【3ケース紹介】矯正治療のメリット・デメリット、3つのトラブル事例

【3ケース紹介】矯正治療のメリット・デメリット、3つのトラブル事例

この記事の監修医師一覧

櫻井祐弥先生
櫻井 祐弥 先生
所属:エムズ歯科クリニック下落合
専門:デジタル
東京都出身。東京医科歯科大学を卒業し、インプラント専門医の下で臨床研修を行った後に医療法人社団翔舞会エムズ歯科クリニックに入社。現在、エムズ歯科クリニック下落合院長として診療をする傍ら、子育てと趣味の読書と最近習い始めたゴルフに奮闘している。
鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
歯列矯正の治療には、さまざまな方法があります。
「目立つ方法は嫌だ」とか、「なるべく抜歯はしたくない」とか、自分の希望に合わせた矯正方法を選べるのか、気になりませんか?
ここでは、そんな希望に合わせたケース別の治療方法について解説しています。
適応するかどうかは個人差があります。参照しながら、歯科医師と相談して検討するようにしてください。
この記事がおすすめな人
    • 矯正には色々な方法があるが、自分にとってストレスのない方法を選びたい。
    • 目立つのは嫌、抜歯したくないなど、希望に合わせて矯正方法を選べるのか知りたい。
    • 結婚式や面接など、イベントに間に合うように矯正できるのか知りたい。
    • 矯正を始める前に、どんなことに注意すべきなのかを知っておきたい。
INDEX
  1. ケース①目立つ矯正装置はイヤ!「目立たない矯正」をしたい
    1. 歯の色に溶け込む「審美ブラケット」
    2. 矯正しているとバレない「裏側矯正(リンガルブラケット)」
    3. 透明で周りに気づかれにくい「マウスピース矯正」
  2. ケース②抜歯はイヤ!なるべく歯を抜かずに矯正したい
    1. 早く歯が動く「セルフライゲーションブラケット」
    2. 大きく歯を動かしやすい「インプラント矯正」
    3. 乳歯が残っている時期から矯正治療を始める
  3. ケース③結婚式など、イベント当日に歯並びをキレイに仕上げたい
    1. おすすめは「目立たない矯正方法」を選ぶこと
    2. 目立たない矯正なら「ホワイトニング」を並行して行える
  4. 【トラブル事例】矯正で後悔しがちなケースとは?
    1. その①後戻りしてしまった!
    2. その②無理な非抜歯治療のため口元が突き出した
    3. その③自己判断で勝手に治療を止めて悲惨な結果に…
  5. 矯正の経験豊富な歯科医師に相談しよう

ケース①目立つ矯正装置はイヤ!「目立たない矯正」をしたい

ネコさん

先生、あの銀色のギラギラする矯正装置に抵抗があって、矯正する勇気がでないんです…。

櫻井先生

目立たない矯正を希望する方には、おすすめの矯正装置があります。周囲に気づかれずに矯正が終わる人も居ますよ。

ネコさん

周りに矯正中ってバレないほどなんて、最高じゃないですか!詳しく知りたいです~!

歯の色に溶け込む「審美ブラケット」

審美ブラケットには、透明や歯の色に近い白っぽい色のものがあります。そこに、ホワイトワイヤーを組み合わせれば、歯の色に溶け込んで目立ちません
金属のブラケットやワイヤーは、銀色だから口元から浮いて目立ってしまうのです。そのデメリットを克服した矯正装置が「審美ブラケット」です。
金属ブラケット&ワイヤーよりも数万円程度のプラスにはなりますが、「幅広い症例の矯正に適している」「歯を動かしやすい」といったメリットを残したまま目立たないのは魅力です。

矯正しているとバレない「裏側矯正(リンガルブラケット)」

金属のブラケット&ワイヤーの矯正装置を、歯の裏側に取り付ける方法です。歯の表側からは矯正装置が見えないので、モデルやタレントが歯列矯正を行う際に、この方法を採用しているケースが多いです。
周囲に矯正していることが気づかれずに矯正を終了することもできます。
舌側に矯正装置をつけるので、慣れるまで器具は口内に当たって違和感を覚える場合があります。人によっては、発音しにくいと感じることがあります。
裏側矯正は、矯正歯科でも特別な技術が必要な治療法です。対応する歯科医院かどうか、確認してから治療を受けるようにしましょう。トラブルをできるだけ回避するために、経験豊富な歯科医師、症例が多い歯科医院を選ぶことがポイントです。
矯正関連の学会が認可するから専門医・認定医・指導医といった資格がありますので、それを指標にして検討してもいいでしょう。

