やめたい!歯医者の定期検診。虫歯予防に歯のクリーニングって必要?

やめたい!歯医者の定期検診。虫歯予防に歯のクリーニングって必要?

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鈴木志帆美先生
鈴木 志帆美 先生
専門:小児歯科・歯内療法
2015年 神奈川歯科大学卒業
「虫歯の治療が終わったら、通院から解放される!」と思ったら、「次からは定期検診とクリーニングにお越しください」と言われてしまった…(どうしても歯医者の定期検診に通わないとダメ?正直めんどくさい)…そんな風に思ったことがある人は、実は少なくないようです。

それでも定期検診に行く人がいるのはなぜでしょうか?

確かに、欧米では子供のころから予防歯科に通うのはあたりまえのことで、歯を清潔に保ち、口臭予防をするのは社会人として欠かせない身だしなみの基本とされています。

ここでは定期検診を利用する理由と、実際に定期検診や歯のクリーニングでどんなことが行われるのか、それはどうして必要なのかとうことを解説していきます。
INDEX
  1. 虫歯予防に定期検診&クリーニングが必要な理由とは?
    1. セルフケアでは磨き残しが20%~40%
    2. 歯が悪くなると治療費が高くつくから
    3. 口臭ケアもできるから安心
    4. 美容院には通うのに?歯医者も同じでは
  2. クリーニングって何をするの?
    1. 口腔内検査、歯垢の染め出し、歯磨き指導
    2. スケーリングで歯垢・歯石をキレイに除去
    3. PMTCでツルツルに磨き上げてコーティング
    4. シ-ラント、フッ素塗布で虫歯予防
  3. 3カ月に1度は定期健診を受けよう!

虫歯予防に定期検診&クリーニングが必要な理由とは?

    • 定期検診を敬遠する人の声…「忙しくて時間がないから」「お金がかかるから」「歯医者が苦手だから」
    • 定期検診に通っている人の声…「歯を悪くすると費用がかさむから」「早期発見したほうが治療に時間がかからないから」
よく聞いてみると、定期検診を敬遠している人と利用している人は、歯医者が苦手ということ以外、まったく真逆のことを言っていることに気づきませんか?
定期検診を利用している人にとって、定期検診は、生涯にかかる「歯の治療費の節約になる」「通院時間が少なくて済む」など、メリットが大きいものと考えていることがわかります。

たしかに、健康保険適用内の定期検診は、1回につき約2000円~3000円です。
もし虫歯がとことんまで悪化すれば、根幹治療のために何回も通院⇒数年後に虫歯が再発⇒抜歯⇒インプラントで補う、といった治療を行うことにもなりかねません。そうすると、治療費は20万円~300万円台まで大きく跳ね上がります。
長い目で見ると、定期検診に通った方がお得という人の気持ちがわかりますね。

では、実際に定期検診やクリーニングではどんなことを行うのか、本当に虫歯が予防できるのか、という点についても解説していきます。

セルフケアでは磨き残しが20%~40%

歯は、人によって生え方がさまざまで、汚れがたまりやすい場所も違います。自分なりの磨き方でセルフケアをしていると、どんなに丁寧に磨いている人でも、磨き残しが毎回20~40%あります。
お口の中には歯ブラシでは届かない場所があるので、どうしても磨き残しゼロにすることは不可能なのです。
例えば、歯と歯ぐきの間を歯周ポケットと呼びますが、その奥深くに歯垢や歯石が溜まっていても、歯ブラシでは取り除けません。歯科医院にある専門的な器具で、国家資格を持つ歯科衛生士がキレイに掃除します。

歯が悪くなると治療費が高くつくから

欧米では歯を悪くすると高額の治療費がかかるということもあって、予防歯科が浸透しています。子どものころから歯科医院へ通うのはあたりまえですし、矯正治療を行うのは保護者の責任とされているため、大人になる前に矯正が終わっているのが普通です。

矯正治療は、見た目がきれいになるだけではなく、歯を磨きやすくなるので虫歯予防にも高い効果があります。
その点、日本では保険診療で虫歯治療を比較的簡単に行えるため、予防への意識が浸透し辛いのが実情です。

