いまさら聞けない舌苔について!舌苔と口臭の関係と6つの予防法

口臭の原因は舌苔だと聞いて、毎日舌磨きをしているのになかなか改善しないと悩む人がいます。しかし、改善しない理由はその磨き方にこそあるかもしれません。
この記事では、舌苔の正しい磨き方をはじめ「そもそも舌苔とは?」「舌苔はどんな時に起こるのか」「できなくするには?」など、舌苔についてのよくある疑問を解決していきます。
- どんな状態を舌苔というのか実はよく知らない。
- 舌苔とはなんなのか?その正体を知りたい。
- どんな人に舌苔ができるのか知りたい。
- 舌苔磨きをしているのに一向に改善しない。
- 自分の口臭は舌苔が原因ではないのかと密かに悩んでいる。
- 舌苔に色があり、人知れず悩んでいる。
舌苔ってなに?どうしてできるの?
まずは舌苔についての基礎知識を簡単に説明していきます。舌苔の正体を知っておけば、予防もしやすくなりますよ。
舌苔は汚れや細菌のかたまり

舌苔とは、お口の中の汚れや細菌の塊がこびりついたものです。舌の表面には見えない突起が無数にあり、一つひとつが鋭く尖った山のようになっています。
この凸凹の間には細菌や剥がれ落ちた粘膜、古い細胞の死骸、食べカスなど様々なものが溜まります。通常は唾液で自然に流れますが、細菌が増殖するとこびりついて分厚い層になっていくのです。
じゃあどうすればいいんでしょう?

後で舌苔を防ぐ方法を詳しく説明しますね。
舌苔がひどくなるのはこんな時

舌苔は健康な人にもごく薄い状態で存在しますが、通常は口臭になるような臭いは発生していません。しかし、体調不良などで舌苔が厚くなると口臭につながります。舌苔がひどくなるのは、以下のようなことが原因です。
- 歯磨きが不十分
- 唾液量の減少
- 免疫力の低下
- 新陳代謝の低下
- ストレスや疲労
- 喫煙
- 内臓疾患
- 薬の副作用
歯磨きで歯垢を除去すると、細菌を抑制して舌苔になるのを防げます。また、唾液には口内の細菌を殺菌・抗菌する役割がありますが、唾液量が少なくなると自浄作用が薄れて細菌の活動が活発になります。唾液量の減少は免疫力の低下やストレス、喫煙などによって起こりますが、特にタバコに含まれるタールは粘着性と悪臭を持っており、舌にこびりつきやすい性質があります。
舌苔は高熱が続いたときや消化器官の病気などで一時的に発生しやすくなり、長期的な内臓疾患が重くなると、舌苔の色が黒や黄色、紫色、灰色になることがあります。また、抗生物質を長期間服用している場合にも舌が黒くなることがあります。

まったく舌苔がない状態も栄養不良など問題がある場合があります。
ふむふむ。舌苔は薄くあるのがベストなんですね。
舌苔が原因で起こる弊害

舌苔が原因で起こる弊害は、単に不快な臭いだけではありません。体全体にも以下のような悪影響をもたらします。
口臭
口臭の約6割は舌苔が原因といわれています。舌にこびりついた細菌は、同じく舌や口内にある食べカスを分解して繁殖しますが、この時に強烈な悪臭を放つガスを発生します。
このガスは自然界でも発生するものですが、濃度が高くなると危険物にも特定されるほどの強い毒性があります。お口の中では極微量ですが、それでも体に良い影響をもたらさないことは確かです。
誤嚥性肺炎
高齢者によく起る誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液に含まれる細菌が誤って気管から肺に入り、炎症を引き起こすことで起こる病気です。舌苔が厚くなると、ときおり一部が剥がれ落ちることがあり、誤嚥性肺炎は剥がれた舌苔が気管に入っても起こることがあります。

