得する矯正方法は?ブラケット・裏側・マウスピース・部分矯正・クイック矯正を徹底比較!

得する矯正方法は?ブラケット・裏側・マウスピース・部分矯正・クイック矯正を徹底比較!

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柿木辰美先生
柿木 辰美 先生
専門:一般歯科
2013年 明海大学歯学部卒業。卒後は東京都内の歯科医院に常勤歯科医師として勤務。 現在は複数の歯科医院で非常勤歯科医師として、インプラントや歯内療法を軸に一般歯科診療を日々行なっている。

矯正治療には様々な方法があります。治療方法は歯医者さんが診断し、適切な方法が採用されますが、場合によっては複数の選択肢があり自分で事前にどのような矯正治療を受けたいかを決められる場合もあります。

特に大人になってからの矯正治療は、社会生活に支障をきたさないような配慮も必要とされる場合があるので、矯正方法の知識を持っていると治療を受ける際に役立つでしょう。

歯並び矯正の治療法を表で比較

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歯並び矯正の治療方法を、ひと目で分かるように簡単に表にまとめました。個々の治療法の詳細は、表より後をごらんください。

ブラケット矯正裏側矯正マウスピース矯正部分矯正クイック矯正
方法ブラケットとワイヤーを歯の表側に装着するブラケットとワイヤーを歯の裏側に装着するマウスピースを装着する悪い歯並びの部分だけ矯正する歯にセラミックを被せて見た目をよくする
期間2〜3年程度2〜3年程度1〜2年程度3ヶ月〜1年程度1ヶ月〜3ヶ月程度
費用10〜150万円程度30〜150万円程度80〜100万円程度15〜40万円程度1本7万円〜15万円程度
メリット細かく移動できる、メタルブラケットは保険適用される目立たない目立たない、金属を使わない短期間でコストも抑えられる見た目が美しくなる
デメリット見た目が気になる、痛みがある場合がある不快感や痛みがある場合がある保険適用外、自己管理が重要全体の噛み合わせは改善できない、他の歯とのバランスが崩れることがある保険適用外、健康な歯を削る・神経を抜く場合がある

1.ブラケット矯正について

ブラケット矯正

ブラケット矯正とは、歯の表側にブラケットという矯正装置を取付けてワイヤーを通し、ワイヤーにかける力で歯を動かしていく矯正方法です。

昔からある治療方法で一般的によく知られており、細かい調整が効き、かつ歯を動かす力も強い矯正方法です。昔は金属を使用したメタルブラケットが主流でしたが、近年は目立たない矯正治療の需要の高まりから、透明や歯の色に近い白色のブラケットを取り扱う歯医者さんが増えてきています。

治療にかかる時間は全体の場合で約2〜3年で、費用はおよそ10万円〜150万円と幅があります。費用の幅が広いのは、矯正部位や矯正装置によって異なることと、メタルブラケットを使う治療は保険が適用される場合があるからです。

治療が終わった後、動かした歯を固定するための保定期間として、1〜2ヶ月に1度通院する必要があり、そのたびに処置費として5千円程度かかる場合があります。

MEMO
矯正治療で保険が適用されるには、原因が骨格によるもの、指定の疾病によるものなど条件が定められています。詳しくは、下記の記事で確認することができます。

噛み合わせ矯正で保険を使えることがある!?保険適用できる3つのケース

ブラケット矯正のメリットデメリット

メリットは、古くからある矯正方法のため信頼性が高く、0.1mm単位という細かい調整が可能で、仕上がりもきれいです。

デメリットは、矯正装置を装着しているときの見た目が気になること、装置の隙間に食べかすなどが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくいため虫歯や歯周病になりやすいということです。また、歯の移動に伴って痛みや不快感が生じることがあります。

2.裏側矯正について

舌側矯正

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットを装着する方法で、歯を動かす原理はブラケット矯正と同じです。舌側矯正、リンガルブラケット矯正とも呼びます。

