯正で抜歯が必要になる理由

矯正で抜歯をする理由は、歯の動くスペースを作るためです。歯並びが悪い原因の多くは、すべての歯がキレイに横一列に並ぶためのスペースがないこと。特に日本人は歯の大きさに比べて顎が小さいため、抜歯が必要と診断されるケースが多くなります。

また、矯正では治療後の口元全体の美しさも重要なポイントです。狭いスペースに無理に歯を並べると口元が前に突き出てしまうこともあります。噛み合わせを整えるのが大前提ですが、治療後の見た目の要望も含めて矯正担当医と相談するといいでしょう。

健康な歯を抜くデメリットは?

横向きに生えた親知らず

適切な矯正治療による抜歯であれば基本的に大きな問題はないといえます。矯正後の噛み合わせを考慮して抜歯するため、歯の本数が減ったからといって噛む力が落ちるということも基本的にはありません。

抜歯をしないで済む矯正方法はあるの?

考える女性

抜歯するかどうかは症例にもよりますが、歯科医師によって考え方や治療方法に違いが出るのも事実です。「確実に抜歯をしない方法」はありませんが、以下のような選択肢もあります。

ディスキング (ストリッピング)

歯の両側面を削ることで歯の動くスペースを確保するディスキング (ストッピング)という方法があります。外側のエナメル質をわずかに削るだけなので基本的に痛みはなく、虫歯になりやすくなるといったリスクも報告されていません。ただし、ディスキングによって確保できるスペースには限界があるため、歯を大きく動かす必要のある症例では適用できません。

インプラント矯正

チタン製の小型のネジ(インプラントアンカースクリュー)を歯茎に埋め込み、そこを固定源にして歯を動かす治療法です。通常のワイヤー矯正やマウスピース矯正に対して補助的に用います。インプラント矯正では、従来では難しかった歯の移動も可能になるので、抜歯によってスペースを作らなくても治療ができるケースがあります。

まだ乳歯が残っている幼少期から治療を始める

小学生低学年

子どものときから治療を始めれば顎の成長を利用しながら治療を進められるので、抜歯をせずに矯正できる確率が高まります。特に6〜10歳くらいでまだ完全に永久歯に生え変わる前に歯科医院に相談するのがベスト。早めに噛み方や舌の癖を直すことで、歯並びが悪くなるのを予防することにもつながります。

矯正の抜歯に不安があるならセカンドオピニオンを

矯正に必要な抜歯は基本的に保険適用外なので、歯科医院によって費用は異なります。一般的な相場は1本5,000〜1万円ほどですが、なかには3万円という歯科医院も。矯正の費用とは別に計上されることも多いので、事前にきちんと確認しましょう。

歯を抜くのは誰でも不安なもの。矯正で抜歯と診断されて不安があれば、セカンドオピニオンを受けてみるのもいいでしょう。費用だけでなく、メリット・デメリットを考慮して自分が納得のいく治療を受けてください。