銀歯の下で虫歯が再発!?昔の治療跡が虫歯になる3つの原因と予防・対策法

お口の中にある銀歯は、「もともと虫歯だったけれど、今は詰めたり被せたりして完治しているから心配ない」と思っていませんか?
実は、治療が完了した銀歯は、二度と虫歯にならないわけではないのです。
銀歯の下で、いつのまにか虫歯が再発して広がっていることもあります。そうなってしまっても、なかなか気付くことができないので、銀歯は厄介です。
今回は、銀歯の下で虫歯が再発しやすい原因と予防法、そして予防していても銀歯の下が虫歯になってしまったときの対処法について解説します。
- 銀歯は、虫歯の治療が終わって完治した状態だと思っている。
- 銀歯の下で、虫歯が再発することがあるって本当?
- 銀歯は治療が完了しているのに、どうして再発するのか知りたい。
- 銀歯の下で虫歯ができるのを予防したい。その方法を知りたい。
- 銀歯を白い歯に替えるなら、どんな素材があるかを知りたい。
銀歯の下で虫歯が再発しやすいのは、なぜ?

ええっ?銀歯の下で虫歯が再発!?銀歯でフタをしているのに、そんなことがあるんですか?

そうですね。珍しいことではないですね。
ううーん、そんな怖ろしいことが起こるんですか…。銀歯を被せたら、それで虫歯は完全に治るのだと思っていましたよ…。

治療した直後は問題なかったのだと思いますよ。
え?と、いいますと…?
銀歯を被せた下は、自分自身の歯です。
銀歯の治療をしてから時間が経つと、とんでもないことが起こっている可能性があります。
それは、見えない銀歯の下での虫歯の再発です。何らかの理由で、銀歯の下に虫歯菌が入り込んで、虫歯が進行していることがあるのです。
銀歯そのものが劣化するから
銀歯は頑丈な金属でできていますが、口の中という過酷な環境に連日さらされているため、年月が経つと劣化を免れません。
唾液や水分に触れると、イオン化して溶け出すことがあります。差し歯の土台に金属を使っていると歯ぐきの境い目が黒ずみを起こすことがあります。
また、銀歯が原因で金属アレルギーを発症したという人もいます。
長年に渡って原因不明の体調不良に悩まされていて、銀歯を白い歯に変えたら体調がよくなったというケースも珍しくありません。
歯との間に隙間ができるから
治療をした当時は、被せ物と天然歯の間がピッタリ隙間なく治療できていても、年月が経過すると隙間ができてくることがあります。
顔や身体の形も、年齢を重ねると変化していきますね。それと同じで、口の中も加齢とともに様変わりします。
当時きちんと治療ができていたとしても、経年による変化によって治療跡に隙間がでてくることがあるのです。
同時に、歯と被せ物をくっつけていた歯科用セメントの接着力が落ちることもあります。
そこから虫歯菌が入り込むと、銀歯の下でいつの間にか虫歯が広がってしまいます。
銀歯の下で気付きにくいから
銀歯を詰めたり被せたりしていると、隙間から虫歯菌が入り込んで銀歯の下で虫歯が再発していたとしても、なかなか気付くことができません。
また、銀歯で処置を行っている治療跡の場合は、神経を抜いていることもあるため、虫歯が再発しても痛みなどの自覚症状が出にくく、発見が遅れるケースが多くなります。
銀歯の下で虫歯ができるのを防ぐ方法は?

なるほどー、銀歯の下の虫歯は、なかなかやっかいですな。再発を防ぐには、どうすればいいんですかね?

歯科で定期検診を受けるといいですね。かかりつけの歯科で定期検診を受けるようにすれば、治療跡の経過に異変があると、すぐに気付けますよ。
ほほーう、それなら早期発見できそうですね。
定期検診に通う
銀歯の下が虫歯になっていても、自分ではなかなか気付くことができません。定期検診に通って、歯医者さんのチェックを受けましょう。
現在では、レーザーを使用した虫歯探知機を備えている歯科医院もあります。
この装置を備えていれば、レントゲンを撮らなくても、銀歯の中に潜む虫歯を早期発見することが可能です。
銀歯をセラミックに変える
銀歯の詰め物・被せ物の治療を受けてから年月が経過しているなら、セラミックの白い歯に変えるのも、おすすめの方法です。
セラミックは汚れが付きにくく、透明感があるので、天然歯になじんで見た目がとても自然です。銀歯のように「笑ったり喋ったりしたときに周りの人に見えてしまうのでは…?」という心配もありません。
最近は、金属アレルギーが気になる人が、銀歯をセラミックに変える治療を行うケースも増えています。
銀歯を白い歯につけかえるなら?

ほう…最近は銀歯を白い歯に変えてしまう人も多いんですな。

そうですね。銀歯のリスクに注目が集まっています。海外の歯科医療の先進国で銀歯を採用しているところは、ほぼありませんしね。
ほほーう、では白い歯に変える場合、どんなものがありますかね?

歯科用プラスチックから、人工ダイヤモンドと同じ成分でできたジルコニアまで、多彩に揃っていますよ。
歯科用プラスチック
歯科の治療に使われるプラスチックはレジンと呼ばれていて、歯科素材の中でも健康保険の適用範囲内で使えるため比較的リーズナブルです。
天然の歯をあまりたくさん削らずに治療できるため、治療にかかる期間が短いのも魅力です。
ただしセラミックに比べると、見た目の美しさや耐久性には劣ります。
4~5年くらいで変色や変形が起こることがありますので、長持ちさせるために、定期検診&メンテナンスをしっかりと行いましょう。
セラミック
セラミックは歯科用の強度を持つ陶器ですので、見た目の美しさが素晴らしく、自分の歯が蘇ったかのような自然な治療ができます。
経年劣化しにくいので長持ちしますが、保険適用外なので、治療費はやや高めです。
ただし、プラスチック素材が劣化して何回も治療しなおしになる可能性を考えると、始めからセラミックを選んでおくメリットは大きいでしょう。
ハイブリッドセラミック
レジンとセラミックを混ぜたハイブリッドセラミック(ハイブリッドレジン)なら、少しお手頃な費用で治療することができます。
セラミックが混合されている分、プラスチックよりも高い強度や審美性を備えています。
歯科の最新設備の中には、ハイブリッドセラミックを使った被せ物や詰め物を、歯科技工所を介さず院内で、しかも即日に製作できる機器があります。
設備投資に熱心な歯科医院では、いち早く導入しているところもあります。
ジルコニア
ジルコニアは、人工ダイヤモンドともいわれている素材で、セラミックの中でも圧倒的に丈夫です。天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりに加工できるため、審美歯科の素材として重宝されています。
銀歯の下で虫歯を再発させないために

うーん、これは絶対、定期検診に行かなければなりませんな。

そうですね。銀歯の下で、知らず知らずのうちに虫歯が再発するリスクが高いですからね。
昔入れた銀歯、既に溶け出してるかもしれませんから、白い歯に替えることも検討してみます。

担当の歯医者さんとよく話し合って、ご自身のお口に合ったいい方法を選んでくださいね。
- 虫歯を治療して詰め物・被せ物を着けた銀歯は、再発することがある。
- 銀歯の下で虫歯が再発しないように、定期検診に通うことが大切。
- 銀歯の寿命は永久ではない。過酷な環境の口内では経年劣化しやすい。
- 銀歯の下で虫歯が再発していても気付きにくいため、発見が遅れやすい。
- 銀歯を白い歯に替える人が増加中。白い歯科素材には多彩な種類がある。