納豆が虫歯予防に効く!健康効果が絶大な「納豆パワー」を徹底解説

納豆が虫歯予防に効く!健康効果が絶大な「納豆パワー」を徹底解説

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
納豆が虫歯予防に効くことをご存知でしょうか?
発酵食品である納豆には、さまざまな健康効果が秘められていることは広く知られています。
菌を排出して、腸の環境を整え、血糖値の上昇も抑える納豆パワー。感染症をはじめ、心筋梗塞や糖尿病、骨粗しょう症まで予防し、アレルギーやアンチエイジングにも威力を発揮するというスぺシャルフードです。そのうえ虫歯予防もできるとなれば、さっそく毎日の納豆習慣を始めないわけにはいかないですね。
ここでは、納豆に含まれている有効成分と、虫歯予防に効く理由を詳しく解説します。

納豆( 1パック 45g)の主な栄養成分

日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用
    • エネルギー 90kcal
    • タンパク質 7.4g
    • 脂質 4.5g
    • カルシウム 41mg
    • 鉄 1.5mg
    • ビタミンE 0.5 ㎎
食品成分データベース

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納豆パワー①納豆酵素デキスタラネーゼが歯垢を寄せ付けない!

納豆は発酵食品です。デキスタラネーゼという酵素をもっていて、歯垢が歯につく原因となる粘着質の成分デキストランを分解します。そのため、歯垢が歯につくのを防ぐことができるのです。

納豆パワー②納豆菌と乳酸菌が口内フローラを良好にする!

発酵食品が健康にいいことは良く知られていますが、納豆には、納豆菌だけでなく乳酸菌も含まれています。乳酸菌が納豆に含まれる量は、製法や種類によって異なります。

納豆菌には、乳酸菌を増やす効果もあります。
乳酸菌というと腸内フローラの善玉菌のバランスを良好に整えるイメージが強いですが、まずは身体の入口である口内フローラを整える効果が期待できることが好ポイントです。
乳酸菌は、口内フローラにも存在する善玉菌です。乳酸菌のパワーで虫歯菌や歯周病菌を減少すれば、虫歯や歯周病になりにくいお口の環境をつくることができます。

さらに納豆菌は、生きたまま腸まで届く善玉菌です。胃酸の強い殺菌作用にも負けず、腸まで届いて腸内フローラに良い影響を与え、身体の免疫力を高めます。
しかも、納豆菌は、自分自身が生きたまま腸に届いて活躍するだけでなく、そこで増やす善玉菌が、大腸に対して貴重な働きをするビフィズス菌であることも明らかになっているのです。
ビフィズス菌は酢酸を作りだすことで高い殺菌作用があります。そして、大腸ガンといった重大な健康リスクの回避を担っている大腸を健やかに保ちます。

納豆パワー③虫歯菌や歯周病菌の働きを抑える!

納豆は、高い殺菌作用をもち、善玉菌を増やすために役立つ食品です。口内フローラを構成する悪玉菌である虫歯菌や歯周病菌についても、その働きを抑制します。納豆を食べる習慣をつけると、お口の中の虫歯菌や歯周病菌が、次第に少なくなっていくのです。

納豆粘質「ポリグルタミン酸」の優れた働きとは?

納豆のネバネバした成分は、納豆菌がタンパク質を分解するときにできるポリグルタミン酸で、納豆のおいしさの素でもあります。ポリグルタミン酸には、カルシウムなどのミネラルの吸収を促進する作用があります。ポリグルタミン酸は、もともと添加物として存在を認められていた物質ですが、世界に先駆けて安定生産を実現した日本の食品メーカーが、粗しょう症を予防する食品添加物として特許を取っています。

ミュータンス菌を増やさない

納豆粘質であるポリグルタミン酸は、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の増殖を抑制します。

ミュータンス菌に酸をつくらせない

虫歯は、ミュータンス菌がを作り出して歯の表面を溶かし、やがて穴をあけて発生します。納豆粘質であるポリグルタミン酸は、ミュータンス菌が酸を作り出すのを抑制するので、虫歯の発生を防止します。

酸が歯を侵食しないよう防ぐ

さらに、ミュータンス菌が作り出した酸が歯を侵食するのも抑制します。

歯垢をつくらせない

歯垢は、虫歯や歯周病の原因菌の温床となり、細菌の塊になった状態ですが、納豆粘質であるポリグルタミン酸は、歯の表面に歯垢が付着してバイオフィルムが形成されるのを抑制します。

納豆の栄養成分の働きを知ろう!