治療は2〜3年程度で終了する人が多く、費用は30万円〜150万円程度です。

裏側矯正のメリットデメリット

歯の裏側は表側に比べて唾液が循環しやすく、エナメル質も強いため、通常のブラケット矯正よりも虫歯や歯周病になりにくいというメリットがあります。一方、歯の裏側に装着するため口内にワイヤーが当たる・喋りにくい・装着部分の歯が磨きにくいなどのデメリットがあります。こちらも歯が移動する時に痛みや不快感が生じる場合があります。

3.マウスピース矯正について

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、自分の歯型から作られた透明のシリコン製マウスピースで、歯を動かす矯正方法です。マウスピースは段階的に数回作り、理想の歯並びに近づけていきます。

マウスピースで歯を動かせる間隔は、0.25mmです。微調整は苦手なため、症状によってはブラケット矯正よりも長期間になることがあります。期間の目安はおよそ1〜2年で、保険が効かないので、費用は80万円〜100万円程度です。

マウスピース矯正のメリットデメリット

マウスピースはブラケット矯正と違ってワイヤーを使わないため、口内にワイヤーが当たったりブラケットが破損したりするようなことがありません。金属を使わないので痛みも少なく、金属アレルギーの人も安全に矯正することが可能です。透明で目立たないので、人と接する仕事や人前に出る仕事の人、思春期の子どもなどは、マウスピース矯正を選択する人も多いです。

一方、マウスピースは取り外しができますが、医師の指示通り、決められた時間にマウスピースを装着しないと歯は動きません。日頃の自己管理が矯正の進捗に大きく影響します。食事中にはマウスピースを外しますが、食事の後に再び装着する前には歯磨きとマウスピースの掃除が必要となるため、日常のケアが面倒と感じてやめてしまう場合が多いのです。

また、複雑な歯列や顎の骨格から矯正が必要なケースは、マウスピース矯正では対応が難しいこともあります。その場合は、一時ブラケット矯正と併せて治療する場合があります。

4.部分矯正について

部分矯正とは、歯並びの悪い部分だけ矯正することです。特に前歯の歯並びを矯正するケースが多く、結婚式や大事なイベントに合わせて希望する人が多いようです。治療にはブラケット矯正、裏側矯正、マウスピース矯正などいずれの方法も使えます。

全体の矯正に比べると期間・費用ともに抑えることができます。症状などにもよりますが、期間は3ヶ月〜1年程度で、かかる費用は15万円〜40万円ほどです。

部分矯正のメリットデメリット

気になる部分を比較的短期間に治すことができて、コストも押さえられるのが最大のメリットです。ですが、部分的な矯正は全体の歯並びを治すわけではないので、噛み合わせまでは改善することはできません。また、部分的に矯正しても、他の歯とのバランスが崩れて再治療するケースもあります。

5.クイック矯正(セラミック矯正)について

クラウン

クイック矯正とはその名の通り、比較的短期間で簡単に矯正できる方法です。既存の歯にセラミックの被せものをして、見た目を美しくしたり、噛み合わせを改善したりすることが目的です。治療は1ヶ月〜3ヶ月程度で終了し、費用は1本7万円〜15万円程度です。

クイック矯正(セラミック矯正)のメリットデメリット

メリットとしては、被せるだけなので痛みや違和感がないことです。デメリットは、審美目的での治療のため保険が効かないということです。またセラミックを被せる際に歯を整えるため、健康な歯を削ったり、神経を抜いたりすることがあり、将来的に歯の強度が落ちたり寿命が短くなったりする可能性があります。

矯正治療は総合的に考えて選ぶのがお得!

矯正方法の種類は大きく分けて、ブラケット矯正、裏側矯正、マウスピース矯正、部分矯正、クイック矯正の5種類です。

どれが一番よいというものではなく、それぞれの長所と短所があります。そのため自分の歯並びの状態のほか、「人に接する仕事なのでケアは少々面倒でもマウスピースにしたい」「どうしても結婚式に間に合わせたいのでとりあえず前葉だけでも治療したい」など、それぞれの事情に応じて矯正治療の方法を選ぶことになると思います。その場合、歯医者さんに相談すれば、事情と歯の状態を総合的に考えて治療方針を提案してくれるので、まずは歯医者さんに相談するのがおすすめです。