高齢になるほど体の機能が低下するので、口内細菌も増えやすくなって舌苔の確率も高くなります。
ふむ。加齢や病気は舌苔になりやすいんですね。
舌苔を作らせない6つの方法
舌苔は予防が肝心です。ここからは、舌苔を予防する方法をご紹介します。
1.正しく舌磨きをする

舌苔は正しく磨かないとかえって悪化させてしまいます。舌苔磨きのコツは以下の通りです。
- 舌専用ブラシかガーゼなどの柔らかい布で行う
- 奥から手前にゆっくりと軽くこする
- こするのは1回につき1〜2回
- 舌苔磨きは1日1回程度で良い
こんな簡単で良かったんですね。

そうですね。やりすぎはかえって舌を傷つけて口臭をひどくする原因です。
2.歯磨きの徹底で舌苔にエサを与えない

舌苔の多くは細菌や老廃物で、細菌は老廃物もエサにして繁殖します。つまり、口内を清潔に保てば細菌の活動を抑えることができるわけです。細菌の活動を抑えるためには、細菌のエサになる食べカスを口内に残さないことが重要です。食べた後は歯磨きや歯間ブラシで食べカスをしっかりと除去しましょう。

歯磨きだけでは十分に落とせないので、歯間ブラシやデンタルフロスを使うのがおすすめです。
まあ。今まで使っていませんでした。
3.唾液を増やして舌苔を作らせない

唾液には自然の殺菌・抗菌物質が備わっています。また、唾液はその水分で汚れを洗い流してもくれます。唾液の自浄作用を十分に働かせるために、唾液量を増やしましょう。唾液を増やすには、こまめな水分補給やよく噛んで食べることが大切です。

口を乾かさないことと、唾液腺を刺激することが重要です。
よく噛むと唾液腺が刺激されるんでしたね。

その通りです。
4.特別な水うがいで細菌を除去する

特別な水うがいって、普通のうがいと違うんですか?

はい。水圧を利用したうがいです。
水圧を利用した水うがいとは、少量の水を含んで歯の裏にぶつけるようにブクブクうがいをすることです。クチュクチュと音が出るほど口の中で水を強く動かすことで、食べカスや細菌をある程度はがすことができます。
5.飲むならコーヒーよりもお茶

コーヒーに含まれる成分の中には、舌に付着して口臭の原因になるものがあります。一方、お茶類には殺菌および消臭効果の高いカテキンが含まれています。日頃コーヒーを愛飲している人は、緑茶や紅茶にしてみてはいかがでしょうか。烏龍茶やほうじ茶も同じ効果がありますが、いずれも糖分や乳製品が含まれていないものに限ります。
糖分はなんとなく想像できますけど、乳製品はどうしてですか?

糖分やタンパク質は、細菌のエサになるからです。
6.免疫力を高めて舌苔を作りにくくする

体の免疫力が下がると、細菌の活動を抑えきれずに舌苔を作りやすくします。免疫力の低下や疲労・ストレスは唾液量を少なくし、口内細菌が増えてしまうからです。
免疫力を上げるには、質の良い睡眠やバランスのとれた食生活、軽い運動などを取り入れて心身の健康を保つことが重要です。

入浴時は湯船に浸かる、寝る30分前はスマホを見るのをやめるだけでも免疫力をアップできます。
ふむふむ。スマホってリラックスしているようでも実は違ったんですね。

画面に集中するので、視神経が休まらないんです。
舌苔を防いで口臭をなくそう!
口臭の原因のほとんどは舌苔です。今回ご紹介した方法で舌苔を防いで、口臭予防をしましょう。
- 舌苔の正体は細菌や食べカスや老廃物
- 舌苔ができるのは体調不良や唾液量が少ない時
- 舌苔を予防するには正しい舌磨きと歯磨きはマスト
- 唾液を増やせば健康な舌苔になり口臭を予防できる
- 水うがいは手軽に舌苔を予防できる
- 舌苔を気にするならコーヒーよりお茶がいい
- 体調管理は舌苔予防の基本のき