歯の食いしばり癖が及ぼす5つの悪影響と、日中と夜間それぞれの改善法

歯の食いしばり癖が及ぼす5つの悪影響と、日中と夜間それぞれの改善法
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仕事や家事に集中しているとき、いつのまにかグッと歯を食いしばっていませんか?

まじめにがんばっている人ほど、つい食いしばるクセがついてしまいがち。けれども、無意識の食いしばりを長く続けていると、歯がボロボロになってしまう恐れがあるのです。

食いしばりの悪影響は、それだけではありません。中には食いしばりのせいで顔の印象が老け込んでしまう人もいるのです。

今回は、がんばるとき、つい食いしばってしまう人・歯ぎしりしてしまう人のために、さまざまな悪影響をもたらす食いしばりの改善法をお伝えします。

この記事がおすすめな人
    • 集中すると食いしばってしまう。何か悪影響があるか知りたい。
    • 頭痛や肩こりがひどいのは、食いしばり癖の悪影響って本当?
    • 食いしばりの癖が身体にどんな悪影響を及ぼすのか知りたい。
    • 食いしばりや歯ぎしりは、止めたほうがいい?
    • どうやったら食いしばりを止められるのか、知りたい。
INDEX
  1. 食いしばりの悪影響とは?
    1. 歯がすり減る、欠ける
    2. 歯周病が治らない
    3. 骨隆起ができる
    4. 頭痛・肩こり・疲労感
    5. 歯並び、顔の印象が変わる
  2. 日中は「認知行動療法」で改善
    1. 口元を意識してリラックスさせる
    2. 過度な集中に注意!上下の歯を離す
    3. ストレスをためない・ストレスを発散する
  3. 夜間は「マウスピース」で改善
    1. マウスピースが削られて歯のすり減りを防止
    2. 加圧を分散させて歯や被せ物などの破損を防止
  4. ストレス解消に努めながらマウスピースで歯を守ろう

食いしばりの悪影響とは?

さるくん

集中していてハッと気付くと、歯をグーッと食いしばっているんですが、これってやっぱりよくないクセですか?

牧田先生

よくないですね。食いしばりや歯ぎしりは、体重の2~3倍の負荷がかかりますから、男性の場合は100kg以上の力がかかることになりますからね。

さるくん

100kg~!そんな力を歯にかけちゃって大丈夫ですか?

牧田先生

止めた方がいいですね。続けていたら、色々なトラブルを引き起こす恐れがありますよ。

さるくん

やっぱり~!でも、クセになっているから簡単にやめられないんですよね…!困ったな~

歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばり(クレンチング)は、日中は物事に集中しているとき、夜は睡眠中に起こります。昼夜を合わせると、全国で90%近くの方がしている可能性があるといわれています。

ほんの少しなら、身体がストレス発散をしている状態でもあるので問題はないのですが、毎晩1時間くらいたっぷりと歯ぎしりや食いしばりを続けてしまう、という場合は問題です。

