“大人虫歯“の原因は歯の詰め物!”大人虫歯”を予防する7つの習慣

“大人虫歯“の原因は歯の詰め物!”大人虫歯”を予防する7つの習慣

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杉田大先生
杉田 大 先生
所属:杉田歯科医院(千葉県船橋市)
専門:保存修復
2013年 東京歯科大学卒業。現在は杉田歯科医院での臨床のほか、株式会社DoctorbookでDental事業部のマネージャーを務める。

よほど強い歯でない限り、大人になるまでには誰でも1回は虫歯の治療をしたことがあると思います。しかし、治療したからといって油断はできません。大人の虫歯は、昔治療した詰め物の下にできる場合が多いからです。しかも、歯を失う原因は、以前は歯周病とされてきましたが、現在では虫歯によって歯を失うことにも注目が集まっています。

ここでは大人に多い”大人虫歯”と、“大人虫歯”を予防する日常の習慣についてご紹介します。人生100歳と言われるこの時代、できるだけ多くの歯を残せるようにしたいものです。

INDEX
  1. 大人の9割以上が虫歯持ち
  2. 詰め物が原因の「二次う蝕」とは?
    1. 歯の詰め物や接着剤の劣化
    2. 歯と詰め物との間に隙間ができる
  3. 虫歯が引き起こす様々な支障
    1. 歯痛
    2. 食欲不振
    3. 消化不良
    4. 肩こり
    5. 頭痛
  4. 虫歯予防のための7つの習慣
    1. 定期的にメンテナンスを受ける
    2. 歯磨きプラス歯間磨き
    3. 寝る前には特に丁寧に歯磨きをする
    4. マウスウォッシュを使用する
    5. 歯ごたえのあるものを食べる
    6. キシリトールガムを噛む
    7. 歯ぎしりや食いしばりをやめる
  5. 歯の詰め物と虫歯予防のまとめ

大人の9割以上が虫歯持ち

虫歯というと子どものイメージが強いですが、意外にも虫歯に罹患している成人は、約9割と言われています。厚生労働省の調査によると、40歳以上では「以前より虫歯が増えている人が多い」というデータもあります。大人は歯磨き習慣もきっちりとついているはずなのに、どうして虫歯になるのでしょうか。

その原因は、歯の詰め物にあります。知らない間に歯の詰め物の下に虫歯ができ、それを放置することで虫歯の症状がどんどん進んでしまうのです。

詰め物が原因の「二次う蝕」とは?

二次う蝕とは、治療した詰め物の下に再び虫歯ができることです。詰め物をすると安心してしまいがちですが、その後のケアやメンテナンスを怠ると、二次う蝕になる危険性があります。

しかも、詰め物の下に虫歯ができるため目視しにくく、神経を抜いている場合には気づくのが遅れるため非常にやっかいです。二次う蝕の原因は、次のようなことが挙げられます。

歯の詰め物や接着剤の劣化

歯の詰め物には人工物が使われています。そのため、唾液や食物などに長い間さらされていれば、どうしても経年劣化が起こります。さらに、詰め物と土台となる歯とを密着させるために専用の接着剤を使用していますが、接着剤も経年劣化します。

歯と詰め物との間に隙間ができる

天然の歯は状況に応じて移動したりしますが、人工物は口内の状況に応じて柔軟に対応することができません。そのため長年の間の噛みしめや癖などによって、詰め物と直接触れ合っている歯や歯ぐきとの間隙間が生じてきます。また、上記に述べたように詰め物と接着剤の経年劣化により、治療当初より微妙な隙間が出てしまうのは防ぎようがありません。

虫歯が引き起こす様々な支障

虫歯は患部が痛むだけではありません。体全体に様々な悪影響をもたらします。

歯痛

虫歯が進むと患部の歯が痛みます。症状がひどくなると痛みは強くなり、常時痛むようになる場合もあり、そうなると日常生活に支障をきたします。

食欲不振

虫歯ができると歯の痛みで食欲どころではなくなります。せっかく食欲が湧いても食べている途中で痛みが増せば、食欲も失せてしまいますね。その結果必要な栄養やエネルギーが摂れなくなり、疲れやすくなったり病気になりやすくなったりします。また、栄養不足やエネルギー不足は脳への供給も滞りがちになり、集中力やパフォーマンスの低下にもつながります。

消化不良

痛みのある歯を避けて食事をしていると噛み合わせが悪くなり、食物を細かく出来なくなります。歯は食物を細かく砕いたりすり潰したりして形をなくし、消化しやすくするという役割がありますが、噛み合わせが悪く食べたものを十分に細かく出来ないと、胃で吸収できずに消化不良を起こしてしまうのです。

肩こり

肩こり

歯の土台となる顎は首から下の骨につながっていますが、虫歯が原因で片方の歯だけで噛んでいると、かみ合わせのバランスが悪化します。かみ合わせのバランスの悪さは全身の骨のバランスにも及ぶので姿勢が悪くなり、結果として肩こりや腰痛などにつながってしまうのです。