それでも歯が悪くなってから治療をすると、予防歯科に通っているよりも生涯でかかる治療費が高額になるのです。
高齢になって自分の歯があまり残っていなければ、入れ歯や義歯で機能を補う必要があります。保険適用のものには使える材質や治療時間に制限があるため、満足いく噛み心地や装着感にこだわることが、ほぼできません。
インプラントはもちろん、ほとんどのケースで保険は適用されません
自費診療で義歯をつくることになって、車が買えるほどの費用でインプラントを入れることになるかもしれないのです。

口臭ケアもできるから安心

定期検診でチェックされるのは、治療の経過や新しい虫歯ができていないか、ということだけに留まらず、口臭のチェックも行われます。口臭が、歯周病や虫歯など、お口の病気を原因としている場合もあるからです。
仕事でもプライベートでも、人と話す時に口臭は気になります。自分ではなかなか気づけないところなので、定期的にケアしてもらえるのは安心です。

美容院には通うのに?歯医者も同じでは

身だしなみのために、定期的に美容院や理髪店には通います。社会人として当たり前の配慮です。
日本ではまだオーラルケアの考え方が浸透していないですが、歯も同じ。白い歯や爽やかな口臭は、清潔な印象を与えますから、コミュニケーションを円滑にする上で非常に重要なポイントとなります。
笑顔になった前歯が虫歯で黒くなっていたりしたら、気になって商談もスムーズに進まないかもしれません。
定期検診とクリーニングに通う人は、歯を健康にきれいに保つことのメリットをよく心得ているのです。

クリーニングって何をするの?

歯科医院では、国家資格を持った専門家によるクリーニングを受けることができます。毎日の歯磨きでは落とすことのできない場所に溜まった歯垢を掻き出し、きれいに清掃できる満足度の高いプロケアです。
検査とクリーニングの内容は、お口の状態によって変わりますので、あくまで一例を紹介します。

口腔内検査、歯垢の染め出し、歯磨き指導

虫歯予防のために行うクリーニングの目的は、お口の中の虫歯菌を減らすこと。
虫歯菌の塊ともいえる歯垢を、できるかぎりゼロに近いところまで取り除きます。まずはそのために、お口の状況をチェックします。
染め出し剤などを使って、ご自身のいつもの歯磨きで磨き残している場所を特定し、歯磨きができていないところを自覚して効果的に磨けるように指導を受けます。重点的に磨く場所や汚れがたまりやすいところが解りますので、歯磨きを効果的に行えるようになります

スケーリングで歯垢・歯石をキレイに除去

スケーラーという専用の器具を使って、歯垢が硬くなった歯石を取り除いていきます。歯垢は8日間くらいで歯石化するのですが、そうなってしまったら歯磨きでは落とせません。

PMTCでツルツルに磨き上げてコーティング

専門的な器械を使って歯をきれいに磨き上げます。ちょっとした着色汚れも落とせるので、透明感のある白い歯が蘇ります。
仕上がりは、つるつるになって、着色汚れや歯垢がつきにくくなります。

シ-ラント、フッ素塗布で虫歯予防

子どもの生えたての永久歯には、噛み合わせの部分に深い溝があるので、そこから虫歯になりやすいという特徴があります。シーラントは、その溝を、あらかじめ歯科素材を流し込んで埋めてしまうという虫歯予防の方法です。
そして、高濃度のフッ素を歯の表面に施し、歯質強化に役立てます。フッ素塗布は、大人にもおすすめの虫歯予防の方法です。

3カ月に1度は定期健診を受けよう!

お口の状態にもよりますが、一般的には3カ月に1回、場合によっては1カ月に1回、定期検診&クリーニングを受けるのがおすすめです。
非常にお口の環境が良くなれば、半年に1回でもOKの人もいます。マメにメンテナンスされたい方は、毎月通うこともできます。
定期検診のスケジュールは、歯科医師の診断を元に、適切な頻度を提案されますので、希望があれば相談してみるとよいでしょう。