口臭予防はお茶なら簡単!口臭予防の効果があるお茶の成分・飲み方

「お茶を飲むことで、口臭予防できる」。そうだとすれば、とても簡単にできる口臭ケアだとは思いませんか?
口臭予防に気を付けている方なら、口臭ケア用のアイテムに「緑茶成分配合」などと記されていることに気づくはずです。実際にお茶には、口臭予防に効果的な成分が含まれているのです。
ふだん、何気なくお茶を口にしている方や「お茶はあまり飲まない」という方など、さまざまだと思いますが、口臭予防に効くという着眼点でお茶を見直してみてはいかがでしょうか?
今回は、口臭予防の効果があるお茶の成分や飲み方、注意点について紹介します。毎日飲むお茶で、手軽に口臭ケアを始めませんか?
- 口臭が気になる。簡単にできる口臭予防の方法があれば知りたい。
- お茶が口臭予防に効果的と聞いたけれど、本当?
- お茶をのんで口臭予防する方法を、具体的に知りたい。
- お茶で口臭予防できるとしたら、どんな成分が口臭に効くの?
- 口臭予防にいいなら、1日中お茶をがぶ飲みしていてもいいの?
お茶が口臭予防に効果的な理由とは?

先生、あたくしが子どものころ、祖母が“お茶でうがいをすると口のにおいが消えるよ”と言っていたのですが、お茶で口臭予防できるものですか?

はい。お茶には、さまざまな健康によい効果がありますが、口臭予防にもいいですよ。
やはりそうですか。どんなお茶でもいいのかしら…?

口臭予防には緑茶がいいですね。緑茶には煎茶、玉露、番茶、抹茶、ほうじ茶などがありますが、特に煎茶がおすすめです。
ふむふむ。そうですか。具体的にはどんな効果があるのか気になりますね。

では、お茶が口臭予防にどんな効果があるか、お伝えしますので下記をご覧ください。
殺菌効果がある

お茶には、殺菌作用があります。かなり薄めたお茶でも、食中毒の原因菌が殺菌されることがわかっています。風邪の予防に、お茶でうがいをするのもおすすめです。
におい成分を吸着する

緑茶には、においを吸着して消臭する作用があります。緑茶の中でも消臭のためには、特に煎茶が効能を期待できるでしょう。
お口がうるおう

お口の中が乾燥すると、口臭が強くなります。お茶を飲むことで口内がうるおい、唾液の分泌を促します。唾液には、天然の殺菌・抗菌成分が含まれているので、良質な唾液をたっぷり出すと口臭の予防ができます。
糖分が少ない

水分を補給することが、口臭予防にも健康にもよい影響をもたらします。水分の補給には、糖分が含まれない水やお茶が適しています。カロリーゼロの表示がされた飲料でも、表示義務のない100gあたり5kcalの糖分が含まれていることがありますので気を付けてください。
お茶に含まれる口臭予防に効果的な成分とは?

ふむふむ。お茶には殺菌効果や消臭作用があるのですね。どんな成分が効果を発揮するんでしょうか?

主に、カテキンやタンニンですね。虫歯予防に使われるフッ素も含まれています。
フッ素は聞いたことがありますよ。子どもの虫歯予防に歯医者さんで塗ってくれる、あのフッ素ですか?

その通りです。フッ素は虫歯予防に有効な成分ですので、歯磨き粉にも含まれています。それではお茶に含まれる口臭予防にいい成分を紹介しますね。下記をご覧ください。
カテキン・タンニン

お茶に含まれる口臭予防に有効な成分として、最も有名なのがカテキン(タンニン)です。
カテキンは、植物が自然界で身を守るために持っている成分ポリフェノールの一種です。
カテキンの殺菌・抗菌作用や、抗酸化作用は強力で、ある実験では普通に飲むお茶の20~40分の1程度の濃度に薄めたものでも、食中毒を起こすブドウ球菌やボツリヌス菌などの細菌を殺菌できることがわかっています。毒素を出して食中毒を起こすタイプの細菌には、毒素が体内の細胞を攻撃する力を抑えます。
またカテキンには、虫歯菌を死滅させるパワーもあるといわれていて、口臭の原因のひとつである虫歯の予防にも効果を発揮します。カテキンは、強い殺菌・消臭効果を活かして、口臭をいろいろな方向から予防できることがわかります。
クロロフィル(葉緑素)

お茶に含まれる緑の成分は、クロロフィルといって抗菌・消臭成分として、多くの口臭対策アイテムに配合されています。腸に蓄積した有害物質を排出する働きにも期待できるので、腸の中から息をクリアにする効果が期待できます。特にクロロフィルには、揮発性の鼻にツンとくる口臭の抑制する働きがあります。
お茶の中でも最もクロロフィルの含有量が多いのは玉露で、煎茶にも豊富です。
サポニン

お茶には、抗酸化力が強いサポニンも豊富です。身体を内側からサビつかせ、老化させていく活性酸素を除去し、若々しさを保つ作用があるので、口臭の予防にも効果的です。
抗菌・抗ウイルス・抗炎症作用があり、歯周病の進行を防ぐので、歯槽膿漏が原因の口臭の予防にも適しています。
フッ素
フッ素は、緑茶に豊富に含まれる口臭予防の有効成分です。
フッ素は、世界中で虫歯予防のために積極的に使用されています。海外には水道水にフッ素を添加することによって虫歯が大幅に改善できた、という多くの実績があります。「水道水フロリデーション」という、世界保健機関(WHO)、米国疾病管理予防センター(CDC) をはじめ、世界各国の歯科医師会からも推奨されている虫歯の予防法です。国際的な専門機関でも安全性を保証されていますが、日本ではまだ実現していません。
フッ素を多く含むお茶を日常的に摂取することで、フッ素の予防効果を得てみてはいかがでしょうか。
口臭予防に効果的なお茶の飲み方は?