健康を害する悪影響につながる可能性が高いからです。

どのような悪影響が出る恐れがあるのか、チェックしましょう。

歯がすり減る、欠ける

グッと上下の歯を噛みしめる食いしばり癖を続けると、歯がすり減る・欠けるといったトラブルにつながります。

歯にヒビが入ると、知覚過敏を起こすようになって、冷たいものや熱いもの、辛いものなどがしみることがあります。

歯の治療で被せ物や詰め物を入れたところが壊れて、取れやすくなるので要注意です。もし取れてしまったら、治療のやりなおしになります。

歯周病が治らない

歯周病は細菌が歯茎に炎症を起こし、歯の周辺組織を溶かしていく病気です。悪化すると歯がグラグラと浮いてきて、ひどい時には自然に抜け落ちてしまうこともあるほどです。

歯周病を発症した人に食いしばり癖があると、歯にとんでもない加圧をかけるため、歯がグラグラしやすくなります。つまり、歯周病の悪化に拍車をかけてしまうのです。

骨隆起ができる

歯ぐきの内側などがボコッとコブのように盛り上がった状態になっているけれど、痛みはない…それは骨隆起の可能性があります。

骨隆起は、文字通り骨がコブのように盛り上がった状態です。食いしばりによって強い力を掛け続けたことで、骨が変形してしまうのです。

身体に害はありませんが、歯ぐきのつけ根が盛り上がっているため、入れ歯の装着がうまくできないことがあります。

頭痛・肩こり・疲労感

グッと食いしばる癖を続けると、咬筋という噛む時に使う筋肉をはじめ、こめかみや肩・首にかけての筋肉が凝り固まります。

頭痛や肩こりが慢性化して治らない、という場合は、自分でも気付いていない食いしばり癖の悪影響の可能性があります。

歯並び、顔の印象が変わる

食いしばり癖を長期間続けていると、顎の筋肉が大きくなるため、エラが張って顔の印象が変わることがあります。

歯並びや噛み合わせが悪化し、顔が歪むこともあるので要注意です。

日中は「認知行動療法」で改善

さるくん

食いしばりを続けていたら、エラが張ってくるかもしれないんですか!それは嫌だなあ!治す方法ってありますか?

牧田先生

夜間と日中で、それぞれおすすめの方法があります。日中は、「認知行動療法」で食いしばり癖の改善を目指すといいですね。

さるくん

どうするんですか?

牧田先生

自分が上下の歯を食いしばってしまう癖があることを自覚した上で、なるべく上下の歯を合わせないように心がける、という方法です。

口元を意識してリラックスさせる

「絶対に食いしばらない!」などと、がんばりすぎることなく、無理のない範囲でなるべく食いしばらないようにしましょう。

無理に止めようとすると、かえってストレスが溜まって疲れてしまうので、ゆったり構えてリラックスするのがコツです。

過度な集中に注意!上下の歯を離す

まずは、日中、仕事や家事に集中する時も、上下の歯がカチカチあたらないように離しておくように心がけます。

「歯を離す」「リラックスする」といったメモを目に留まる場所に貼っておき、書いてあるからその通りにする、というくらいの軽い気持ちで取り組みましょう。

ストレスをためない・ストレスを発散する

食いしばり(クレンチング)や歯ぎしり(ブラキシズム)の癖は、身体が感じているストレスを発散させるために無意識のうちに出てしまっている可能性があります。

食いしばりの癖を改善するためには、ストレスをためない適度に発散させることがポイントになります。

夜間は「マウスピース」で改善

牧田先生

夜間は、マウスピースをつけて眠る方法で、食いしばり癖から歯を守る方法があります。

さるくん

へぇー!マウスピースって、どこで作るんですか?

牧田先生

歯科です。お口の検査、レントゲン、歯のクリーニングを行い、歯型を取って、お口にフィットするマウスピースを作ります。

さるくん

夜、眠る時にマウスピースをつけるんですね!なるほど!

牧田先生

はい。それからこのマウスピースには、就寝時の食いしばり、歯ぎしりから歯を守るほかにも、優れた役割があるんですよ。

さるくん

えっ?なんだろう…?

マウスピースが削られて歯のすり減りを防止

マウスピースを装着して眠ることで、寝ている間に無意識に食いしばり・歯ぎしりをして、歯が削れるのを防ぎます。

歯の代わりにマウスピースが削れたり傷ついたりするので、自分が本当に食いしばっているのか、どのような食いしばり方をしているのか、マウスピースをチェックして分析することができます。

加圧を分散させて歯や被せ物などの破損を防止

マウスピースを装着して眠ると、食いしばり・歯ぎしり癖が出ても加圧が分散されるので、治療した部分の被せ物・詰め物の破損を防げます。

歯の治療したところが繰り返し再発してしまう、という場合は、食いしばりや歯ぎしりが原因になっていないか、確かめるといいでしょう。

ストレス解消に努めながらマウスピースで歯を守ろう

さるくん

マウスピース療法で、食いしばりを治せますかー?

牧田先生

マウスピースは歯ぎしりを治すというよりも、歯や顎を守るためのものです。生活リズムを整えたり、リラックスを心がけたりして、ストレス改善を図るようにすると良いですね。

さるくん

ストレスをためないようにすることが大事なんですねー!よーし、おいしいもの食べるぞー!

牧田先生

(笑)それがさるくんのストレス解消法なんですね。食べ過ぎないようにね。

記事の重要ポイントをチェック!
    • 食いしばりの癖は、健康への悪影響が大きい。
    • 歯がすり減るだけでなく、歯周病が悪化する恐れも。
    • 日中は認知行動療法で、緩やかに改善を目指す。
    • 夜間はマウスピース療法で、食いしばりから歯を守る。
    • ストレスをためず、ストレスを解消することが大切。