虫歯予防は歯間ケアが命!デンタルフロス初心者も簡単に虫歯予防の効果アップ

歯には、虫歯になりやすい場所があるのをご存知ですか?
その最たるものが、歯と歯の隙間です。歯間は食べカスが挟まりやすく、歯垢が蓄積されやすい場所。
一般的な歯ブラシではヘッドが大きすぎて、歯と歯の間までブラシが届きません。そのため歯間から虫歯になることが、とても多いのです。
虫歯予防のためには、歯間ケアが命です。歯間ケアのために、デンタルフロスを使いましょう。
ここでは、初心者も使いやすいおすすめのデンタルフロスをはじめ、使い方のコツなどをお伝えします。
フロスを上手に使って、ぜひご自身の虫歯予防のクオリティを高めてくださいね。
- 毎日歯を磨いているのに、なぜか虫歯が繰り返しできてしまう。
- 効率よく、効果的に、虫歯予防する方法があれば、知りたい。
- 歯間ケア用にデンタルフロスを取り入れたが、上手く使えない。
- デンタルフロスは、いつ、どうやって使うと効果的?
- デンタルフロスを使うと歯間が広がってしまうのでは?と心配。
歯ブラシ1本だけでは磨き残し4割?

うーん、毎日ちゃんと歯を磨いているのに、すぐ虫歯ができてしまうから困ってるんですが、なぜでしょう?

パンダさんは何を使って歯を磨いていますか?歯ブラシ1本ですか?
ううーん?そうですけど、何か他に磨く道具ってありますかな?

歯と歯の間の汚れを除去しやすいデンタルフロスなどですね。歯ブラシ1本の歯磨きでは、4割ほどの磨き残しができてしまうんですよ。
4割!?ほぼ半分じゃないですか。とんでもないですなー。
歯ブラシ1本だけの歯磨きでは、口内の約4割を磨き残してしまう…そんな調査結果が、日本歯科保存学誌(2005年)で報告されています。
一般的な歯ブラシのヘッドは大きくて、ブラシの毛先が届かない場所があるため、どうしても磨き残しができてしまうからです。
そこで、デンタルフロスなどの歯間清掃補助具をプラスすると、2割くらいまでに磨き残しを減らすことができます。
歯間は虫歯になりやすい場所No.1?
歯には、虫歯になりやすい虫歯リスクの高い場所が存在します。そこを徹底的に清掃すると、虫歯予防の効果を高めることができます。
- 歯と歯の隙間
- 歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)
- 奥歯の噛み合わせの面(特に子ども)
- 昔の歯の治療跡(被せ物や詰め物の継ぎ目)
夜寝る前の歯磨きが最も大切?

歯磨きに最適なタイミングは、食後と就寝前です。特に、夜寝る前の歯磨きが重要です。
夜、寝ている間は、唾液の分泌量が少なくなるため口内が乾燥します。
虫歯の原因菌となる細菌は、乾燥した場所で活発化するため、就寝中は虫歯ができやすい口内環境になるのです。
夜中に虫歯が進行してしまわないように、寝る前にしっかりと歯を磨いて、虫歯菌をできるだけ減らしてから眠るようにすると良いでしょう。
1日に1回だけデンタルフロスを組み込んだケアをするとしたら、タイミングとしては就寝前がおすすめです。
初めてでも簡単!デンタルフロスの選び方

うーん、デンタルフロスですかー。あれって歯と歯の間に入りにくくないですかね?前にやってみたんですが使いづらくて…。

パンダさん、初心者向けのものを選びましたか?
ううーん?初心者向け?そんなのがあるんですかー?

歯間にスルッと入りやすいワックス加工のものがあるんですよ。歯間の広さに合わせてサイズも選べます。
ええー?そんなに種類が豊富だとは…知らなかったなー。
初心者でも扱いやすい「ホルダータイプ」

「初めてで歯の間にフロスが入るか心配」という人も、初心者でも使いやすいデンタルフロスもあります。
持ち手がホルダーになっていて、先端にフロスが張られている「ホルダータイプ」なら、誰でも使いやすくて便利です。
ホルダータイプにも、持ち手がY型やF形のものがあります。
糸のタイプも、歯間に入れやすいワックス加工が施されたタイプや、汚れをからめとりやすいタイプなど、多彩に揃うので、自分に合ったものを選べます。
「糸巻タイプ」は上級者向け

