矯正中は虫歯になりやすい?!治療中の虫歯を予防する10の方法

矯正中にもしも虫歯ができてしまったら、一旦矯正治療を中断して先に虫歯を治さなくてはいけないのでとても厄介です。矯正計画もずれてしまいますし、場合によっては別の医療機関で治療をしなければならないかもしれません。
矯正中は矯正装置の影になる部分が出てきて歯ブラシが届きにくくなります。矯正中に虫歯にならないように、しっかりと予防法を心得ておきましょう。
- 矯正中は虫歯になりやすいと聞いたけど本当?と思っている。
- 虫歯がある場合は矯正できないのか不安。
- 矯正中に虫歯にならないようにするための方法が知りたい。
- 矯正中はどんなケアが必要なのか知っておきたい。
- 歯みがき以外で矯正中の虫歯を予防できる方法があれば知りたい。
1.矯正治療をする前に虫歯を治す

矯正治療をする前にはまず、お口の中の状態を調べる検査をします。もしこの時点で虫歯が見つかった場合には、先に虫歯を治してからでないと矯正治療ができません。虫歯によってお口の中の状態が変わると、矯正治療にも影響が出てしまうからです。
矯正治療中に虫歯が見つかった場合、ごく軽度なものなら矯正装置をつけたままでも並行して治療することも可能です。しかし、事前に虫歯があると分かっている場合は矯正を始める前に虫歯を治療しましょう。
軽度なら並行して治せるんですか?

装着する装置の種類にもよりますね。
2.自分に合った歯磨き指導を受ける

矯正中は装置によって汚れが溜まりやすい場所が異なります。矯正治療を受け始めると、歯みがき方法の指導もあると思いますが、通常の歯みがきとは違う場合もあるので、説明をよく聞いてください。
もしこれから矯正を始めるのなら、専門的なプロケア(専門機器によるクリーニング)を受けられるかどうかも確認して矯正歯科を選ぶのがおすすめです。
矯正中もプロケアって受けられるんですね。

はい。セルフケアではどうしても磨き残しが出てしまうので、できれば受けたほうがいいです。
3.歯間ブラシを使う

矯正中は歯ブラシによるケアが痛くてやりづらいという人もいます。そんな時に役に立つのが歯間ブラシです。健康な人でも歯ブラシだけでは歯間の汚れは落としきれません。部分的に歯間ブラシを使えば、細かいところまでスッキリと落とせます。手鏡を使って確認しながら使うのがおすすめです。
歯間ブラシっていくつか種類がありますよね。

おすすめなのはシリコン製です。柔らかいので使いやすいですよ。
4.タフトブラシを使う
タフトブラシ(ワンタフトブラシ)は、先が細く丸い毛束になっている歯ブラシです。予防歯科先進国のスウェーデンでは、幅広い世代にタフトブラシが定着しています。矯正装置をつけているとどうしてもその周辺のケアに気を取られがちですが、歯と歯の間や歯の根元など、虫歯になりやすい基本的な場所のケアも重要です。タフトブラシなら細かい部分までみがけて磨き残しを防げます。
こんな形のかわいい歯ブラシもあるんですね。

かわいいけど効果はバツグンですよ。
5.フッ素を効果的に利用する

フッ素には虫歯菌が溶かした歯の表面を修復し、歯をコーティングして虫歯菌をよせつけない効果があります。フッ素はほとんどの歯みがき粉に配合されていますが、おすすめなのは高濃度フッ素の歯みがき粉です。
また、フッ素の効果を最大限に引き出すには、お口の中に長く留めることが重要です。歯みがきしたあとは水でゆすがないか、ゆすいでも1回程度にしましょう。フッ素を浸透させるために、歯みがき後は30分くらい飲食をしないことも大切です。
水でゆすがないってどういうことですか?

歯みがき粉の泡だけ吐き出して、歯みがき終了というです。意外と気持ち悪くないですよ。
へぇ〜。今夜さっそく試してみます。
6.プロのクリーニングを受ける

歯のプロである歯科医師や歯科衛生士が行うクリーニングを「プロケア」と呼びます。専門機器や歯科でしか取り扱うことのできない高濃度の薬剤を使用して徹底的にクリーニングしてくれます。クリーニングが終わると歯垢や歯石がなくなるので、虫歯予防にも効果的です。
歯科医院によっては矯正治療のプランにプロケアが含まれているところもあります。矯正治療を検討する際には、矯正中のケアについても対策をとっているかどうか確認すると良いでしょう。
プロにケアしてもらうと安心ですね〜。

セルフケアでは落とせない汚れも落とせるのでおすすめです。
7.全身の免疫力を高める

免疫力を高めると、病気にかかりにくくなります。虫歯も例外ではありません。特にお口の中は、全身の免疫力のほかに唾液に含まれる免疫物質が影響します。ストレスを受けて唾液の分泌量が少なくなると、虫歯のリスクも高まるのです。
免疫力は自律神経が司っていますが、ストレスを受けると自律神経が乱れてしまいます。ストレスにはこころが感じるストレスと体が受けるストレスの2種類があり、どちらも自律神経を乱します。ストレスをためないこと、疲労を蓄積しないことが、虫歯の予防にもつながるのです。
ストレスとか疲労が虫歯に関係あるなんて驚きです〜!

そうなんです。だから、ストレスは上手に発散してくださいね。
8.生活習慣を見直す

免疫の話とも関係がありますが、睡眠不足や運動不足、栄養不足も自律神経を乱す要因です。現代人は忙しく、日頃から睡眠不足や運動不足の人も多いのではないでしょうか。お肉や揚げ物が好きでそればかり食べている人も、栄養が偏っている可能性があります。質の良い睡眠を十分に取る、1日10分のストレッチをする、栄養バランスを考えた食生活にするなど、生活習慣を見直しましょう。
生活が乱れると免疫力も落ちるってことですね。

そのとおりです。
9.甘い飲み物を水かお茶に変える

糖分が入った飲み物をダラダラ飲んでいると虫歯になりやすくなります。虫歯菌は糖分を分解して歯を溶かすからです。スポーツや仕事のおともに飲み物を常備している人もいると思いますが、水分補給自体は唾液量を増やすので良いことです。ただし、糖分が入っていない水や緑茶にしましょう。
無糖のお茶なら大丈夫なんですね?

はい。ただ、ミルクのタンパク質は歯垢ができやすいのでミルク入りのコーヒーやミルクティーはおすすめできません。
10.予約した通院はしっかり守る

矯正中は定期的に治療の予約をすると思いますが、治療日は矯正治療の計画に沿って決められています。予約した日に治療ができないと治療計画がずれてしまう可能性があり、お口のチェックもできないので万が一虫歯ができても発見が遅れてしまいます。
予約した通院日はできるだけ守って矯正治療を受けるようにしましょう。

計画がずれると治療期間全体が伸びる場合があります。
虫歯を予防して計画通りの矯正を実現しよう!
歯並びを矯正すると歯もみがきやすくなります。歯を長持ちさせるためにも矯正中の虫歯は作らないようにし、矯正後には見た目のよさや生活のしやすさ、そして虫歯になりにくい歯を手に入れましょう。
- 矯正治療をする前に虫歯を治す
- 自分に合った歯磨き指導を受ける
- 歯間ブラシを使う
- タフトブラシを使う
- フッ素を効果的に利用する
- プロのクリーニングを受ける
- 生活習慣を見直す
- 甘い飲み物を水かお茶に変える
- 予約した通院はしっかり守る