歯周病を予防する効果的なうがいの方法とおすすめのうがいアイテム

うがいは風邪やインフルエンザ、ウィルス性感染症などの予防として有効な手段です。しかし、歯周病予防にも良いことはあまり知られていません。うがいは適切な方法で行えば、歯周病の予防が期待できます。ここでは知られざるうがいのパワーと、歯周病予防に効果的なうがいのやり方をお伝えします。
- うがいで手軽に歯周病予防がしたいと思っている。
- うがいの効果とはどれほどのものか興味がある。
- 歯周病に効果的なうがいの方法を知りたい。
- 歯磨きできない時でも歯周病を予防できる方法が知りたい。
- 歯周病を予防するのに効果的なアイテムを知りたい。
知られざるうがいのパワー

うがいには、口内の食べカスや細菌を剥がして落とし、体外に排出して歯周病になりにくくするという役割があります。歯周病の原因は、飲食して口内が酸性に偏ることにより増殖する細菌と、その細菌がバイオフィルム(歯垢)を作り出すための材料となる食べカスです。ですので、うがいで歯周病の原因を取り除いてしまえば、歯周病を予防できます。
また、口の中にたえずある唾液には殺菌・抗菌作用のある「リゾチーム」や、細菌に対抗する免疫物質「免疫グロブリン」などが含まれています。うがいで細菌や食べカスを除去した後、潤った口の中に自然に湧いてくる唾液によって口内は歯周病から守られるのです。
知らなかったなぁ!

やり方によっては水だけのうがいでもかなり効果があるんです。
歯周病が予防できるうがいのやり方

有効なうがいのやり方は至ってシンプルです。用意するものはコップと水だけ。うがいで強い水圧を作り出し、細菌や食べカスを剥がします。
- コップに水を30mlほど入れる
- 口に含み、ブクブクうがいの要領で水を大きく動かす
- まずは上の歯の裏に水をぶつけるように、10回程度
- 一度水を吐き出す
- 再び同量の水をコップに入れ、今度は下の歯の裏に行う
- 左右の歯も同様に、1〜4を行う
簡単だなぁ。やってみたいなぁ!
歯周病予防に効果的なうがいアイテム

薬用成分とかのアイテムでやったらもっと効果があるんじゃないかなぁ。

その通り。有効成分がうがいの効果をよりアップしてくれます。
ここでは、うがいの歯周病予防をより強力にするためのアイテムをご紹介します。
おすすめのマウスウォッシュ・洗口剤

コンクールFは子どもでも使えるので、家族全員で使えます。
マウスや洗口剤はたくさん市販されていますが、中でもバイオフィルムの内部に浸透して殺菌するIPMP、バイオフィルムの表面に働きかけて殺菌するCPC、歯茎を引き締めるビタミンEなどが入っている製品がおすすめです。もっと詳しい成分は以下のページで紹介しています。
自然の力で歯周病予防する「ハーブチンキ」

自分で作るうがい薬としては、自然の植物で作る「ハーブチンキ」です。チンキとは植物などをアルコールで漬け込んだ液体のこと。植物の中には優れた殺菌・抗菌効果を含む種類があり、世界中の先住民が古くから使っていたり、ヨーロッパでは民間療法として各家庭で使用されたりしています。
- 殺菌抗菌:クローブ、セージ、ローレル、カモミールなど
- 歯茎を引き締める:クローブ、セージ
- 口臭予防:ペパーミント、レモンバーム、ローズなど
これも作ってみたいなぁ!

下のページで作り方を紹介していますよ。
歯医者さんも使う「高濃度次亜塩素酸水」

高濃度次亜塩素酸水って、歯医者さんでしか使えなかったんじゃなかったかなぁ。

さすがキリンさん。よく知ってますね。
高濃度次亜塩素酸水は、歯医者さん専用のうがい装置で扱う殺菌効果の高い水です(すべての歯科で導入しているわけではありません)。高濃度次亜塩素酸水は掃除や洗浄の目的で業務用でも取り扱われていますが、体にも入っている成分でできているためお口の中にも使うことができます。歯周病の他ウィルス性の感染症にも効果的です。
インターネットでも買うことができますが、工業用はうがいには使えないので、「経口可能」「うがい用」などの記載があるかどうかをよく確認してください。また、用量用法を守って使いましょう。
歯周病はなぜできる?

そもそも歯周病の原因は、細菌の中の悪玉菌です。口の中には500種類以上もの常在菌がおり、善玉菌と悪玉菌が同居しています。口内のpH値は中性に保たれるようになっていますが、酸性に傾くと悪玉菌が活発に活動して歯と歯ぐきの間に炎症を引き起こします。これが歯周病のはじまりです。一旦炎症が起きると細菌はそこを拠点にどんどん増殖しようとします。
歯周病菌の好物は、食べカスに含まれる糖分、女性ホルモン(エストロゲン)、血液です。食事の後に食べカスが残っていると、細菌は酸性の物質を出して糖分を分解し、バイオフィルムを作り出します。また、ホルモンバランスが乱れる思春期や月経時・妊娠出産・更年期には歯周病になりやすくなります。これらの状態で歯ぐきに炎症が起き、腫れて出血するとますます歯周病の症状が加速します。
細菌が酸性っぽい口の中で活発になるのは細菌自身が酸性の物質を出すからかぁ!

その通りです。だから、食事の後は歯磨きやうがいで食べカスを除去するのが必要なんです。
うがいで手軽に歯周病を予防しよう
うがいは食事の後の食べカスや細菌などを剥がし、水と一緒に体の外に出せる有効な方法です。口内を清潔に保てば歯周病予防につながります。うがいは歯磨きの代わりにはなりませんが、やるとやらないとでは格段の差が出てきます。歯磨きができない場所でも洗面所さえあればうがいができますので、ぜひうがいの習慣をつけて歯周病を予防しましょう。
- うがいは歯周病の原因となる汚れを剥がして落とすことができる
- おすすめは高速水うがい
- 薬用マウスウォッシュを使うとさらに効果アップ!
- 殺菌ハーブチンキでうがいをするのも良い
- 高濃度次亜塩素酸水を使う場合は使用に注意する
- 歯周病は細菌が歯ぐきに炎症を起こすことで発生する