歯の詰め物が危ない!虫歯の原因「二次う蝕」と予防のための7つの習慣

大人の人のほとんどが、虫歯治療をした経験があるでしょう。10代20代前半に詰め物をしてそのままという人も多いかもしれません。しかし、治療したはずの詰め物のあたりが痛みだすことがあります。この記事では、昔の詰め物の下に虫歯ができる「二次う蝕」や、大人の虫歯を予防できる日常習慣について詳しくご紹介していきます。
- むかし詰め物をした歯が最近なんとなく痛み出して不安がある。
- 詰め物は一生そのままで大丈夫なのか知りたい。
- 虫歯の原因にはどんな種類があるのか知りたい。
- 最近、詰め物をしたところが引っかかる。
- しっかりと歯磨きしているのに虫歯になってしまった。
大人の90%以上が虫歯を持っている可能性がある

厚生労働省の調査によると、40歳以上の人が「以前より虫歯が増えている」と答えており、実に成人の約90%が虫歯を持っているというデータがあります。
えっ!ほとんどの人じゃないですか!

驚くことにそうなんです。
大人の虫歯の原因に多い「二次う蝕」

大人が歯周病で歯を失ってしまうことはよく知られますが、その影では「二次う蝕」で失う人も多いのも事実です。
毎食後しっかりと歯みがきをしているはずなのに虫歯になってしまう人は、歯の詰め物が原因かもしれません。昔治療して詰めた人工物の下で虫歯が発生し、知らないうちにどんどん症状が進んでしまうのです。虫歯になっても発見が遅れるのは、「治療したという安心感」や「目視しにくい」からと考えられます。神経を抜いている場合はなおさらです。
治療したのにまた虫歯になることもあるってことですか!

残念ながらそうなんです。
歯の詰め物や接着剤の劣化

歯の詰め物には銀などの人工物が使われます。お口の中は唾液や飲食物に常にさらされていますが、自然治癒力のある歯ぐきや歯に比べると、人工物はどうしても経年劣化が起こります。また、詰め物を詰める際には歯科専用の接着剤を用いますが、接着剤も劣化して変形したり剥がれたりすることがあります。

昔の虫歯治療はほとんど銀を使っていました。
僕のお母さんも笑うと奥に銀が見えますよ。
歯と詰め物の隙間から細菌が入る

生まれながらに生えている天然の歯は、動いてないようでいて、実はお口の中の状況に応じて微妙に変化しています。表面が溶けると再石灰化するし、歯に良い食べ物を食べて歯を強くしたりすることも可能です。
しかし、無機物である人工物は、変化することはありません。そのため、長年の噛みしめや食べる時のクセなどによって、歯と詰め物の間にすき間が生じてくることがあります。治療当初はきっちりと隙間なく埋めていても、年月を経て微妙なすき間が生じると、そこから細菌が入って虫歯に発展してしまうのです。
怖いなぁ!

どんなに上手な歯医者さんの治療でも永久にそのままを保つことはできないんです。
「二次う蝕」で起こる症状

二次う蝕による虫歯は、患部が直接痛むほかにも、以下のような症状が表れます。原因が分からないで以下の症状が出たときは、二次う蝕の可能性も考えると良いでしょう。
- 歯痛
- 食欲不振
- 消化不良
- 頭痛
- 肩こり
虫歯ができると鈍痛が起こり、食欲も失いがち。その結果、栄養が不足しがちになり、疲れやすい・風邪を引きやすい・集中力が落ちるなどの症状として表れることがあります。歯が痛むとよく噛めず、消化不良の原因にもなります。
また、かみ合わせのバランスが悪くなると、骨にも影響が出て頭痛や肩こりがひどくなる人もいます。
そういえば体調が悪いときって普段痛くない歯が痛くなることがあるなあ。
虫歯予防のための7つの習慣
詰め物による二次う蝕を防ぐためには、以下のような日常の習慣が必要です。
1.歯みがきと歯間みがき

歯みがきをする際には、歯間みがきも忘れずに行いましょう。歯間のすき間は年齢が高くなるにつれて広がっていきます。歯の根元にある三角形の部分や、歯と歯の間は汚れがたまりやすく細菌が好んで隠れる場所。歯ブラシが届きにくい場所は歯間ブラシやデンタルフロスなどでしっかりとケアし、磨き残しをなくしましょう。
口の中のどこかに虫歯菌があると伝染するんですか?

