歯石とり、なぜ痛い?歯石とりをした方がいい理由、痛くなくなる方法

歯医者に行って歯石とりをしたら痛くてしみた、という経験はありませんか?
口内を清潔に保つために歯石とりをした方がいいとわかっていても、あの痛みが苦手で歯医者から足が遠のいているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、そのままにしていたら、歯周病や虫歯が悪化するリスクが高まります。そうなると、歯石とりが痛いどころではなく、歯の痛みや治療のわずらわしさに耐えなくてはいけなくなるのです。
そこで今回は、歯石とりがなぜ痛いのかその原因に迫り、どうすれば痛くなくなるのかなど、気になることのすべてを現役歯科医に聞いてみます。
- 歯石とりが痛い、しみる等の理由で苦手な方。
- 歯石とりをした方がいい理由を知りたい方。
- できれば虫歯や歯周病の治療をしたくない方。
- 歯石とりが痛い理由を知りたい方。
- 歯石とりが痛くなくなる方法を知りたい方。
歯石とりって痛い?その理由


うーん、歯石とりって痛い時があるから、やりたくないなあ。なぜ痛いのかな……?
歯医者で歯石とりをすると、痛い時と痛くない時があります。痛いのは、なぜなのでしょうか?理由を見ていきましょう。
歯周病になって歯茎が腫れている
歯肉炎や歯周病で歯茎が腫れていると、歯石とりの時、痛みが出やすいといえます。
歯茎が腫れていると、毎日の歯磨きでも痛みがでたり、血がでたりすることがありますから、歯石とりの時に痛むのはいうまでもありません。

歯石とりで痛みが生じる理由は、ほとんどが「歯茎に腫れ」があるからです。

うーん、歯科衛生士さんが持ってる尖った器具でガリガリやるせいじゃないんですね?

スケーラーですか?いえいえ、スケーラーが歯に当たる痛みについては、ほとんど心配ありません。
歯の根元が露出していて、しみる
歯周病が進行すると、歯茎が痩せて歯の根元が露出した状態になります。もともと歯肉に覆われていた敏感な部分なので、ただでさえしみやすい状態です。
また、露出した部分が大きいと、歯の表面のエナメル質でなく、その下の層である象牙質までが表れてしまいます。
象牙質は刺激を神経に伝えるので、しみる、痛むという感覚につながりやすいのです。

うーん、しみるのが本当に苦手なんですよね……!

もし、どうしてもガマンできないときは麻酔注射を打つこともできますので歯科医に相談してみてくださいね。
歯石を大量に除去して刺激に敏感になっている
歯と歯茎の隙間「歯周ポケット」に、歯磨きでは取り除けない歯石が大量に溜まっていて、歯石とりでごっそり除去した場合、それまで外気に触れていなかった歯面が晒されることになります。
一時的に刺激に敏感になっているため、痛みが生じやすい状態になることがあるのです。

歯茎の腫れと、大量の歯石をとった刺激で、痛みが生じやすくなっているといえますね。

うーん。歯石を溜め込んでいたからでしょうか?

そうですね。それは大いにありますね。歯石を溜め込んで細菌が繁殖したから、歯茎に炎症が起きたと考えられますからね。

ううーん、歯石とりの痛みが歯石のせいだったとは……目からウロコですね!
歯石取りをした方がいい理由


うーん、しみたり、痛かったりするのに、どうしても歯石とりをやらなくちゃいけないですか?

はい。歯石は溜め込まないで、こまめに取り除いた方がいいですね。歯石には細かい穴が無数に空いているので、そこを温床にして歯周病を引き起こす細菌が繁殖しやすくなります。

ううーん、そうなんですね。怖いですね!

歯石が溜まるほど、歯茎に炎症が起こりやすくなり、歯周病を発症するリスクが高くなります。歯石は定期的に取り除いておきましょう。
細菌繁殖の温床になる歯石を除去できる
歯石とりでは、毎日の歯磨きでは取り除けないところに溜まった歯石をキレイに除去します。
お口の中にはデコボコしているところや歯周ポケットの奥底など、歯ブラシの毛先がとどかない場所があります。
丁寧な歯磨きをしている人でも、全体の20~40%は磨き残している恐れがあります。
除去しきれなかった歯垢は、数日すると固い歯石になりますが、そうなると、セルフケアでは取り除けません。歯科の専門的な機器を使って除去する必要があります。
虫歯や歯周病を予防できる
歯石を取り除くと、細菌の繁殖を防げるので、虫歯や歯周病を予防できます。
「毎日歯を磨いているのに虫歯が再発しやすい」という人は、磨き残している可能性があります。

歯を健康で長持ちさせるための基本は「歯石とり」ですね。
口臭を予防できる
口臭は、歯周病が原因になっていることが多いのです。歯石とりで歯周病菌・虫歯菌を除去すると、口臭の予防効果にも期待できます。

なるほど~。口臭まで予防できるとは……!やっぱり歯石とりはしておいたほうがいいですね。
歯石とりが痛くなくなる方法


うーん、歯石とりはやっぱりやっておいた方がよさそうですねー!うーん、歯石とりが痛くなくなる方法ってないですかね?

歯石とりが痛いのは、口内が不衛生な状態で歯茎に炎症が起こっているからです。こまめに歯科で歯石とりやクリーニングを行えば、痛みを感じることはなくなっていきますよ。

ほーう、そうなんですね。
セルフケアを徹底する
歯石とりが痛いのは、オーラルケアがゆきとどいていない証拠。
毎日の歯磨きで歯垢をしっかり取り除き、歯石化する前に口内を清潔に保つようにすれば、歯石とりをしても痛むことがなくなります。
定期メンテナンスに通う
自宅での歯磨きだけでは取り除けない汚れがありますから、定期的に歯科へメンテナンスに通って歯のクリーニングを受け、口内を清潔に保つことが大切です。
歯周病が改善し、歯茎が健やかな状態になれば、歯石とりをしても痛みを感じなくなります。
歯茎が健康な状態になれば、痛みが引く!


ほーう、歯茎が健康になれば歯石とりは痛くなくなるんですね。

その通りです。そのためにも、毎日の歯磨きと、定期的な歯科でのクリーニングを継続してくださいね。

わかりました~!
- 歯石とりは、口内が清潔になれば痛くなくなる。
- 歯石とりの痛みは、歯肉炎や歯周病で歯茎が腫れている影響。
- 歯石とりをすれば虫歯や歯周病はもちろん口臭も予防できる。
- 歯石とりの痛みは、歯磨きと歯科での定期的なケアで無くなる。
- 歯茎が健康な状態になれば、歯石とりで痛むことが無くなる。