キシリトールガムで簡単に虫歯予防!子どもにも大人にもオススメの新習慣

キシリトールガムが虫歯予防に良いと聞いても、「本当に?」と半信半疑の人もいるかもしれませんね。
キシリトールガムは、正しく摂取さえすれば、本当に虫歯予防の効果を得られます。
ガムで虫歯予防ができるなら、子どもも大喜びしますし、簡単に取り組みやすいのも魅力です。
今回は、キシリトールガムで効果的に虫歯予防をするために、ガムの選び方や正しい噛み方、注意点をお伝えします。
- 子どもの歯を虫歯から守りたい。楽しくて簡単な方法があれば知りたい。
- 歯磨きをきちんとしているけれど、もっと虫歯予防の効果を上げたい。
- キシリトールガムで虫歯予防できると聞いたけど、本当?
- キシリトールガムを使った虫歯予防の正しいやり方を知りたい。
- キシリトールガムで虫歯予防できるとは信じ難い。その理由を知りたい。
虫歯予防できる甘味料「キシリトール」

先生、キシリトールガムで虫歯予防ができるって、本当ですか?

はい、正しい噛み方をすれば虫歯予防に役立ちますよ。
キシリトールって甘味料ですよね?虫歯になりやすい気がするけど、子どもに食べさせて大丈夫なのか気になります。

キシリトールは安全で、虫歯予防の効果がありますので、お子さんが食べても問題ないですよ。
キシリトールについて詳しく説明しますので、下記をご覧ください。
キシリトールとは?

キシリトールは、白樺や樫の木の成分からつくられる糖分です。
砂糖と同等の甘さがありながら低カロリーで、細菌の栄養源になりにくい糖アルコールの一種です。
虫歯の予防効果がある唯一の甘味料として重宝されています。
キシリトールは安全?

キシリトールは1997年に、厚生労働省から安全性が高い食品添加物として認可を受けました。
世界的にもWHO(世界保健機関)やFAO(世界食料農業機関)をはじめ、世界各国の歯科医師会でも認められ、同時に虫歯予防を目的とした使用を推奨されています。
キシリトールの効果とは?

キシリトールって砂糖並みに甘いのに虫歯予防までできるんですね。すごくないですかー?

そうですね、虫歯予防効果がある唯一の甘味料ですからね。
そうなんですねー。でも、甘いのにどうして虫歯予防できるの…?不思議ですね。

では、キシリトールが虫歯予防に効く理由を説明しましょう。下記をご覧ください。
虫歯菌を減らす
キシリトールには、虫歯の原因となるミュータンス菌を抑制し、減少させる働きがあります。
ミュータンス菌は、口内に残った食べ物の残滓に含まれる糖をエサにして増殖し、酸をつくりだして歯を溶かします。
キシリトールが口内に入ってくると、ミュータンス菌が糖と勘違いして取り込むのですが、キシリトールでは栄養にならないので増殖できません。
やがてミュータンス菌は減少し、死滅してしまうのです。
歯を強くする
キシリトールには、歯を強化する働きもあります。歯は、食事をすると、表面のエナメル質が、わずかに溶け出す仕組みになっています。
えっ、歯が溶けるんですか?

歯に備わった「脱灰」という作用なので心配はいりません。すぐに修復されますよ。
そうなんですねー、驚いちゃった。
「脱灰」のあとは、すぐに唾液に含まれるミネラルを取り込んで「再石灰化」という作用で歯が修復されます。
その時、キシリトールの成分がお口の中に残っていると、歯の強化に役立ちます。
唾液をたっぷり出す
キシリトールガムを嚙むと、唾液の分泌を促すことができます。
唾液には、殺菌作用や浄化作用があり、口内の虫歯の原因菌を減らして清潔に保ちます。
唾液は、再石灰化にも重要な役割を果たしているので、良質の唾液をたっぷり出して口内環境を整えることが大切です。
キシリトールガムの選び方

キシリトールガムってたくさん売ってるけど、どれを選べばいいんでしょうか?どれでもいいのかな。

含有甘味料のうち90%以上がキシリトールであるものがおすすめですよ。
えっ、それってどうやったらわかります?

