お酒は歯をダメにする?アルコールが歯科疾患を引き起こす4つの原因

お酒は歯をダメにする?アルコールが歯科疾患を引き起こす4つの原因
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「お酒を飲むと虫歯や歯周病になりやすい」
「アルコールは歯をダメにする」
こんな話を聞いたことはありませんか?
確かに、酒は飲み方によっては歯によくありません。
飲み方を間違えれば、虫歯や歯周病などの歯科疾患のリスクが高まります。

ここでは、お酒と歯科疾患の関係について、詳しくご紹介していきます。正しい知識を持って飲めば、虫歯や歯周病にならずに済みますよ。

この記事がおすすめな人
    • お酒が好きだけど、虫歯や歯周病になるのではないかと不安
    • お酒を飲む人は飲まない人より虫歯になりやすいと聞いたことがある
    • お酒を飲む人は飲まない人より歯周病になりやすいと聞いたことがある
    • どうしてお酒を飲むと歯がダメになるのか理由が知りたい
INDEX
  1. アルコールの摂取は歯周病を増やす
  2. なぜお酒を飲むと歯科疾患にかかるのか
    1. 2- 唾液の分泌を低下させるから
    2. 2- 身体の免疫機能を低下させるから
    3. 2- お酒には糖分が含まれているから
    4. 2- お酒は口内を酸性に傾けるから
  3. 歯科疾患を防ぐおすすめのお酒の飲み方
    1. 3- 適量を飲む
    2. 3- チェイサーとして水をはさむ
    3. 3- 飲んだら必ず歯磨きやうがいをする
    4. 3- 飲んでそのまま寝ない
  4. お酒は正しく楽しく飲んで歯科疾患を防ごう

1. アルコールの摂取は歯周病を増やす

労働厚生省では、アルコールを飲む人と飲まない人とでは、虫歯の本数が3倍の違うと言っています(e-ヘルスネット「アルコールと歯科疾患」より)。

また、岡山大学院歯科薬学総合研究所の実験では、歯周病のないラットにアルコールを摂取させると、水を摂取させるよりも歯を支える骨が著しく吸収し、歯肉炎症が多くなったという結果が出ています。
※引用:岡山大学院歯科薬学総合研究所 予防歯科学分野 山本龍生「過剰なアルコール摂取が歯周病を悪化させる

このことからも、アルコールは歯を悪くするということが分かります。

患者さん

そのしくみをもうちょっと詳しく知りたいです!

鈴木先生

では、次の項で説明していきますね。

2. なぜお酒を飲むと歯科疾患にかかるのか

先述した構成涼同省のe-ヘルスネット「アルコールと歯科疾患」では、お酒と歯科疾患の関係について次のように述べています。

アルコールの過剰摂取を継続すると次第に身体機能が低下してきます。それに伴い口腔衛生の低下や唾液分泌の異常などが起こりやすくなります。その結果として口腔環境が悪化し歯科疾患に罹りやすくなり食機能の低下が懸念されます。
」より引用

これらにプラスして、お酒が歯を悪くするのは以下のような要因も考えられます。

    • 唾液の分泌を低下させる
    • 身体の免疫機能を低下させる
    • お酒に糖分が含まれている
    • 口内を酸性に傾ける

ひとつずつ詳しく説明していきますね。

2-1. 唾液の分泌を低下させるから

お酒を飲んだ後は、喉が乾きますね。これはお酒には利尿作用があり、体内すべての水分を奪ってしまうためです。口内の水分、唾液も同じです。唾液には抗菌作用があり、虫歯や歯周病から守ってくれています。しかし、唾液の分泌量が減れば、虫歯や歯周病になりやすくなるというわけです。

患者さん

唾液が少なくなると口内細菌が増えるんですね!

鈴木先生

そのとおり。口呼吸している人も同じ理由で虫歯などになりやすいんですよ。

2-2. 身体の免疫機能を低下させるから

2つめの理由は、お酒を大量に飲み続けると体の免疫機能が低下するということです。身体の免疫機能には①汗や唾液などの分泌物、②胃酸などの粘液、皮膚にある抗菌ペプチド、③腸などにある常在菌など3つの種類がありますが、アルコールはいずれの免疫機能にも直接ダメージを与えてしまうということが分かっているのです。

患者さん

ええ!どの免疫機能にも…ですか?

