チーズで初期虫歯が治るってほんと!?虫歯予防とチーズの深い関係

チーズはイタリアンのアクセントの他にお酒のおつまみやおやつにも使える便利な食品ですが、初期虫歯が治るという噂を耳にした人もいると思います。しかし、チーズが虫歯を予防できるなんて、にわかには信じられないかもしれませんね。
チーズは歯の再石灰化を促し虫歯のリスクを低下させる可能性が高いとして、世界保健機構(WHO)も推奨しているほど。そこで、ここではチーズと虫歯予防の関係について詳しく調べてみました。
- チーズには虫歯を予防する効果があると聞いたけど本当?と思っている。
- チーズの健康効果は歯にもいいかどうか知りたい。
- おつまみにチーズを食べると虫歯にならないと聞いた。
- どんなチーズが虫歯を予防できるのか知りたい。
チーズが虫歯予防に効果的な3つの理由
ここではチーズが虫歯予防に良いとされる3つの理由をお伝えします。
1.口内をアルカリ性にする

口内のpH値は、通常は唾液によって6.8〜7.0ppmくらいの中性に保たれています。この数値が5.5ppm以下の酸性に偏ると虫歯ができやすくなります。口内は食事をすると酸性に偏り、歯の表面のミネラル分が溶け出します(脱灰)。しかし、チーズはアルカリ性の食べ物なので、酸性になったお口の中を中和して虫歯になりにくくしてくれるのです。
チーズにそんな働きがあるなんて知りませんでした!

あまり知られていませんよね。
2.歯の再石灰化をうながす

食事をすると虫歯菌が生み出す酸により、歯の表面にあるカルシウムやリンが溶け出します。しかし、通常は唾液による再石灰化で、溶けた部分が修復されています。初期虫歯になっても知らないうちに自然治癒されているのは、唾液の自浄作用がうまく働くおかげです。チーズにはカルシウムとリンが含まれており、しかも唾液に溶けやすいので、歯の再石灰化を助けてくれるという特徴があります。
牛乳とかヨーグルトも同じですか?

カルシウムとリンが唾液に溶けやすいのはチーズだけの特徴です。
3.チーズのタンパク質が虫歯から歯を守る

チーズにはカゼインという種類のタンパク質が含まれており、歯の表面にあるエナメル質に吸着して、虫歯菌から歯を守る作用があります。カゼインは牛乳タンパク質の一種で、虫歯予防でおなじみの「リカルデント」の原料でもあります。
じゃあやっぱり牛乳でもいいってことですか!

牛乳には糖分も入っているので予防に最適というわけではないんです。
虫歯を予防できる4種類のチーズ
チーズには様々な種類がありますが、基本的に虫歯を予防できるのはハードタイプのチーズです。では、おすすめの種類についてご紹介しましょう。
1.ゴーダチーズ

ゴーダチーズはオランダの代用的なチーズで、プロセスチーズの原料でもあります。クセがなくマイルドで、様々な料理との相性が良いのが特徴です。ゴーダチーズは食べやすい大きさにカットして食べたり、スライスしてサンドイッチに挟んだりして食べるのがおすすめ。
一番食べてるチーズかも!
2.ミモレットチーズ

ミモレットチーズはフランスで作られるチーズで、オレンジ色をしており、日本人に好まれる味で熟成が進むとカラスミのような味わいになります。薄くスライスしておつまみにすると良いでしょう。
カラスミって聞くと一度食べてみたくなるなあ!
3.チェダーチーズ

チェダーチーズはイギリス発祥のチーズで、今では世界中で作られていて最も生産量が多いとされています。元々はクリーム色ですが、オレンジ色に着色されているものをよく目にします。クセがないので食べやすく、熟成が進むとコクが出ます。様々な大きさにできるので料理に適し、サラダやオムレツに入れても美味しいです。
ハンバーグの上にのってるやつ!

(笑)そのままカットして食べても美味しいです。
4. パルミジャーノ・レッジャーノ

パルミジャーノ・レッジャーノはクセのないハードタイプのチーズで、削って使うのが一般的です。日本で粉チーズとして知られるパルメザンチーズは、イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノをアメリカが真似て作ったものです。
同じものかと思ってた!

似て非なるものでしたね。
効果的なチーズを食べるタイミングは?

虫歯予防を意識するなら、食後に食べるのがおすすめです。チーズは時間を置くほどアルカリ性が強くなるので、食後の酸化したお口の中をアルカリ性に保つことが期待できます。歯周病予防にも効果がありますが、ハードタイプのチーズは熟成が進みすぎると乾燥して固くなっていることがあります。歯ぐきが弱っている人はかえって歯ぐきにダメージを与えてしまう事があるので気をつけましょう。
締めのチーズってことですね!

そうですね。そうやって習慣化するのがおすすめです。
一緒に食べると相乗効果のある食品

チーズと一緒に食べると虫歯予防により効果を発揮するのは、やはり虫歯になりにくいアルカリ性の食べ物です。具体的には野菜全般、きのこ類、果物、海藻などです。また、歯ごたえの良いナッツ類などは唾液の分泌を促すのでおすすめです。
チーズとかナッツ入りの野菜サラダとか最高ですね!

そうですね^^
アルコールには要注意!

チーズはワインのおつまみの定番ですが、ワインは酸性なので、ワインを飲む時にチーズを一緒に食べるとせっかくのチーズの効果が半減してしまいます。また、アルコールには糖分が多く含まれているので、おいしく飲んだ後は必ず歯みがきを忘れずにしましょう。
ワインを飲んだ後に食べればいいのかな?

その方が理にかなってますね。
チーズを使った虫歯になりにくいおつまみ

お酒を飲む時のおつまみも、どうせなら虫歯になりにくいほうがいいですね。ここではチーズを使った簡単なおつまみをご紹介します。
チーズのオードブル
ベビーチーズや6Pチーズなどのプロセスチーズを使用して、簡単にオードブルができます。
1.キュウリを1.5cmくらいにカットする |
2.チーズはキュウリと大きさを合わせてカット |
3.爪楊枝にチーズ・キュウリ・ミニトマトをさす |
お弁当にもいいかも!
チーズナッツ
パルメザンチーズまたはパルミジャーノ・レッジャーノ(粉状)を使います。チーズがナッツに衣のようにくっついて、粉でもカリッと歯ごたえ良く仕上がります。
1.160度のオーブンでナッツを10分ほど焼く |
2.熱々のナッツをボウルに入れ、粉チーズを絡める |
3.問いた卵白も入れて絡める |
4.3をクッキングシートに広げ、160度のオーブンで20分焼く |
5. 10分ほど冷まし、天板の上でざっくりと混ぜ合わせる |
6.冷めたら塩コショウを振り、再び混ぜる |
これ、美味しそう!

おつまみにも良さそうですね。
チーズを効果的に食べて虫歯を予防しよう
チーズは口の中を中和して細菌の動きを抑制してくれるので、虫歯予防に効果があります。ただ、歯みがきの代わりにはならないので、食べた後はしっかりと歯みがきも忘れずに行いましょう。
- チーズは口内をアルカリ性にする
- チーズは歯の再石灰化をうながす
- 虫歯予防に効果的なのはゴーダ、ミモレット、チェダー、パルミジャーノ
- 食後にチーズを食べると効果を発揮する
- 生野菜やナッツ類はチーズと一緒に食べると相乗効果がある
- アルコールと一緒に摂ると効果が半減する