歯科恐怖症でも安心!寝ている間に終わる治療や笑気麻酔を使った治療法

歯医者に行かなければならないことは分かっているけれど、行こうと決心するのにとても労力がかかる、診察のことを考えるとなかなか行けないということはありませんか?もしかしたら、痛みを抱えたままもう何年も行けていない人もいるかもしれません。歯医者が怖いことを歯科恐怖症といいます。対人恐怖症などと同じで、歯医者に行くことが怖い状態のことです。ここでは、歯科恐怖症でも受けられる様々な治療法をご紹介します。
- 痛い歯があるけど歯医者さんが怖くて行けない
- 歯科治療のことを考えると嫌な汗が出る
- 歯医者に行くのが嫌なので痛みを我慢している
歯科恐怖症の人はこんな人!

歯科恐怖症は正式な病名ではありませんが、一般的には以下のような症状が当てはまる人が歯科恐怖症とされています。
- とにかく歯医者が怖い
- 歯医者に行かなければと思っているがなかなか勇気が出ない
- 歯の治療を考えただけで脂汗が出る
- 歯医者に行こうとすると震えが出る
- 歯医者に行こうとすると気分が落ち込む
- 歯医者に行こうとすると足が動かなくなる
- 歯医者に行こうとすると動悸が激しくなる
- 歯医者に行こうとすると呼吸が苦しくなる
- 歯医者に行くくらいなら我慢した方がマシだ
- 幼少期に歯医者で嫌な記憶がある
これはかなり深刻ですねー。

はい。ただ単に怖いというよりも、身体が反応してしまうんですね。
歯科恐怖症になってしまう原因

歯科恐怖症になってしまう原因は、過去の出来事がトラウマになっていることが多いです。
- 幼少期に無理やり歯医者に連れて行かされた
- 幼少期に無理やり押さえつけられて治療された
- 痛かったら手をあげてと言われたからそうしたのに治療を続行された
- 「どうしてこんなになるまで放置したの」と怒られた
- 治療中に医師から罵声を浴びせられたことがある
- 痛がったら「小さい子でも我慢できるのに」とバカにされた
- 治療中の嘔吐反射がひどくて器具で口内を怪我したことがある
- 麻酔が効かないうちに治療されてとても痛い思いをしたことがある
- 説明と違う治療をされたことがある
- 説明もなしに神経や歯を抜かれた経験がある
- よく説明されずに抜いてはいけない歯を抜く羽目になったことがある
これじゃ歯医者が嫌いになるのも無理はないなあ!

現在ではこのようなことはほとんどありませんが、残念ながら昔はこういった経験をした人もいるようです。
現在の歯科治療は信頼関係が第一

現在の歯科医療は、治療を受ける患者さんのことを第一に考えた診察が当たり前になっています。昔は医師というと少し特別な存在でしたが、現在では医療もサービスの一貫と考える傾向が強くなり、不安を与えない治療や痛くない治療を掲げているところが主流です。
歯科恐怖症であることを伝える
歯科医院側は「患者さんが不安や恐怖心をできるだけ感じないように」と心がけています。特に不安や恐怖心の強い人には特別な治療法も用意しているので、受診する際には自分が歯科恐怖症であることをしっかりと伝えましょう。
医師側は患者さんと対話する中で信頼関係を築き、患者さんが納得した上で治療を開始してくれます。わからないことや不安なことがあれば、何でも聞きましょう。どんな治療をするのか、丁寧な説明をしてくれるはずです。
特別な治療法ってどんなものですか?

いくつかあるので、これから紹介していきますね。
歯科恐怖症の人への治療法
歯科恐怖症の人でも安心して受けられる治療法には、以下のような種類があります。
- 無痛治療
- 笑気麻酔
- 静脈内鎮静法
- 歯を削らない治療
各医療機関によって取り入れている対策方法は異なります。まずはそれぞれの内容を詳しくご紹介します。
無痛治療

無痛治療とは、できるだけ痛みを感じないようにする治療法です。麻酔の注射針が怖い人の場合には、歯茎に麻酔薬を塗る「表面麻酔」行います。また、痛みの範囲をできるだけ小さくするために、マイクロスコープ(拡大鏡)を用いて最小限の場所だけを治療してくれるところもあります。

表面麻酔やマイクロスコープは、どの歯医者さんでもあるわけではないので、確認してくださいね。
歯医者さんのホームページなんかに載ってますよね。

そうですね。いきなり行くのはハードルが高いと思うので、まずはインターネットで調べてみるといいでしょう。
笑気麻酔|リラックスして治療が受けられる

鼻に小さなマスクをあて、笑気麻酔と呼ばれるガスが入った酸素を鼻から吸入します。笑気麻酔を吸入するとリラックスした状態になりますが、意識はあるので医師とコミュニケーションを取りながら治療を受けることができます。
笑気麻酔のガスを吸えば痛くないんですか?

リラックス感と同時に鎮静作用もあるので、痛みも感じにくくなるんですよ。笑気麻酔を吸いながら局所麻酔すると、注射の痛みも感じにくいんです。
そういう方法もあるんですね!
静脈内鎮静法|まどろんでいる間に終わる

点滴で静脈に少しずつ麻酔を流す方法です。完全に眠っている状態ではなく、意識はありながらもまどろんでいるような状態にすることができます。とてもリラックスするので、あっという間に終わったという印象を持つ人が多いです。音が聞こえて怖い、治療しているところが見えて怖いということもありません。また、静脈内鎮静法は全身麻酔と違って自分で呼吸ができますし、入院する必要もありません。

静脈内鎮静法には健忘作用もあるので、治療中の記憶が残らない人もいます。
思い出して怖くなるってこともないのはいいですね!
虫歯を削らない治療法

虫歯の歯を削らない治療法としては、レーザーを照射して虫歯だけを部分的に除去する方法や、オゾンによって虫歯菌を殺菌し、歯の再石灰化を利用して治療するヒールオゾン治療などがあります。
- プラズマレーザー治療
- ヒールオゾン治療
- ドックベストセメント治療
- カリゾルフ治療
- アイコン治療
- 3Mix治療
取り扱っている歯科医院はまだ少ないので、インターネットで検索するのがおすすめです。

虫歯の症状によっても適応する治療法が異なるので、注意してください。
希望してもできない場合もあるってことですね。
歯科恐怖症に対応している歯医者さんを選ぼう
歯科恐怖症の人に対応する治療法を取り入れている歯科医院も多くなってきましたが、すべての歯科医院が対応しているとはいえません。対応している歯科医院のほとんどはホームページを持っていて、治療法についても詳しく載せています。まずは、インターネットで検索し、歯科恐怖症に対応しているか事前に調べましょう。
- 歯科恐怖症は身体にも症状が出てしまう
- 無痛治療は表面麻酔やマイクロスコープでできるだけ痛みを感じない工夫
- 笑気麻酔は鼻から笑気ガスを吸入しリラックス状態で治療を受けられる
- 静脈内鎮静法はリラックス状態のうちに治療が終わり記憶も残らないことが多い
- 歯を削らない治療にはレーザーやオゾンなどを利用した方法がある