【ケース別】矯正の治療法とメリット・デメリット|失敗・後悔する事例についてもご紹介

【ケース別】矯正の治療法とメリット・デメリット|失敗・後悔する事例についてもご紹介

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業

歯並びの状態や治療への要望は千差万別。それに応じて矯正の治療方法もさまざまな選択肢があります。ここではケース別におすすめの治療法をまとめました。矯正での失敗・後悔した事例についてもご紹介しますので、これから治療を検討する際の参考にしてください。

なるべく目立たない矯正をしたい

鏡で歯を見る女性

矯正と聞いてイメージするのはギラギラと目立つ銀色の装置ではないでしょうか?特に大人の方はあの見た目が気になって治療をためらっているということも多いでしょう。最近ではそんな方に向けて、なるべく目立たない矯正方法も出てきているのです。

    • 審美ブラケット
    • 裏側矯正(リンガルブラケット )
    • マウスピース矯正

審美ブラケット

矯正装置が目立ってしまうのは銀色の金属製だから。そこで歯の色に馴染む目立ちにくい素材を使った「審美ブラケット」はいかがでしょうか?プラスチック・セラミック・人工サファイヤの3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

プラスチックセラミック人工サファイヤ
メリット比較的安価歯の色に近く変色しにくい透明度が高く耐久性が高い
デメリット摩耗・着色しやすい割れたり欠けたりすることがある費用が高額になる

片顎につき5万〜10万円ほどが通常の矯正費用にプラスされます。金属のワイヤーを白くコーティングした「ホワイトワイヤー」を組み合わせることで、より目立ちにくくできるでしょう。

注意
審美ブラケットはいずれも破損・消耗するリスクがあります。交換すると追加費用がかかるので注意しましょう。

裏側矯正(リンガルブラケット)

笑顔の女性

裏側矯正(舌側矯正)は歯の裏側に装置をつける目立たない矯正方法です。口を大きく開けない限りは装置がほとんど見えないので、営業や接客など人と接する仕事をしている大人の方に人気があります。デメリットは費用が高額になること。表側ワイヤー矯正は60万〜80万円ほどですが、裏側矯正は100万〜120万円ほどかかります。

また舌が矯正装置に当たってしまうので、舌を傷つけたり、発音しづらかったりすることも。慣れないうちは少し苦労するかもしれません。

ポイント
裏側矯正は通常の矯正とは全く異なる方法です。適切な治療をうけるためには裏側矯正の知識・経験が豊富な先生を選ぶのがポイント。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

透明なマウスピースを段階的に付け替えていくことで歯を動かす矯正です。至近距離で良く見ないと装置をつけていることはわからないでしょう。マウスピースは非常に薄く作られているので違和感が少なく、食事や歯磨きのときには取り外せるのも嬉しいポイント。

費用は80万〜100万円程度と通常のワイヤー矯正より高額になる傾向があります。また、比較的新しい治療法なので適切な対応ができる歯科医師が少ないのが難点。ワイヤー矯正に比べて治療できるケースが限られる点も注意が必要です。

【保存版】マウスピース矯正のメリットとデメリット!種類や期間・費用もご紹介

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歯を抜かずに矯正したい

顎が痛い

矯正では歯の動くスペースを作るために抜歯することがあります。健康上大きなデメリットは基本的にないのですが、できることなら自分の歯は抜かずに残したいですよね。ここでは、抜歯をせずに治療できる可能性を高める方法を紹介します。

セルフライゲーションブラケット

矯正装置につけるワイヤーを完全に固定せず“遊び”を持たせることで摩擦を抑え、より小さい力で効率的に歯を動かす方法。歯を抜かない矯正と相性が良いといわれています。歯にかかる負担が減るので痛みが出にくいのもメリットです。

インプラント矯正

歯茎に埋め込んだチタン製のネジ(インプラントアンカースクリュー)を支点にして歯を動かす治療法です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正で補助的に使います。従来ではなかなか難しかった「奥歯を後ろに動かす」ことを実現しやすいため、抜歯をせずに歯が並ぶスペースを確保できる可能性が高まるのです。

