口臭がひどい原因は口の乾燥にあった!?簡単にできる口臭予防&改善

エアコンがきいて乾燥した室内にいると、口臭が気になることがありませんか?
お口の中が乾燥していると、口臭が強くなります。
唾液の分泌量が減るからです。
唾液は、虫歯や歯周病を予防する働きもあるのですが、口臭予防に関しても優れたパワーを発揮します。
良質の唾液をたっぷり出して、口臭予防に役立てましょう。
この記事では、口臭と乾燥の関係や、口臭予防の秘訣について紹介します。
- 口臭がひどくて気になる。口臭が発生する原因を知りたい。
- 口の乾燥が口臭を発生させると聞いたが、本当?
- 口臭を抑えるためには口の潤すと良いらしい。方法を知りたい。
- 唾液がネバネバすると口臭が強くなる気がする。思い過ごし?
- 口臭予防のために、唾液をサラサラにする方法を知りたい。
口が乾燥すると口臭がきつくなるのは、なぜ?

先生、口が乾くと口臭が強くなるような気がして…。これって思い過ごしですか? それとも乾燥すると、口がくさくなるのかしら?

その通りです。お口が乾燥すると、口臭が発生しやすいんですよ。
やはり、そうですか。エアコンがきいている部屋にいると口の中がパサパサして口臭も強くなっている気がして。ツバがネバネバしてくるんです。

よく気づきましたね。唾液にはサラサラ唾液とネバネバ唾液があって、口臭とも密接な関係があるんですよ。
ふむふむ。そうなのですね。先生、口臭が起こる理由を詳しく教えてください。
唾液は、1日1.5リットルもの量が分泌されます。唾液にはサラサラ唾液とネバネバ唾液の2種類ありますが、どちらも身体にとって必要な働きをしています。
ふだんはサラサラ唾液が口内を浄化させて清潔を保ち、口臭を予防します。
ところが、ひとたび乾燥した環境などに置かれ、外敵から身を守らなければならないと身体が察すると、ネバネバ唾液が出て外から侵入してくるウイルスや細菌に対抗します。
乾燥した環境では、細菌が唾液で流されず繁殖しやすいため、ひどい口臭が発生するのです。
- リラックスした時に出る唾液
- 副交感神経が優位になると出る
- お口の中の細菌に対して殺菌・抗菌作用がある
- 興奮・緊張した時に出る
- 交感神経が優位になると出る
- 体外から入ってくる菌やウイルスを絡め取る
口が乾燥する原因は?


口臭の原因になるお口の乾燥は、緊張やストレス、噛む回数が少ない、ドライマウス、糖尿病などの病気で起こります。唾液の分泌量が減って、ネバネバした唾液になるという特徴があります。
出たっ!口臭の原因になるネバネバ唾液…!

では、お口が乾燥する原因を見ていきましょう。
緊張やストレス

緊張やストレスが強い場面で、口の渇きを感じたことはありませんか?
そんなときは自律神経のうちの交感神経が活発になっています。血圧が高くなったり、鼓動が激しくなったり、口の中が乾いたりします。
よく噛んで食べない

やわらかい食べ物ばかり食べたり、よく噛まずにすぐに飲み込んでしまったりする癖がついていると、唾液腺が刺激されず、唾液がしっかりと分泌されません。
食事をするときはリラックスした心地になれるので、サラサラした質の良い唾液がでます。サラサラ唾液は、口の乾燥を防ぎます。サラサラの良質な唾液をたっぷり分泌させるためにも、よく噛んで、咀嚼するよう心がけながら食べるようにしましょう。
ドライマウス

唾液の分泌量が少なくなり、口が乾いた状態が続く病気をドライマウスといいます。ドライマウスになりやすいのは、口の周りの筋肉が弱くなった高齢者と、40~50歳代のいわゆる更年期の女性です。その時期の女性は、女性ホルモンが減少するして自律神経が乱れるため、身体に不調がでやすくなります。
ストレスや疲労が過剰な人も、ドライマウスになりやすいといえます。そのほか、薬の副作用で口が乾く症状に悩まされる人もいます。
糖尿病
糖尿病を患っていると、高血糖の状態を改善するために体内の水分が奪われ、口が乾きます。
糖尿病にかかっていると、甘酸っぱい口臭が出るという特徴があります。糖質制限をしている人も同様のにおいがでることがあり、通称ダイエット臭ともいわれています。
糖尿病は、歯周病と密接な関係にあることが近年の研究で明らかになってきました。歯周病の治療を行って症状が改善すると、糖尿病の症状にも良い影響が出ます。まだ研究が進められている途中ですが、歯周病が進行すると糖尿病を患う確率が上がるともいわれています。どちらも生活習慣の乱れから発症する病気であることが関係あるのかもしれません。
歯周病も糖尿病も、口臭が悪化する大きな原因になります。特に歯周病は、口臭の原因第一位です。毎日の歯磨き、お口のケアをしっかりと行って歯が悪くならないように予防しましょう。
口臭を防ぐための口の乾燥対策とは?

ふむふむ。口臭予防には口を乾燥させないことが大事なのですね。そのためには、どうすればいいんでしょうか?

唾液の量を増やすことです。
えっ、唾液って、コントロールして増やすことができるものですか?

ある程度は意図して唾液を増やすことができます。その方法を紹介しますね。
よく噛む・舌を動かす

唾液の分泌量を増やすためには、よく噛んで食べることが大切です。唾液腺は舌の下をはじめ、口内に無数に存在します。アゴをよく動かせば唾液がよく出ます。
よく噛んで食べる必要がある食べものを選ぶと、咀嚼の回数が増えるのでおすすめです。
生野菜をはじめ、リンゴ、ゴボウ、レンコン、ブロッコリーなど食物繊維が豊富な歯ごたえのある食品を選びましょう。
リラックスする

口の渇きを抑えるサラサラ唾液は、リラックスした状態の時に分泌されます。仕事が多忙で緊張が続いて気を抜く暇がないという人は、意識して1日のうち数分だけでもリラックスタイムをつくりましょう。
寝る前にアロマキャンドルを灯す、湯ぶねにゆっくり浸かる、散歩やストレッチをするといったことでも、何でも構いません。ストレスを溜めないことが口臭予防には効果的です。
口周りの筋肉トレーニング

お口の周りの筋肉は、意識して鍛えておかないと、年齢を重ねるとともに衰えていきます。
ガムを嚙んだり、セルフマッサージを行ったり、といった工夫で、お口の周りの筋肉のトレーニングを行うとよいでしょう。
よく笑い、よくしゃべるということも、お口の周りの筋力を衰えさせない簡単な方法です。
口の中を潤して口臭を改善しよう!

なるほど。口臭予防には、唾液の量を増やすのが大切なのですね。

そうですね。そのためにはリラックスすること、よく噛んで食べること、お口の周りの筋肉を鍛えること、この3つが大切です。
簡単にできそうなのでホッとしました。さっそく今日からやってみましょう。

こういった方法でも口臭が改善されない場合は、歯周病をはじめ病気が原因の可能性があります。歯科医院で一度、相談してみてしてくださいね。
- ひどい口臭の原因は、お口の乾燥であることが多い。
- 口が乾燥するのは、唾液の分泌量が減っているため。
- 唾液にはネバネバ唾液とサラサラ唾液がある。口の乾燥を防ぐのはサラサラ唾液。
- サラサラ唾液は、リラックスしている状態の時に出る。1日数分はリラックスを心がけて。
- それでも口臭が改善されない場合は、病気が原因かもしれないので受診しよう。