鈴木先生

そうなんです。特に、免疫機能にはマクロファージという病原体を食べてくれる細胞がありますが、お酒はマクロファージにダメージを与えてしまうんです。

患者さん

そうなんですね…。

2-3. お酒には糖分が含まれているから

3つめの理由は糖分です。どんなお酒にも糖分が含まれていますね。原料のお米や果物には糖分が含まれています。糖分は旨味の元にもなるものですが、歯にとっては天敵です。

患者さん

糖分は虫歯のエサなんですよね。

鈴木先生

そのとおり。アルコールを飲んだ後も、食事や間食をしたときと同じように歯を磨くのがいいですね。

2-4. お酒は口内を酸性に傾けるから

虫歯は口内のpH値が5.5以下になるとできやすくなります。お酒のpH値は一般的に5.5よりも低く、口内を酸性に傾けます

赤ワイン2.6〜3.8
白ワイン2.3〜3.4
酎ハイ2.5〜2.9
梅酒2.9〜3.1
ハイボール3.6
発泡酒3.8
ビール4.0〜4.4
日本酒4.3〜4.9
ウイスキー4.9〜5.0
麦焼酎6.3
患者さん

やっぱり果物が原料になってるお酒ほど酸性度が高いですね!

鈴木先生

そうですね。でも、ほとんどのお酒が5.5より低いので、注意が必要です。

3. 歯科疾患を防ぐおすすめのお酒の飲み方

お酒は虫歯や歯周病になるからといって、お酒を辞めるのは難しいという人も多いでしょう。そこで、歯科疾患にならないお酒の飲み方をご紹介します。

3-1. 適量を飲む

お酒は大量摂取すると免疫などの関係から歯科疾患にかかります。つまり、飲みすぎないようにすれば歯科疾患のリスクは低くなります。

患者さん

適量ってどのくらいですか?

鈴木先生

アルコールの分解力は個人差があるので、自分の許容範囲内に留めるようにすることですね。

3-2. チェイサーとして水をはさむ

お酒を美味しく飲むためにお酒と交互に飲むチェイサー。これをにすると、適宜口内が洗い流されるので、虫歯や歯周病になりにくなる効果が期待できます。

患者さん

お水にもこだわって、ミネラル水とかおいしい水にするといいかもしれませんね!

鈴木先生

そのとおり。特にウイスキーなどはチェイサーで美味しさが違ってきますよ。楽しみながら虫歯予防をしてくださいね。

3-3. 飲んだら必ず歯磨きやうがいをする

お酒を飲んだら、必ず歯磨きをすることです。お酒には糖分が含まれているので、飲んだままにしておくと歯垢がつきやすくなります。特に飲み物を飲むと前歯の裏に汚れが溜まるので、前歯の裏などもしっかりと磨きましょう。

患者さん

お酒を飲む時おつまみも食べるから、歯は磨いたほうがいいですね。

鈴木先生

そうですね。外で飲んでいてすぐに磨けない時は、含みうがいだけでも違いますよ。

3-4. 飲んでそのまま寝ない

お酒を飲んでそのまま眠りにつくのは気持ちがいいですが、口の中では虫歯菌もエサがたくさんあると喜んでいます。特に、寝ている間は口の活動がなくなるので、唾液の循環がなくなり細菌が増殖しやすくなります。

飲んだ後はそのまま寝ないで、しっかりと歯磨きをしましょう。

患者さん

飲む量を抑えていればそのまま寝ちゃうこともないですね。

鈴木先生

そのとおり。節度を守って楽しく飲むのがいいですね。

お酒は正しく楽しく飲んで歯科疾患を防ごう

お酒は歯科疾患の原因になりやすいですが、正しく飲めば虫歯や歯周病になるのを防げます。自分の適量を知り、飲んだ後はしっかりとケアすることが重要です。おつまみも美味しく食べながら、安心してお酒を楽しみたいものですね。

記事の重要ポイントをチェック!
    • アルコールの摂取は歯周病を増やす
    • アルコールは唾液の分泌を低下させる
    • アルコールは身体の免疫機能を低下させる
    • アルコールには糖分が含まれている
    • アルコールは口内を酸性に傾ける
    • 歯科疾患を防ぐには、適量を飲む
    • チェイサーとして水を挟む
    • 飲んだ後は歯磨きをする
    • 飲んだ後そのまま寝ない