インプラント矯正とは?期間の短縮と治療の幅が広がる画期的な方法

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永久歯に生え変わる前から治療を始める

診察中の子ども

矯正で歯を抜く理由は、顎のサイズに比べて歯が大きく、歯が並ぶスペースが足りないからです。まだ成長期にある子どもの頃から治療を始めることで、顎の発育を促したり、歯の並ぶスペースを広げたりすることができます。将来的に抜歯をするリスクが減るだけでなく、歯並びが悪くなること自体を予防できる可能性もあるでしょう。

結婚式に向けて歯並びをキレイにしたい

結婚式など人生の大事なイベントを機に矯正をしようと考える方は多いでしょう。矯正治療の期間は一般的に1〜3年なので、計画的に進めていくのが大事です。

目立たない矯正方法がおすすめ

結婚式など大事なイベントに向けた矯正は、裏側矯正やマウスピース矯正など目立たない方法がおすすめ。矯正は治療期間が長期にわたるだけでなく、経過や終了時期を予測しづらいという問題もあります。余裕を持って治療をスタートしても、当日までに終わらない可能性は多いにあるのです。

目立たない矯正方法にしておけば、最悪治療が終わらなくても安心でしょう。

MEMO
装置が気になる場合は、当日一時的に外して結婚式後に再開するという方法もあります。

ホワイトニングを並行して行うのもおすすめ

ホームホワイトニング

せっかく歯並びをキレイにするなら、歯を白くしてより見た目を良くしたいですよね。裏側矯正やマウスピース矯正なら、治療中にホワイトニングができる点もメリット。理想の白さにするには1ヵ月程度かかるので計画的に進めましょう。ただしホワイトニングの持続時間は6ヵ月ほど。だんだん色戻りしてくるのでタイミングには注意しましょう。

矯正で後悔するケース

後戻りしてしまった

歯が痛む女性

矯正後のトラブルで最も多いのが「後戻り」でしょう。矯正後しばらくは、動かした歯が元の位置に戻ろうとします。これを防ぐために治療後数年間は「リテーナー(保定装置)」をつける必要があるのです。

取り外し可能で、基本的に寝るときだけ装着すればいいのですが、どうしても面倒になってサボってしまう人もいるでしょう。後戻りしてしまうと今までの苦労が水の泡。リテーナーは慣れてくればそれほど負担にはならないので、後悔しないためにしっかり装着しましょう。

無理に非抜歯で治療したら口元が前に突き出てしまった

健康な歯を抜くのはどうしても抵抗があって、できれば抜歯をせずに治療したいという方は多いでしょう。しかし、不足しているスペースに無理やり歯を並べると、歯列が外側に押されて口元が突き出たり、歯茎が下がってしまったりといったリスクがあります。

適切な診断による矯正での抜歯は、健康上のデメリットはほとんどないといえます。自分の要望をきちんと伝えるのは大事ですが、歯科医師ときちんと相談しつつ、先のことまで考えて慎重に検討しましょう。

治療を途中で中断してしまった

矯正は治療期間が長く、患者さんの負担も大きいので、モチベーションを維持できず途中で治療をやめてしまうケースも少なくありません。また比較的早い段階である程度見た目が改善されることがあるので、そこで満足して自己判断でやめてしまうケースも。

しかし途中で治療をやめると今までかけた費用や時間が無駄になってしまうだけでなく、噛み合わせのバランスが崩れていることでさまざまなトラブルを引き起こす恐れがあります。

治療を中断して何年か経ってから、結局また歯科医院に相談する方も多いようです。結果として費用や手間が余計にかかってしまうだけですので、中断する前に歯科医師とよく相談しましょう。

矯正は幅広いケースに対応できる経験豊富な歯科医師に相談しよう

歯並びやお口の悩みは人それぞれ。症例によって適用できる治療方法は変わってきますが、患者さんの要望によって選べる幅は以外と広いもの。自分の要望をしっかり聞いてくれつつ、さまざまな選択肢を提案してくれる歯科医師なら安心して相談できるでしょう。