糸巻タイプのフロスは、両手の指に糸の端を巻き付け、指と指の間が10~15cmくらいになるようにします。
糸をピンと張るように指でつまんで持ち、歯間に入れます。
歯の側面に沿わせるようにして引き上げれば、歯間についた歯垢や汚れを掻き出せます。
糸の張り方など初心者には難しいですが、糸の扱いに慣れた上級者になると、「糸巻タイプほど汚れをごっそり取れるものはない」と清掃性の高さを重宝するようになります。
歯間の広さに合わせて選べる
デンタルフロスは、歯間の広さに合わせたサイズを選べます。
メーカーによってサイズの設定はさまざまですが、SSSSサイズからM・Lサイズまで幅広く揃っています。
子どもの口に合わせた小さめの形状に作られたデンタルフロスもあります。口が小さめの女性にも、ちょうどいいかもしれません。
フロスが入りにくいからといって、歯間ケアの必要がないということではありません。逆に、歯垢が硬くなって歯石になって蓄積している恐れもありますので、慣れるまで少しずつ続けてみてください。
歯間にスルッと入りやすいタイプ
デンタルフロスには、歯間に入りやすいように加工されたタイプもあります。
ワックス加工されていてスルッと入れられるものや、糸の素材を工夫することでスムーズに入れやすくなっているものがあります。
歯ぐきの境目まで糸を降ろし、そこから歯の側面に沿わせて引き上げていくと、汚れがごっそり掻き出されます。
手鏡などを使って確認しながら進めてみてください。
デンタルフロスの疑問を解決!

ほーう、初心者向けのフロスなんかもあるんですな。それなら使いやすいかもしれないけど…。

何か不安なことがあれば、何でも聞いてくださいね。
ううーん、フロスを使っているうちに歯間が広がってしまうとも聞いたんですが…どうなんですかね?

それは誤った情報ですね。詳しく説明しましょう。
フロスを使うと歯と歯のすき間が広がる?
デンタルフロスを使うと、歯と歯の隙間が広がるという誤った噂が流れています。もちろん、そんな心配はありません。
最初はフロスが入りにくいのに、慣れてくるとスルッと入るようになったり、スムーズに引き出せるようになったりするので、「あれ?歯間が広がった?」と感じるのかもしれませんね。
実際は、歯間ケアできていなかったために詰まっていた汚れが取れ、フロスを出し入れしやすくなったからです。
もしくは、長く歯間ケアを怠っていたため歯周病の症状が出ていて、歯ぐきが炎症をおこして腫れていたせいかもしれません。
歯間ケアを続けると徐々に歯ぐきの状態も改善されていきますので、腫れが引いてフロスをスムーズに出し入れできるようになったことも考えられます。
どちらが先?フロスと歯磨きの順番は?
- デンタルフロス
- 歯ブラシ
まずはデンタルフロスを使って歯間の汚れを取り除いてから、歯ブラシで全体を磨くとよいでしょう。
歯ブラシの毛先が届かない場所をフロスで清掃した後、歯ブラシで全体を一掃する方法が効率よく歯磨きできて、おすすめです。
歯間にフロスを入れると痛い時は?
初めてデンタルフロスを歯間に入れると、痛みを感じる場合があります。
もしかすると歯周病の兆候が出ていて、歯ぐきが腫れているため、デンタルフロスが触れると痛みが出るのかもしれません。
歯科で歯周病の治療を受けながら、無理のない範囲でゆっくりフロスを使うようにしましょう。
歯間に入れやすいタイプのものや細いものを、そっと優しく使うようにしてください。
セルフケア+プロケアで目指せ!磨き残しゼロ


最初に歯ブラシ1本の歯磨きでは、全体の4割を磨き残すと話ましたよね。
デンタルフロスで歯間ケアをすると、2割くらいまで磨き残しを減らすことができます。
ほーう、それはいいですな。しかし残り2割の磨き残しはどうすればいいんですか?

それが、セルフケアで汚れを落とせる限界なんですよ。
残りの2割は、歯科に定期検診に通ってプロケアを受ければ、専門的な器具を使ったクリーニングで除去できますから、磨き残しゼロを目指せますよ。
ほほーう!歯科のプロケアをプラスすれば、予防効果が上がりそうですな。

定期検診は、1~3カ月に1回程度がおすすめです。
お口の状態によって異なりますので、歯医者さんの診断を受けて、自分に適した頻度で通院するようにしてくださいね。
そうですなー。そうします。今まで歯を磨いているつもりでも虫歯を繰り返していた原因が、やっとわかりましたよー。
- 虫歯予防の命は歯間ケア。デンタルフロスを歯磨きにプラスしよう。
- 歯間にフロスが入りにくい場合は、初心者向けのタイプを選ぼう。
- ホルダータイプの方が使いやすいが、糸巻タイプは清掃性が高い。
- 初心者向けにはワックス加工されて歯間に入れやすいフロスがある。
- 1日1回以上、歯間の広さに合ったサイズのフロスを使うのがおすすめ。