【歯科医監修】本当に口臭予防ができる水うがいのコツと効果の秘密!

口臭は清涼感のあるメントールやレモンの香りなどがないと消せないと思っていませんか?実は、水でうがいをするだけでも効果があるのです。ただし、やり方には少しコツが必要です。この記事では、正しい水うがいのやり方と、なぜそのやり方でうがいをすると効果があるのかについて、説明していきます。
- 水うがいを実際に試したけどあまり効果が出なかった。
- 水うがいの正しい方法を知りたい。
- 水うがいって何かコツがあるの?と思っている。
- なぜ水でうがいするだけで口臭が予防できるのか疑問を持っている。
正しい水うがいの方法とコツ

正しい水うがいの方法は、ブクブクうがいを強い力でやるというイメージが分かりやすいと思います。そして、一度に口に含む水はごく少量でOKです。
- 水30mlほどを口に含む
- 含んだ水を、上の歯にぶつけるようにクチュクチュと動かす
- 一旦水を吐き出す
- 再び同量の水を含んで今度は下の歯にぶつけるように動かす
- 水を吐き出す
- 同様に、左と右も別々に行う
コツは音がするほど強く水を動かすこと、そしてできるだけ速く動かすことです。このことから高速水うがいなどとも呼ばれることがあります。
水うがいはお口周りの筋力アップにもつながります。歯磨きができない場所でも、水道があれば水うがいができる場合はけっこう多いものです。飲食後に水うがいをすれば、口臭予防と口周りのトレーニングを兼ねることができます。

ほうれい線防止のリフトアップにもいいんですよ。
ふむふむ。とても役に立ちますわ。
なぜ水うがいは口臭予防に効果があるの?

水うがいは、水圧を利用して口の中の細菌をはがして洗い流すからです。お口の中には常に唾液がありますが、この唾液こそ口臭を予防する優れた効果を持っています。唾液には、食事後などで口内に残った食べカスや、粘膜に付着した老廃物などを水分で流す働きがあるのです。
これを水圧で意識的にするのが水うがいです。水うがいは「毒出しうがい」として歯学博士の照山裕子医師に考案され、メディアなどに注目されました。

お口の中には意外と老廃物があるんです。
ふむふむ。それが口臭の原因のひとつなのですね。
こんなにある口臭の原因
口臭の原因は、他にも以下のようなものがあります。
- 食べ物の残留臭
- 歯垢や歯石からの臭い
- 舌苔の臭い
- 喉からの臭い
食べ物の残留臭とは、ニンニクやニラなど臭いの強い食べ物を食べた後、口内に残る臭いのことです。通常は時間が経てば自然に消えてなくなります。また、胃に入ると分解されるため、胃から臭いがすることはありません。
意外と盲点ですが、歯垢や歯石は独特な悪臭を発しています。歯垢は、細菌が食べカスを発酵・分解することで作られますが、その時に出るガスは卵が腐ったような強烈な臭いです。また、歯垢が固まったものが歯石ですが、歯垢も歯石も細菌の巣窟なので、やはり臭いがあります。 舌苔も細菌の塊で、歯垢と同じようなものです。舌には肉眼では見えないような細かい凹凸があり、細菌はそこを棲家にして増殖します。
喉からの臭いは、いわゆる「臭い玉(膿栓)」と呼ばれるものです。臭い玉は高熱を出した後など体調が悪い時にできるのですが、まるでドブのような強烈な臭いです。喉の奥にある扁桃は、ウィルスや細菌などが体内に入らないようにブロックする役割があります。扁桃に小さな落とし穴をたくさん作り出し、ウィルスや細菌を穴に落として喉より先に行かないようにするのです。この落とし穴にたまった細菌の塊などが、臭い玉というわけです。

臭い玉を自分で取ろうとする人がいますが、喉を傷つけるので耳鼻科などでとってもらいましょう。
ふむふむ。
口臭が起きにくくするための4つの知識
水うがいなど自発的な予防も大切ですが、日常の中で少し意識するだけで口臭が予防できることもあります。
1.口臭の原因は歯磨きだけではなくならない

実は、口内清掃は歯磨きだけでは不十分だとされています。口内には、歯ブラシが届きにくい場所がたくさんあるからです。奥歯の裏や歯と歯の間、歯と歯茎の間などです。これらの場所に細かい食べカスや歯垢が残っていると、菌はどんどん増殖して口臭の原因になります。
歯磨きをする際には、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。歯間ブラシはいくつかの形態があるので、汚れを取る場所に合わせて使いやすいものを選んでください。
また、歯磨きも正しい磨き方で行いましょう。
- 歯ブラシは柔らかく毛先が細いものを選ぶ
- 歯ブラシは軽く持ち、歯に押しつけない
- 歯の表面は直角にブラシをあてて磨く
- 歯の付け根には45度にあてて磨く
- 磨く時は振動を与えるように小刻みに動かす

特に効果的なのは夜寝る前です。丁寧に磨きましょう。
ふむふむ、そうですか。
2.動物性タンパク質は口臭を増大させる

食べカスにはタンパク質が含まれていて、細菌はタンパク質を分解して歯垢を作り出します。動物性タンパク質には硫黄成分が含まれており、細菌によって分解されると硫化水素という強い臭いを発するガスになります。これが口臭を引き起こすのです。
動物性タンパク質は体にとって重要な栄養素ですが、口内に残ると口臭の原因となります。肉をよく食べる人は特に、食後の歯磨きを徹底しましょう。
ふむふむ。気をつけないと。
3.口臭予防ができる食品がある

口臭予防ができる食品とは、清掃性食品です。平たくいえば、食物繊維を豊富に含んだ食品や酸っぱい食べ物です。食物繊維をたくさん含む食品は、食べる時に咀嚼の回数が多くなります。顎を動かすと顎周辺にある唾液腺が刺激されるので、唾液がたくさん出ます。また、食物繊維は口内の汚れをそぎ取り、名前通り清掃してくれるのです。
酸っぱい食べ物は、間接的に口内をきれいにします。酸っぱいものは唾液を多く出すので、唾液の自浄作用が働きやすくなるためです。

咀嚼ということでいうと、リンゴや生野菜、硬めに茹でた野菜などがおすすめです。
ふむふむ、そうですか。
4.腸内環境は口内環境に通ずる

腸内環境を整えると、口内環境にも良い影響を与えます。腸内環境が整うと体全体の免疫力が高まるからです。
腸内環境が悪いと消化しきれない食べ物が発酵して悪玉菌が増え、ガスが発生します。ガスは体内をめぐって息となって外に出され口臭となります。腸内環境を整えるには、食物繊維を多く含む食品が効果的ですが、なかでも緑黄色野菜には口内環境を整えるクロロフィルがたくさん含まれています。

ニンジンやパプリカ、サラダ用のほうれんそうなどがおすすめです。
ふむふむ。
水うがいで口臭を防ごう!
舌苔や歯垢は口臭の原因の上位とされるものです。水圧を利用して口内にこびりついた細菌や食べカスを取り除き、舌苔や歯垢を作らせないようにしましょう。

歯ブラシを携帯していなくても洗面所などがあればできますね。
そうですね。
- 正しい水うがいのコツは「水を勢いよく当てること」
- 正しく水うがいすれば細菌を除去できる
- 口臭の原因はひとつではない
- 口臭を予防するなら正しい歯磨きと舌磨き
- 動物性タンパク質は細菌のエサ
- 清掃性食品は食べるだけで口内の汚れが落ちる
- 腸内環境を整えれば口内環境も改善される