MEMO
ハーフリンガル矯正といって、目立つ上顎だけ裏側矯正にして、下側は表側矯正にする方法もあります。
裏側矯正のみで上下とも行うよりも、費用を抑えることができます。

透明で周りに気づかれにくい「マウスピース矯正」

透明なマウスピースを付け替えて、どんどん歯を動かしていきます。
マウスピースは高品質素材なため薄く、お口の中での違和感が少ないという特徴があります。
食事や歯磨きの時は外せるので、おいしく食べられて清潔に保てるのも魅力です。
ただし、それ以外はずっと着けていなければ効果がでなくなることもありますので、継続していく自己管理能力が必要です。

ケース②抜歯はイヤ!なるべく歯を抜かずに矯正したい

ネコさん

先生、矯正するときって歯を抜かなければならないんですか?抜歯するのはちょっと怖いなぁ…。

櫻井先生

そうですね、矯正では抜歯して歯を動くスペースをつくることがあります。抜歯したくない場合は、歯医者に相談してみてください。可能であれば、できる方法を提案してくれると思います。例えば、下記のような方法です。

最近は非抜歯矯正できることをアピールしている歯科医院が増えていますが、抜歯した方が、歯をキレイに矯正治療できる場合もありますので、非抜歯がよいとは一概にはいえません
ただし、健康な歯を1本でも多く残しておけると、高齢になっても快適に食事を楽しめる可能性が高まります。

早く歯が動く「セルフライゲーションブラケット」

ワイヤーをブラケットでがっちり固定せず、すこしゆとりをもたせて摩擦を軽減した矯正装置です。従来の矯正装置より歯が動きやすいとされています。抜歯しなくて済む可能性が高まる治療法といわれています。
ただし、ブラケットにゆとりをもたせている都合上、少し装置が大きめのサイズになり、お口の中の違和感に慣れまで時間がかかることも。費用に関しても、従来の表側矯正より割高になります。

大きく歯を動かしやすい「インプラント矯正」

インプラントというと、失った歯の代わりに顎の骨に本体を埋め込む義歯のことを指すのが一般的ですが、インプラント矯正は全く別物です。
インプラントというのは、体に埋め込まれる器具の総称です。矯正で使うインプラントは、小さなネジのような形でインプラントアンカースクリューといいます。それを歯ぐきに埋め込み、支柱にして歯を動かしていきます。通常の矯正は天然歯同士が引き合う力で歯を動かしますので、それと比べると支柱がしっかりと安定しているため、歯が動きやすいのが特徴です。
抜歯をせずに奥歯を動かせるため、抜歯をしなくても歯を動かせるスペースがつくれる可能性が高まる治療法です。なお、インプラントを歯ぐきに埋め込む処置は、抜歯するよりも簡単に済む場合がほとんどです。

乳歯が残っている時期から矯正治療を始める

矯正で抜歯をする理由は、歯がきれいに並ぶスペースが足りないからです。
そこで、まだ乳歯が残っているタイミングの子どもの頃から矯正治療を始めれば、歯が並べるように顎の成長を促すことができます。抜歯をしなくても矯正できる可能性が高まりますし、小さい頃からお口の状態を管理していけば、歯並びの乱れを予防することもできるでしょう。

ケース③結婚式など、イベント当日に歯並びをキレイに仕上げたい

ネコさん

先生、結婚式までに歯並びをキレイにしたい時、間に合わせることってできるんですか?…えっ、具体的な予定はないですけどねっ、もしかすると急な出会いがあってトントン拍子に結婚ってことがあるかもしれないでしょ…!?

櫻井先生

そうですね。その可能性はありますね(笑)

ネコさん

でしょ~!可能性ゼロではないですよね…。

櫻井先生

結婚式などの大事なイベントがある時は、目立たない矯正法を選ぶことをおすすめします。矯正は、余裕をもって早めに治療を始めたとしても、いつ終わるか予測が立てにくいという問題があります。それに、いつになるのかわからないですしね。

ネコさん

先生、それはそうですけど(笑)はっきり言い過ぎ…!

