この口臭って胃からの臭い?なかなか治らない胃が原因の口臭の改善法

「歯磨きしても口臭が治らない。もしかして胃が原因?」
と悩んでいませんか?
口臭の多くは歯周病や舌苔ですが、中には胃腸の不調からくる口臭もあります。
ここでは、胃からくる口臭について、原因や改善方法をご紹介します。胃が原因で口臭がきつくなっていると思っている人は、要チェックですよ。
- 以前から口臭が気になり、胃が原因ではないかと思っている
- 歯磨きしても口臭や舌苔が改善しない。
- 舌に白くて分厚い舌苔があるが、胃が原因だと疑っている
- 口臭をなくすために胃を改善したい
- 歯医者に行くのが恥ずかしい。なんとか自力で治したい
1. 胃が原因の口臭になるのはこんな人

以下は、胃が原因で口臭が起こりやすい人の性質や生活習慣のチェックリストです。あなたはいくつ当てはまりますか?
- 激辛料理が好き
- 味つけしてある料理にも、ほぼ醤油やソースをかける
- 揚げ物など油ものが好き
- 食事に肉が入っていないと食べた気がしない
- こってり系やガッツリ系の料理が好き
- アルコールが好き
- つい食べ過ぎたり飲みすぎたりしてしまう
- ストレスを感じやすい
- ストレス解消は大食い
- お腹にガスが溜まりやすい
- 入浴はほぼシャワーのみ
- 食べてもすぐお腹が空く
- 喉が乾きやすい
- 口の中が粘る
上記のチェックリストで半数以上当てはまるものがあれば、胃から口臭が起きやすいタイプです。

ぶたさんはどうでしたか?

あー、半分以上当てはまります。

では、これから一緒に原因や対策を見ていきましょうね。

自分で改善できるといいですなあ。
2. 胃からくる口臭の原因
胃からくる口臭は、以下のようなことが原因となっています。
- 胃腸が弱まり肺から口臭が出る
- 暴飲暴食で胃熱が発生している
- 口内トラブルが胃からの口臭をさらに悪化させる
ひとつずつ詳しく説明してきますね。
2-1. 胃腸が弱まり肺から口臭が出る

胃腸が弱まるとうまく消化できないので、食べた物が腸の中に長くとどまって腐敗し、発酵がはじまります。発酵が続くとやがてガスが発生します。このガスが悪臭なのですが、ガスは血管に溶けて肺に回るので、息を吐いた時に便のような臭いがしてしまうのです。

胃が臭ってるわけではなくて、肺からの臭いだったんですね!

腸内ガスの多くは肺に流れ込みますが、全身に回るので皮膚から毛穴を通しても少しずつ出ているんですよ。

え!ということは、知らないうちに体も臭ってる可能性があるんですね…。
2-2. 暴飲暴食で胃熱が発生している

東洋医学では、胃熱という言葉があります。暴飲暴食や刺激物、味の濃いものを摂りすぎると胃が熱を持って口臭が発生するという考え方です。胃熱が生じると唾液量が少なくなり、さらに口臭を強くします。

これは耳が痛いですなあ。

ぶたさんは味の濃いものや激辛が好きなんですか?

味の濃いものとか揚げ物が好きなんですよね。
2-3. 口内トラブルが胃からの口臭をさらに悪化させる

口内トラブルがあると、胃腸からの口臭はさらに悪化します。虫歯や歯周病は独特の悪臭があり、悪化すると膿なども発生してかなり強烈です。

これは嬉しくない相乗効果ですねえ。

歯周病だけでもかなりの悪臭なので、胃腸の口臭と混ざると人から病院を勧められるレベルですよ。
3. 胃からの口臭を増大させる口内トラブルの種類
胃からの口臭をさらに強めてしまう口内トラブルには、どのような種類があるのか、詳しく説明していきましょう。
3-1. 歯周病

歯周病は、30代後半から40%以上の人がかかっているというデータがあります。以下は歯肉炎の調査ですが、歯肉炎とは歯周病の初期症状のことです。

参考:厚生労働省 H28年歯科疾患実態調査結果の概要
胃腸が弱くなると、半数程度の人は歯周病と相まって、口臭が強くなることがわかりますね。

歯周病はどんな臭いなんですか?