納豆が持っているデキスタラネーゼという酵素は、大豆を発行させて納豆へと変化させる過程で作り出される成分です。
納豆のデキスタラネーゼには、虫歯の原因菌が歯垢など最近の温床となるバイオフィルムの形成を阻止する作用があります。

ビタミンK2→骨の形成を促進する

納豆には、骨の形成に役立つビタミンK2が豊富に含まれています。
まだ納豆に含まれるビタミンK2の効果が明らかにされていなかった昔から、「納豆が好きな地域の人は骨が丈夫」という通説があったのですが、長らく化学的根拠はありませんでした。
ところが、とある納豆メーカーが厚生労働省(現在は消費者庁の管轄)の審査を経て、「納豆が骨粗しょう症の予防に役立つ」ということが認められ、特定健康用食品としての許可を得るに至りました。
今では、納豆が骨を丈夫にする食品であることは公となっています。
歯を支える周辺組織や骨のためにも、納豆を食べることは良い影響があるということです。

大豆イソフラボン→骨を丈夫に保つ

大豆イソフラボンは、植物が過酷な自然界から身を守るために備わっているポリフェノールの一種です。そのため、味にえぐみを感じる部分です。ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、身体の老化を防いだり、不要なものを排出したりする作用があります。
なかでも大豆イソフラボンは、自然界の女性ホルモンと呼ばれていて、エストロゲンと似た働きをする成分なのです。女性にとっては、女性らしさや美しさを維持するために役立つ成分です。
また、骨からカルシウムが流出するのを防ぐ働きをするため、骨粗しょう症の予防にも適しています。歯の周辺組織や土台の骨を丈夫に保つために、ぜひとも摂取したい成分です。
特に、女性ホルモンが減少する高齢女性は、骨粗しょう症のリスクが高まりますので、大豆イソフラボンは積極的に摂りたい食品です。

大豆イソフラボンは、豆腐、豆乳、きな粉といった大豆の加工食品には豊富に含まれています。
1日に摂取したいイソフラボンの量は75mgですが、納豆の場合は1パック45gの平均的なパック入り納豆の場合、2パックでイソフラボン71mg程度摂ることができます。

抗菌ペプチド→菌をやっつける

納豆には、抗菌作用も備わっています。納豆から、抗ガン作用のある抗菌ペプチドが抽出できたという研究報告もあります。
身体の入口であるお口では、細菌への感染や炎症を食い止める免疫機能が働くのですが、納豆を食べるとその働きをする抗菌ペプチドが増え、虫歯や歯周病の原因菌を減少させます。

ポリアミン→身体を若々しく保つ

ポリアミンは細胞の増殖に関連してつくられる成分です。ポリアミンは、細胞分裂を活発におこしている組織で多くつくられるため、年齢を重ねるとだんだん体内でつくられにくくなります。
ポリアミンがつくられる量が減ると、身体が老化していきます。

大豆食品に多く含まれているポリアミンですが、中でも発酵食品である納豆の含有量が高いといえます。
ポリアミンは、体内の炎症を防ぐ作用があるので、歯ぐきが腫れやすい方、アンチエイジングを目指す方におすすめです。

歯磨き習慣も続けよう!虫歯予防に歯磨きは必須

納豆には、虫歯予防に効果がある有効成分がたっぷり含まれていることをお伝えしました。毎日の食事に、ぜひ納豆を採り入れたいですね。

そして、食後と就寝前の歯磨きも忘れずに。食べ物の工夫は、あくまで歯磨きの補助です。毎日の歯磨きを怠っては十分な虫歯予防はできません
食べカスが歯と歯の間に挟まったり、歯の表面に歯垢がついてしまったりすると、いくら納豆を食べても取り去ることができません。虫歯菌の温床となる歯垢を落とすために、歯磨きをしっかりと行うようにしましょう。

そして、定期的に歯科医院で検診とクリーニングを受けることも大切です。食習慣&生活習慣に気を配りながら、セルフケア&プロケアも継続していきましょう。