おすすめは「目立たない矯正方法」を選ぶこと

「結婚式や面接など、大事なイベントまでに矯正を終わらせたい」という希望を持っている方もいると思いますが、矯正治療はいつ終わるか、はっきりとした期日がわからないものです。
一般的には、これくらいの期間がかかるという目安があったとしても、やってみないと経過がどのようになるのか予測がつきにくいという問題があります。余裕を持って矯正を始めたつもりでも、当日までに終わらない可能性もあります。
できることなら裏側矯正やマウスピース矯正などの「目立たない矯正方法」を選んでおけば、急に矯正装置が目立ってほしくない人生の一大イベントが起こった時も安心です。
MEMO
イベントの時に矯正装置を外して、終わったらまた付けなおすということもできます。ただし、矯正途中の安定していない状態で1~2週間も外すと、元に戻ってしまうリスクがあります。せっかく長い時間かけて歯を動かしたのに、無駄になってはもったいないですね。歯医者さんと相談して、一時的に外すかどうか、検討してみてください。

目立たない矯正なら「ホワイトニング」を並行して行える

歯並びがキレイになったら、歯の黄ばみや汚れもきれいにしたいですね。
裏側矯正やマウスピース矯正を選んでおけば、矯正しながらホワイトニングも行えます。矯正を始めた時には結婚式などの予定がなくても、矯正期間の1~3年の間にウェディングドレスを着ることになるかもしれません。そんな時、「歯を白くしたかった!」と慌てないためにも、ホワイトニングを同時にできる矯正方法を選んでおくとよいでしょう。
ホワイトニングには、最低でも約1カ月はかかりますので、余裕を持って始めるようにしてください。また、あまり早く始めても継続してケアをしなければ半年くらいで後戻りしますので、注意が必要です。

【トラブル事例】矯正で後悔しがちなケースとは?

ネコさん

先生、矯正した後で、まれにトラブルが起こることがあるって聞いたんですが、防ぐためにはどうしたらいいですか?注意点があれば知っておきたいです~!

櫻井先生

わかりました。では、矯正で起こりがちなトラブルの予防策をお話ししたいと思います。下記をご覧くださいね。

その①後戻りしてしまった!

矯正後のトラブルで最も起こりがちなのが、矯正する前の状態に戻ってしまうこと。これを「後戻り」といいます。
歯は、安定するまでしばらくは元に戻ろうとする習性があります。
治療後の数年間は、寝る時に保定装置(リテーナー)をつけて、後戻りを防ぎます。
取り外せますし、就寝時の装着だけでいいので負担は少ないのですが、そのため気が緩んでつけずに寝てしまうことも…。サボっていると、歯が後戻りしてしまい、せっかく数年かけて矯正してきたものが台無しになることがあります。後悔しないためにも、リテーナーは歯医者さんがOKというまで、装着をやめないようにしましょう。

その②無理な非抜歯治療のため口元が突き出した

非抜歯にこだわるあまり歯医者さん勧めに従わず、断固として抜歯を拒否した場合、口元が盛り上がった状態になってしまうことがあります。横顔のフェイスラインが、キレイに仕上がりません。
歯列に歯をすべて並べるスペースがないのに無理に並べると、歯が前へ突き出してしまうことになるのです。歯科医師から抜歯の提案があったら、しっかりと話を聞いて検討するようにしましょう。必要な抜歯なら、健康を損ねることはほぼありません。

その③自己判断で勝手に治療を止めて悲惨な結果に…

矯正にかかる治療期間は長いので、生活環境が変わって忙しくなると、通院できなかったりすることもあるかもしれません。取り外し式の矯正装置なら、なおさらです。
また、歯列矯正の途中段階には、一見歯がキレイに並んだように見える時期がありますので、「矯正できた」と勝手に自己判断して止めてしまう方も居ます。
しかし、それは非常にリスクの高い行為です。途中で矯正をサボると、そこで止まるわけではなく、治療前の状態に戻って徐々に戻っていきます。途中まで矯正を進めている影響で、治療前より状態が悪くなることもあります。
治療期間や費用が余計に多くかかってしまうことになりかねませんので、自己判断で中断するのは止めたほうがいいでしょう。

矯正の経験豊富な歯科医師に相談しよう

ネコさん

歯並びの矯正って、希望に合わせて選べるんですね~。長くかかるし、継続が大変そうなイメージがあったけど、自分に合った方法を選べるなら続けられそうです!

櫻井先生

ご要望に合わせて歯科医師から提案をうけられますので、希望はどんどん伝えていいですよ。歯科医師の話をしっかり聞いて、計画通りに治療を進めるようにしてくださいね。

ネコさん

は~い!後戻りして、それまでのことが水の泡になったらイヤですもん!がんばって続けます~!急な出会いのためにも…!

櫻井先生

はい、応援していますよ(笑)困ったことがあれば、いつでも相談してくださいね。

記事のポイントをチェック
    • 矯正装置は、希望やライフスタイルによって選ぶことができる。
    • 矯正は予測が難しいので、イベントに間に合わせるなら目立たない矯正を選ぶのがおすすめ。
    • 自己判断で中断したり、保定装置をつけるのをサボったりすると、元に戻ることがある。