頭痛

詰め物の下の虫歯は気づきにくく、かなり下まで到達してしまっている場合があります。すると歯の痛みだけでなく、顔や頭にも痛みを感じるようになってしまうことがあるのです。神経は体中に張り巡らされていますが、歯は頭部に近いため、虫歯がひどくなると頭痛が起きやすくなります。

虫歯予防のための7つの習慣

虫歯になると、歯だけでなく全身の健康にも大きく影響を及ぼします。虫歯を予防するには、以下の7つの習慣がおすすめです。

1.定期的にメンテナンスを受ける

治療

歯に詰め物をする際に神経を抜いていると、虫歯に気づくのが遅れます。そのため詰め物をした歯は、天然の歯以上に丁寧にケアすることが大切です。日頃からのセルフケアはもちろんですが、歯医者さんでのプロケアを行うと、専門機器を使ってしっかりとクリーニングを行える他、早期に変化に気づくことができます。二次う蝕を未然に防ぐには、半年に1回程度の定期的なメンテナンスを行うのがおすすめです。

2.歯磨きプラス歯間磨き

歯磨きは虫歯予防の基本中の基本ですが、通常の歯ブラシのみでは歯全体の60%程度しか磨くことができないと言われています。そのため、歯間ブラシデンタルフロスなどを併用して歯磨きをすることが、歯磨き効果を高めるポイントです。歯ブラシや補助的な歯ブラシの選び方は、こちらで詳しく説明しています。ぜひ併せてお読みください。

【歯医者さん監修】正しい歯ブラシの選び方と歯磨きの仕方

3.寝る前には特に丁寧に歯磨きをする

歯磨きは毎食後にすると良いですが、実は寝る前の歯磨きは1日のうちでも特に重要です。というのも、口内細菌がもっとも増殖するのは就寝中だからです。日中の起きている時間は会話や飲食などで唾液が分泌されやすく、口内にも唾液が行き渡りやすくなっています。

唾液には抗菌・殺菌作用や口内を中性のpH値に保って虫歯菌の活動を抑制する働きがあります。しかし、就寝中は口の活動が行われず、就寝中は体の水分が奪われるため唾液量も少なくなることから、唾液の自浄作用が十分に行われません。就寝中の細菌の増殖を防ぐためには、就寝前にできるだけ寝る前の歯磨きを丁寧にすることが重要なのです。

4.マウスウォッシュを使用する

マウスウォッシュには様々な種類がありますが、「医薬部外品」「薬用」のマウスウォッシュには抗菌・殺菌作用のある成分が配合されています。これらのマウスウォッシュを歯磨き後に用いれば、歯をコーティングして抗菌し、口内のきれいな状態を持続させることができます。

虫歯予防でマウスウォッシュを選ぶなら洗口液と液体歯磨きどっち?

5.歯ごたえのあるものを食べる

食品には、清掃性食品と呼ばれる歯をきれいにする食物があります。清掃性食品は主に歯ごたえのある食物で、食物に含まれる食物繊維が噛む度に歯の表面をきれいにしくれます。

代表的なのはレタス、ごぼう、ニンジン、レンコン、リンゴ、パイナップルなどです。食事の時に漬物や生野菜サラダなどを食べると、自然に清掃性食品を多く摂ることができます。

6.キシリトールガムを噛む

ガムは噛むと顎を動かして唾液腺を刺激しますが、特におすすめなのはキシリトールガムです。キシリトールは細菌が分解できない甘味料なので、虫歯になる心配がありません。ただし、キシリトール配合と書いてあっても他にも甘味料が使われている場合には虫歯になる可能性があるため、キシリトール100%以外のガムは注意が必要です。

7.歯ぎしりや食いしばりをやめる

歯ぎしりや歯を食いしばる癖のある人は、できるだけ早めに改善しましょう。歯ぎしりや食いしばりは詰め物の下の歯にもダメージを与えます。また、健康な歯の表面も傷つけてエナメル質が剥がれやすいです。ひどくなるとエナメル質がなくなって象牙質がむき出しになり、虫歯でなくても痛むことがあります。

歯の詰め物と虫歯予防のまとめ

歯の詰め物は、時間が経過するほど劣化が起こり、二次う蝕になっている可能性があります。二次う蝕は歯の内部で起こるため気づきにくく、違和感や痛みが起こるくらいの頃にはかなり症状が進んでいる場合があります。

二次う蝕を防ぐには、以下の項目を習慣づけるのがおすすめです。

    • 定期的なメンテナンス
    • 歯磨きプラス歯間磨き
    • 寝る前の丁寧な歯磨き
    • マウスウォッシュの使用
    • 積極的に清掃性食品を摂る
    • キシリトールガムを噛む
    • 歯ぎしりや食いしばりの改善

虫歯の症状が進むと全身に様々な弊害が起こり、日常生活に支障をきたすこともあるため、放置しておくと大変です。気になる人は、一度歯医者さんに行って検査してもらうことをおすすめします。