卵や玉ねぎが腐った時のような臭いです。

それと便の臭いが混ざるなんて最悪ですね…。
3-2. 虫歯

虫歯に臭いがあるということはあまり知られていません。しかし、虫歯も歯周病と同じガスが発生し、強烈な臭いがあります。

口の中でガスが発生しているんですか?

そうなんです。揮発性硫黄化合物という種類の、高濃度になると毒ガスに分類されるガスですよ。

そんなものを口から出しているなんて危険ですな!

まあ、口の中に存在するくらいなので人に実害を及ぼすことはありませんが、それでも口臭が強いと気分を悪くさせてしまいますね。
3-3. 舌苔

舌の表面にこびりつく舌苔は、歯周病と同じ細菌や、粘膜が剥がれた汚れなどの塊です。

つまり、老廃物と細菌の塊ということですか?

そのとおりです。舌苔の臭いは歯周病より強いと言われていますよ。
3-4. 歯垢や歯石

歯についた食べカスは細菌のエサとなりますが、細菌が代謝することによってできるのが歯垢です。細菌は歯垢の中にも存在し、増殖しながら悪臭を放ち続けます。また、歯垢が石化した歯石も悪臭があります。

歯石にも臭いがあるなんて考えもしませんでしたよ。

そうですよね。歯垢や歯石は歯周病の元になるし、悪臭もあるので定期的に除去するのがおすすめですよ。
4. 胃からの口臭を改善する3つの方法
胃からの口臭を改善するには、以下の3つの方法があります。
4-1. 食生活を改善する

胃熱の原因となる味の濃いものや激辛料理、脂っこいものなどを控えること、食べすぎないことを意識すると、口臭改善の第一歩となります。

うーん、なかなか難しいですけど、頑張ってみます。

特に夜食を食べたり夜遅くに食事したりする場合は、胃に負担をかけてしまうがちなので、あっさりした軽めの食事にするといいですよ。

アルコールも夜食のカップ麺も控える…か。
4-2. 胃熱を下げる食べ物を食べる

食事を改善するとともに積極的に摂りたいのは、胃熱を下げる食べ物です。胃熱を下げる食べ物は、以下のようなものです。

夏に出回る食べ物が多いですな。

あ、そうなんです。夏は体の熱を下げる食材が採れるんですよ。お昼はお蕎麦などにするといいですね。
4-3. 口内トラブルを改善する

胃からの口臭を増長させる口内トラブルは、早急に改善しましょう。特に大人の虫歯や歯周病は、自覚症状がないまま静かに悪化していきます。取り返しがつかなくなる前に、一度歯医者にかかるのがおすすめです。
また、定期的に検診を受けると、以下のような口内トラブルを早期発見・改善ができます。
- 正しい歯磨き法ができていなくて歯垢がたまる
- 虫歯の治療跡の被せものの下で虫歯が再発する
- 根管治療跡で細菌感染が再発する
- 歯茎からの出血や腫れを放置して、歯周病が本格化する
- 全身疾患が原因で舌苔が生じる

口内トラブルが起こる原因は色々なんですね。

そうですね。忙しいとつい後回しにしがちなんですが、症状は確実に進行していくので早めに治療してほしいです。
結論!胃からの口臭は生活習慣や口内環境が関係している
胃からの口臭は、生活習慣が乱れて胃が弱り、口内環境の悪さが加わって悪化するということが分かりましたね。口内環境を改善するにはなるべく早く歯医者で治療をするのが一番ですが、生活習慣を見直すのは今日からできます。ぜひ、歯科で口内を改善しながら生活環境も整えて、胃からの口臭を撃退しましょう。
- 胃腸が弱まると肺からガスが口の上って口臭になる
- 暴飲暴食は胃熱を発生させる
- 激辛などの刺激物や油ものは胃熱を発生させる
- 口内トラブルが胃からの口臭をさらに悪化させる
- 口内トラブルには、虫歯、歯周病、舌苔、歯垢・歯石などがある
- 胃からの口臭を改善するには暴飲暴食や刺激物を控えること
- 胃熱を下げる食べ物も良い
- 口内トラブルを改善すれば、口臭を半減できる