隣の歯に感染ったりします。
それは怖いですね!
2.就寝前のオーラルケア

就寝中は、口の中で唾液が循環しにくく1日のうちでもっとも細菌が繁殖しやすい時間帯です。そのため寝る前に念入りにオーラルケアをしておけば、就寝中の細菌の繁殖を抑えることができます。

歯を磨いたら飲食しないのが鉄則です。
水も飲んじゃダメですか?

歯みがき後30分くらいは、フッ素を行き渡らせるために水も控えましょう。
3.薬用マウスウォッシュを利用する

マウスウォッシュの中には殺菌作用の強い製品があります。歯磨き後や食間などに利用すれば、口内を常に清潔に保てます。
歯みがきできない時に使ってたけど、歯磨き後が正解か〜。
4.歯ごたえのあるものを食べる

歯ごたえのあるものを食べると、顎をよく動かしますね。顎のすぐ近くには唾液腺があるので、歯ごたえのある食べ物は唾液を分泌するのに役立ちます。歯ごたえのある食べ物は、生野菜全般やリンゴ、柿などです。

唾液には歯に残った食べカスを流して殺菌する働きがあります。
唾液すごいな!
5.キシリトールガムを噛む

キシリトールは人工甘味料のひとつですが、糖分が入っていないため虫歯になりません。ただ、キシリトール配合であっても一緒に糖分が入っているとやはり虫歯になってしまうため、キシリトール50%以上のものを選びましょう。

歯医者さんではキシリトール100%のガムを扱っています。
ネット通販でも見たことあります!
6.歯ぎしりや食いしばりを改善する

歯ぎしりや食いしばりは歯に大きな荷重がかかるため、歯や詰め物にダメージを与えてしまいます。また、歯が摩耗してかみ合わせが水平になってしまったり、歯が折れたり知覚過敏や顎関節症の原因になっている場合もあります。
歯ぎしりや食いしばりの原因はストレスやかみ合わせなど様々ですが、詰め物が合わなくなってくることも原因のひとつとして挙げられます。

歯ぎしりや食いしばりは歯医者さんで改善できます。
ナイトガードとかですね!

よく知ってますね^^
7.定期的にメンテナンスを受ける

歯医者さんでは「予防歯科」を推奨していて、定期的なメンテナンスを行っています。定期的に行えば歯やお口の中の状態のチェックができるため、お口の中の変化にいち早く気づき、対応することが可能です。定期メンテナンスでは、クリーニング、歯磨き指導なども行ってくれます。
定期ってどのくらいごとにすればいいんですか?

年に2〜3回程度です。
古い詰め物がある人は歯医者さんでチェックしてもらおう!
昔の治療跡がある人は、放置しておくと二次う蝕になる可能性があります。一旦虫歯になると、気づくのが遅く治療に時間もかかるため、一度歯医者さんでチェックするのがおすすめです。
- 古い詰め物は下で虫歯になる「二次う蝕」が起こることがある
- 二次う蝕は歯痛や食欲不振、消化不良、頭痛、肩こりなどを引き起こす
- 詰め物の下の虫歯を予防するには定期的なメンテナンスをすると良い
- 大人の歯は歯みがきだけでなく歯間みがきも必要
- 薬用マウスウォッシュは虫歯予防に効果的
- 清掃性食品やキシリトールガムで歯を守る
- 歯を削る歯ぎしりや食いしばりは改善する