成分表示をチェックしてみてください。
歯科専売品はキシリトール100%
含まれている甘味料のうち、キシリトールが占める割合が50%が以上であることが、キシリトールの効果を得られる最低ラインといえます。
おすすめは、含有甘味料の90%以上がキシリトールであるものです。
その点、歯科専売品のキシリトールガムなら、キシリトール100%配合なので安心です。
歯科専売品のガムって、どこで手に入りますか?

歯科の窓口で聞いてみてください。インターネットの通販サイトでも購入できますよ。
キシリトールガムの噛み方

キシリトールガムって好きな時に噛んでもいいんですか?

虫歯予防の効果を目的にする場合は、食後すぐに噛むのがおすすめですね。
そうなんですねー。
噛むタイミングは「食後30分以内」
虫歯予防のためにキシリトールガムを噛むなら、効果的なタイミングは食事の後すぐ、そして寝る前です。
食べ始めると、食事の最中でも脱灰が始まって歯が溶け出します。
再石灰化で修復されるとはいえ、できるだけ虫歯菌が酸を出して歯を溶かす時間が減るように、食後は素早くガムを噛む方がいいでしょう。
少なくても食後30分以内には噛むようにしてください。
ガムの量は1日につき「2粒×4回」
キシリトールの1日の推奨摂取量は5gです。
ガム1粒にどれくらいの量が含まれるかにもよりますが、一般的に「特定保健用食品(トクホ)」に指定された市販のキシリトールガムの場合は、1回2粒×4回くらいが適量でしょう。
キシリトール100%配合の歯科専売品のガムなら、1回1粒×4回でいいでしょう。
歯科専売品は1ボトルの価格が高いように感じますが、キシリトールの含有量を考えれば噛む量が少なくて済みますのでコストパフォーマンスがいいといえます。
噛んで出た唾液を口の中に溜める
キシリトールガムを噛むと唾液がでますが、すぐに飲み込まないようにします。
歯列全体にキシリトールの成分が行き渡らせて浸透させるために、唾液をしばらく口に含んでおきましょう。
要注意!大量に食べると危ない
キシリトールは、適量よりも多く食べると、下痢をしやすいという特徴があります。摂取量を守って利用するように気を付けましょう。
キシリトールガムの注意点

ガムで虫歯予防できるなら、子どもにも簡単にできそうですね。

そうですね。お子さんも取り組みやすいのではないでしょうか?噛む時は、以下の点にはご注意くださいね。
歯磨きの代わりにはならない
キシリトールが高配合されたガムを嚙んでも、歯磨きの代わりにはなりません。
虫歯予防の基本は、歯磨きです。キシリトールガムは、歯磨きのサポートとして利用しましょう。
虫歯の治療はできない
キシリトールガムで虫歯予防の効果はありますが、すでにできてしまった虫歯を治すことはできません。歯科で治療した後、虫歯の再発を予防するためにキシリトールガムを使うのは有効です。
効果を実感するまで時間が必要
キシリトールガムの虫歯予防、どれくらい続ければいいんですか?

毎日の歯磨きと同じですよ。投薬とは違うので即効性があるものではないですし、継続することが大切なんです。
そういうことなんですねー。
天然成分のキシリトールの効果は即効性があるものではなく、ゆるやかに出てきます。
キシリトール習慣を2週間くらい続けていると、虫歯菌が減少しはじめ、3カ月くらいでようやく効果が表れてきます。
効果を実感するためには、1~2年は続ける必要があります。
虫歯予防の基本は歯磨き+定期検診
キシリトールガムの虫歯予防、いいですね。さっそく子どもと一緒に今日から始めてみたいですー。

歯磨きが予防の基本ですので、ガムを噛むからといってブラッシングが手抜きにならないように気を付けてくださいね。
そうですねー、ちょっと油断するところでしたー。歯磨きはちゃんとしますね!
- キシリトールは、虫歯予防の効果が認められた天然の甘味料。
- キシリトールガムは虫歯予防できるが、歯磨きの代わりにならない。
- キシリトールガムは、食後すぐ、就寝前に噛むのがおすすめ。
- キシリトールガムを噛んで出た唾液は、口内全体に浸透させる。
- キシリトールガムの予防効果の実感には、1~2年の継続が必要。