歯科メンテナンスの重要性とは?効果や流れ、頻度、金額について徹底解説
歯科治療が終わり、これで歯医者に通わなくてもよくなる!と思っていたら、歯科医から「次回からメンテナンスのために通院してください」と言わることがあります。
歯のメンテナンスには、なぜ通う方がいいのでしょうか?
そこで今回は、メンテナンスの重要性や、メンテナンスに通うべき理由について解説します。
- 歯のメンテナンスが面倒くさい。通いたくない方。
- 歯のメンテナンスの重要性がわからない方。
- メンテナンスは本当に予防効果があるのか知りたい方。
- メンテナンスの適切な頻度を知りたい方。
- メンテナンスをサボっているどうなるのか不安な方。
歯科のメンテナンスは、なぜ必要?


歯医者さんに定期的にメンテナンスに来てくださいって言われたけど、行かなきゃダメなのかなあ?
日本人の2人に1人は入れ歯!?
実は、日本人の2人に1人は、入れ歯というデータがあります。
正確には、55歳~64歳の人の55%以上、75歳以上の人の80%以上が、部分入れ歯・総入れ歯・ブリッジなど何らかの義歯を入れていることがわかっています(厚生労働省/歯科疾患実態調査2016より)。
将来、入れ歯などの義歯の必要がない少数派に入るためには、ケアの徹底が欠かせません。毎日の丁寧な歯磨きと、歯科での定期的なメンテナンスの重要性が理解できるでしょう。

えぇ~?じゃあ自分も50代になったら入れ歯になるかもしれないんですか!?

はい。メンテナンスを怠るとその可能性は否めませんね。その原因となる「歯を失った理由」の95%が、虫歯と歯周病ですから。

なるほど……!メンテナンスの重要性が急に解ってきました!
メンテナンスで全身の健康維持!
口腔疾患の中でも、歯周病は、全身疾患を引き起こしやすいリスクが高いことがわかっています。
特に糖尿病との関連は深く、メンテナンスで歯周病の治療を進めると、糖尿病の改善を図れることが明らかになっています。
その他にも、歯周病が悪化すると発症リスクが高まる全身疾患には、以下のものがあります。
- 心疾患
- 慢性腎臓病
- 呼吸器疾患
- 骨粗鬆症
- 関節リウマチ
- 悪性新生物(がん)
- 誤嚥(ごえん)性 肺炎
- 早産・低体重児出産

うわ、心疾患とか、なかなかの重病を引き起こすリスクがあるんですねー!

そうですね。妊婦さんの場合は、歯周病菌の影響で陣痛が促されて早産に及ぶリスクが、健康なお母さんの7倍にも跳ね上がるともいわれています。

うわ、怖いですねー。歯周病、軽く見てました……!
歯科のメンテナンスの流れとは?


メンテナンスを受けた方がいいのは何となくわかりましたけど、どんなことをするんですかー?

では、一般的なメンテナンスの流れを一緒に見ていきましょう。

お願いします~!
生涯、自分の歯を失わないためには、できるだけ早くメンテナンスの重要性に気付き、定期的に通院することが大切です。そうすれば、病気の種があれば早期発見・早期治療できます。
そして、病気にならないよう、未然に「予防」しましょう。
歯や歯茎の検査
歯や歯茎の検査を行います。歯と歯茎の間の歯周ポケットが深くなっていると、歯周病が進行しています。その状態や歯石がどれくらい付いているか、出血はどうか、歯がグラグラしていないかなどを確認します。
必要に応じて、口腔内写真やレントゲン撮影を行うこともあります。
唾液検査では、口内の細菌の種類について調べることで、虫歯や歯周病のリスクをチェックできます。
磨き残しチェック(染めだし)
歯磨きの方法を間違っていると、磨き残しが生じます。
繰り返し虫歯や歯周病を発症しているとしたら、磨き残しがあることが原因です。
そのため、染め出し剤を使用し、磨き残して歯垢や歯石が付着している部分を赤く染め、磨き残しをチェックします。
それによって、歯磨きが苦手な部分や磨けていない部分を自分で知ることができます。
歯の状態について説明
検査の結果に基づいて、歯や歯茎などの周辺組織がどのような状態になっているのか、説明を受けます。
治療の必要がある場合は、治療計画などの説明や相談を行います。
正しい歯磨き指導
染め出しの結果などで、汚れが溜まりやすい部分、歯ブラシがゆきとどいていない部分が明確になります。
歯磨きの効果を上げるための適切なブラッシング法について、歯科衛生士から指導を受けます。
専用器具でクリーニング、歯石除去
歯科衛生士が、専用の機器を使って歯ブラシが届かないところにたまった歯垢や歯石を取り除きます。
治療の範疇である歯石取りは健康保険が適用する保険診療でも行えますが、より精度の高い予防や着色除去をめざすクリーニングには、専門的なプロフェッショナルケアPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)がおすすめです。
フッ素塗布などで歯質強化、虫歯予防
歯の表面にフッ素塗布を行い、歯質の強化を図ります。
虫歯予防に効果的とされるフッ素は、市販の歯磨き粉にもたいてい含まれているのですが、家庭用歯磨き粉のフッ素濃度は上限は1500ppmです。
一方、歯科でのプロによるフッ素塗布なら濃度9000ppmの薬剤を施すことができますから約6倍。期待できる効果に差が出てくるのも歴然でしょう。
歯のメンテナンスの頻度は?価格はどれくらい?

メンテナンスの重要性や、実際の流れがわかったところで、メンテナンスを受ける適切な頻度や価格について確認してみましょう。
- 歯周病のリスクが高い場合:1~2カ月に1回
- 虫歯の再発の不安がある場合:1~2カ月に1回
- ホワイトニング中の場合:2~3カ月に1回
- 健康で歯磨きが十分な場合:3~6カ月に1回

へぇー!1カ月ごとの人もいれば、半年に1回でいい人もいるんですね!

歯周病や虫歯のリスク、歯や歯茎の状態によって、メンテナンスに適切な頻度が異なります。

なるほどー!そういうことですかー!

最初は歯茎の状態が悪くて1カ月に1回でも、メンテナンスを続けていくうちに状態が改善すれば、2カ月に1回、3カ月に1回、半年に1回と頻度が下がっていきますよ。

それは、やりがいがありますねー!
- 保険診療の場合:3000円~5000円
- 自費診療(PMTC)の場合:5000円~2万円

だいぶ価格が違いますけど、自費のPMTCってやっぱりおすすめですか?

歯面をフッ素でコーティングするなど効果的な予防ができますし、仕上がりは歯がツルツルになって気持ちいいですよ。歯垢がつきにくくなりますしね。

それは気持ちよさそう!

メンテナンスに通うのと通わないのとでは、生涯医療費も大きく違ってきますよ。ぜひ、定期的に歯科へメンテナンスに通って、予防効果を高めてくださいね。
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- メンテナンスの重要性を知って、歯の寿命を延ばそう。
- 歯のメンテナンスは、重篤な全身疾患の予防にも繋がる。
- メンテナンスに通院すれば早期発見・早期治療に役立つ。
- メンテナンスをしていれば、痛くなる前に予防できる。
- メンテナンスの頻度は、健康なら半年に1回でもOK。