知覚過敏になる前に!自分でできる6つの予防と対策

冷たいものや熱いものが歯に滲みる…それは、知覚過敏かもしれません。しかし、症状がひどくなる前に自分でできることがあります。ここでは医師監修の元、知覚過敏を予防する6つの方法を説明します。知覚過敏を疑っているなら、まずは読んでみてください。
- 知覚過敏が怖い!なりたくない。
- 知覚過敏を予防する方法が知りたい。
- 対策で知覚過敏にならずに済むなら早いうちに実行したいと思っている。
- 知覚過敏のメカニズムを知りたい。
知覚過敏6つの予防と対策方法
自分でできる知覚過敏の予防と対策は、以下の6つです。
1.有効成分配合の歯磨き粉でケアする

市販の「知覚過敏用」の歯磨き粉はたくさんありますが、どれを選べばいいか迷ってしまう人もいるでしょう。そんな時は、以下の有効成分が入っているものがおすすめです。
硝酸カリウム | 歯の表面にバリアを作る成分 |
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乳酸アルミニウム | 外部の刺激から守る成分 |
リン酸カルシウム | 歯の元になる成分 |
フッ素 | 歯の石灰化を促す成分 |
最近「高濃度フッ素」ってよく見かけますよね。

そうですね。フッ素1000ppm以上が配合されている歯磨きを選べば間違いありません。
2.歯磨きの仕方を見直す

強い力で歯磨きをすると、歯や歯茎を痛めて歯茎下がりの原因になります。歯ブラシはエンピツを持つ要領で、人差し指と親指で軽く持ち、力を入れずに磨きましょう。特に歯茎下がりが気になる場合は、歯と歯茎の境目に歯ブラシを45度に当て、細かく動かすように磨くのがおすすめです(目安は2mm程度ずつ)。
歯ブラシの毛先ってそんなに尖ってないですよね?

はい。ただし、ゴシゴシやると歯磨きのたびに圧がかかるので、ちょっとずつ歯の表面が薄くなってしまうんです。
適当にやってると怖いんですね。
3.歯周病ケアをする

歯周病にかかると、歯茎が下がり歯の象牙質が露出しやすくなります。歯周病を放置しておくと、露出部分がどんどん大きくなり、知覚過敏の度合いもひどくなります。歯周病がある人は歯科医院で治療をし、自宅でも常に口内の清潔を保って症状を食い止めることで、知覚過敏の進行も止めることができるでしょう。
歯周病と知覚過敏でダブルの痛み…!
4.歯科医院の定期検診を活用する

日頃から定期的に歯科医院の検診を受けていると、知覚過敏になる前に歯や歯茎のちょっとした異変に気づくことができます。歯に滲みるようなことがあってもすぐに相談できるので、早期に対応することができるでしょう。
定期検診って具体的に何をするんですか?

良い質問ですね。お口の中の点検やクリーニング、歯磨き指導などを行います。
5.酸っぱい飲食物を継続して食べない

なんで酸っぱいものを食べちゃいけないんですか?

いけないということはありません。頻繁に摂るのがよくないんです。
レモンや酢を使った飲食物を摂った後に放置しておくと、酸で歯を溶かしてしまいます。これを酸蝕歯といいます。いつまでも酸が口の中に残っている状態は酸蝕歯を誘引します。また、糖分が含まれているものも危険です。糖分は口内を酸性に傾けさせるので、やはり歯を溶かしやすくしてしまうからです。
酸蝕歯は、酸っぱいものや甘いものを食べたり飲んだりした後、すぐに水を飲んだり口の中をゆすぐことで回避できます。
6.歯ぎしりや食いしばりを治す

歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は要注意です。歯ぎしりや食いしばりで歯にかかる力は、体重の2倍以上と言われています。非常に強い力が継続してかかると、歯や歯の周辺が過剰な圧力を受けて少しずつ痩せていきます。また、歯の咬み合わせ部分がすり減ることによっても、知覚過敏が起こってしまうのです。
自覚症状がある人は、すぐに治しましょう。食いしばりは、力を入れる時や集中している時などに起こります。歯ぎしりは、寝ている間に癖が出ている人もいるので、同居している家族などに歯ぎしりをしていないかどうか確認してもらいましょう。
マウスピースも売ってますよね。

市販のものは歯並びを悪くする可能性があるので、歯医者さんで相談するのがおすすめです。
えー!知りませんでした。
知覚過敏が発生する2つの原因とは

知覚過敏が起こる原因は、大きく2つ考えられます。
歯のエナメル質が薄くなる
1つは、歯の表面のエナメル質が薄くなっていることです。エナメル質はごく薄い膜ですが、通常はこれにより、歯が傷つかないように守られています。エナメル質はとても硬いですが、酸には勝てません。エナメル質が酸によって溶かされて薄くなると、外部からの刺激に敏感になり痛みを感じるようになります。
歯のエナメル質が薄くなる原因は、主に口内細菌が糖分を餌にして口内を酸性にすることです。エナメル質が溶けたところから細菌が歯の内部に入り込むと、虫歯になります。
知覚過敏だけだってかなり痛いのに、そのうえ虫歯になるなんて、想像しただけで辛いです...。

そのためにも、食べたあとの歯磨きは重要なんですよ。
歯ぐきが下がり歯の根元がむき出しになる
通常、歯茎から出ている歯の上の部分は、表面のエナメル質で守られています。しかし、歯茎下がりなどで本来なら歯茎の下にある部分が露出すると、外部からの刺激がダイレクトに伝わり、痛みを感じるのです。
歯茎下がりの原因は、歯周病による炎症のほか、加齢、間違った歯磨き、食いしばりなどです。
歯茎下がりってそんなに原因があったんですね。
手遅れになる前になるべく早く歯科医に相談しよう!
知覚過敏は、歯ぎしりや歯周病、虫歯等によって起こるため、歯や歯茎の異常を知らせる信号と言い換えることができます。放っておくと痛みがどんどん強くなるため、知覚過敏かなと思ったら、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

歯科医院では予防歯科を行っています。病気を未然に防ぐためにも、ぜひ受信してください。
- 有効成分配合の歯磨き粉でケアする
- 歯磨きの仕方を見直す
- 歯周病ケアをする
- 歯科医院の定期検診を活用する
- 酸っぱい飲食物を継続して食べない
- 歯ぎしりや食いしばりを治す
- 知覚過敏の原因はエナメル質が薄くなることと歯茎下がり