お茶で口臭予防できることがわかりましたが、ペットボトルのお茶でもいいですか?やっぱり、急須で淹れたほうがいいのかしら。

やはり気になりますよね。では、口臭予防の効果を高めるお茶の飲み方を紹介しますね。
少しずつちびちびと飲む
口臭予防・口臭対策の効果を高めたい場合は、お茶をちびちびと少しずつ飲むのがおすすめです。ごくごく飲んでしまわず、口に含んで殺菌作用を存分に働かせましょう。
食後に飲む
口臭予防に効果的なお茶を飲むタイミングは、食後すぐです。もちろん、食事をしながら飲んでもいいですが、食後に口に含むように飲んで、お茶の抗菌効果で活発化する虫歯菌や歯周病菌の働きを抑えましょう。
ペットボトルより急須でいれたお茶
ペットボトルのお茶もいいですが、保存できるように加工されたお茶と違い、急須でいれたお茶には、豊富な栄養成分がそのまま残されています。
急須でお茶をいれるのはひと手間かかりますが、口臭予防の効果を上げるためにはおすすめです。外出時には、自宅でいれたお茶を水筒に入れて、持ち歩いてもいいですね。
要注意!お茶の飲み過ぎは逆効果

あたくし、これから飲物はお茶だけにします。口臭予防にもなりますからね。

お茶が口臭に効くからといって、飲みすぎてもいけないんですよ。
え、そうなんですか?口臭が気になるから1日中、お茶を飲み続けようと思っていましたが、だめなんですか?簡単だし、いい方法だと思ったんですけど…。

お茶の中でも特に口臭予防の効果が高い緑茶は、カフェインが豊富に含まれているため利尿作用があるんですよ。体内の水分を排出し、口内の唾液量も減少させるので、飲み過ぎると口臭予防の効果が半減してしまうんです。ほかにも注意点がありますので、気を付けてくださいね。
睡眠の質が低下する
特に緑茶に多いカフェインは自律神経に影響し、交感神経を優位にたたせる作用があります。交感神経は、日中、活発に動く時にはいいのですが、休息をとるときなどは副交感神経が上位にたたなければリラックスできません。コーヒーやお茶をのみすぎると夜なかなか眠れない…というのは都市伝説ではなく、カフェインが交感神経を活発にする影響といえます。
カフェインを過剰に摂ると、ずっと緊張状態が続くことになって唾液が減少し、口の中が乾き、口臭が強くなるというトラブルにもつながります。
貧血をおこしやすい
お茶に豊富なタンニンには、鉄分の吸収を悪くする作用があるとされてきました。最近の研究では、鉄の吸収が阻害されるのはわずかであることがわかりましたが、微量でも阻害されるリスクがあることにはかわりがないので、過剰にお茶を飲み過ぎないように気を付けてください。
尿道結石につながることも
お茶にはシュウ酸が豊富なため、飲み過ぎると尿道結石ができやすいといわれています。
尿道結石の予防のために、カルシウムをたくさん摂ることをおすすめします。カルシウムは、牛乳、チーズ、乳製品、小魚、小松菜などの緑黄色野菜に豊富です。
歯に着色汚れが付きやすくなる
お茶に含まれるポリフェノールは健康効果の高い成分ですが、歯にステイン(着色汚れ)を着けやすい成分でもあります。せっかく口臭予防をがんばっていても、歯の色が汚れていたら見た目からくさいイメージになってしまいますので、清潔感にも配慮したいところです。
特にお茶の中でも、紅茶やウーロン茶、ほうじ茶のような色の濃いお茶にポリフェノールが豊富に含まれています。お茶を飲んだあと、歯磨きや口をゆすぐといったオーラルケアをすれば、歯のステインを予防できます。
お茶を飲んで口臭を予防しよう
ふむふむ。そうですか。お茶の飲みすぎもいけない、ということですね。

その通りです。健康にも口臭予防にもいいお茶の飲み方を心がけてください。
ふむふむ。ほどほどに、ですね。何ごともやりすぎはいけませんね。お茶の口臭予防、適度に生活に取り入れてみますね。
- 口臭予防の効果が高いのは、緑茶。中でも、煎茶がおすすめ。
- お茶を少しずつ口に含みながら飲むと、口臭予防の効果が高まる。
- 口臭予防に効くお茶の成分は、カテキン、クロロフィル、サポニン、フッ素など。
- ペットボトルのお茶もいいが、急須でいれた方が栄養価の高い成分が残る。
- お茶には利尿作用があるので、飲み過ぎると口臭悪化につながる。