【歯科医監修】口臭が気になる妊婦さんにおすすめの予防法5選

以前は気にならなかったのに、妊娠したら口臭が気になることがありませんか?妊婦さんではそのような経験をする人が少なからずいます。実は妊娠すると口臭が強くなるのには理由があるのです。
この記事では妊婦さんの口臭の原因や予防方法をお伝えします。口臭を改善して気分良く過ごしましょう。
- 妊娠したら口臭が気になるようになった…。
- 妊娠中は口臭が強くなると聞いているので予防したい。
- つわりがあってもできる口臭予防のやり方を知りたい。
- どうして妊娠すると口臭が強くなるのだろうと思っている。
妊婦さんにおすすめの5つの口臭予防法
一刻でも早く口臭を改善したい人のために、予防方法をご紹介します。特別なものは必要としないので、今日からすぐにでもできますよ。
1.よく噛んで唾液を増やす

食べ物を食べる時によく噛んで食べると、その分あごをたくさん使います。あごの近くには唾液腺があるので、咀嚼するたびに唾液腺が刺激されて、唾液がより多く出るのです。
唾液が出るとなぜ口臭予防になるかというと、唾液には抗菌・殺菌物質が含まれており、口臭の原因菌が活動するのを抑えてくれるためです。また、唾液の水分によって、細菌のエサとなる食べカスも流してくれます。

唾液の9割は水分ですが、残り1割に有効な物質がギュッと詰まっています。
へぇ〜、そうなんですね。さっそくたくさん噛んで食べます。
2.ヨーグルトを食べる

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整えてくれますが、腸内環境が整うと口内環境にも良い影響を与えます。
また、乳酸菌は口臭の原因菌を殺菌することも近年の研究で明らかになってきました。特に口臭予防におすすめなのは、「ロイテリ菌」が入ったヨーグルトです。ロイテリヨーグルト(無糖)を歯磨き粉の代わりとして使うことをすすめる歯科医もいるほどです。

ただし、砂糖が入っているヨーグルトを食べたあとは、歯磨きも忘れずにしましょう。
3.歯磨きをこまめにする

口臭の原因のほとんどは、お口の中の歯垢です。お口の中の細菌は、口内の粘膜や隙間に残ったごく小さな食べカスを材料にして歯垢を作ります。その際に発生するガスが、口臭の元となるのです。また、悪玉菌は歯垢の中に住みついて繁殖するため、歯垢自体にもイヤな臭いがあります。
しかし、食べたらすぐに歯磨きして食べカスを取り除いてしまえば、細菌が歯垢を作り出すスキを与えません。

歯垢ができるのは食べてから数時間後なので、食べたらすぐ磨けば口臭を防げます。
へぇ〜、そうなんですね。
4.つわりが辛い時はマウスウォッシュでOK

歯磨きは大切と分かっていても、つわりがひどい時などは歯ブラシを口に入れただけで気分が悪くなる人もいます。そんな時は無理して歯磨きせず、マウスウォッシュを使うのがおすすめです。少量の液体ならお口に入れやすく、メントールのスーッとした清涼感が吐き気を軽るくすることも期待できます。

ただ、歯磨きの代わりにはならないので、気分が良い時に歯磨きをするようにしましょう。
あくまでも応急処置ってことですね。
5.ストレスをなるべく減らす

唾液は自律神経が司っており、ストレスを感じると口臭が強くなります。妊娠中は繊細になる人が多く、通常なら気にならないちょっとしたことでもストレスを感じてしまうことがあります。
妊娠中は意識的にストレスを発散したり、ストレスになる状況から遠ざかるようにしましょう。近所を散歩したり、人とおしゃべりをすることでもリラックスできます。

妊娠していない人でも、ストレスからの口臭で悩む人は多いです。
そうなんですね。
妊娠すると口臭が発生しやすい理由
妊娠すると口臭に悩む人は多いですが、それにはいくつかの理由があります。
女性ホルモンの急激な変化

女性ホルモンには黄体ホルモンと卵胞ホルモンがありますが、それぞれ役割が異なります。
- 女性らしい体を作る
- 精子が子宮に入りやすくする
- コラーゲンの生成を助ける
- 骨、血管、皮膚を丈夫にする
- 自律神経を安定させる
- 子宮筋を調整し妊娠を助ける
- 体温を上昇させる
- お腹の中で赤ちゃんが育つのを助ける
- 食欲を増進させる
- うつになる・イライラする
通常時は2つの女性ホルモンが一定の周期で巡っていますが、妊娠するとホルモンバランスは一変します。黄体ホルモンを増やして体温を上げ、子宮内で赤ちゃんが育ちやすくするためです。この急激な変化により、口内環境も影響を受けて口臭の原因となります。

月経の前にも黄体ホルモンが増えるので口臭が発生しやすいんです。
へぇ〜、そうなんですね。
女性ホルモンは歯周病の大好物

妊娠すると黄体ホルモンが大量に分泌されます。しかし、困ったことに黄体ホルモンは歯周病菌の大好物です。ですので、妊娠して黄体ホルモンが増えると、歯周病になりやすくなります。歯周病は卵などのタンパク質が腐ったような臭い。かなり強烈なので、口臭が気になるのも無理はありません。
妊娠したら歯ぐきが赤く腫れたという例もたくさんあります。歯茎の腫れや歯磨き時の出血、歯が浮いたような感じがしたら、歯周病の疑いがあります。早めに歯医者さんに行って相談しましょう。
お腹が大きくても診察できるんですか?

治療は安定期が望ましいですが、歯医者さんでは治療時期も含めて相談に乗ってくれます。
妊娠中は口内環境が悪くなりやすい

妊娠中は一度にあまり食べられず、食事の頻度を多くして少しずつ食べたり、反対に食欲旺盛になって間食が多くなったりします。そのためどうしてもお口の中が不衛生になりがちです。できるだけ、お口の中の清潔を保つようにしましょう。

水でブクブクうがいするだけでも違うので、ぜひやってみてください。
そうなんですね。それなら気軽にできますね。
妊娠中はお口の中が酸性になりやすい

妊娠中は食欲の変化やつわりなどで、何かと食事が変則的になります。お口の中は食べ物を食べると酸性に傾きますが、酸性に傾くと細菌が活動しやすくなります。そのため、歯垢が作られやすくなり、口臭も起きやすいのです。
また、歯垢ができると虫歯や歯周病にもなりやすくなるので注意が必要です。

唾液はお口の中を中性にする役割もあるんです。
そうなんですね。だから唾液を増やすのがいいんですね。
ママの口内環境は赤ちゃんにも影響がある?

歯周病菌はお口の中だけでなく、お腹の中の赤ちゃんにも影響を及ぼします。海外では、妊娠中に歯周病になると早産や流産、低体重児のリスクがあるというデータもあります。過剰に神経質になることはありませんが、もし口臭が気になるようであれば歯医者さんに相談してみてください。
お腹の中の赤ちゃんのためにも気をつけなくちゃ…。
口臭を防いで健康を保ちましょう
妊娠中はいろいろ不安になることも多いと思いますが、口臭予防をして1つでも不安を減らし、穏やかな気持ちで過ごしたいものです。今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。

困ったことがあったら気軽に相談してくださいね。
はい、分かりました。
- よく噛むと唾液が増える
- ヨーグルトを食べると口内環境が良くなる
- ストレスを減らすと唾液量が増える
- こまめな歯磨きは口臭を抑える
- つわり時はマウスウォッシュを利用する
- 妊娠時は女性ホルモンが変化し口臭が発生しやすくなる
- ママの口内環境は赤ちゃんにも影響あり